2026年10月現在、暴力団をめぐるニュースで注目すべきなのは、組織の構成員数が減少する一方、資金獲得活動の多様化や匿名・流動型犯罪グループとの接点が問題になっていることだ。警察庁が2026年4月に公表した「令和7年における組織犯罪の情勢」によると、2025年末の暴力団構成員等は約1万7,600人、検挙人員は7,335人で、いずれも過去最少となった。
一方、六代目山口組を中心とする対立抗争、特殊詐欺や薬物密売、企業活動を装った資金獲得など、警察が警戒する問題は残っている。2026年の最新動向を理解するには、警察庁や都道府県警察の公表資料、事件ごとの逮捕・送検・起訴・判決の違いを押さえる必要がある。
【2026年最新】暴力団ニュース事件簿で押さえる全国の組織情勢

2026年の暴力団ニュースを読み解くうえで、最初に確認したいのが警察庁の年次統計だ。2026年10月時点で公表されている最新の確定年間資料は、2025年の犯罪情勢をまとめたものとなっている。
暴力団構成員等は過去最少を更新
警察庁の統計によると、2025年末の暴力団構成員等の総数は約1万7,600人だった。内訳は暴力団構成員が約9,400人、準構成員等が約8,200人である。
前年末の約1万8,800人から約1,200人減少しており、暴力団対策法が施行された1992年以降で最少となった。
検挙人員も減少している。2025年中の暴力団構成員等の検挙人員は7,335人で、前年比914人減、減少率は11.1%だった。
ただし、構成員の減少をそのまま犯罪組織の弱体化と結び付けることはできない。警察庁は、活動実態の不透明化や資金獲得方法の多様化を指摘している。組織の表面的な規模と、実際の犯罪活動の影響力は分けて考える必要がある。
2026年に注目される警察の組織犯罪対策
2026年4月2日の国家公安委員会委員長代理会見では、匿名・流動型犯罪グループと暴力団などの関係が取り上げられた。
警察庁は2025年10月に匿名・流動型犯罪グループ情報分析室を設置。さらに2026年4月1日には、同グループを重点的に取り締まる「匿流ターゲット取締りチーム(T3)」の体制を200人に拡充した。
これは暴力団だけを対象にした組織ではない。犯罪グループの中核人物や資金の流れを解明し、匿名性を利用した犯罪ネットワークを解体するための取り組みである。
2026年の暴力団ニュースでは、個別の逮捕情報だけでなく、こうした警察組織の対応強化も重要な動向となっている。
【暴力団事件一覧】2025年の主要事件と摘発までの経緯
暴力団事件の実態を理解するには、組織名だけでなく、犯罪の発生時期、捜査の進展、逮捕された容疑、事件後の司法手続を整理することが大切だ。
警察庁の2025年組織犯罪情勢には、特殊詐欺、賭博、違法金融、暴力団事務所の運営など、資金獲得活動に関係する具体的な摘発事例が掲載されている。
警察庁の公表資料に掲載された主な事件
| 時期 | 事件・関係組織 | 公表された経緯・捜査状況 |
|---|---|---|
| 2024年10月~2025年5月 | 六代目山口組傘下組織の特殊詐欺事件 | 息子などを装って高齢者から現金合計300万円を詐取。2025年5月までに幹部ら4人を詐欺容疑で検挙。 |
| 2025年3月~6月 | 六代目山口組傘下組織の組織的賭博事件 | 賭博場を開帳して利益を図った事件。2025年6月までに組長ら4人を組織的犯罪処罰法違反などで逮捕。 |
| 2024年10月頃~2025年6月 | 暴力団事務所の禁止区域内での運営 | 六代目山口組傘下組織の組長が、条例で定められた禁止区域で事務所を運営したとして、2025年6月に逮捕。 |
| 2025年8月 | 五代目工藤會関係者の違法貸金業事件 | 無登録で貸金業を営み、法定利息を超える利息を要求した事件。組員ら3人を貸金業法違反などで逮捕。 |
| 2025年3月 | 六代目山口組傘下組織の露店出店権不正取得事件 | 2024年9月に総長3人を詐欺容疑で逮捕。2025年3月、静岡地方裁判所浜松支部で懲役刑と追徴金約860万円の支払いが言い渡された。 |
これらの事例から分かるのは、暴力団事件が必ずしも銃器や抗争を伴うものではないという点だ。高齢者を狙った詐欺、賭博、違法金融、祭典の出店権をめぐる不正など、日常生活や一般企業の経済活動に接する領域にも事件が広がっている。
