宮本恒靖のキャリアで、選手時代と現在の会長職をつなぐ重要な転換点が、2013年のFIFAマスター修了だ。
現役引退後、宮本は2012年9月にFIFAマスターへ進学。2013年7月に修士課程を修了した。日本人元プロサッカー選手として初めての卒業生だったことも注目された。
FIFAマスターとは何を学ぶ教育課程なのか
正式名称は「International Master in Management, Law and Humanities of Sport」。スポーツマネジメント、法律、スポーツの歴史・文化などを横断的に学ぶ。
公式プログラムでは、イギリス、イタリア、スイスの大学を拠点に、スポーツの歴史や社会的背景、経営、法制度などを学ぶ構成になっている。
ここで押さえておきたいのは、FIFAマスターはサッカーの監督資格ではないという点だ。
宮本が修了したのは、スポーツ組織を運営するための知識や国際的な視野を養う教育課程である。指導者としての資格は別途取得しており、2016年1月にはJFA公認S級コーチライセンスを取得している。
引退後の経歴がJFA会長につながるまで
FIFAマスター修了後、宮本は2013年9月にJFA国際委員に就任した。その後もサッカー界の組織運営に関わり、2014年から2016年まではJリーグ特任理事を務めた。
大きな転換点となったのは2022年だ。
- 2022年3月:JFA理事・会長補佐に就任。
- 2022年3月:JFA国際委員会委員長に就任。
- 2023年2月:JFA専務理事に就任。
- 2024年3月:JFA会長に就任。
- 2026年3月:JFA会長に再任。
この経歴から見えてくるのは、引退後すぐに協会トップへ進んだわけではないということだ。
指導者として育成年代からトップチームまで経験し、国際的なスポーツマネジメントを学び、JリーグやJFAの役員として組織運営に携わってきた。
選手としての経験に加え、教育、指導、国際交流、組織運営という複数の領域を経由して会長に就任したことが、宮本のキャリアの特徴である。
【プロの結論】宮本恒靖の2期目を評価するために見るべき5つのポイント

宮本恒靖の会長としての評価を考えるとき、ワールドカップの成績だけに注目するのは十分ではない。
JFA会長は、日本代表の監督とは異なる役割を持つ。代表チームの強化に加えて、サッカーを取り巻く組織や競技環境全体を整える責任があるからだ。
2期目の成果を見極めるなら、次の5点が判断基準になる。
1. 日本代表の競技力
男子・女子・年代別代表が国際大会で安定した競争力を発揮できるか。短期的な勝敗に加え、継続的な選手育成の成果も重要になる。
2. 女子サッカーの成長
代表の成績だけでなく、女子選手の競技環境、指導者の育成、地域での活動機会が広がっているかを確認したい。
3. 地域サッカーの基盤強化
都道府県サッカー協会が安定した運営を続けられるか。全国的な競技環境の格差を縮められるかも重要な評価材料だ。
4. 国際的な影響力
国際サッカー組織との連携を深め、日本がアジアや世界のサッカー発展にどれだけ貢献できるかが問われる。
5. 組織運営と社会的信頼
DXの推進、財務規律、コンプライアンス、サステナビリティ、審判員や選手へのリスペクトなど、組織としての責任を果たせるかが重要になる。
特に注目したいのは、宮本が選手時代に経験した日本サッカーの国際化と、現在の協会運営を結びつけられるかという点だ。
2002年の日韓ワールドカップから2026年の北中米ワールドカップまで、日本サッカーを取り巻く環境は大きく変わった。海外でプレーする選手が増え、代表チームの競争力も向上してきた。
一方で、トップチームの強化だけでは解決できない課題も残る。女子サッカーの普及、育成年代の環境、地域協会の経営、審判員の確保などは、協会全体で取り組むべきテーマだ。
宮本の2期目は、こうした課題をどこまで具体的な成果につなげられるかが評価の分かれ目になる。
宮本恒靖に関するよくある質問(FAQ)
Q1:宮本恒靖は2026年現在、何をしている?
A1:日本サッカー協会(JFA)の第15代会長を務めている。2026年3月29日に再任が正式決定し、2028年3月までの2期目に入った。
Q2:宮本恒靖のJFA会長再任はいつ決まった?
A2:2026年3月29日の定時評議員会後に開催された理事会で、理事の互選によって正式に決定した。2026年4月から2028年3月までの2年間が新たな任期となる。
Q3:宮本恒靖は2002年と2006年のワールドカップに出場した?
A3:出場している。2002年の日韓大会と2006年のドイツ大会の2大会を経験し、日本代表のキャプテンとしてチームを支えた。
Q4:宮本恒靖は同志社大学を卒業している?
A4:卒業している。同志社大学経済学部に進学し、2001年3月に卒業した。プロサッカー選手として活動しながら学業も続けた。
Q5:宮本恒靖のFIFAマスターとは何?
A5:スポーツの経営、法律、歴史、文化などを学ぶ国際的な大学院プログラムだ。2013年7月に修了している。サッカーの監督資格とは異なる教育課程である。
Q6:宮本恒靖はガンバ大阪の監督として優勝した?
A6:J1リーグ優勝はしていないが、2020年にJ1リーグ2位、天皇杯準優勝という成績を残した。同年にはJリーグ優秀監督賞も受賞している。
まとめ:宮本恒靖の現在と2028年までのJFA会長2期目に注目
宮本恒靖は、ガンバ大阪での現役時代、日本代表キャプテンとしてのワールドカップ経験、ガンバ大阪監督、FIFAマスター修了、JFA役員という歩みを経て、日本サッカー協会の会長に就任した。
2026年3月の再任によって、2028年3月までの2期目が正式にスタート。競技面での成果、女子サッカーの拡大、社会的価値の創出という3つのBIG GOALを掲げている。
2026年10月の公式コラムでも、震災復興を次世代につなぐ活動や審判員へのリスペクトを取り上げており、代表チームの強化だけにとどまらない活動が確認できる。
宮本恒靖の2期目を理解する最大の要点は、元日本代表のスター選手という過去ではなく、日本サッカー全体をどのように成長させるかという現在の役割にある。
2028年3月までに、掲げた戦略がどれだけ具体的な成果となって表れるのか。日本代表の競技力、女子サッカー、地域組織、国際戦略、そしてサッカー文化の発展を総合的に追うことが、会長としての宮本恒靖を評価するうえで欠かせない。