井上章一(いのうえ・しょういち)氏は、建築史・意匠論・風俗史を専門とする日本文化研究者であり、国際日本文化研究センター(日文研)の所長を務める研究者・著述家だ。京都大学工学部建築学科を卒業後、日本建築や日本人の生活習慣、地域文化、歴史認識などを独自の視点から研究してきた。一般読者にも知られるきっかけとなった著書『京都ぎらい』は、2016年の新書大賞で第1位を獲得している。
2026年現在も日文研の所長として活動しており、2025年11月には再任が正式発表された。新たな任期は2026年4月1日から2028年3月31日までの2年間。また、2026年7月23日には新著『日本人はなぜ家で靴を脱ぐのか―土足禁止の精神史―』が新潮社から発売された。建築史から風俗史へと広がった研究者としての歩みと、最新刊に込められた日本文化への問題意識を整理する。
【2026年現在】井上章一のプロフィールと国際日本文化研究センター所長としての活動

井上章一氏は、1955年1月13日生まれ、京都市出身。2026年11月現在、71歳となる。
現在の所属は、京都市西京区にある国際日本文化研究センター(日文研)。日本文化を国際的・学際的な視点から研究する大学共同利用機関で、井上氏は2020年4月から所長を務めている。
2026年4月、所長への再任が正式決定
井上氏の今後を考えるうえで重要なのが、2025年11月28日に発表された所長再任のニュースだ。
国際日本文化研究センターを所管する大学共同利用機関法人・人間文化研究機構は、井上氏の従来の任期が2026年3月31日に満了することを受け、選考を実施。その結果、井上氏を再任することを決定した。
新任期は次のとおりである。
- 再任発表:2025年11月28日
- 新任期開始:2026年4月1日
- 任期満了:2028年3月31日
- 任期:2年間
つまり、2026年現在、井上氏は退任した元所長ではなく、正式に再任された現職所長である。
日文研が公表している2026年4月1日現在の運営組織にも、所長として井上氏の名前が掲載されている。
また、2026年の研究プロジェクトでは「外像データベースの作成と外像資料による日本文化分析」の代表者を務めている。所長としての組織運営だけでなく、日本文化を海外資料や視覚資料から読み解く研究にも関わっていることが分かる。
(出典:国際日本文化研究センター「国際日本文化研究センター所長の選出について」「研究者情報」「研究活動」)
【京都大学から日文研へ】井上章一の学歴・経歴を年表で整理
井上章一氏の研究者としての出発点は、京都大学工学部建築学科にある。
文学部や歴史学科ではなく、建築を専門とする工学系の教育を受けたことが、その後の研究スタイルを理解する要点だ。
建築物の形や意匠を調べるだけでなく、建築を取り巻く人々の価値観、生活習慣、社会的背景まで視野に入れる研究姿勢は、初期の専門教育とも結びついている。
井上章一の学歴・職歴一覧
| 年月 | 出来事 | 内容・備考 |
|---|---|---|
| 1955年1月 | 京都市で誕生 | 京都出身の研究者 |
| 1978年3月 | 京都大学工学部卒業 | 建築学科を卒業 |
| 1980年3月 | 京都大学大学院修了 | 工学研究科建築学専攻修士課程 |
| 1980年4月 | 京都大学人文科学研究所助手 | 研究者としてのキャリアを開始 |
| 1986年 | サントリー学芸賞 | 『つくられた桂離宮神話』を中心とした業績 |
| 1987年5月 | 日文研助教授 | 国際日本文化研究センターに移る |
| 2002年10月 | 日文研教授 | 教授に就任 |
| 2013年4月 | 日文研副所長 | 教授と副所長を兼任 |
| 2016年4月 | 日文研教授 | 教授として勤務 |
| 2020年4月 | 日文研所長 | 所長に就任 |
| 2025年11月 | 所長再任決定 | 2026年度からの再任を発表 |