特殊詐欺事件で浮かび上がる組織的な関与
特に注目されるのが、高齢者を標的にした特殊詐欺事件だ。
警察庁が公表した事例では、六代目山口組傘下組織の幹部らが2024年10月、息子などを装って高齢者に電話をかけ、現金を急いで用意する必要があるなどと説明して、合計300万円をだまし取った。
2025年5月までに幹部ら4人が詐欺罪で検挙されている。
この事件で注目すべきなのは、詐欺の実行だけでなく、暴力団組織との関係が捜査対象になっていることだ。特殊詐欺では、被害者と直接接触する実行役だけでなく、組織的な指示や資金の管理に関与する人物の解明も重要になる。
逮捕報道と有罪判決は区別する
事件報道では、逮捕、検挙、書類送検、起訴、有罪判決という言葉が使われる。それぞれ法的な意味は異なる。
逮捕は被疑者の身柄を拘束する手続であり、その時点で犯罪が確定したわけではない。検察官による起訴を経て、裁判所が証拠を審理し、有罪・無罪などを判断する。
したがって、暴力団関係者が逮捕されたというニュースだけで、その人物の刑事責任が確定したと理解するのは正確ではない。判決やその後の司法手続まで確認することが、事件の全体像を把握するうえで欠かせない。
【指定暴力団の動向】山口組・神戸山口組・住吉会などの現状
指定暴力団とは、暴力団対策法に基づき、都道府県公安委員会が指定した暴力団を指す。指定には、資金獲得のために組織の威力を利用することを容認する実態や、構成員の犯罪経歴、階層的な組織構造など、法律で定められた要件が関係する。
警察庁の2025年組織犯罪情勢によると、2025年末時点で指定暴力団は全国25団体。2026年3月12日までの官報公示を反映した資料でも、25団体が掲載されている。
主要団体に集中する勢力
警察庁が主要団体等として扱うのは、六代目山口組、神戸山口組、絆會、池田組、住吉会、稲川会の6団体だ。
2025年末時点で、この6団体の構成員等は約1万2,500人。全国の暴力団構成員等の約71.0%を占める。
指定暴力団25団体の構成員数は約9,000人で、全国の暴力団構成員約9,400人の95.7%に相当する。暴力団の勢力が減少する中でも、主要組織への集中が続いていることが分かる。
六代目山口組と分裂組織をめぐる対立
山口組をめぐる大きな転換点は、2015年8月末の分裂だった。六代目山口組から神戸山口組が分かれ、その後、神戸山口組の一部から任侠山口組が結成された。任侠山口組は2020年2月に絆會へと名称を変更している。
加えて、池田組は2020年7月に神戸山口組傘下からの離脱を表明し、2021年11月に指定暴力団となった。
六代目山口組と神戸山口組の対立抗争が激化したことを受け、2020年1月には両団体が特定抗争指定暴力団等に指定された。その後、池田組との対立については2022年12月、絆會との対立については2024年6月に指定措置が取られている。
2025年末時点では、警戒区域が9府県17市町に設定されている。区域内では事務所の新設や対立組織の構成員へのつきまとい、多数での集合などが禁止される。
抗争事件の発生件数と市民生活への影響
警察庁によると、2025年に対立抗争に起因するとみられる事件は1件発生した。一方、暴力団等によるとみられる事業者襲撃事件と銃器発砲事件は、同年には発生がなかった。
しかし、過去には住宅街での車両衝突や手りゅう弾の投てきなど、一般市民の生活圏を脅かす事件が発生している。抗争事件は組織内部の問題にとどまらず、周辺住民や店舗、地域経済の安全にも直結する。
また、2025年中に暴力団から押収された拳銃は27丁だった。発砲事件が確認されなかったことと、銃器が存在しないことは同じではない。警察による銃器の押収や保管実態の解明が続けられている。
【暴力団の資金源】特殊詐欺・薬物・企業活動との関係
暴力団の実態を理解するうえで、組織の資金源は重要なテーマだ。構成員の数や抗争事件だけでは、組織が活動を維持する仕組みまでは見えてこない。
警察庁は、暴力団が社会経済情勢に応じて資金獲得活動を多様化させていると分析している。
特殊詐欺は重要な資金獲得手段の一つ
2025年の暴力団構成員等による特殊詐欺の検挙人員は380人だった。特殊詐欺全体の検挙人員2,307人に対して16.5%を占めている。
