鳳月杏は、宝塚歌劇団の月組に所属する男役で、2024年7月に月組トップスターへ就任しました。2026年11月現在もトップスターとして活動しており、2027年3月の退団公演に向けた舞台人生の最終章を迎えています。
宝塚歌劇団の公式プロフィールで公表されている基本情報は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 芸名 | 鳳月杏 |
| 読み方 | ほうづき・あん |
| 誕生日 | 6月20日 |
| 出身地 | 千葉県船橋市 |
| 身長 | 172cm |
| 入団期 | 92期 |
| 初舞台 | 2006年3月『NEVER SAY GOODBYE』 |
| 所属 | 月組 |
| 役職 | 月組トップスター |
| 愛称 | ちなつ |
| トップスター就任 | 2024年7月 |
公式プロフィールでは、好きだった役について「今迄いただいた役全て」と紹介されています。与えられた役を大切にしてきた姿勢がうかがえる回答です。
鳳月杏は92期生!2006年に宝塚歌劇団へ入団
92期生とは、2006年に宝塚歌劇団へ入団した期を指します。
鳳月杏は2004年4月に宝塚音楽学校へ入学し、2年間の学びを経て2006年3月に卒業。同月、宙組公演『NEVER SAY GOODBYE』で初舞台を踏みました。
その後、同年5月に月組へ配属されています。
誕生日は6月20日と公表されていますが、生年は公式プロフィールに掲載されていません。したがって、入団年と誕生日だけから現在の年齢を断定することはできません。
【月組から花組、そして月組へ】鳳月杏の経歴と転機を年表で整理

鳳月杏のキャリアを語るうえで欠かせないのが、2014年の花組への組替えです。
本人も2026年5月の退団記者会見で、花組への組替えを自身の大きな転機として挙げています。
公式会見では、花組で自分になかったものを吸収し、自信を持って舞台に立てるようになったと振り返りました。
この経験が、その後の男役としての表現力や役柄の幅を広げる土台になったと考えられます。
鳳月杏の主な経歴・キャリア年表
出典は宝塚歌劇団公式プロフィール、退団記者会見資料、タカラヅカ・スカイ・ステージの人物紹介です。
花組への組替えが大きなターニングポイントに
2014年12月、鳳月杏は月組から花組へ異動しました。
花組時代には『ME AND MY GIRL』のジャッキー役、『はいからさんが通る』の青江冬星役、『ポーの一族』のジャン・クリフォード役など、印象の異なる役を経験しています。
特に注目したいのは、2019年の『CASANOVA』でコンデュルメル夫人を演じたことです。
男役でありながら女性役も演じる経験は、人物の内面や立ち居振る舞いを細やかに表現する力を磨く機会になりました。
本人が退団会見で花組時代を振り返った際にも、自分に足りない部分を自覚していた時期に多くのことを吸収できたと語っています。
2019年4月には月組へ復帰。その後、『出島小宇宙戦争』『グレート・ギャツビー』『ELPIDIO』『応天の門』などで存在感を高めていきました。
長い下積みと複数の組での経験を経て、2024年7月にトップスターへ就任したことは、鳳月杏のキャリアを象徴する出来事です。
【代表作を解説】鳳月杏の芝居力・歌唱力が評価される理由
鳳月杏の魅力は、華やかな男役としての存在感だけではありません。
役柄に応じて表現を変える柔軟性や、舞台上で人物の感情を丁寧に積み重ねる芝居が持ち味です。
宝塚歌劇団の公式記録からも、時代物、恋愛劇、海外ミュージカル、コメディーまで幅広い作品に出演してきたことが分かります。
鳳月杏の代表作と歴代出演作品
1.『月雲の皇子』:穴穂皇子役
2013年の宝塚バウホール公演です。
日本の古代を題材とした作品で、鳳月杏は穴穂皇子を演じました。若手時代の舞台経験を語る際に外せない作品の一つです。
2.『スターダム』:リアム役
2015年の宝塚バウホール公演で、鳳月杏にとって初主演作品となりました。
花組への組替え後に主演の機会を得たことは、その後の飛躍につながる重要な出来事です。
3.『ME AND MY GIRL』:ジャッキー役
2016年の公演では、ランベス・クイーンとジャクリーン・カーストン(ジャッキー)を役替わりで演じました。
