2026年現在、オートレース界で確かな実績を積み重ねている選手の一人が、川口所属の佐藤摩弥(さとう・まや)だ。1992年5月16日生まれ、埼玉県さいたま市出身。愛称は「サトマヤ」。女性レーサーとして初めてGⅠを制覇し、SG優勝戦にも複数回進出してきた実力派選手である。
佐藤摩弥の特徴は、オートレース選手になる以前からモトクロスで競技経験を積んでいたことだ。幼少期からバイクに親しみ、2011年に川口オートレース場でプロデビュー。その後、GⅡ優勝、女性初のS級昇格、女性初のGⅠ制覇と、数々の歴史的な記録を残してきた。現在のプロフィールから転向の経緯、競技スタイル、選手としての評判まで、その歩みを整理する。
【佐藤摩弥のプロフィール】生年月日・年齢・出身地・所属を紹介

佐藤摩弥は、埼玉県さいたま市出身の女子オートレーサーだ。1992年5月16日生まれで、2026年11月現在の年齢は34歳。川口オートレース場を拠点に活動している。
オートレース選手としての登録は31期。現在もS級に名を連ねるトップクラスの選手である。
基本プロフィール一覧
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 名前 | 佐藤摩弥 |
| 読み方 | さとう まや |
| 生年月日 | 1992年5月16日 |
| 年齢 | 34歳(2026年11月現在) |
| 出身地 | 埼玉県さいたま市 |
| 所属 | 川口オートレース場 |
| 期別 | 31期 |
| 現行ランク | S-23(2026年10月31日時点) |
| 身長 | 151.4cm |
| 体重 | 46.7kg |
| 血液型 | B型 |
| 愛称 | サトマヤ |
| 前職・競技歴 | モトクロスライダー |
プロフィールの基本情報は、JKAのデータを掲載するオートレースモバイルやオッズパークの選手情報に基づく。
愛称「サトマヤ」が定着した理由
佐藤摩弥の愛称として広く知られているのが「サトマヤ」だ。
2011年のデビュー時には、JKAの発表資料でも「サトマヤジャンボうちわ」という名称が使われていた。つまり、この愛称は選手としてのキャリア初期からファンへの告知や応援活動に取り入れられていたものだ。
親しみやすい呼び名でありながら、競技の世界では数々の記録を残してきた実力派。愛称と実績の両方が、佐藤摩弥の知名度を支えている。
【モトクロスからオートレースへ】佐藤摩弥が転向した理由とは?
佐藤摩弥の経歴を理解するうえで欠かせないのが、オートレースに転向する以前のモトクロス経験だ。
一般的なオートレース選手とは異なり、彼女は幼少期からバイク競技に取り組んでいた。単にバイクが好きだったというだけでなく、実際の大会で結果を残してきた競技経験者である。
幼少期からモトクロスに取り組む
JKAが2011年に公表した選手紹介によると、佐藤は2005年にKIDSモトクロスの中学生クラス・レディースクラスでチャンピオンを獲得している。
加えて、2008年と2009年の全日本モトクロス女子選抜シリーズでは、いずれもランキング7位に入った。
当時から競技ライダーとして実績を持ち、オートレースに進む前からバイクを操る技術を身につけていた。
オートレースを知ったきっかけは中学2年生
2015年に公開されたオートレースの選手募集資料に掲載された本人インタビューでは、幼い頃からモトクロスに取り組んでいたことに加え、中学2年生のときに父親に連れられて初めて川口オートを訪れた経験が紹介されている。
将来もバイクに乗る仕事に就きたいという思いがあり、オートレースとの出会いが競技人生の方向性を決めるきっかけになった。
ここで押さえておきたいのは、佐藤摩弥の転向が単なる競技変更ではなかったことだ。
モトクロスで培った経験を生かしながら、バイクに乗り続けられる新しい職業としてオートレーサーを選んだのである。
31期の女性選手募集を機に養成所へ
2011年7月8日付のJKA発表によると、佐藤は第31期選手養成所の入所試験に合格した。
当時の試験は約50倍という難関。約9か月間の養成訓練を経て、2011年7月11日に川口オートレース場でデビューした。
このデビューは、44年ぶりに誕生した女性オートレーサーの一人としても大きな注目を集めた。
なお、転向理由については、本人が後年のインタビューで語った「バイクに乗る仕事を続けたい」という思いと、JKAが公表した受験・養成の経緯を合わせて見ると、その背景が理解しやすい。
【佐藤摩弥の経歴・年表】デビューから女子初のGⅠ制覇まで
