ジャニーズの性被害問題とは、旧ジャニーズ事務所の創業者・ジャニー喜多川氏が、長年にわたりジャニーズJr.を中心とする多数の少年に性加害を繰り返していた問題です。外部専門家による再発防止特別チームの2023年8月29日付調査報告書は、被害が1970年代前半から2010年代半ばまで続き、被害者の多くが未成年だったことを認定しました。行為には、身体への接触やキスだけでなく、口腔性交や肛門性交を伴うものも含まれていました。
問題はジャニー氏個人の行為だけではありません。事務所が過去の告発や報道に適切に対応しなかったこと、経営陣による監督機能の不全、芸能界やマスメディアの沈黙も厳しく問われました。2023年のBBC報道を契機に国内でも大きく取り上げられ、旧ジャニーズ事務所はSMILE-UP.へ名称を変更。2026年9月には補償の進捗と東山紀之氏の社長退任も公表されています。
【何をしたのか】ジャニー喜多川氏による性加害の内容とジャニーズJr.の被害実態

ジャニーズ性被害問題の中心にあるのは、ジャニー喜多川氏による未成年者への継続的な性的虐待です。
2023年8月29日に公表された「外部専門家による再発防止特別チーム」の調査報告書は、元ジャニーズJr.らの証言を踏まえ、ジャニー氏が自宅や合宿所、公演先の宿泊ホテルなどで多数の少年に性加害を行っていたと認定しました。
具体的にどのような行為があったのか
調査報告書に記載された行為には、次のようなものがあります。
- マッサージと称して身体を撫で回す行為
- 性器への接触
- キスやディープキス
- 口腔性交
- 肛門性交を行う、または強要する行為
- 一緒に入浴したり、同じ寝具で寝たりする行為を伴う性的接触
これらは単なる不適切なスキンシップではありません。本人の意思に反して行われた性的行為であり、相手には未成年者が多数含まれていました。
特別チームの報告書では、被害者の中心的な年齢層は13〜15歳の中学生世代とされ、一部には高校生も含まれていたと説明されています。
また、性加害が行われた場所は自宅だけではありません。ジャニーズJr.が活動する中で利用する合宿所や、公演に伴う宿泊先なども挙げられています。少年たちが芸能活動の延長線上で接する場所が、被害の発生する環境になっていたのです。
拒否しにくかった背景には芸能活動への影響があった
この問題で特に深刻なのは、加害者と被害者の間に大きな権力差が存在していたことです。
ジャニー氏は所属タレントの発掘や育成、デビューなどに強い影響力を持つ創業者でした。ジャニーズJr.にとっては、将来の仕事や芸能活動を左右する存在だったといえます。
調査報告書によると、Jr.の間では、ジャニー氏から性加害を受け入れれば優遇され、拒否すれば冷遇されるという認識が広がっていました。
被害者が拒絶できなかった背景には、芸能界で成功したいという願いだけでなく、拒否することで活動の機会を失うのではないかという恐怖もありました。
報告書には、被害を受けた後に事務所へ相談したところ、デビューしたければ我慢するしかないという趣旨の対応を受けたとの証言も記録されています。
こうした状況は、被害を受けた少年が声を上げにくくなる構造そのものを示しています。
なお、同報告書はジャニー氏以外の事務所社員による性加害も確認されたとしています。問題は創業者個人の行為だけにとどまりませんでした。
【被害はいつからいつまで?】1970年代前半から2010年代半ばまで続いた実態
ジャニー喜多川氏による性加害が長期間に及んでいたことは、再発防止特別チームの調査で明らかになった重要な事実です。
報告書は、ジャニー氏が1950年代から性加害を行っていたことにも言及しています。そのうえで、ジャニーズ事務所における被害については、1970年代前半から2010年代半ばまでの期間に、多数のジャニーズJr.が被害を受けていたと認定しました。
一部の時期だけに発生した問題ではなかった
調査報告書が重視したのは、被害が特定の数年間に集中したものではなかったという点です。
1970年代から2010年代にかけて、異なる時期に活動していた元Jr.の証言には共通する内容がありました。同じような性的行為が、長期間にわたって繰り返されていたと判断されています。
つまり、特定の世代だけが経験した問題ではなく、時代を超えて複数の世代に影響を及ぼした問題だったのです。
被害者の総数と申告者数は同じではない
被害の規模を考えるうえで注意したいのが、被害者数と補償申告者数の違いです。
