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松井宏樹医師の現在は?赤穂市民病院の医療事故と2026年判決・退職の真相

白木 奈緒 白木 奈緒 • 更新: • 公開: • 読了約 19 分
目次

2026年10月現在、松井宏樹医師をめぐって大きな注目を集めているのが、兵庫県の赤穂市民病院で2020年に発生した医療事故と、その後の刑事裁判です。松井医師は、患者の神経を損傷して重い後遺障害を負わせたとして業務上過失傷害罪に問われ、2026年3月12日に禁錮1年、執行猶予3年の有罪判決を受けました。同月27日には控訴がなかったことによる判決確定も報じられています。

また、以前勤務していた吹田徳洲会病院は、2025年12月8日に本人の退職を公式発表しました。現在の勤務先はどこなのか、医師免許はどうなっているのか、そして漫画『脳外科医 竹田くん』との関係は何なのか。公表された病院情報、裁判報道、厚生労働省の資料をもとに、これまでの経歴と2026年最新の状況を整理します。

【人物プロフィール】松井宏樹医師の経歴とこれまでの勤務先

松井宏樹医師

松井宏樹医師は、赤穂市民病院の脳神経外科に勤務していた元医師です。

今回の事件では、単に一度の手術事故だけでなく、同病院で勤務していた期間に複数の医療事故が報告されていたことや、その後の勤務先での状況も報道されました。

公表されている経歴

報道をたどると、松井医師の勤務歴は次のように整理できます。

- 2019年7月: 赤穂市民病院の脳神経外科に着任。
- 2020年1月22日: 腰椎の手術中に患者の神経を損傷する事故が発生。
- 2020年3月: 赤穂市民病院から手術の執刀などを禁止される。
- 2021年8月: 赤穂市民病院を依願退職。
- その後: 大阪市内の医療機関を経て、吹田市内の病院に勤務。
- 2025年1月: 吹田徳洲会病院で診療業務から完全に離れる。
- 2025年10月31日: 吹田徳洲会病院を退職。
- 2026年3月12日: 業務上過失傷害罪で有罪判決。
- 2026年3月27日: 刑事判決の確定が報じられる。

赤穂市民病院への着任時期や退職時期については神戸新聞などが報じており、吹田徳洲会病院の退職日は病院自身の公式発表で確認できます。

出身大学や専門医資格は公表されている?

検索されることの多い出身大学、医学部の卒業年、研修先、専門医資格については、本人の詳細な公式プロフィールなどで確認できる情報が限られています。

テレビ朝日の2026年3月の報道では、研修医時代の同僚による証言として、過去に2つの大学の医局に所属していたことなどが紹介されました。ただし、これは元同僚の証言として報じられた内容であり、大学名を含む正式な学歴情報と同一視することはできません。

したがって、松井医師の経歴について確実に整理できる中心部分は、赤穂市民病院での勤務、その後の大阪市内の医療機関、吹田市内の病院への転職という流れです。

【2020年の医療事故】赤穂市民病院で何が起きたのか

事件の発端は、2020年1月22日に赤穂市民病院で行われた腰椎の手術でした。

患者は当時74歳の女性で、腰部脊柱管狭窄症と診断され、神経への圧迫を軽減するための手術を受けていました。

手術中に発生した神経損傷

起訴状や公判報道によると、松井医師は腰椎の一部を切除する手術で医療用ドリルを使用しました。

問題となったのは、手術部位の視認性が十分に確保されていなかったことです。

出血によって患部が見えにくくなっていたにもかかわらず、十分な止血をせずにドリルによる切削を続けた結果、硬膜を損傷し、脊髄につながる神経の一部を切断したとされています。

女性には両下肢の重いまひなど、回復が困難な後遺障害が残りました。

テレビ朝日の2026年3月の報道では、手術で使用された切削能力の異なるドリルや、手術映像なども裁判で取り上げられています。

事故は1件だけだったのか?