男役としてのイメージにとどまらない表現力を示した出演歴です。
4.『CASANOVA』:コンデュルメル夫人役
2019年の花組公演です。
女性役を演じた経験も、鳳月杏の役柄の幅を理解するうえで重要です。宝塚専門店の紹介記事では、同作品での歌唱力についても評価が紹介されています。
5.『グレート・ギャツビー』:トム・ブキャナン役
2022年の月組公演です。
アメリカの作家F・スコット・フィッツジェラルドの小説を原作とする作品で、鳳月杏はトム・ブキャナンを演じました。
華やかな舞台の中で、人物の複雑な性格を表現する役どころです。
6.『応天の門』:在原業平役
2023年の月組公演です。
平安時代を舞台とした作品で、歴史上の人物である在原業平を演じました。後の全国ツアー『花の業平』でも同役を務めています。
7.『NINE』:グイード・コンティーニ役
2026年9月10日から27日まで東急シアターオーブで上演された月組公演『NINE』では、鳳月杏がグイード・コンティーニを演じました。
『NINE』は、映画監督グイード・コンティーニが創作の行き詰まりや女性たちとの関係に苦悩する物語です。
鳳月杏が演じるグイードは、現実と幻想の間で揺れる複雑な人物。作品の中心に立つ主人公として、芝居の表現力が求められる役です。
公式キャスト表では、天紫珠李が妻ルイーザ・コンティーニを演じています。トップコンビが夫婦役として共演した点も見どころでした。
芝居力の魅力は役柄の振り幅
鳳月杏の芝居を理解するうえで注目したいのは、演じてきた人物の多様性です。
- 『ME AND MY GIRL』では女性役にも挑戦。
- 『グレート・ギャツビー』ではトム・ブキャナンを担当。
- 『応天の門』では在原業平を演じる。
- 『NINE』では創作に苦悩する映画監督を表現。
こうした役歴からは、単一の男役像にとどまらず、作品の世界観に合わせて人物を作り上げてきたことが読み取れます。
加えて、2026年5月の退団会見では『侍タイムスリッパー』について、自身の芝居に対する変化を語っています。
「男役」を意識せずに舞台に立っている自分がいて、とても楽しく、力が抜けた状態で舞台に立つことができるようになった
本人は、この作品を通じて芝居の面白さを実感したと振り返りました。
宝塚の男役として完成度を追求しながらも、役そのものに向き合う楽しさを発見したという点は、長いキャリアの中でも興味深い変化です。
歌唱力・ダンスも含めた総合的な舞台表現
鳳月杏の評価を芝居だけで語ることはできません。
宝塚専門店の人物紹介では、歌・ダンス・芝居の三拍子を着実に磨いたスターとして紹介されています。また、『CASANOVA』では作曲家ドーヴ・アチアによる歌唱力への評価も記されています。
公式プロフィールには、2010年から2026年までの歌を収録したCD-BOX「Culmination An HOZUKI -history of songs in 2010~2026-」の発売案内も掲載されています。
歌唱、ダンス、芝居を一体として届ける宝塚の舞台において、長年にわたって積み重ねた経験は大きな強みです。
【天紫珠李とのコンビ】鳳月杏が目指したトップスター像とは
鳳月杏と天紫珠李のトップコンビは、2024年7月に同時就任しました。
天紫珠李は2015年に101期生として入団し、月組で経験を積んだ娘役です。鳳月杏のトップスター就任と同時にトップ娘役となりました。
2人のお披露目公演は、2024年8月から9月にかけて行われた全国ツアー『琥珀色の雨にぬれて』『Grande TAKARAZUKA 110!』です。
『琥珀色の雨にぬれて』で始まったトップコンビ
『琥珀色の雨にぬれて』は、第一次世界大戦後のパリを舞台にした恋愛心理劇です。
鳳月杏はクロード・ドゥ・ベルナール公爵、天紫珠李はシャロン・カザティを演じました。
異なる魅力を持つ男女の心の揺れを描く作品であり、2人の芝居の呼吸や関係性が重要になります。
その後も『ゴールデン・リバティ』『花の業平』『GUYS AND DOLLS』などで共演を重ねました。
2人が目指したのは、それぞれの魅力が生きるコンビ
2026年5月の退団記者会見で、天紫珠李は鳳月杏とのコンビについて印象的なエピソードを明かしました。