再発防止特別チームの調査は、関係者への聞き取りなどを通じて性加害の事実を認定しましたが、1970年代から2010年代までの被害者全員を特定したものではありません。
また、2026年のSMILE-UP.への補償申告者数は、補償を求めて連絡した人の人数です。すべての被害者の総数を示す数字ではありません。
申告に至っていない人や、過去の経験を公にしていない人がいる可能性もあります。被害者の人数を単純に補償実績から逆算することはできません。
【なぜ長年止められなかった?】ジャニーズ事務所の組織的対応とマスメディアの沈黙
性加害が数十年にわたって続いた背景には、ジャニー氏の権力だけでなく、事務所の経営体制や周囲の対応にも問題がありました。
2023年8月の再発防止特別チームの調査報告書は、問題の原因として、ジャニー氏の性嗜好、姉の藤島メリー氏による放置と隠蔽、事務所の不作為、被害を潜在化させる権力構造を挙げています。
藤島メリー氏による放置と隠蔽の指摘
報告書は、ジャニー氏の姉であり、事務所の経営に大きな影響力を持っていた藤島メリー氏の対応についても厳しく検証しました。
特別チームは、メリー氏がジャニー氏の性加害に関する情報を認識していた可能性を示す証言や資料を検討し、遅くとも1960年代前半には問題を認識していたとするのが蓋然性の高い事実だと判断しました。
そのうえで、性加害を止めるための対策を取らず、外部に対してジャニー氏を守るための隠蔽を続けたと評価しています。
メリー氏本人はすでに亡くなっていたため、調査には直接本人に確認できないという限界がありました。それでも、事務所の意思決定を担う立場にあった人物の対応が、被害の拡大に影響したと報告書は指摘しています。
組織のガバナンスが機能していなかった
報告書が挙げた組織上の問題は、次のとおりです。
- 同族経営による権力の集中
- ジャニーズJr.の管理体制の不備
- 取締役会の機能不全
- 内部監査部門の不存在
- 基本的な社内規程の欠如
- 内部通報制度の不十分さ
- ハラスメント研修の不足
とりわけ問題だったのは、創業者に対する監視や牽制が十分に働かなかったことです。
会社のトップに強大な権限が集中し、内部で問題を指摘する仕組みも十分ではありませんでした。被害の情報が寄せられても、組織として調査し、被害者を守る体制が整っていなかったのです。
藤島ジュリー景子氏の経営責任
藤島ジュリー景子氏は、問題が大きく取り上げられた2023年5月14日に、ジャニーズ事務所の社長として謝罪動画と文書を公表しました。
当時の説明では、自身は性加害について知らなかったと述べる一方、知らなかったでは済まされない問題であるとの認識も示しました。
その後、2023年8月の調査報告書は、同族経営の弊害を指摘し、ジュリー氏が代表取締役社長を辞任すべきだと提言しました。
2023年9月7日の記者会見では、ジャニー氏の性加害を事実と認めて正式に謝罪。ジュリー氏は社長を辞任し、東山紀之氏が新社長に就任しました。
ただし、ジュリー氏は当初、補償を進めるための株式保有や取締役としての関与を続ける意向を示していました。経営責任を問われたことと、被害者への補償を進めるための会社側の対応は、分けて考える必要があります。
BBC報道が日本のメディアを動かした
国内で問題が大きく報道される転機となったのが、BBCのドキュメンタリーです。
BBCは2023年3月7日、「J-POPの捕食者:秘められたスキャンダル」を放送しました。元ジャニーズJr.の被害証言や、過去の告発、事務所の対応などを取り上げた内容です。
実は、それ以前にもジャニー氏の性加害疑惑は報じられていました。
1999年から2000年にかけて週刊文春が特集記事を掲載し、ジャニー氏と事務所側は名誉毀損を理由に民事訴訟を起こしています。
2003年7月の東京高裁判決では、週刊文春の記事のうち性加害に関する重要な部分について真実性が認められ、賠償額が減額されました。2004年2月には最高裁がジャニーズ側の上告を棄却し、高裁判決が確定しています。
しかし、この司法判断は国内のテレビや新聞で十分に取り上げられませんでした。
2023年の再発防止特別チームも、BBC報道や元Jr.による会見が行われるまで、多くのマスメディアが問題を正面から取り上げてこなかったと指摘しています。