| 2026年4月 | 新任期開始 | 2028年3月31日まで |
出典:京都大学の講師略歴、国際日本文化研究センターの公式研究者プロフィール、人間文化研究機構の公表資料。
京都大学での建築学が研究の原点
井上氏は1978年3月に京都大学工学部建築学科を卒業し、1980年3月に同大学大学院工学研究科建築学専攻の修士課程を修了した。
修士課程修了後は、京都大学人文科学研究所の助手として勤務。その後、1987年に国際日本文化研究センターへ移り、助教授、教授、副所長を経て2020年に所長となった。
注目したいのは、建築学を出発点としながら、研究対象を社会や文化の領域にまで広げていったことだ。
建物の美しさや様式を評価するだけでは、その建物がどのような社会で生まれ、どんな人々に受け入れられたのかまでは分からない。
井上氏の研究は、建築物を社会の価値観や生活文化を映す資料として捉える方向へ発展してきた。
【建築史・意匠論・風俗史】井上章一の専門分野と研究の特徴
井上章一氏の専門分野として、まず押さえておきたいのが建築史、意匠論、風俗史の3つである。
出版社の著者紹介では建築史・意匠論が専門として紹介されている一方、日文研の公式研究者プロフィールでは専門分野を「風俗史」と記載している。
この違いは、研究の対象が建築から生活文化へと広がっていることを示している。
建築史・意匠論とは何を研究するのか
建築史は、建物の成立過程や建築様式、時代背景、社会との関係などを調べる学問だ。
一方、意匠論は、建築や美術、デザインなどの形態・表現・美意識を分析する分野である。
井上氏の初期の代表的な研究対象として知られるのが、桂離宮だ。
1986年刊行の『つくられた桂離宮神話』では、日本建築の美の象徴として語られてきた桂離宮の評価や、そのイメージがどのようにつくられてきたのかを問い直した。
単に歴史的建築物を称賛するのではなく、後世の人々が形成した評価そのものを研究対象にする。この視点が井上氏の研究の特徴である。
風俗史から日本人の暮らしを読み解く
日文研の公式プロフィールには、研究テーマとして、近代化のなかで人々の暮らしがどう変化してきたかを追究することが掲げられている。
ここでいう風俗史は、衣服や食事、住まい、身体の扱い、生活習慣などを歴史的に分析する研究領域だ。
井上氏の著作には、次のようなテーマが登場する。
- 日本人はなぜ室内で靴を脱ぐのか
- ふんどしや下着はどのように変化してきたのか
- 美人という評価基準はどのように形成されたのか
- 京都や大阪の地域意識はどうつくられてきたのか
- 建築や都市のイメージは誰によって形成されたのか
一見すると、それぞれ無関係な話題に見えるかもしれない。
しかし、共通するのは、現在では当たり前になっている習慣や価値観を歴史的に見直すという姿勢だ。
例えば、現代の日本では玄関で靴を脱ぐことが一般的である。しかし、その習慣がいつ、どのような社会的背景のもとで定着したのかを考えると、住居の歴史だけでなく、海外との交流や近代化の問題も浮かび上がってくる。
井上氏は、こうした日常の小さな疑問から、日本文化の成り立ちを考察している。
【代表作を解説】『京都ぎらい』と受賞歴から見る井上章一の評価
井上章一氏の著作のなかで、一般読者に広く知られる作品が『京都ぎらい』だ。
専門的な研究者としての実績に加え、一般向けの新書でも大きな評価を得たことが、井上氏の知名度を高める転機となった。
『京都ぎらい』はなぜ話題になったのか
『京都ぎらい』は、2015年9月11日に朝日新書から発売された。
本書が扱うのは、単純な京都観光論ではない。
京都という都市の内部に存在する地域意識や、洛中と洛外をめぐる微妙な序列意識、人々の自尊心や文化的な境界線などを取り上げている。
特に興味深いのは、京都出身である著者自身が、京都の内部にある地域間の意識の違いを題材にしている点だ。
一般的に京都は、千年以上の歴史を持つ古都として憧れの対象になりやすい。