加えて、特殊詐欺の主犯として検挙された人員のうち、暴力団構成員等が占める割合は37.9%だった。
警察庁は、暴力団構成員等の総検挙人員に占める詐欺の割合についても、2025年は11.9%だったと公表している。
これらの数値は、暴力団と詐欺の関係を考えるうえで重要な資料だ。ただし、特殊詐欺全体のすべてが暴力団によるものという意味ではない。犯罪グループごとの関係や、個々の事件における関与を確認する必要がある。
薬物密売も継続する資金源
薬物犯罪も暴力団の資金獲得活動と関係が深い。
警察庁の2025年資料では、薬物密売関連事犯の検挙人員のうち、暴力団構成員等は259人で、全体の29.1%を占めた。そのうち六代目山口組、住吉会、稲川会の3団体が80.3%を占めている。
特に覚醒剤密売関連事犯では、検挙人員に占める暴力団構成員等の割合が43.6%だった。薬物犯罪による収益が組織の資金源になっている実態がうかがえる。
同資料には、稲川会傘下組織の組員による神奈川県内の覚醒剤密売事件も掲載されている。2024年1月から10月までの密売について捜査が行われ、2025年3月までに組員が覚醒剤取締法違反で逮捕された。
建設・金融・人材関連の事業活動にも注意
暴力団の資金獲得活動は、違法薬物や詐欺だけではない。
警察庁は、金融業、建設業、労働者派遣業、風俗営業などの事業活動を利用した犯罪を挙げている。一般的な経済取引を装いながら、組織の威力を背景に資金を得るケースもある。
2025年の警察庁資料では、企業活動を利用した資金獲得犯罪の事例として、五代目工藤會関係者による無登録貸金業事件が紹介されている。
この事件では、2023年5月から2025年7月までの期間に無登録で貸金業を営み、法定利息を超える利息などを入金させていたとして、2025年8月までに組員ら3人が逮捕された。
企業の役員や取引先の選定、公共事業への参入、資金の流れなどが暴力団排除対策の対象となる理由は、こうした一般経済活動を通じた関与を防ぐためでもある。
匿名・流動型犯罪グループと暴力団は同じではない
2026年の組織犯罪ニュースで頻繁に登場する言葉が、匿名・流動型犯罪グループ、いわゆるトクリュウだ。
従来型の暴力団は、組長を頂点とする階層的な組織構造や、構成員同士の継続的な関係を特徴とする。一方、匿名・流動型犯罪グループは、犯罪収益を管理する中核部分を匿名化し、SNSや求人サイトなどを通じて実行役をその都度集める特徴がある。
両者は別の概念だが、完全に無関係というわけでもない。
警察庁は、匿名・流動型犯罪グループの中に暴力団構成員が首領やメンバーとして関与する事例、暴力団へ資金が流れる事例、両者が共謀して犯罪を行う事例を確認している。
したがって、トクリュウ関連事件が報じられたからといって、直ちに暴力団事件と断定することはできない。捜査によって確認された人的関係や資金の流れが判断材料となる。
2026年の特殊詐欺被害にも警戒が必要
2026年10月2日に警察庁が公表した8月末時点の暫定統計では、特殊詐欺の認知件数は2万9,687件、被害額は2,360.7億円だった。前年同期と比べて認知件数は3,732件、被害額は588.4億円増加している。
被害額の内訳では、SNS型投資詐欺が937.4億円、ニセ警察詐欺が728.6億円、SNS型ロマンス詐欺が325.8億円となっている。
なお、警察庁は2026年から統計上の整理を変更し、SNS型投資・ロマンス詐欺を特殊詐欺の一手口として位置付けた。2025年以前の数値とは集計範囲が異なるため、単純な前年比較には注意が必要だ。
また、この2,360.7億円は社会全体の被害額であり、暴力団による被害額を示したものではない。暴力団との関係は、個別事件の捜査結果に基づいて判断される。
【警察庁・都道府県警察の対策】暴力団対策法と排除条例の仕組み
暴力団対策は、逮捕や摘発だけで完結しない。犯罪を防ぎ、組織の資金源を遮断し、被害者や地域住民を保護するため、複数の法律や制度が運用されている。
暴力団対策法による規制
暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律、通称「暴力団対策法」は1992年に施行された。
同法は、指定暴力団員による暴力的要求行為などを規制し、市民生活の安全と平穏を確保することを目的としている。