これは単なる報道の遅れではありません。大手芸能事務所とテレビ局、新聞社などの取引関係や、人気タレントを起用することによる商業的な利益が、報道姿勢に影響していなかったかという、メディア業界全体の責任を問う問題でもあります。
【発覚から2026年まで】ジャニーズ性加害問題の経緯と組織再編を年表で整理
ジャニー氏の性加害問題は、長年にわたる告発と報道を経て、2023年に事務所の公式な事実認定と組織再編へ進みました。主要な出来事を時系列で整理します。
| 時期 | 出来事 | 意味・その後の動き |
|---|---|---|
| 1970年代前半〜2010年代半ば | ジャニー氏による性加害 | 再発防止特別チームが多数のJr.への被害を認定 |
| 1999〜2000年 | 週刊文春が性加害疑惑を特集 | ジャニー氏と事務所側が民事訴訟を提起 |
| 2003年7月 | 東京高裁判決 | 記事の性加害に関する重要部分の真実性を認定 |
| 2004年2月 | 最高裁が上告を棄却 | 東京高裁判決が確定 |
| 2019年 | ジャニー喜多川氏が死去 | 本人への刑事裁判は行われなかった |
| 2023年3月7日 | BBCがドキュメンタリーを放送 | 国内外で問題への関心が高まる |
| 2023年5月14日 | 藤島ジュリー景子氏が謝罪 | 事務所が動画と文書で見解を公表 |
| 2023年8月29日 | 再発防止特別チームが報告書を公表 | 性加害の事実と組織の問題を認定 |
| 2023年9月7日 | 事務所が性加害を正式に認める | 謝罪し、ジュリー氏が社長を辞任。東山氏が新社長に就任 |
| 2023年10月17日 | SMILE-UP.へ社名変更 | 被害者への補償を中心とする会社に移行 |
| 2024年4月10日 | STARTO ENTERTAINMENTが本格始動 | タレントのマネジメントなどを担う新会社が業務開始 |
| 2026年9月15日 | 補償状況を公表 | 587人に補償内容を通知、578人に支払い |
| 2026年9月28日 | SMILE-UP.が経営体制変更を発表 | 東山紀之社長の任期満了による退任を公表 |
| 2026年9月30日 | 補償状況を更新 | 申告者1,048人、補償金支払い581人 |
この年表から分かるのは、2023年に突然問題が発生したわけではないということです。過去の週刊誌報道や民事訴訟で問題が表面化していたにもかかわらず、長期間にわたって十分な検証や被害者救済が行われませんでした。
2023年のBBC報道は、過去の情報を国内外の視聴者に改めて伝え、被害を公に訴える動きを後押しした転換点でした。
この一連の経緯は、朝日新聞GLOBE+の報道やBBCのドキュメンタリー、再発防止特別チームの公表資料にも記録されています。
【2026年9月最新】SMILE-UP.の被害者補償は何人まで進んだ?
2026年9月時点で注目されるのが、SMILE-UP.による被害者補償の進捗です。
旧ジャニーズ事務所は2023年10月17日にSMILE-UP.へ名称を変更しました。現在の同社はタレントの芸能活動をマネジメントする会社ではなく、ジャニー氏による性加害の被害者への補償や心のケアなどを担当する会社として運営されています。
9月15日時点では587人に補償内容を通知、578人に支払い
SMILE-UP.が2026年9月15日に公表した補償状況によると、補償申告者は1,047人でした。
このうち、被害者救済委員会から補償内容を通知された人は587人で、578人に補償金が支払われていました。
この数字は、2026年9月時点の補償の進捗を理解するうえで重要な基準です。
9月30日の更新では支払い済みが581人に増加
その後、9月30日にSMILE-UP.は補償状況を更新しました。TBS NEWS DIGが報じた公式発表の内容は次のとおりです。
- 補償申告者数:1,048人
- 連絡を試みても返信がない人:226人
- 補償内容または補償しない旨の通知を受けた人:818人
- 補償内容を通知された人:587人
- 補償しない旨を通知された人:231人
- 補償内容に同意した人:582人
- 補償金の支払いを受けた人:581人
- 在籍確認や聞き取りなどの手続き中の人:4人
9月15日時点の578人から、9月30日には581人へと支払い済み人数が増えています。
ここで重要なのは、587人という数字は補償を申告した人全体ではなく、被害者救済委員会から補償内容を通知された人の数だという点です。申告者全体は1,048人に達しています。