しかし、実際に京都で暮らす人々の視点に立つと、京都という名前の内側にもさまざまな境界線が存在する。
井上氏は、こうした地域社会の構造を、ユーモアを交えながら論じた。
新書大賞2016で第1位を獲得
『京都ぎらい』は2016年2月10日に発表された新書大賞2016で第1位に選ばれた。
同賞は、前年に刊行された新書を対象に、書店員や書評家、出版社の新書編集部員など82人が投票して選ぶものだった。
2015年9月に発売された本書は、京都という身近な地域を題材にしながら、日本社会に存在する地域意識や序列意識を考えさせる内容が評価された。
朝日新聞出版の発表によると、受賞発表時点で9刷、累計10万部に達していた。
この受賞は、井上氏が専門研究者にとどまらず、一般読者にも届く文化論の書き手であることを示す実績だ。
サントリー学芸賞と芸術選奨文部大臣賞
井上氏の評価は『京都ぎらい』以前から確立されていた。
代表的な受賞歴を整理すると、次のようになる。
| 年 | 賞 | 対象となった著作・業績 |
|---|---|---|
| 1986年 | サントリー学芸賞・芸術・文学部門 | 『つくられた桂離宮神話』を中心とした業績 |
| 1999年 | 芸術選奨文部大臣賞 | 『南蛮幻想』 |
| 2016年 | 新書大賞第1位 | 『京都ぎらい』 |
特に1986年のサントリー学芸賞は、建築史・意匠論を出発点とする研究者としての初期の評価を象徴している。
また、『南蛮幻想』では、ユリシーズ伝説や安土城などを題材に、西洋と日本の文化交流や歴史認識を扱った。
建築史から文化史、地域論、風俗史へと研究対象を広げてきたことが、受賞歴からも読み取れる。
【2026年最新刊】『日本人はなぜ家で靴を脱ぐのか』の内容と注目点
2026年の井上章一氏を語るうえで欠かせないのが、新潮社から刊行された『日本人はなぜ家で靴を脱ぐのか―土足禁止の精神史―』だ。
発売日は2026年7月23日。新潮選書として刊行され、256ページの書籍である。
タイトルだけを見ると、日本の玄関文化を紹介する生活エッセーのように思えるかもしれない。
しかし、本書の中心にあるのは、靴を脱ぐという行為を通じた日本文化と海外文化の比較、そして住まいや生活習慣の歴史的な分析だ。
ブラジルの病院での体験から始まる文化研究
新潮社の紹介によると、本書ではブラジルの病院で起きた意外な出来事が出発点の一つとなっている。
日本では、室内で靴を脱ぐことに違和感を覚える人は少ない。
ところが、海外では室内でも靴を履くことが一般的な地域があり、日本人が当然だと考えている行為が、必ずしも世界共通ではない。
こうした文化の違いを入り口に、井上氏は日本の土足禁止の習慣を歴史的に検証する。
南蛮屏風から昭和の生活写真までを分析
本書の特徴は、生活習慣を単なる伝統として説明するのではなく、複数の時代の資料から検証していることだ。
新潮社の書籍紹介では、主な分析資料として次のものが挙げられている。
- 南蛮屏風
- 江戸時代の絵画
- 明治時代の絵画
- 昭和時代の生活写真
- 日本と海外の住居・履き物に関する歴史資料
また、目次にはスリッパの使い方、オランダや中国との比較、ロシアの影響、旅館で履き物を脱ぐ習慣、占領期の住環境、鉄道史など、幅広いテーマが並ぶ。
つまり、玄関で靴を脱ぐという日常的な行動を、住居史、外交史、社会史、生活文化史の交差点から捉えている。
この新刊から分かる井上章一の研究姿勢
本書で注目したいのは、文化の違いを単純に日本独自の伝統として説明しない点だ。
ある習慣が存在することと、その習慣がどのような歴史を経て定着したかは別の問題である。
日本人が家で靴を脱ぐという行為も、気候や住居の構造だけで説明できるとは限らない。
海外との接触、近代化、生活様式の変化、社会的な規範など、複数の要素が関係している。
2026年9月19日付の朝日新聞掲載書評でも、本書の調査・探究の姿勢が取り上げられた。