佐藤摩弥のキャリアは、デビュー当初から順調に勝ち続けたという単純なものではない。
普通開催での初優勝、グレードレース制覇、S級昇格、SG優出、そしてGⅠタイトル獲得と、段階的に実績を積み上げてきた。
| 年月 | 出来事 | 主な実績・意味 |
|---|---|---|
| 2005年 | モトクロス大会 | KIDSモトクロスの中学生・レディース両クラスで優勝 |
| 2008年 | モトクロス | 全日本モトクロス女子選抜シリーズ7位 |
| 2009年 | モトクロス | 同シリーズで2年連続7位 |
| 2010年6月 | 養成所試験 | 約50倍の難関を突破し31期に合格 |
| 2011年7月 | プロデビュー | 川口オートレース場でデビュー |
| 2013年3月 | 初優勝 | 川口オート普通開催で優勝 |
| 2016年5月 | GⅡ川口記念 | 女性初のグレードレース制覇 |
| 2016年7月 | S級昇格 | 女性初のS級オートレーサー |
| 2018年11月 | SG日本選手権 | 女性選手初のSG優勝戦進出 |
| 2019年12月 | スーパースター王座決定戦 | 女性選手として初めて決定戦に進出 |
| 2020年 | GⅡ若獅子杯 | グレードレースで優勝 |
| 2023年7月 | GⅠキューポラ杯 | 女性初のGⅠ制覇 |
| 2024年 | GⅡミッドナイトチャンピオンカップ | 4つ目のグレードタイトルを獲得 |
| 2026年 | 現役活動 | 川口所属のS級選手として競技を継続 |
特に重要なのが2016年と2023年だ。
2016年のGⅡ川口記念優勝は、女性オートレーサーとして初めてのグレードレース制覇だった。同年7月にはS級へ昇格し、女性初のS級選手となった。
そして2023年7月17日、地元川口で開催されたGⅠキューポラ杯で優勝。女子オートレーサー初のGⅠ制覇という歴史的な結果を残した。
日刊スポーツの2023年7月18日付報道によると、この優勝はデビューから301勝目に当たるものだった。
長年にわたって積み上げてきた実績が、大きなタイトルという形で結実した瞬間だった。
【サトマヤの走りの特徴】スタート力とモトクロス経験が生む強み
佐藤摩弥の競技スタイルを語る際、最も頻繁に取り上げられるのがスタート力だ。
オートレースでは、スタート直後の位置取りがその後の展開に大きく影響する。特にオープン戦では、実力者が横一線からスタートするため、序盤の加速と位置取りが重要になる。
最大の武器はスタート力
2019年9月に掲載されたオッズパークの本人インタビューでは、佐藤自身がスタートを自分の武器として認識していることが語られている。
同インタビューでは、近年は周囲の選手のスタートも速くなっており、以前ほど絶対的に先行できるわけではないという競技環境の変化にも触れていた。
それでもスタートの重要性は変わらない。
先手を取ることでレースの主導権を握り、後続に追われる展開を作れることは、彼女の大きな強みだ。
2024年8月14日のSGオートレースグランプリ準決勝では、5枠からトップスタートを決めて8周回を逃げ切った。JKAの公式ニュースでも、そのスタート力が勝因の一つとして紹介されている。
モトクロス経験は競技の土台
モトクロスとオートレースは、同じバイク競技でも走路や競技車両、求められる操作が異なる。
そのため、モトクロス経験がそのままオートレースの勝利につながるわけではない。
一方、幼少期からバイクに乗り、競技経験を積んできたことは、車両を扱う感覚やレースに臨む姿勢を形成する土台になったと考えられる。
佐藤の実績は、過去の経験を生かしつつ、オートレース特有の技術を長年かけて身につけてきた結果でもある。
スタートだけではない成長への取り組み
2019年のインタビューでは、佐藤はレース中の捌きについても自己分析していた。
前方の選手を追い抜く技術や、車体を寄せる位置、仕掛けるタイミングなど、改善すべき点を具体的に認識していたことが分かる。
また、エンジン整備についても、自分で考え、部品交換などを試しながら経験を積む姿勢を明かしていた。
こうした姿勢から見えるのは、スタート力に依存するのではなく、競技者として総合力を高めようとする選手像だ。
【佐藤摩弥の評判と実績】女子初のSG優出・GⅠ優勝の価値
佐藤摩弥の評価を考えるとき、女性選手としての記録だけに注目するのは十分ではない。
重要なのは、男子選手も参加するトップレベルの競争の中で、S級を維持し、グレードレースの優勝戦に進出してきた点だ。
2018年に女性初のSG優勝戦進出