また、補償内容を通知された587人のうち、582人が同意し、581人への支払いが完了しています。補償の通知、本人の同意、実際の支払いは、それぞれ異なる段階です。
被害者救済委員会はどのように補償額を決めるのか
補償制度の中心を担うのが、2023年9月13日に設置された被害者救済委員会です。
同委員会は、SMILE-UP.との間に従来の助言関係がなかった元裁判官の経歴を持つ弁護士3人で構成されています。
補償額は一律ではありません。申告者への聞き取りを通じて、具体的な被害内容や被害の程度、その後の生活への影響、後遺症などの個別事情を考慮して算定する仕組みです。
SMILE-UP.は、委員会の運営と判断について会社からの独立性を維持し、委員会の判断に従って補償を進めると説明しています。
また、2024年2月の公式説明では、性被害の事実認定にあたって法律上の厳格な証明を求めるべきではないという再発防止特別チームの提言を踏まえ、申告内容の確からしさなどを確認するとしています。
補償の具体的な金額は、申告者のプライバシーに関わるため、個別には公表されていません。
SMILE-UP.は補償終了後に廃業する方針
SMILE-UP.は、被害者との対話や補償などの役割を終えた段階で廃業する方針を示しています。
一方、2026年9月28日の公式発表では、補償業務について今後も係争中の案件を含めて必要な手続きを最後まで進めると説明しました。心のケア相談窓口も継続する方針です。
したがって、補償金の支払いが進んでいるからといって、問題への対応がすべて終了したわけではありません。
【旧ジャニーズ事務所は現在どうなった?】SMILE-UP.とSTARTOの違い、東山紀之氏の退任
2026年現在、旧ジャニーズ事務所という名称の芸能プロダクションは存在しません。事業は大きく分離され、被害者補償とタレントのマネジメントは別の会社が担っています。
SMILE-UP.とSTARTO ENTERTAINMENTは別会社
2023年10月、旧ジャニーズ事務所はSMILE-UP.に名称を変更しました。
その後、タレントのマネジメントやエージェント業務を担う新会社としてSTARTO ENTERTAINMENTが設立され、2024年4月10日に本格的な業務を開始しています。
STARTO ENTERTAINMENTはSMILE-UP.とは資本関係を持たない会社として発足しました。旧事務所のタレントが新たな環境で活動を続けるための組織です。
両社の役割を整理すると、次のようになります。
- SMILE-UP.:ジャニー喜多川氏による性加害の被害者補償、被害者との対話、心のケアを担当。
- STARTO ENTERTAINMENT:タレントのマネジメント、エージェント業務、芸能活動のサポートを担当。
この分離は、再発防止特別チームが問題視した同族経営の弊害を解消し、過去の経営体制と切り離した事業運営を目指すための措置でもありました。
東山紀之氏は2026年10月1日付で社長を退任
SMILE-UP.は2026年9月28日、経営体制の変更を公式発表しました。
これにより、代表取締役社長を務めていた東山紀之氏と専務取締役の安部朗氏が、任期満了に伴い2026年10月1日付で退任することになりました。
東山氏は2023年9月にジャニーズ事務所の新社長に就任し、その後SMILE-UP.の代表取締役社長として被害者補償に取り組んできました。
今回の退任について、会社は補償業務が今後、法的手続きや専門的な判断を必要とする局面を中心に進むことを理由として説明しています。
また、取締役会の任期満了に伴う経営体制の変更であり、性加害問題への対応そのものを終了するものではないと明記しました。
東山氏が社長を退任しても、SMILE-UP.による補償や心のケア相談窓口は継続されます。経営トップの交代と被害者救済の終了は、別の問題です。
【プロの結論】ジャニーズ性被害問題で本当に検証すべき3つのポイント
ジャニーズ性被害問題を理解するうえで、単にジャニー喜多川氏が何をしたのかを知るだけでは不十分です。問題が長期化した理由と、現在の救済がどこまで進んでいるかを合わせて見る必要があります。
1. 個人の犯罪的行為だけでなく、組織の責任を見る
調査報告書が明らかにしたのは、ジャニー氏の性加害だけではありません。
事務所内での権力集中、被害を相談できない環境、過去の告発への不適切な対応、経営陣による監督機能の不全が、被害を長期化させる要因になっていました。