『京都ぎらい』が都市の内側にある意識の境界線を扱った作品だとすれば、『日本人はなぜ家で靴を脱ぐのか』は、日本と海外の生活文化の境界線を問い直す作品と捉えられる。
両作品には、当たり前とされていることを疑い、その背景にある歴史を掘り起こすという共通点がある。
【著書一覧】井上章一の代表作と初めて読む人におすすめの本
井上章一氏の著作は、建築、京都、下着、美人論、歴史、地域文化など、幅広い分野に及ぶ。
日文研の公式研究者プロフィールに掲載されている単著から、代表的な作品を紹介する。
| 刊行年 | 書名 | 主なテーマ |
|---|---|---|
| 1984年 | 『霊柩車の誕生』 | 葬送文化・近代の風俗 |
| 1986年 | 『つくられた桂離宮神話』 | 建築史・意匠論 |
| 1998年 | 『南蛮幻想』 | 西洋文化と日本の歴史 |
| 2002年 | 『パンツが見える。―羞恥心の現代史―』 | 身体・服装・羞恥心 |
| 2013年 | 『伊勢神宮と日本美』 | 日本建築・美意識 |
| 2015年 | 『京都ぎらい』 | 京都の地域意識・文化論 |
| 2017年 | 『美人論』 | 美の基準・社会文化 |
| 2020年 | 『京都まみれ』 | 京都文化・地域社会 |
| 2022年 | 『ふんどしニッポン』 | 下着をめぐる風俗史 |
| 2023年 | 『海の向こうでニッポンは』 | 海外から見た日本文化 |
| 2024年 | 『ヤマトタケルの日本史』 | 神話・歴史・ジェンダー |
| 2025年 | 『関西人の正体〈増補版〉』 | 関西文化・地域意識 |
| 2026年 | 『日本人はなぜ家で靴を脱ぐのか』 | 履き物・住居・風俗史 |
※刊行年は主な初版・刊行情報を基準とした。版や改訂版によって異なる場合がある。
初めて読むならどの本がおすすめ?
井上氏の著作はテーマによって読み味が大きく異なる。関心に合わせて選ぶと、研究者としての特徴が理解しやすい。
京都文化や地域社会に興味がある人
最初の一冊には『京都ぎらい』がおすすめだ。
京都のイメージと実際の地域社会の違いを知ることができ、井上氏特有のユーモアや批評的な視点にも触れられる。
日本人の生活習慣を知りたい人
2026年刊行の『日本人はなぜ家で靴を脱ぐのか』が適している。
玄関や履き物という身近な題材から、日本の生活文化と海外との違いを考えられる。
服装や身体文化に興味がある人
『ふんどしニッポン』や『パンツが見える。』が候補になる。
衣服や下着、羞恥心といった身近なテーマを、歴史的な視点から読み解くことができる。
建築史や日本の美意識を深く知りたい人
『つくられた桂離宮神話』が代表的な一冊だ。
建築物の評価がどのように形成されるのかを考えるうえで、井上氏の研究の出発点を理解できる。
【プロの結論】井上章一が日本文化研究に残してきた独自の視点
井上章一氏の研究を理解するうえで重要なのは、建築史家、京都論の著者、風俗史研究者という肩書きを別々に捉えないことだ。
これらの研究には、共通する問いがある。
それは、私たちが当たり前だと思っている文化や価値観は、どのような歴史によってつくられたのかという問いである。
研究対象は建築から生活習慣へと広がっている
井上氏は京都大学で建築を学び、桂離宮の評価をめぐる研究で注目された。
その後、京都の地域意識、服装、身体文化、美人論、住居、履き物などへと対象を広げてきた。
この研究の広がりには、建物や物品そのものだけでなく、それを取り巻く人間社会を理解しようとする一貫した関心がある。
『京都ぎらい』と最新刊に共通する問題意識
『京都ぎらい』では、京都という都市のなかにある地域的な序列や意識の違いが取り上げられた。
一方、2026年の最新刊では、室内で靴を脱ぐという習慣を通じて、日本と海外の生活文化の違いが論じられている。
題材は大きく異なるが、どちらも「当たり前」を問い直す文化研究である。