プレお披露目公演中、2人で今後どのようなコンビを目指すか話し合った際、鳳月杏から伝えられた考え方が心に残っているといいます。
1人ずつでももちろん素敵で、でも2人が合わさった時、また違った魅力が新しく生まれるようなコンビ
天紫珠李は、この考え方を目標としてきたと語りました。
また、鳳月杏の退団を知った際には、自分も最後まで一緒に舞台を作りたいという思いから、迷わず同時退団を決意したと説明しています。
このエピソードから見えてくるのは、トップスターとトップ娘役という役割だけではない、舞台人同士の信頼関係です。
鳳月杏の退団は、天紫珠李とのトップコンビにとっても一つの区切りとなります。
【退団理由と発表の経緯】鳳月杏はなぜ2027年に卒業するのか
鳳月杏の退団は、2026年5月18日に宝塚歌劇団から発表されました。
翌19日には大阪市内で本人の退団記者会見が行われ、退団を決めた時期や理由について説明しています。
退団発表から記者会見までの流れ
- 2024年7月: 月組トップスターに就任。
- 2024年11月: 『ゴールデン・リバティ』『PHOENIX RISING』で大劇場お披露目。
- 2026年5月18日: 宝塚歌劇団が鳳月杏と天紫珠李の退団を発表。
- 2026年5月19日: 鳳月杏が退団記者会見を実施。
- 2026年5月20日: 宝塚歌劇団公式サイトに会見内容を掲載。
- 2026年12月: 退団公演が宝塚大劇場で開幕する予定。
- 2027年3月28日: 東京宝塚劇場千秋楽をもって退団予定。
退団発表時には、最後の公演が『天穹のアルテミス』『Belle Époque』となることも公表されました。
退団理由は「トップ就任時から考えていた時期」と「大劇場4作」
読者が最も気になるのは、なぜこのタイミングで退団を決めたのかという点でしょう。
2026年5月19日の会見で、鳳月杏は次のように説明しています。
「この立場に就任させていただいた時から、退団の時期は考えておりました」
加えて、大劇場公演を4作と決めた時期についても具体的に語っています。
本人によると、トップスターお披露目公演の『ゴールデン・リバティ』『PHOENIX RISING』が終了した後に、大劇場作品4作で退団することを決めたとのことです。
また、退団時期については公演を進める中で劇団側と相談して決めたと、日刊スポーツの会見報道でも伝えられています。
ここで重要なのは、退団の決断が突然発表されたものではないということです。
トップスター就任時から将来の節目を考え、実際の公演を経験しながら具体的な区切りを決定していったという経緯があります。
一方、健康上の問題や人間関係など、別の事情を理由とする公式発表はありません。
トップスターとして大劇場4作を務める意味
鳳月杏は2024年7月にトップスターとなり、2027年3月に退団する予定です。
トップスターとしての任期は約2年8か月となります。
この期間に取り組んだ大劇場公演は、トップお披露目公演から最後の退団公演までの4作品です。
| 公演 | 主な内容 |
|---|---|
| 『ゴールデン・リバティ』『PHOENIX RISING』 | トップスター大劇場お披露目 |
| 『GUYS AND DOLLS』 | スカイ・マスターソン役 |
| 『RYOFU』『水晶宮殿』 | 呂布役 |
| 『天穹のアルテミス』『Belle Époque』 | 退団公演 |
長く下級生時代を経験してきた鳳月杏にとって、トップスターとしての4作品は、これまでの舞台経験を集約する期間でもあります。
トップスターになったこと自体がキャリアのゴールではなく、最後まで新しい役に挑戦し続ける姿勢が、退団会見での発言からも伝わります。
【最後の舞台はいつ?】2027年退団公演『天穹のアルテミス』『Belle Époque』
鳳月杏の宝塚最後の舞台となるのは、月組の2作品です。
- ルナティック・シアター『天穹のアルテミス』
- レヴュー ロマン『Belle Époque(ベル エポック)』
宝塚歌劇団の公式発表による公演日程は以下のとおりです。
宝塚大劇場2026年12月12日~2027年1月24日
兵庫県宝塚市
東京宝塚劇場2027年2月13日~3月28日
東京都千代田区
最後の舞台・退団予定日
『天穹のアルテミス』は宇宙開発に挑む人々の物語