代表的な規制対象には、みかじめ料や用心棒料の要求、不当な金品の要求、加入の強要、脱退の妨害などがある。
都道府県公安委員会は、法律に該当する行為について中止命令や再発防止命令などを発出できる。
警察庁の2025年統計では、中止命令は754件、再発防止命令は48件だった。中止命令のうち529件は暴力的要求行為に関するもので、不当贈与要求257件、用心棒料等要求176件、みかじめ料要求55件などが含まれる。
特定抗争指定暴力団等による規制強化
暴力団対策法には、対立抗争による市民生活への危険を防ぐための制度もある。
特定抗争指定暴力団等に指定されると、警戒区域内での多数の集合や対立組織の構成員へのつきまとい、事務所への立入りなどが規制される。
これは単なる組織間の対立を抑えるだけではなく、周辺住民への被害や事件の連鎖を防止するための措置だ。
暴力団排除条例による地域社会の対策
暴力団排除条例は、各都道府県が地域の実情に応じて制定している。2011年10月までに全都道府県で施行され、自治体、事業者、住民が連携して暴力団排除に取り組む枠組みとなった。
主な内容は、暴力団への利益供与の禁止、事業者による不当な関係の遮断、不動産取引における排除措置、暴力団事務所の開設・運営の規制などだ。
2025年中の条例に基づく全国の措置は、勧告36件、指導2件、中止命令2件、再発防止命令2件、検挙26件だった。
警察庁の公表事例には、禁止区域内で暴力団事務所を運営した六代目山口組傘下組織の組長が、2025年6月に条例違反で逮捕された事件も含まれている。
企業・自治体による暴力団排除
暴力団排除は行政だけの仕事ではない。企業や金融機関、不動産事業者、建設業者なども重要な役割を担っている。
公共事業では、暴力団関係企業を入札や契約から排除するための仕組みが整備されている。民間企業でも、契約書に暴力団排除条項を盛り込むなど、取引関係を遮断する対応が進んでいる。
2025年の警察庁資料では、稲川会傘下組織の組員が役員となっていた解体工事業者について、警察の調査結果を受けて東京都が登録更新申請を拒否した事例が紹介されている。
長崎県でも、元五代目工藤會傘下組織組員が役員に就任していた建設業者について、2025年6月に建設業許可が取り消され、公共事業から排除された事例がある。
こうした取り組みは、犯罪が起きた後の処罰だけでなく、組織の経済的な基盤を弱めるための対策でもある。
【暴力団組織の実態と社会への影響】摘発だけでは解決しない問題
暴力団ニュースを理解する際には、組織の勢力や事件件数だけでなく、被害を受けた人々や地域社会への影響にも目を向けたい。
地域住民や事業者が直面する問題
暴力団による不当要求や事務所の存在は、周辺住民の生活に不安を与えることがある。
飲食店や建設会社などの事業者にとっては、みかじめ料の要求、契約への介入、不当な債権取立て、威力を背景とした業務妨害などが経営上のリスクとなる。
また、抗争事件が住宅街で発生すれば、直接の関係がない住民まで危険にさらされる。暴力団排除の取り組みは、こうした市民生活への影響を小さくするために行われている。
被害者支援と暴力団事務所の使用差止め
暴力団対策では、被害者の損害回復や事務所撤去に向けた支援も進められている。
適格都道府県センターは、付近住民などから委託を受け、暴力団事務所の使用差止めを請求できる制度を運用している。
2025年には、宮崎県暴力追放センターが池田組傘下組織の事務所について、周辺住民などから委託を受けて使用差止めの仮処分を申し立て、同年に裁判所の決定を得た事例が公表された。
また、東京都内でも、暴力団追放運動推進都民センターが関東関根組傘下組織の事務所について同様の申立てを行い、2025年9月に仮処分命令が決定している。
暴力団からの離脱と社会復帰
暴力団対策は、構成員を摘発するだけではなく、組織から離脱した人が再び犯罪に関与しないようにすることも重要だ。
警察や都道府県の暴力追放運動推進センターは、離脱相談や就労支援などを実施している。
警察庁によると、2025年に警察や都道府県センターの支援を受けて暴力団から離脱できた人は約230人だった。また、離脱者を雇用する意思を持つ協賛企業は1,726社に達している。