京都の地域意識も、玄関で靴を脱ぐ習慣も、長い歴史のなかで形成されてきた社会的な仕組みと関係している。
こうした視点は、文化を単なる伝統や風習として消費するのではなく、その成立過程まで考えるきっかけになる。
井上章一の著作が向いている読者
- 歴史的な建築物や日本の美意識に関心がある人
- 京都の文化や地域社会の構造を知りたい人
- 日本人の生活習慣を海外との比較から考えたい人
- 服装、身体、住居などの日常的なテーマを歴史から理解したい人
- 一般的な日本文化論とは異なる批評的な視点を求めている人
反対に、建築物の設計技法だけを専門的に学びたい人や、京都観光の実用情報だけを探している人にとっては、著作の中心的な関心と合わない場合もある。
井上氏の本は、具体的な題材を通じて社会や文化の成り立ちを考えたい読者に適している。
2026年4月から2028年3月までの所長任期が始まり、同年7月には新刊も発売された。研究機関の運営と個人の著述活動という二つの側面から、今後も日本文化研究に携わる姿が注目される。
【井上章一に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:井上章一は現在何歳ですか?
2026年11月現在、71歳です。1955年1月13日に京都市で生まれました。
Q2:井上章一は現在も国際日本文化研究センターの所長ですか?
はい。2025年11月に再任が発表され、2026年4月1日から2028年3月31日までの2年間、新たな任期を務めています。
Q3:井上章一の出身大学はどこですか?
京都大学です。1978年に工学部建築学科を卒業し、1980年に大学院工学研究科建築学専攻の修士課程を修了しています。
Q4:井上章一の専門分野は何ですか?
建築史、意匠論、風俗史などです。日文研の公式プロフィールでは専門分野を風俗史とし、風俗、意匠、近代日本文化史を研究上のキーワードに挙げています。
Q5:井上章一の『京都ぎらい』は何の賞を受賞しましたか?
2016年の新書大賞で第1位を獲得しました。2015年9月に発売された作品で、京都の地域意識や洛中・洛外の関係などを題材としています。
Q6:井上章一の2026年最新刊は何ですか?
『日本人はなぜ家で靴を脱ぐのか―土足禁止の精神史―』です。2026年7月23日に新潮社から発売されました。日本人が室内で靴を脱ぐ習慣について、歴史資料や海外との比較を通じて考察しています。
まとめ:井上章一の現在と今後の研究活動に注目
井上章一氏は、京都大学工学部建築学科を出発点に、建築史・意匠論から風俗史、日本文化論へと研究領域を広げてきた研究者だ。
1986年のサントリー学芸賞、2016年の『京都ぎらい』による新書大賞第1位など、専門研究と一般向けの著述の両面で実績を残している。
2026年現在は国際日本文化研究センター所長に再任され、任期は2028年3月31日まで。加えて、2026年7月には『日本人はなぜ家で靴を脱ぐのか』を刊行した。
井上氏の著作を読む際には、単に京都や日本の伝統についての知識を得るだけでなく、日常のなかに潜む文化的な決まりや価値観が、いつ、どのように形成されたのかに注目するとよい。
『京都ぎらい』から最新刊までを通して読むと、建築、地域社会、生活習慣という異なる題材の奥にある、井上章一の一貫した文化研究の視点が見えてくる。
主な参照資料
- 国際日本文化研究センター「井上章一・研究者プロフィール」「所長選出について」「2026年度研究活動」
- 人間文化研究機構「国際日本文化研究センター所長略歴」
- 京都大学「京都大学未来フォーラム・講師略歴」
- サントリー文化財団「1986年サントリー学芸賞受賞者・選評」
- 朝日新聞出版「新書大賞2016」「京都ぎらい」
- 新潮社『日本人はなぜ家で靴を脱ぐのか』書籍情報
- 朝日新聞「日本人はなぜ家で靴を脱ぐのか」2026年9月19日書評