第35回大会を振り返ると、上位3校はそれぞれ異なる強みを発揮していた。駒澤大学は全区間を通じた安定感、創価大学は中盤の追い上げ、城西大学は3区の爆発力が際立った。
駒澤大学:6人全員でつないだ大会新記録
駒澤大学の優勝を支えたのは、特定の選手だけに頼らない選手層の厚さだった。
出場した6選手と区間タイムは次のとおり。
- 1区:篠原倖太朗 22分45秒(区間賞)
- 2区:佐藤圭汰 16分08秒(区間賞)
- 3区:山川拓馬 24分20秒
- 4区:伊藤蒼唯 17分47秒
- 5区:安原太陽 17分51秒
- 6区:鈴木芽吹 29分00秒(区間賞)
特筆すべきは、6人のうち3人が区間賞を獲得したことだ。残る3人も区間3位、3位、2位と安定した成績を残した。大きく順位を落とす区間がなく、全員が高い水準で走り切ったことが2時間7分51秒につながった。
駒澤大学の公式発表によると、今大会は2年連続5回目の出雲駅伝優勝。学生三大駅伝での通算優勝回数も28回となった。
創価大学:中盤の連続区間賞で2位を確保
創価大学は、石丸惇那、小池莉希、リーキー・カミナの前半3選手が順位を大きく崩さずにつなぎ、4区から山森龍暁、5区から吉田響が区間賞を獲得した。
特に吉田響の走りは、チームが2位を維持するうえで重要だった。最終6区の吉田凌も30分04秒でまとめ、城西大学との差を守ってフィニッシュした。
創価大学にとっては、総合優勝こそ逃したものの、区間賞を2つ獲得して総合2位という成果を残した大会だった。
城西大学:ヴィクター・キムタイの快走が表彰台を呼び込む
城西大学の最大の見せ場は3区だった。ヴィクター・キムタイが24分06秒の区間賞を獲得し、チームは7位から3位へ順位を上げた。
その後4区で4位に後退したが、アンカーの山本唯翔が29分49秒で走り、最終順位は3位。駒澤大学、創価大学に続く表彰台を獲得した。
城西大学の結果は、序盤の順位が低くても、中盤のエース区間で流れを変えられることを示した。駅伝では単純な序盤の順位だけで最終的な実力を判断できない。
【出雲駅伝2023の大会記録】2時間7分51秒は2026年現在どうなった?

2023年の駒澤大学が記録した2時間7分51秒は、当時の大会新記録だった。前年までの大会記録は2時間8分32秒。つまり、駒大は従来の記録を41秒更新したことになる。
この記録は、2023年当時の駒澤大学の強さを象徴する数字だった。1区から先頭を守り続け、最終区間でもタイムを伸ばしたことが、記録更新の大きな要因となった。
2026年10月の第38回大会で記録が更新
ただし、2026年現在では2時間7分51秒は大会の現行記録ではない。
2026年10月12日に開催された第38回出雲駅伝では、早稲田大学が2時間5分56秒の大会新記録で優勝した。さらに國學院大學、アイビーリーグ選抜、順天堂大学、中央大学、帝京大学、駒澤大学も2時間7分51秒を上回る記録でフィニッシュしている。
つまり、2023年に駒澤大学が打ち立てた記録は、その後の大会で大きく更新されることになった。
45.1km・6区間というコースの特徴
出雲駅伝は、島根県の出雲大社正面鳥居前をスタートし、出雲ドーム前でフィニッシュする全45.1kmの大会だ。
区間距離は均等ではなく、5.8kmの2区から10.2kmの6区まで、それぞれ異なる距離設定となっている。
この構成では、短い区間でのスピードだけでなく、長い区間を走り切る持久力や、選手を配置する監督の戦略も重要になる。特に最長区間の6区は、序盤で築いたリードを守る役割と、後続チームが順位を逆転する最後の機会という2つの意味を持つ。
駒澤大学が2023年に成功したのは、スピード型の選手と長距離に対応できる選手をバランスよく配置し、各区間で大きな失速を防いだ点にあった。