この事件で注目されたのが、松井医師が赤穂市民病院に在籍していた期間に報告された複数の医療事故です。

2021年の神戸新聞報道によると、病院の調査では、関係する8件の医療事故報告書が提出されていました。

外部有識者による検証では、今回の女性患者の事故は医療過誤と認定されました。一方、ほかの7件については医療事故として扱われたものの、過失による医療過誤とは判断されなかったとされています。

そのため、8件すべてが医療過誤として認定されたわけではありません。

また、2025年の神戸新聞は、松井医師の着任後約9か月間に関わった手術で11件の医療事故があったと報じています。

報道によって対象期間や集計の範囲が異なるため、8件と11件を単純に同じ数字として扱うことはできません。

病院側の管理体制も問われた

事故の責任は執刀医個人だけにとどまりませんでした。

医療事故が続いていた状況で、病院がどのような監督や安全管理を行っていたのかも問題になりました。

実際、2025年の民事判決では、松井医師の注意義務違反だけでなく、病院側の説明対応についても不十分だったと指摘されています。

医療事故を検証する際には、執刀医の技術や判断に加えて、指導医の監督、手術中の連携、医療安全管理の仕組みも重要な論点になります。

【裁判の全貌】8900万円の賠償判決と2026年3月の有罪判決

今回の問題では、民事裁判と刑事裁判という2つの法的手続きが進められました。

両者は目的が異なります。

民事裁判は被害者側への損害賠償を判断するものです。一方、刑事裁判は医師個人の刑事責任を問うものです。

主要な出来事を時系列で整理

時期 出来事 結果・内容
2020年1月22日 赤穂市民病院で手術事故 患者の神経を損傷
2021年8月 民事訴訟提起 患者と家族が損害賠償を請求
2024年12月27日 刑事事件で在宅起訴 業務上過失傷害罪
2025年5月14日 民事判決 約8888万円の賠償命令
2025年6月2日 民事判決確定 双方が控訴せず
2026年2月9日 刑事裁判の初公判 起訴事実をおおむね認める
2026年2月12日 第2回公判 被告人質問
2026年3月12日 刑事判決 禁錮1年・執行猶予3年
2026年3月27日 刑事判決確定 双方が控訴せず

民事裁判では約8900万円の賠償命令

2025年5月14日、神戸地裁姫路支部は、患者と家族が求めた損害賠償請求について判決を言い渡しました。

判決の主文では、松井医師と赤穂市に対して、被害者本人に8668万6851円、家族に220万円を連帯して支払うよう命じています。

合計は8888万6851円です。

報道では約8900万円と表現されています。

裁判所は、出血などによって手術部位が見えにくい状況で骨の切除を続けたことについて、執刀医の注意義務違反の程度が著しいと判断しました。

加えて、病院側の事後説明についても、迅速に説明を尽くしたとは評価できないと指摘しています。

この判決については、赤穂市が5月20日に控訴しない方針を表明。松井医師と原告側も控訴せず、2025年6月2日までに判決が確定しました。

2026年3月12日、刑事裁判で有罪判決

刑事裁判の初公判は2026年2月9日に神戸地裁姫路支部で開かれました。

松井被告は起訴内容について、おおむね認める姿勢を示しました。

一方、弁護側は、手術がチームで行われていたことや、助手を務めた上司の医師の関与についても考慮するよう主張しました。

2月12日の第2回公判では、松井被告自身が、視認性が悪い状態でスチールバーを使い続けたことを自分の過失と認める一方、上司から使用を指示されたとの説明も行っています。

そして3月12日、神戸地裁姫路支部は次の判決を言い渡しました。


2026年3月12日・刑事判決

禁錮1年


執行猶予3年

- 罪名:業務上過失傷害罪
- 求刑:禁錮1年6か月
- 判決:禁錮1年、執行猶予3年
- 裁判所:神戸地裁姫路支部
- 裁判長:佐藤洋幸裁判長
赤穂民報・読売新聞報道などによる

裁判長は、視野の把握が困難な状態でドリルの使用を止めるべきだったと判断しました。

一方で、被告を支援するチーム医療の体制が十分に機能していなかった面も認め、執行猶予を付けたと報じられています。

有罪判決はいつ確定した?

2026年3月27日、赤穂民報は松井被告が控訴期限までに控訴しなかったと報じました。

検察側も控訴せず、期限の3月26日を過ぎたことで、3月12日の有罪判決が確定しました。

したがって、2026年10月30日時点では、刑事事件については有罪判決が確定した状態です。まだ控訴中という情報は正確ではありません。

【吹田徳洲会病院を退職】理由と現在の勤務先は?

