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【制作背景】松本人志はなぜNHKでコントを制作したのか

御影 遼 御影 遼 • 更新: • 公開: • 読了約 9 分
目次

MHKを理解するうえで欠かせないのが、松本人志とNHKの制作方針の違いだ。

2011年10月の会見で、松本はNHKでコントを制作することについて、民放とは異なるルールや制約があることを語っている。

具体的には、強いブラックユーモアの扱いや商品名の使用などに一定の制約があった。また、NHKではセットがしっかり作り込まれるため、その完成度に対するプレッシャーもあったという。

しかし、松本はこうした違いを単純な障害とは捉えていなかった。

若いころなら反発していたような規制やルールも、経験を重ねたことで、それらを利用したり、制約の中で別の面白さを生み出したりする発想につながった。

ここにMHKの制作上の面白さがある。

映画監督としての経験も制作に影響

松本人志は2007年公開の映画「大日本人」で映画監督としてデビューし、その後も映画制作に取り組んできた。

会見では、映画監督を経験したことで、以前よりもディレクター的な視点から映像を見ることが増えたと説明している。

一方で、映画のように映像へこだわりすぎると、コント本来の面白さが分かりにくくなる可能性も指摘した。

つまり、MHKは映画制作の技術をそのままコントに持ち込んだ番組ではない。

映像表現への意識を持ちながらも、笑いのテンポや設定の面白さを優先する。そのバランスを模索した作品だった。

松本人志だけで完結しない制作体制

松本が企画・構成の中心を担った一方、番組は複数の構成作家や制作スタッフによって支えられていた。

日本脚本アーカイブズ推進コンソーシアムの脚本データベースには、レギュラー版の企画・構成担当として松本人志が記録されている。

また、構成担当には高須光聖、倉本美津留、長谷川朝二、江間浩司らの名前が掲載されている。

この資料からも、MHKが松本の発想を中心にしながら、複数のスタッフが脚本として形にしていく制作体制だったことが分かる。

【エンディングテーマ】竹原ピストルの「ふうせんガム」が選ばれた理由

松本人志mhk

MHKのレギュラー版を語るうえで、音楽面も見逃せない。

エンディングテーマを担当したのは、シンガーソングライターの竹原ピストルだ。

使用された楽曲は「ふうせんガム~MHK 2011 ver.~」。竹原ピストルと水野雄介とホーミータイツによるバンド編成のバージョンである。

松本人志と竹原ピストルのつながり

2人の接点は、音楽番組「HEY!HEY!HEY! MUSIC CHAMP」までさかのぼる。

竹原は、かつて音楽デュオ「野狐禅」で活動していた人物で、松本は以前からその音楽的な才能に関心を寄せていた。

その後、松本監督の映画「さや侍」に竹原が出演したこともあり、両者の関係はさらに深まった。

2011年11月の吉本興業の発表によると、今回のMHKへの楽曲提供は松本本人からの依頼によって実現した。

もともと竹原の自主制作アルバムに収録されていた「ふうせんガム」を、番組用にバンド編成で録音し直したのがMHKバージョンだった。

2012年2月29日には、このバージョンがCDとして発売されている。

最終回では水木一郎とのコラボレーションも実現

MHKの最終回では、音楽面でもう一つの見どころが用意された。

2012年3月3日の第5回では、松本人志が作詞を担当し、水木一郎が歌う新曲「立て!バビューンM(メット)」が披露された。

ORICON NEWSの当時の報道によれば、この曲は松本と水木一郎のコラボレーションによって生まれたヒーローソングだった。

ここで押さえておきたいのは、竹原ピストルの「ふうせんガム」はレギュラー版のエンディングテーマであり、「立て!バビューンM(メット)」は最終回で披露されたコント関連の楽曲だという違いだ。