したがって、責任を考える際には、加害行為を行った個人だけでなく、被害を防止できなかった組織の仕組みや経営判断にも目を向ける必要があります。
2. 補償人数だけで救済の完成度を判断しない
2026年9月30日時点で581人への支払いが完了したことは、補償が進展したことを示す数字です。
しかし、申告者1,048人のうち、226人は連絡を試みても返信がない状態とされています。また、231人には補償を行わない旨が通知されています。
補償の進捗率だけでは、被害者それぞれが納得できる救済を受けられたかまでは分かりません。
今後は、個別の判断に対する説明、異議や再検討への対応、心のケア、係争中の案件への対応なども重要になります。
3. 芸能界とメディアの再発防止策を検証する
BBC報道と再発防止特別チームの報告書は、芸能事務所だけでなく、メディアの責任も浮き彫りにしました。
人気タレントを起用する利益と、取引先の不祥事を報じる公共的な責任が衝突したとき、報道機関がどのように判断するのかは、今後も検証されるべき課題です。
芸能界で同じ問題を繰り返さないためには、独立した相談窓口、第三者による調査、未成年者の活動環境の保護、経営陣への監督機能、通報者を守る仕組みが欠かせません。
人権侵害を防ぐ仕組みが実際に機能しているかどうか。それこそが、組織再編や経営者交代の成果を判断する基準になります。
【ジャニーズ性被害なにした】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:ジャニー喜多川氏は具体的に何をしたのですか?
A1:ジャニーズJr.を中心とする少年たちに対し、身体への接触、キス、性器への接触、口腔性交、肛門性交などの性加害を繰り返していたと、2023年の再発防止特別チームが認定しました。被害は自宅や合宿所、公演先のホテルなどで発生していたと報告されています。
Q2:ジャニーズの性被害はいつからいつまで続いたのですか?
A2:再発防止特別チームの報告書では、ジャニーズ事務所における性加害は1970年代前半から2010年代半ばまで続いたと認定されています。加えて、ジャニー氏による性加害は1950年代にも確認されたと記されています。
Q3:2026年9月時点で補償された被害者は何人ですか?
A3:2026年9月30日時点では581人です。9月15日時点では578人でした。補償内容を通知された人は587人で、補償申告者全体は1,048人です。587人は申告者全体ではなく、補償内容の通知を受けた人数です。
Q4:旧ジャニーズ事務所は現在どうなっていますか?
A4:2023年10月にSMILE-UP.へ名称変更され、被害者補償を担う会社になりました。タレントのマネジメントなどは、2024年4月に本格始動した別会社のSTARTO ENTERTAINMENTが担当しています。
Q5:東山紀之氏はなぜSMILE-UP.の社長を退任したのですか?
A5:2026年9月28日の公式発表によると、取締役の任期満了に伴う経営体制の変更によるものです。2026年10月1日付で退任しました。会社は、補償業務が法的手続きや専門的判断を必要とする段階に移行していることを説明し、退任後も被害者補償を継続するとしています。
まとめ:ジャニーズ性被害問題は補償の先まで検証が必要
ジャニーズ性被害問題は、ジャニー喜多川氏が1970年代前半から2010年代半ばまで、多数のジャニーズJr.に対して性加害を繰り返していたと認定された重大な人権侵害問題です。
その背景には、創業者への権力集中、藤島メリー氏による放置と隠蔽、事務所の不作為、経営上のガバナンス不全、そしてマスメディアの沈黙がありました。
2023年の事実認定と事務所の謝罪を経て、旧ジャニーズ事務所はSMILE-UP.へ移行。2026年9月30日時点では、1,048人の補償申告に対し581人への支払いが完了しています。
東山紀之氏の社長退任後も、SMILE-UP.は補償業務と心のケアを継続する方針です。被害者救済が本当に完了したかどうかは、支払い人数だけでなく、個々の被害者への対応や残された課題を含めて判断しなければなりません。
この問題が残した最大の教訓は、どれほど大きな影響力を持つ人物であっても、組織や社会がその行動を監視し、問題を訴える人を守る仕組みが必要だということです。芸能界だけでなく、企業経営や報道機関にとっても、継続的に検証されるべき問題です。