松井宏樹医師の現在を調べる際、特に注目されているのが吹田徳洲会病院の退職発表です。

同病院は2025年12月8日、公式サイトに松井医師の退職についてのお知らせを掲載しました。

病院が公式に発表した退職日

病院の発表内容は次のとおりです。

松井宏樹医師について、2025年1月から診療業務を完全に外れ、同年10月31日付当院を退職となりました。

これは吹田徳洲会病院が公表した内容です。

つまり、2025年1月から診療業務を離れ、同年10月31日をもって正式に退職したことは確認できます。

ただし、病院の公式発表には退職理由の記載がありません。

退職理由について本人は何と説明した?

この点については、2026年2月12日の刑事公判を報じた赤穂民報の記事に、松井被告自身の説明が掲載されています。

被告は直近の勤務先を辞めた理由について、次のように説明したと報じられました。

- 自分がいると患者が来なくなるため、退職してほしいと言われた。
- 自分をかばった責任を取って院長が辞めることになり、自分も退職した。

これは公判での被告本人の説明です。吹田徳洲会病院が公式に認めた退職理由ではありません。

したがって、病院の発表と本人の法廷での説明は分けて理解する必要があります。

2026年10月現在の勤務先はどこ?

現在の勤務先については、次の情報が確認できます。

2026年2月12日の赤穂民報は、公判時点で松井被告が無職だったと報道しています。

また、テレビ朝日も2026年3月12日の報道で、現在は病院に勤めていないと伝えています。

10月30日現在、新たな勤務先を明らかにする病院の公式発表や、確かな報道は確認できません。

勤務先は未公表

したがって、現時点で特定の病院に再就職したと断定することはできません。

【脳外科医竹田くんとの関係】モデルとされた理由と漫画の真相

松井宏樹医師の名前が広く知られるきっかけの一つとなったのが、インターネット上で公開された漫画『脳外科医 竹田くん』です。

この作品は、医療事故や病院組織の管理体制などを題材にしたウェブ漫画です。

漫画のモデルは松井医師なのか?

『脳外科医 竹田くん』は2023年1月から7月にかけて公開されました。

舞台となる病院は架空の「赤池市民病院」ですが、赤穂市民病院で実際に発生した医療事故や病院内の問題をモチーフにしていることが、作者側の声明などで明らかになっています。

作者は、2020年1月22日の医療事故で後遺障害を負った女性患者の親族です。

テレビ朝日の2026年3月の報道でも、松井被告が漫画のモデルとされています。

ただし、漫画は実際の事件を題材にしたフィクションです。

作品中のすべての登場人物の行動や会話、病院内の出来事が裁判で認定された事実というわけではありません。

ここは、現実の刑事裁判の判決内容と漫画の描写を混同しないために要点です。

漫画作者らへの刑事告訴も報道された

2026年3月2日の赤穂民報によると、松井医師は漫画の作者や被害患者の長女、当時の上司を名誉毀損などの疑いで刑事告訴していました。

しかし、神戸地検姫路支部は2026年2月20日付で、告訴された関係者について不起訴と決定したと報じられています。

この不起訴処分は、松井医師が起こした業務上過失傷害事件の有罪判決とは別の手続きです。

また、不起訴という結果だけで漫画のすべての描写の真偽が司法判断されたわけでもありません。

【医師免許はどうなる?】行政処分と評判を事実から検証

有罪判決が確定したことで、次に関心が集まるのが医師免許の扱いです。

有罪判決が確定すれば医師免許は自動的に取り消される?

答えは、有罪判決の確定だけで自動的に医師免許が取り消されるわけではありません。

医師法第7条では、厚生労働大臣が医師に対して行う行政処分として、次の3種類が定められています。

行政処分 内容
戒告 医師としての責任について戒める処分
医業停止 3年以内の医業停止
免許取消 医師免許そのものを取り消す処分

処分に際しては、医道審議会の意見を聴くことが法律で定められています。

つまり、刑事裁判と行政処分は別の手続きです。

松井医師の行政処分は決まっている?