【結果を正しく読み解く】総合順位・区間賞・大会記録の違い
出雲駅伝の結果を調べる際には、総合順位と区間順位、区間賞、大会記録を区別しておく必要がある。
特に2023年大会は、2区と4区で同タイムの区間賞が生まれているため、区間賞の獲得人数と区間数が一致しない。
- 総合順位: 6人の合計タイムによって決まるチームの最終順位。
- 区間順位: それぞれの区間を走った選手の個人成績。
- 区間賞: 各区間で最も速い記録を出した選手に与えられる賞。同タイムの場合は複数選手が獲得する。
- 大会記録: 大会の同一コース・同一条件における最速記録。
もう一つ注意したいのが、2023年当時の大会新記録と、2026年現在の大会記録を混同しないことだ。駒澤大学の2時間7分51秒は2023年当時の新記録であり、2026年大会の早稲田大学による2時間5分56秒が、その後に更新された記録となる。
また、総合順位が高いチームほど区間賞を多く獲得するとは限らない。2023年大会では青山学院大学も2区・4区で区間賞を獲得しているが、総合順位は5位だった。個人の区間成績とチーム全体の合計タイムは、別々に評価する必要がある。
【出雲駅伝2023の結果】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:出雲駅伝2023の優勝校とタイムは?
A1:駒澤大学が2時間7分51秒で優勝した。前年に続く2連覇で、当時の大会新記録を樹立した。
Q2:出雲駅伝2023で創価大学と城西大学は何位だった?
A2:創価大学が2時間9分34秒で2位、城西大学が2時間10分35秒で3位だった。創価大学は4区・5区、城西大学は3区で区間賞を獲得した。
Q3:出雲駅伝2023の区間賞を獲得した選手は誰?
A3:1区は篠原倖太朗、2区は佐藤圭汰と黒田朝日、3区はヴィクター・キムタイ、4区は山森龍暁と山内健登、5区は吉田響、6区は鈴木芽吹。2区と4区は同タイムによる複数受賞となった。
Q4:駒澤大学の2時間7分51秒は現在も大会記録?
A4:2026年10月現在、現行の大会記録ではない。2026年の第38回大会で早稲田大学が2時間5分56秒を記録し、更新した。
Q5:出雲駅伝2023はいつ開催された?
A5:2023年10月9日(月・祝)に開催された。午後1時5分に出雲大社正面鳥居前をスタートし、全6区間45.1kmで争われた。
Q6:出雲駅伝2023は何チームが出場し、何チームが完走した?
A6:21チームが出場し、20チームが完走した。大阪経済大学は途中棄権となった。
まとめ:出雲駅伝2023は駒澤大学の総合力が光った大会
第35回出雲駅伝は、2023年10月9日に開催され、駒澤大学が2時間7分51秒の大会新記録で2連覇を達成した大会だった。
篠原倖太朗の1区、佐藤圭汰の2区、鈴木芽吹の6区という駒大の区間賞獲得に加え、山川拓馬、伊藤蒼唯、安原太陽も安定した走りを披露。6人全員の力が結集した優勝だった。
一方、創価大学は中盤の連続区間賞で2位を確保し、城西大学はヴィクター・キムタイの快走をきっかけに10位から3位まで浮上した。順位変動を追うと、最終結果だけでは分からない各大学の戦略と選手の活躍が見えてくる。
2026年には早稲田大学が大会記録を更新したものの、2023年の駒澤大学による2時間7分51秒は、第35回大会の歴史的な優勝記録として残っている。総合順位だけでなく、区間賞や通過順位も合わせて振り返ることで、この大会の価値をより深く理解できる。
出雲駅伝の過去大会を比較する際は、開催年、コース距離、総合タイム、区間賞をセットで確認することが、正確な戦力分析につながる。