両者を混同すると、MHKの音楽面の構成を正確に理解できなくなる。

【2026年の視点】MHKを振り返る際に知っておきたいポイント

MHKは2012年3月に全5回の放送を終えた番組だが、松本人志のコント制作における一つの節目として位置づけられる。

特に注目したいのは、次の3点だ。

1. NHKで放送されたこと自体が企画の特徴だった

過去のニュース映像をコントに活用するなど、放送局のアーカイブや制作環境を作品に取り入れた。

2. 松本の単独コントから多人数のコントへ展開した

2010年の特番と2011年以降のレギュラー版では、出演者の構成が異なる。浜田雅功や友近らの参加によって、コントの表現の幅が広がった。

3. コント以外の表現にも挑戦した

推理ドラマ、ヒーローもの、映像パロディー、影絵など、複数の表現方法を組み合わせた。エンディングテーマにも竹原ピストルを起用し、番組全体の世界観を構築していた。

なお、2015年2月25日には、2010年の特番とレギュラー全5回を収録したDVDも発売されている。作品をまとめて振り返る際の資料として参考になる。

【よくある質問】松本人志のMHKに関するFAQ

Q1:松本人志のMHKとは何ですか?

A1:松本人志が企画・作・構成を手がけたNHK総合のオリジナルコント番組です。MHKは「松本人志のコント」の略称で、NHKをもじった番組名でもあります。

Q2:MHKはいつ放送されましたか?

A2:2010年10月15日に43分間の特別番組が放送されました。その後、2011年11月5日から2012年3月3日まで、毎月第1土曜日に全5回のレギュラー版が放送されました。

Q3:MHKに浜田雅功は出演していますか?

A3:出演しています。2011年11月5日のレギュラー第1回に登場し、「オンリー」というコントで松本人志と共演しました。

Q4:友近やあき竹城、六平直政、保阪尚希も出演していますか?

A4:出演しています。特に第1回の「名探偵三河安城シリーズ」では、友近、あき竹城、六平直政、保阪尚希、パンツェッタ・ジローラモらがゲストとして参加しました。

Q5:MHKのエンディングテーマは何ですか?

A5:竹原ピストルと水野雄介とホーミータイツによる「ふうせんガム~MHK 2011 ver.~」です。竹原の既存曲を番組向けにバンド編成で再録音したものです。

Q6:MHKの放送は全何回ですか?

A6:レギュラーシリーズは全5回です。2011年11月から2012年3月まで放送されました。これとは別に2010年10月15日の特別番組があります。

まとめ:松本人志のMHKはNHKで挑戦した独自のコント番組

松本人志の「MHK」は、2010年10月15日の特別番組から始まり、2011年11月から2012年3月まで全5回のレギュラーシリーズとして放送されたNHK総合のコント番組だ。

番組の企画・作・構成を松本人志が中心となって担当し、浜田雅功、友近、あき竹城、六平直政、保阪尚希、パンツェッタ・ジローラモなど、幅広い出演者が参加した。

「ダイナミックアドベンチャーポータブル」「名探偵三河安城シリーズ」「ヒーロー戦隊」といった作品からは、日常的な違和感を笑いに変える発想や、既存のテレビ番組・映像ジャンルを独自に再構成する試みがうかがえる。

また、竹原ピストルの「ふうせんガム~MHK 2011 ver.~」や、水木一郎とのヒーローソングなど、コント以外の部分にも松本の企画意図が反映されていた。

MHKを理解する際の要点は、単に松本人志が出演したNHKのバラエティー番組として捉えないことだ。特番からレギュラー化に至った経緯、NHKの制作環境、松本を中心とする脚本制作、個性的なゲストとの共演を合わせて見ることで、この番組が持っていた独自性がより鮮明になる。

主な事実確認資料

- MANTANWEB:2010年の特番、2011年のレギュラー化、制作会見の報道。
- 日本脚本アーカイブズ推進コンソーシアム:各回の脚本担当・出演者の記録。
- タワーレコード:DVD収録内容と各回のコント一覧。
- 吉本興業・TOKYO FM:竹原ピストルの楽曲提供と番組エンディングテーマの記録。
- ORICON NEWS:2012年3月の最終回と水木一郎とのコラボレーション。

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