2026年10月30日時点で、松井医師本人に対する医師免許取消や医業停止などの個別処分を確定できる公表資料は確認できません。

厚生労働省の2026年2月4日および7月15日の医道審議会医道分科会の議事要旨では、医師に対する行政処分の審議結果が公表されています。

しかし、これらの概要資料には個別の対象者名が記載されていません。

そのため、松井医師について免許が取り消された、あるいは行政処分がすでに決まったと断言することはできません。

なお、2026年2月12日の公判で、松井被告は医師免許を返納することについて「今のところ考えていない」と述べたと赤穂民報が報じています。

これは本人の当時の意向であり、現在の免許状況を証明するものではありません。

松井宏樹医師の評判と真相は?

松井医師に関する評価を考えるうえで、重要なのはネット上の印象だけでなく、裁判所が実際に認定した事実です。

特に次の3点は区別して理解する必要があります。

1. 刑事裁判で認定された事実: 2020年の手術における注意義務違反について有罪判決が確定している。
2. 民事裁判で認定された事実: 執刀医と病院側に損害賠償責任が認められ、約8888万円の賠償命令が確定している。
3. そのほかの医療事故に関する情報: 複数の事故が報告されているが、すべてが医療過誤と認定されたわけではない。

医療事故の評価では、執刀医個人の責任と、病院の監督・指導体制の責任を分けて考えることも欠かせません。

実際、2026年3月の刑事判決では、松井被告の注意義務違反を認定する一方、病院や診療科のチーム医療の不備にも言及したと報じられています。

【松井宏樹医師に関するよくある質問(FAQ)】

Q1:松井宏樹医師は2026年現在どこの病院に勤務していますか?

2026年2月の公判報道では無職とされています。吹田徳洲会病院は2025年10月31日付の退職を公表しており、その後の新たな勤務先は確認できていません。

Q2:松井宏樹医師の判決は確定していますか?

はい。2026年3月12日に禁錮1年、執行猶予3年の有罪判決が言い渡され、双方が控訴しなかったため、3月27日に判決確定が報じられました。

Q3:赤穂市民病院の医療事故ではいくら賠償が命じられましたか?

2025年5月14日の民事判決で、松井医師と赤穂市に合計8888万6851円の連帯支払いが命じられました。判決は同年6月に確定しています。

Q4:吹田徳洲会病院を退職した理由は何ですか?

病院公式発表には退職理由は記載されていません。松井被告は2026年2月の公判で、患者が来なくなることなどを理由に退職を求められたと説明しています。

Q5:松井宏樹医師の医師免許は取り消されていますか?

個別の免許取消処分を確認できる公表資料は見当たりません。有罪判決が確定したことと、医師免許の取消処分は別の手続きです。

Q6:漫画『脳外科医 竹田くん』のモデルは松井医師ですか?

テレビ朝日などの報道では松井医師がモデルとされています。作品は赤穂市民病院の医療事故をモチーフにしたフィクションであり、漫画の描写すべてが裁判で認定された事実ではありません。

まとめ:松井宏樹医師の現在と今後の注目点

松井宏樹医師をめぐる一連の問題は、2026年3月の刑事判決確定によって、大きな節目を迎えました。

これまでの経緯を振り返ると、2020年の赤穂市民病院での手術事故、2025年の約8900万円の民事賠償判決、そして2026年3月の業務上過失傷害罪による有罪判決と、複数の法的判断が積み重なっています。

2026年10月30日現在、押さえておきたい要点は次のとおりです。

- 刑事判決は禁錮1年・執行猶予3年で確定。
- 民事裁判でも約8888万円の賠償命令が確定。
- 吹田徳洲会病院は2025年10月31日付の退職を公式発表。
- 2026年2月の公判報道では無職とされ、その後の勤務先は未公表。
- 医師免許に関する個別の行政処分は確認できていない。

今回の問題が示しているのは、医療事故の責任を執刀医個人だけに帰するのではなく、指導医の監督、病院の安全管理、事故発生後の説明責任まで含めて検証する必要性です。

患者が医師を信頼して手術を受ける以上、その信頼に応えるための医療安全体制は欠かせません。

今後注目されるのは、松井医師に対する行政処分の有無、医師としての活動状況、そして医療事故を防ぐための病院側の再発防止策です。刑事裁判の確定だけで問題のすべてが終わったわけではなく、被害者への補償と医療安全の検証は引き続き重要な課題として残っています。

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