『天穹のアルテミス』は大野拓史が作・演出を担当する新作ミュージカルです。
舞台は1970年代初頭のアメリカ。
人類初の月面着陸から数年後、アポロ18号の乗員に選ばれた宇宙飛行士オスカーと、女性宇宙飛行士を育成する計画に参加するミラーナたちの物語が描かれます。
男性中心だった宇宙開発の現場に女性パイロットたちが加わり、互いに反発しながらも月を目指す姿が作品の軸です。
鳳月杏は退団会見で、宇宙飛行士役について「初めての経験がたくさんありそうで嬉しい」と語りました。
長年、時代物や海外ミュージカルなど多様な役を経験してきた鳳月杏にとっても、新鮮な挑戦となる作品です。
『Belle Époque』は宝塚らしい男役の魅力を届けるレヴュー
併演される『Belle Époque』は、稲葉太地が作・演出を担当するレヴュー作品です。
ベル・エポックとは「美しい時代」を意味するフランス語で、19世紀末から第一次世界大戦が始まる1914年までの、パリを中心とした華やかな文化を指します。
公式の作品紹介では、1900年のパリ万国博覧会を頂点とする時代の文化や街並みを題材に、さまざまな楽曲を通して月組の魅力を描くと説明されています。
鳳月杏は会見で、最後のショーについて宝塚らしいオーソドックスな作品であり、原点に戻ってシンプルな男役の魅力を届けたいという意気込みを示しました。
物語性のある『天穹のアルテミス』と、華やかなレヴュー『Belle Époque』。異なる2作品を通じて、鳳月杏の芝居と男役としての魅力を最後まで堪能できる構成です。
【鳳月杏の現在と退団】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:鳳月杏は現在、宝塚の何組に所属していますか?
A1:2026年11月現在、宝塚歌劇団の月組に所属するトップスターです。2024年7月に就任し、2027年3月28日の退団を予定しています。
Q2:鳳月杏の退団理由は何ですか?
A2:本人はトップスター就任時から退団時期を考えていたと説明しています。大劇場公演を4作務めることは、トップお披露目公演の終了後に決めたと退団会見で明かしました。
Q3:鳳月杏は何期生ですか?
A3:92期生です。2006年3月に『NEVER SAY GOODBYE』で初舞台を踏み、同年5月に月組へ配属されました。
Q4:鳳月杏と天紫珠李は同時に退団しますか?
A4:はい。2人とも2027年3月28日の東京宝塚劇場千秋楽をもって退団する予定です。天紫珠李も会見で、鳳月杏と最後まで一緒に舞台を作りたいという思いから退団を決めたと語っています。
Q5:鳳月杏の最後の公演は何ですか?
A5:『天穹のアルテミス』と『Belle Époque(ベル エポック)』です。宝塚大劇場では2026年12月12日から2027年1月24日まで、東京宝塚劇場では2027年2月13日から3月28日まで上演される予定です。
まとめ:【プロの結論】鳳月杏の舞台人生は2027年3月28日に一つの節目へ
鳳月杏は、2006年に92期生として初舞台を踏み、月組と花組の両方で経験を重ねてきた男役です。
2014年の花組への組替え、2015年の『スターダム』初主演、2019年の月組復帰、2024年7月のトップスター就任と、キャリアにはいくつもの転換点がありました。
その歩みを振り返ると、鳳月杏の魅力は単なる華やかさではなく、与えられた役と向き合い、時間をかけて表現の幅を広げてきたことにあります。
2027年3月28日の退団は、本人がトップスター就任時から考えていた節目です。天紫珠李とのトップコンビが最後まで一緒に舞台を作り上げることも、大きな見どころとなります。
今後、特に注目したいのは次の3点です。
1. 『天穹のアルテミス』で見せる宇宙飛行士役への新たな挑戦。
2. 『Belle Époque』で届ける、鳳月杏らしい男役の集大成。
3. 天紫珠李とのトップコンビが迎える、2027年3月28日の最後の舞台。
宝塚で約21年間積み重ねてきた舞台人生。その集大成となる最後の公演は、鳳月杏という舞台人の魅力を改めて感じる機会になりそうです。
ファンにとっては寂しい卒業である一方、本人が選んだ節目を見届ける大切な時間でもあります。月組トップスター・鳳月杏の最後の舞台に注目が集まります。