チェアマンズスプリントプライズの歴史は、シャティン競馬場の開設と深く結びついています。
香港ジョッキークラブの公式競走史によると、最初の開催は1979年4月29日。当初は「香港スプリントチャンピオンシップ」という名称で行われ、翌1980年に「チェアマンズプライズ」という名称が導入されました。
その後、1992年に香港G1の地位を獲得。2001年には現在の「チェアマンズスプリントプライズ」という名称になり、2016年には国際G1競走へと発展しました。
2016年以降は香港スピードシリーズの最終戦として位置づけられ、香港の短距離王者と海外の有力スプリンターがぶつかる舞台になっています。2026年の香港チャンピオンズデーでも、国際的な注目を集める主要G1競走の一つとして開催されました。
歴史に名を残す名スプリンター
過去の優勝馬には、香港競馬を代表する名馬がいます。
クイッケンアウェイ(Quicken Away)は1989年から1991年まで3連覇を達成。香港ジョッキークラブの公式資料でも、1985年以降に同競走を3回制した唯一の馬として紹介されています。
サイレントウィットネス(Silent Witness)は2004年と2005年に連覇。さらに香港スピードシリーズも2年連続で全制覇しました。
ウェリントンは2021年と2022年に連覇し、2023年にはラッキースワイネスが優勝。2025年から2026年にかけてはカーインライジングがその系譜に続いています。
このように、チェアマンズスプリントプライズは単年度の勝利だけでなく、複数年にわたって実力を維持した名スプリンターを語るうえでも欠かせない競走です。
【プロの結論】2026年のチェアマンズスプリントプライズで評価すべきポイント

2026年の結果から読み取れる最大の要点は、カーインライジングが単に強いだけでなく、異なる条件の短距離G1で結果を積み重ねていることです。
1,200mのセンテナリースプリントカップ、1,400mのクイーンズシルバージュビリーカップ、そして再び1,200mのチェアマンズスプリントプライズ。距離の違う3競走をすべて勝ったうえで、最後のレースではコースレコードを更新しました。
しかも、2026年の勝利は自身の20連勝目。香港ジョッキークラブの発表が示す記録を踏まえれば、今回の連覇は一時的な好調ではなく、長期間にわたって能力を維持してきた結果と見ることができます。
海外スプリントG1を分析するときの3つの判断基準
第一に、勝ち時計と馬場状態をセットで見ること。
2026年の1分7秒10は非常に優秀な記録ですが、海外競馬では馬場状態やコース設定が異なります。前年の1分7秒88との比較だけでなく、当日の馬場状態、区間タイム、通過順位も確認することで、時計の価値をより正確に判断できます。
第二に、着順だけでなくレース中の不利や位置取りを見ること。
サトノレーヴは2着でしたが、公式記録ではレースの大半を外側で、前に馬を置けない状態で走ったとされています。着順だけで能力を判断すると、このような競走内容の違いを見落としてしまいます。
第三に、シリーズ全体の実績を確認すること。
単独のG1勝利と、香港スピードシリーズの全制覇は別の評価軸です。カーインライジングは最終戦だけでなく、1,200mと1,400mの前哨戦も勝ち切りました。複数の条件で結果を残している点が、同馬の評価をさらに高めています。
今後の香港短距離戦を予想する人は、過去の優勝馬や単勝人気だけに注目するのではなく、各馬のシャティン適性、距離実績、ゲート番号、展開、シリーズでの戦績まで確認するのがおすすめです。
反対に、過去の勝ち時計だけを基準にした比較や、日本国内の短距離成績だけで海外G1の結果を予測する方法には注意が必要です。異なる競馬場の実績を単純に横並びにすることはできません。
【チェアマンズスプリントプライズに関するよくある質問(FAQ)】
Q1:2026年のチェアマンズスプリントプライズの優勝馬は誰ですか?
A1:香港のカーインライジングです。2026年4月26日にシャティン競馬場で行われたG1を1分7秒10で制し、前年に続く連覇を達成しました。騎手はZ.パートン、調教師はD.ヘイズです。
Q2:2026年のサトノレーヴは何着でしたか?
A2:2着です。J.モレイラ騎手とのコンビで出走し、勝ち馬カーインライジングから4馬身1/4差でゴールしました。前年の同競走に続いて2年連続の2着となりました。
Q3:チェアマンズスプリントプライズは何メートルのレースですか?
A3:シャティン競馬場の芝1,200mで行われる3歳以上のG1競走です。香港スピードシリーズの最終戦に指定されています。
Q4:2026年の賞金総額はいくらですか?
A4:2,400万香港ドルです。1着賞金は1,344万香港ドル。さらにカーインライジングは香港スピードシリーズの3競走をすべて制覇したため、別枠の500万香港ドルのボーナスも獲得しました。
Q5:2026年のレース映像や払戻金はどこで確認できますか?
A5:JRAの2026年香港チャンピオンズデー結果ページで、レース結果、JRA発売分の払戻金、レース映像を確認できます。香港ジョッキークラブの公式結果には、全8頭の着順、通過順位、勝ち時計、現地の配当も掲載されています。
まとめ:カーインライジングの連覇で香港短距離路線の歴史が動いた
2026年4月26日のチェアマンズスプリントプライズは、カーインライジングが1分7秒10のコースレコードで優勝し、歴史的な連覇を達成しました。
サトノレーヴは2着、レイジングブリザードは3着。日本馬サトノレーヴは厳しい展開でも結果を残し、海外G1での実力を改めて示しました。
今回の主要な記録を振り返ると、次のとおりです。
- 開催日:2026年4月26日
- 競馬場:香港・シャティン競馬場
- 距離:芝1,200m
- 優勝馬:カーインライジング
- 騎手:Z.パートン
- 調教師:D.ヘイズ
- 勝ち時計:1分7秒10(コースレコード)
- 2着:サトノレーヴ
- 3着:レイジングブリザード
- 賞金総額:2,400万香港ドル
- 香港スピードシリーズ:3競走完全制覇
今後の注目は、20連勝を達成したカーインライジングがどこまで記録を伸ばすのか、そしてサトノレーヴをはじめとする日本の短距離馬が香港の強豪にどう挑むのかという点です。
歴代優勝馬の実績、シャティン芝1,200mへの適性、香港スピードシリーズの成績を合わせて確認することが、次の香港スプリントG1をより深く楽しむためのポイントになります。