2018年11月、川口で開催されたSG日本選手権で、佐藤は準決勝2着に入り、女性選手として初めてSG優勝戦に進出した。
日刊スポーツの報道では、同期の青山周平と競り合うような展開の中で、持ち味であるスタート力を発揮したことが伝えられている。
さらに2019年12月には、女性選手として初めてスーパースター王座決定戦にも進出した。
SGという最高峰の舞台で、女性選手が決勝に進むこと自体が歴史的な出来事だった。
2023年には女性初のGⅠタイトルを獲得
2023年7月17日のGⅠキューポラ杯では、佐藤が優勝。
女性オートレーサーとして初のGⅠ制覇を成し遂げた。
2016年のGⅡ優勝から7年。女性初のS級選手となった後も競技力を高め、ついにGⅠタイトルまで到達した。
これは一時的な話題性ではなく、長期的にトップレベルで競争してきた結果と評価できる。
2024年のSGオートレースグランプリでも優勝戦へ
2024年8月には、伊勢崎で開催されたSG第28回オートレースグランプリで優勝戦に進出した。
JKA公式ニュースによると、準決勝では試走3秒30を記録し、5枠からトップスタートを決めて1着で突破した。
この優勝戦進出は、通算11度目のSG優出だった。
ただし、8月15日の優勝戦では3番手スタートから7着。SG初制覇には届かなかった。
ここは誤解しやすい部分だ。佐藤摩弥はSG優勝戦の常連として実績を持つが、2026年10月31日時点の選手タイトル情報では、SG優勝タイトルは記録されていない。
一方、GⅠ1回、GⅡ3回というグレードタイトルを獲得している。
2026年の成績から見る現在の実力
オッズパークの2026年10月31日時点の成績データでは、佐藤の現行ランクはS-23。
同年の成績は以下の通りだ。
- 出走数:120走
- 1着:35回
- 2着:21回
- 3着:17回
- 勝率:約29.2%
- 2連対率:約46.7%
- 3連対率:約60.8%
- 2026年の優勝回数:1回
- 2026年の優出回数:12回
3連対率が約60.8%という数字は、出走したレースの6割以上で3着以内に入っていることを意味する。
もちろん、オートレースの成績は走路状態、ハンデ、競走車の状態、対戦相手などによって変化する。単純な数字だけで選手のすべてを判断することはできない。
それでも、2026年もS級の一員として一定の成績を残していることは、現在の競技力を判断するうえで重要な材料となる。
【2026年現在の佐藤摩弥】今後の注目点と選手としての評価
2026年現在、佐藤摩弥は34歳。デビューから15年以上が経過した今も、川口所属のS級選手として競技を続けている。
オートレースモバイルのJKA提供データでは、現行ランクはS-23。通算優勝回数は17回となっている。
過去の実績だけでは測れない現在の強さ
佐藤のキャリアには、女性初という記録が数多くある。
しかし、現在の評価を考えるなら、過去の記録に加えて直近の成績を見る必要がある。
2026年は10月末時点で120走し、35回の1着を記録。優出も12回に達している。
これは、過去の実績に支えられているだけではなく、現在も競争力を維持していることを示す数字だ。
また、2025年には42勝、162走という成績を残している。2025年から2026年にかけても、継続的にレースへ出場している。
選手としての評判を左右する3つの評価軸
佐藤摩弥を評価する際は、次の3点を押さえると分かりやすい。
1. スタート力
本人も認める最大の武器。オープン戦やSGなど、強豪がそろうレースで序盤から主導権を握れる能力は大きな魅力だ。
2. グレードレースでの実績
GⅡ3回、GⅠ1回というタイトル実績に加え、SG優勝戦への複数回進出がある。一般開催だけでなく、最高峰の舞台でも結果を残している。
3. 技術を磨き続ける姿勢
本人のインタビューでは、スタートだけでなく、捌きやエンジン整備についても課題を意識して取り組んできたことが分かる。
これらを合わせると、佐藤摩弥は単なる話題性のある女性選手ではなく、長期間にわたって競技の第一線で実績を積んできたレーサーだと評価できる。
SG初優勝が今後の大きな焦点
佐藤のキャリアに残された大きな目標として注目されるのがSG制覇だ。
女性選手初のSG優出を達成し、複数回の優勝戦進出を経験してきたが、SGタイトルにはまだ届いていない。
GⅠ制覇という大きな実績を持つだけに、今後SGでどこまで結果を伸ばせるかは、引き続き注目されるポイントになる。
【よくある質問】佐藤摩弥に関するFAQ
Q1:佐藤摩弥の年齢と生年月日は?
