松井裕樹が2026年WBC日本代表に選ばれたのは、2025年12月26日です。侍ジャパンの井端弘和監督が発表した先行選出メンバー8人の一人として、サンディエゴ・パドレス所属の松井の名前が公表されました。
当時の松井は、楽天時代から培ってきた経験に加え、MLBでもリリーフ投手として登板を重ねていました。左投げの救援投手として、国際大会でも貴重な戦力になると期待されていた選手です。
侍ジャパン公式サイトに掲載された選出時のコメントでは、次のように意気込みを語っていました。
侍ジャパンに選出していただいたこと、光栄に思います。大会ではチームの優勝のためにいつでもどこでも投げるつもりで準備したいと思っています。
この発言からも、大会への参加に前向きだったことが分かります。
松井裕樹の代表経験
松井は2026年大会が初めてのWBCではありません。
侍ジャパン公式プロフィールには、2017年、2023年、2026年のWBC出場予定・選出歴が記録されています。
特に2023年大会では、栗山英樹監督率いる日本代表の投手陣に入り、左腕リリーフとして起用されました。
2026年大会でも経験豊富な救援投手として期待されていたことが、選出背景を理解するポイントです。
【辞退の理由】左脚付け根の怪我と金丸夢斗の追加招集

松井裕樹がWBC出場を断念した直接の理由は、パドレスのキャンプ中に発生した左脚付け根の負傷です。
2月19日の実戦形式練習で異変
MLB公式サイトの報道によると、松井は2026年2月19日のライブBP(実戦形式の打撃練習)で左脚付け根を痛めました。
負傷箇所については、左内転筋の張りとして伝えられています。
内転筋は太ももの内側にある筋肉群で、投手にとっては下半身の安定や投球動作を支える重要な部位です。
リリーフ投手は短い間隔で登板することもあり、十分な回復を待たずに投球を続ければ、パフォーマンスへの影響も懸念されます。
辞退決定までの経緯
負傷直後から、松井のWBC出場には不透明感が生まれていました。
MLB公式サイトによると、松井はキャッチボールを再開していたものの、マウンドでの投球練習にはまだ進めていない状態でした。
開幕戦への出場も不透明となり、パドレスでのシーズン準備にも影響が及んでいました。
最終的に2月26日、侍ジャパンが正式に出場辞退を発表します。
代替選手は中日の金丸夢斗
松井に代わって追加招集されたのは、中日ドラゴンズの金丸夢斗投手です。
- 所属:中日ドラゴンズ
- 投打:左投左打
- 追加招集発表:2026年2月26日
- 背番号:24
松井と同じ左腕投手として代表に加わりました。
金丸は2025年のプロ1年目に15試合へ登板し、2勝5敗、防御率2.61を記録。勝ち星こそ多くなかったものの、安定した投球内容を示していました。
侍ジャパン公式発表でも、松井の辞退と金丸の追加選出が同時に公表されています。
【時系列・関係者一覧】松井裕樹のWBCとMLBでの転換点
松井のWBC辞退を理解するには、過去の代表経験から2026年の復帰までを時系列で確認すると分かりやすくなります。
| 時期 | 関係者・出来事 | 内容 |
|---|---|---|
| 2017年 | 松井裕樹・侍ジャパン | WBC日本代表に選出 |
| 2023年3月 | 松井裕樹・栗山英樹監督 | WBC日本代表として登板 |
| 2025年12月26日 | 井端弘和監督 | 2026年WBC出場予定選手として発表 |
| 2026年2月19日 | パドレス | ライブBPで左内転筋を負傷 |
| 2026年2月26日 | NPBエンタープライズ | 松井の辞退と金丸夢斗の追加招集を発表 |
| 2026年4月4日 | パドレス | マイナーでリハビリ登板へ |
| 2026年5月5日 | パドレス | 負傷者リストから復帰 |
| 2026年9月 | 松井裕樹 | 54試合、防御率1.83でレギュラーシーズン終了 |
| 2026年10月 | パドレス | ポストシーズン5試合に登板 |
この経緯で注目したいのは、WBC辞退後の松井が長期間にわたって実戦から離れ続けたわけではない点です。