一方、2025年に社会復帰対策協議会を通じて就労した人は13人だった。離脱後の生活基盤を整えることの難しさも示されている。
暴力団からの離脱を促し、安定した仕事や生活を確保することは、将来的な犯罪の再発防止にもつながる。
【プロの結論】暴力団ニュースの真相を見極める5つの判断基準
暴力団事件の報道では、組織名や事件の衝撃的な内容が注目されやすい。しかし、実際の社会的な影響を正しく理解するには、情報の種類や公表主体を確認することが欠かせない。
1. 警察庁と都道府県警察の公表資料を優先する
全国的な組織情勢や統計は警察庁、個別の逮捕・摘発情報は事件を担当する都道府県警察の発表が基本的な確認先となる。
警視庁、神奈川県警、愛知県警、大阪府警、福岡県警などの公表情報では、事件の発生場所、容疑、逮捕時期、捜査の進展を確認できる。
2. 暴力団関係者と正式な構成員を区別する
報道で使用される「暴力団関係者」という表現は、必ずしも正式な構成員だけを意味しない。準構成員や周辺者、資金提供者などが含まれる場合もある。
警察統計の「暴力団構成員等」という区分も、構成員と準構成員等を合わせたものだ。数値の意味を取り違えないことが重要になる。
3. トクリュウと暴力団を一括りにしない
匿名・流動型犯罪グループには、暴力団との関係が確認されるものもあるが、すべてが暴力団というわけではない。
組織の中核人物、犯罪収益の流れ、構成員の関係など、警察が公表した具体的な内容を確認する必要がある。
4. 逮捕情報と裁判結果を分けて確認する
逮捕された段階では、容疑の内容が報じられているにすぎない。起訴されたのか、裁判でどのような判断が出たのか、控訴や上告があったのかまで確認すると、事件の理解が正確になる。
5. SNSや匿名掲示板の情報をそのまま事実にしない
抗争の発生や組織の解散、人事、資金の流れなどは、SNSや匿名掲示板でも話題になる。しかし、投稿だけでは裏付けにならない。
警察発表、公安委員会の公示、裁判所の判断、複数の報道機関による確認など、情報の根拠を照らし合わせることが必要だ。
実際の事件を調べる際には、発生日と発表日、容疑と確定した事実、組織名と個人名をそれぞれ整理すると、誤った情報に振り回されにくくなる。
【暴力団ニュース事件簿】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年最新の暴力団構成員数は何人ですか?
A1:警察庁が2026年4月に公表した最新の確定年間統計では、2025年末の暴力団構成員等は約1万7,600人です。内訳は構成員約9,400人、準構成員等約8,200人となっています。
Q2:指定暴力団は全国に何団体ありますか?
A2:警察庁の2025年組織犯罪情勢では、2025年末時点で25団体が指定されています。指定は都道府県公安委員会が暴力団対策法に基づいて行います。
Q3:特殊詐欺と暴力団にはどのような関係がありますか?
A3:警察庁は、暴力団構成員等が特殊詐欺の主犯や組織的な資金獲得活動に関与する実態を確認しています。ただし、特殊詐欺全体が暴力団によるものではありません。事件ごとの捜査結果や関係者の立場を確認が必要です。
まとめ:2026年の暴力団動向は組織の縮小と資金源の変化が焦点
2026年10月現在、警察庁の最新確定年間統計では、暴力団構成員等の数と検挙人員はいずれも過去最少となっている。しかし、特殊詐欺、薬物密売、違法金融、企業活動を利用した資金獲得など、組織犯罪をめぐる問題は続いている。
指定暴力団の動向では、六代目山口組と分裂組織をめぐる対立抗争、特定抗争指定暴力団等への規制、各都道府県警察による摘発が引き続き注目される。
また、匿名・流動型犯罪グループとの接点や犯罪収益の流れを解明することも、2026年の重要な捜査課題だ。
暴力団ニュース事件簿を読む際は、警察庁の統計、都道府県警察の発表、裁判所の判断を基準に、事件の経緯と法的な結論を区別することが大切だ。組織の人数だけでは見えない資金源や社会への影響まで把握することで、暴力団をめぐる事件の実態がより明確になる。
主な公的根拠:警察庁「令和7年における組織犯罪の情勢」(2026年4月)、国家公安委員会2026年4月2日会見、警察庁「令和8年8月末の特殊詐欺の認知・検挙状況等」(2026年10月2日)。