A1:1992年5月16日生まれ。2026年11月現在34歳。埼玉県さいたま市出身のオートレース選手だ。
Q2:佐藤摩弥の出身地と所属はどこ?
A2:埼玉県さいたま市出身。川口オートレース場に所属し、31期の選手として活動している。
Q3:佐藤摩弥はモトクロス出身なの?
A3:その通り。幼少期からモトクロスに取り組み、2005年にはKIDSモトクロスの中学生・レディース両クラスで優勝。2008年と2009年の全日本モトクロス女子選抜シリーズでも7位に入っている。
Q4:佐藤摩弥がオートレースに転向した理由は?
A4:本人は2015年のインタビューで、幼い頃からバイクに乗る仕事に就きたいと考えていたことを説明している。中学2年生のときに父親と川口オートを訪れたことが、オートレースを知るきっかけになった。
Q5:佐藤摩弥の愛称は?
A5:「サトマヤ」。2011年のデビュー時からJKAの告知資料でも使用されていた愛称だ。
Q6:佐藤摩弥はSGで優勝したことがある?
A6:2026年10月31日時点でSG優勝タイトルはない。ただし、2018年に女性選手初のSG優出を達成し、2024年には11度目のSG優勝戦進出を果たしている。GⅠ1回、GⅡ3回の優勝実績がある。
【プロの結論】佐藤摩弥は実績と挑戦を積み重ねてきたトップレーサー
佐藤摩弥の競技人生を振り返ると、モトクロスで培った経験を出発点に、オートレースという新しい世界で着実に実績を積み上げてきたことが分かる。
1992年5月16日生まれ、埼玉県さいたま市出身。2011年に川口オートレース場でデビューし、2016年には女性初のGⅡ制覇とS級昇格、2018年には女性初のSG優出、2023年には女性初のGⅠ制覇を達成した。
その経歴は、単に女性選手として注目を集めたというだけでは説明できない。
スタート力を武器にしながら、レース中の捌きやエンジン整備にも取り組み、強豪選手が集まる舞台で結果を残してきたことが、佐藤摩弥の本当の強さだ。
2026年もS級で戦い続け、通算優勝17回を記録。次の大きな焦点は、まだ手にしていないSGタイトルへの挑戦となる。
「サトマヤ」という親しみやすい愛称の裏側には、15年以上にわたって競技の第一線に立ち続けてきたプロレーサーとしての歩みがある。今後の川口での走りと、SGの舞台でどのような結果を残すのかに注目したい。
主な参考資料
- JKA「44年ぶりの女性オートレーサーが2名誕生、7月にデビュー」(2011年7月8日)
- オートレース公式サイト・佐藤摩弥選手関連ニュース
- オートレースモバイル(JKA提供プロフィール・獲得タイトル情報)
- オッズパーク「佐藤摩弥選手インタビュー」(2019年9月)
- 日刊スポーツ「サトマヤ『女子初』の足跡」(2023年7月18日)
- オッズパーク選手成績データ(2026年10月31日時点)