4月にはマイナーでのリハビリ登板を経て、5月5日にメジャーへ復帰。その後は救援陣の一角として登板機会を増やしていきました。
また、金丸は松井と同じ左腕という点で、代表の投手編成における役割の補完という意味合いもありました。
【WBC2023の登板成績】松井裕樹は韓国戦で1回無失点
2023年WBCでの松井裕樹の登板成績も、検索されることの多いポイントです。
松井は2023年3月10日の韓国戦に救援登板しました。
この試合は東京ドームで行われ、日本が韓国に13対4で勝利した1次ラウンドの一戦です。
2023年WBC韓国戦の投球内容
| 項目 | 成績 |
|---|---|
| 登板試合数 | 1試合 |
| 投球回 | 1回 |
| 対戦打者 | 3人 |
| 投球数 | 23球 |
| 被安打 | 0 |
| 奪三振 | 1 |
| 与四球 | 0 |
| 失点 | 0 |
| 防御率 | 0.00 |
松井はこの試合で韓国打線を無失点に抑えています。
1イニングだけの登板ではあるものの、3人で攻撃を終わらせ、奪三振も記録しました。
2023年と2026年の違い
2023年大会では日本代表として実際にマウンドに立ちましたが、2026年大会では負傷によって出場機会を失いました。
この違いは大きく、2026年は本人にとっても、代表の救援陣にとっても残念な結果となりました。
ただし、2023年の登板実績が示すように、松井には国際大会での経験があります。2026年に選出された背景には、こうした過去の代表経験もあったと考えられます。
【怪我からの復帰】パドレスで54試合、防御率1.83を記録
WBCを辞退した松井裕樹ですが、2026年のMLBシーズンでは見事な巻き返しを見せました。
現在の所属先は、引き続きサンディエゴ・パドレスです。
5月5日にメジャー復帰
松井は2月の負傷後、開幕を負傷者リストで迎えました。
MLB公式の登録履歴では、3月25日に左脚付け根の負傷で負傷者リスト入りし、4月4日にマイナーでのリハビリ登板に進み、5月5日にメジャー登録へ復帰したことが確認できます。
つまり、WBC辞退後の優先課題は、代表活動ではなくパドレスでの復帰とシーズンを通した戦力化でした。
2026年レギュラーシーズンの成績
松井裕樹・2026年レギュラーシーズン1.83
防御率54
5勝1敗
64回
68
1
1.14
出典:MLB公式2026年シーズン記録
特に注目したいのは、過去2シーズンとの防御率の比較です。
| 年度 | 登板 | 防御率 | 投球回 |
|---|---|---|---|
| 2024年 | 64試合 | 3.73 | 62回2/3 |
| 2025年 | 61試合 | 3.98 | 63回1/3 |
| 2026年 | 54試合 | 1.83 | 64回 |
2026年は登板開始が約1か月遅れたにもかかわらず、前年までの自己最多投球回を更新しました。
防御率も2024年の3.73、2025年の3.98から大幅に改善しています。
加えて、MLB公式のシーズン分析によると、8月10日から9月4日まで11試合連続無失点を記録。9月9日から26日にも9試合連続無失点を達成しました。
シーズン序盤は複数イニングを投げる役割が中心でしたが、後半は接戦での登板が増え、勝利に直結する場面を任されるようになりました。
ポストシーズンでも防御率0.00
松井の復帰を評価するうえで見逃せないのが、2026年のポストシーズン成績です。
| 項目 | 2026年ポストシーズン |
|---|---|
| 登板 | 5試合 |
| 勝敗 | 1勝0敗 |
| 投球回 | 4回2/3 |
| 奪三振 | 3 |
| 防御率 | 0.00 |
| WHIP | 0.86 |
レギュラーシーズンだけでなく、短期決戦でも無失点を維持したことは、松井の復帰を裏付ける材料です。
MLB通算成績も確認
2026年シーズン終了時点のMLBレギュラーシーズン通算成績は次の通りです。
- 登板:179試合
- 投球回:190回
- 勝利:12勝
- 敗戦:4敗
- 奪三振:198
- セーブ:2
- 防御率:3.17
- WHIP:1.22
2024年にMLBデビューしてから、3シーズン連続で50試合以上に登板しています。
単年の防御率だけではなく、継続してブルペンを支えてきた実績も松井の評価につながっています。
【プロの結論】WBC辞退後の松井裕樹をどう評価すべきか
今回のWBC辞退を振り返ると、重要なのは代表への意欲と、所属球団での選手生命・シーズン準備を両立させる判断です。
松井は2025年12月の選出時点で、どのような場面でも投げる準備をしたいと意欲を示していました。
一方、2026年2月には左内転筋を負傷し、WBC開幕までにマウンドへ戻れる見通しが立たない状況でした。
MLB公式の報道では、本人も大会に出場できないことへの残念な気持ちを示しながら、パドレスでのシーズンに向けた準備へ気持ちを切り替える姿勢を見せています。
ここから読み取れるのは、WBC辞退が代表への消極姿勢を意味するわけではないということです。
松井裕樹の2026年を評価する3つのポイント
1. 故障後の復帰が数字に表れた
5月5日にメジャーへ復帰し、最終的に54試合、64イニングを消化しました。単に復帰しただけでなく、継続的に登板できた点が評価できます。
2. 防御率1.83は過去2年を大きく上回る
2024年と2025年は防御率3点台でしたが、2026年は1点台まで改善しました。WHIPも1.14を記録しています。
一方で与四球は36個あり、制球面には引き続き注目する余地があります。防御率だけで投球内容のすべてを判断しないことも大切です。
3. 重要な場面を任される存在に戻った
シーズン後半には接戦での登板が増え、ポストシーズンでも5試合に登板しました。
復帰直後の調整役から、勝利を左右する局面を任されるリリーフへと役割を高めたことは、2026年の大きな成果です。
松井裕樹のWBCに関するよくある質問(FAQ)
Q1:松井裕樹は2026年WBCに出場しましたか?
A1:いいえ。2026年2月26日に左脚付け根のコンディション不良による出場辞退が正式発表されました。
Q2:松井裕樹のWBC辞退の理由は何ですか?
A2:2026年2月19日のパドレスのキャンプ中、ライブBPで左内転筋を負傷したためです。投球練習の進行状況などを踏まえ、WBC出場を断念しました。
Q3:松井裕樹の代わりにWBCへ招集された選手は誰ですか?
A3:中日ドラゴンズの左腕・金丸夢斗投手です。2026年2月26日に侍ジャパンから追加招集が発表されました。
Q4:松井裕樹の2023年WBCの成績は?
A4:韓国戦に1試合登板し、1イニング無失点、1奪三振、被安打0という成績でした。
Q5:松井裕樹は現在どこのチームに所属していますか?
A5:サンディエゴ・パドレスです。2026年はレギュラーシーズン54試合に登板し、防御率1.83を記録しました。
まとめ:松井裕樹はWBC辞退を乗り越えMLBで自己最高のシーズン
2026年の松井裕樹は、侍ジャパンに選出されながら左脚付け根の負傷によってWBC出場を辞退するという悔しい経験をしました。
しかし、パドレスでの復帰後は着実に登板を重ね、54試合、防御率1.83という自己最高のレギュラーシーズンを記録。ポストシーズンでも防御率0.00を残しました。
今回の経緯を整理すると、押さえておきたい要点は次の3つです。
- WBC辞退の直接的な原因は左内転筋の負傷だった。
- 代替選手として中日の金丸夢斗が追加招集された。
- 松井は5月にMLB復帰し、2026年は防御率1.83の好成績を残した。
WBCで侍ジャパンのユニホームを着る姿は実現しませんでしたが、パドレスのブルペンで結果を残したことは確かな事実です。
今後の注目点は、2026年の好成績を次のシーズンでも維持できるか、そして再び日本代表として国際大会のマウンドに立つ機会が訪れるかという点でしょう。
松井裕樹にとって2026年は、WBC辞退という挫折と、MLBでの飛躍が同居したシーズンだったといえます。