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【独身主義との矛盾は?】上野千鶴子の結婚観と「おひとりさま」の思想

河野 恵 河野 恵 • 更新: • 公開: • 読了約 11 分
目次

上野さんの結婚が注目された大きな理由は、これまで発信してきた結婚観との関係です。『おひとりさまの老後』などの著書を通じて、結婚や家族に依存しない生き方を提案してきた人物が、実際には婚姻届を提出していたからです。

しかし、上野さんの考え方を「結婚を絶対にしない独身主義」と理解すると、実際の発言や行動を正しく捉えられません。

結婚しない人生を選んできた背景

2018年の女性向けメディア『Oggi』のインタビューで、上野さんは過去に何度か同居した経験があることを明かしています。その一方で、当時は結婚を考えなかったと説明していました。

自由を手放したくありませんから。

この発言から分かるのは、上野さんが結婚そのものを人生の必須条件とは考えていなかったことです。

また、2018年のインタビューでは、愛情、性、生殖をすべて結婚制度に結び付ける考え方にも疑問を示しています。結婚していなくても愛情のある関係は築けるし、結婚しなければ自分の居場所が得られないわけでもないという考え方です。

母親の結婚生活が与えた影響

2024年8月に公開されたnippon.comのインタビューでは、上野さんが結婚制度に批判的な考えを持つようになった背景も語られています。

上野さんは北陸の三世代同居家庭で育ち、父親は亭主関白だったと振り返っています。母親は恋愛結婚をしたものの、夫との関係に悩み、自分には男性を見る目がなかったと自責していたそうです。

その姿を見て育った上野さんは、個々の男性の性格だけではなく、結婚制度や家父長制そのものに問題があるのではないかと考えるようになりました。

この経験が、女性学やフェミニズムの研究へ進む原点の一つになっています。

15時間の結婚は思想と矛盾するのか

ここで重要なのは、結婚という制度に批判的であることと、必要な場面で婚姻制度を利用することは、必ずしも矛盾しないという点です。

上野さんが色川さんと婚姻届を提出した背景には、介護する側の権利や手続き上の問題がありました。結婚を女性の人生のゴールとみなしたわけでも、独身生活を否定したわけでもありません。

むしろ、本人の説明から見えてくるのは、家族という関係を優先する制度のなかで、血縁のない親友を支えるために婚姻を選んだという事情です。

上野さんは「おひとりさまの教祖」という呼ばれ方についても、本人の寄稿で否定しています。おひとりさまという生き方を一つの宗教のように広めたわけではない、という立場です。

したがって、上野さんを単純に「結婚反対派」と位置付けるよりも、結婚する自由と結婚しない自由の両方を認め、家族制度が抱える問題を批判してきた研究者と理解するほうが実像に近いでしょう。

【結婚報道の真相】週刊文春への反論と「15時間の花嫁」の意味

上野千鶴子結婚

上野さんと色川さんの婚姻関係が大きく報道されたのは2023年2月です。『週刊文春』が、いわゆる「おひとりさまの教祖」として知られる上野さんが、すでに亡くなっていた歴史家の色川さんと結婚していたと報じました。

これに対し、上野さんは『婦人公論』2023年4月号に「15時間の花嫁」を寄稿しました。これは単なる結婚報道への反論ではなく、色川さんの介護を担った3年半の経験を振り返る文章でもあります。

報道内容と本人の説明を比較

報道で注目された点 本人が説明した内容
上野千鶴子は結婚していた 色川大吉との婚姻届提出を認めた
入籍していた 正確には婚姻届を提出した
結婚時期は不明確 2021年9月6日と明示
相手は歴史家 色川大吉。翌9月7日に96歳で死去
結婚の背景 約3年半の介護と家族優先の制度上の問題
姓の変更 色川さんが上野姓に変更し、上野大吉となった

上野さんが特に問題視したのは、婚姻関係があったという事実だけが先行し、介護生活や婚姻届を提出するに至った事情が伝わらなかったことです。

色川さんが亡くなった後、上野さんは複数のメディアからの取材を断っていました。その理由について、深い悲しみがあったことや、プライバシーを公開する必要を感じなかったことを説明しています。

しかし、第三者の報道によって不正確な情報が広がるのであれば、本人が経緯を説明したほうがよいと判断したのです。

「15時間の花嫁」は何を意味するのか

この言葉は、婚姻届を提出してから色川さんが亡くなるまでの時間を表しています。結婚生活が一般的な夫婦のように何年も続いたという意味ではありません。

ただし、二人の関係そのものが15時間しかなかったわけではありません。婚姻届を提出する以前から、介護を通じて長い時間を共有し、信頼関係を築いていました。

ここを混同すると、「15時間だけ夫婦だった」という数字のインパクトばかりが強調され、長年の交流や介護の実態が見えなくなります。

この出来事の核心は、短い婚姻期間ではなく、長年にわたる関係を法律上どう位置付けるかという問題にあります。

【2026年最新】上野千鶴子の現在と結婚後の活動

2026年11月現在、上野千鶴子さんは社会学者、東京大学名誉教授として知られ、女性学やジェンダー研究、高齢者の介護とケアに関する発信を続けています。

結婚報道があった2023年以降も、上野さんの活動の中心は社会や家族制度をめぐる研究・言論活動です。

WAN理事長を2026年に退任

2026年の大きな動きとして、上野さんが長年務めた認定NPO法人ウィメンズアクションネットワーク(WAN)の理事長を退任したことが挙げられます。

WANの2026年6月3日付の公式発表によると、2026年5月23日の会員総会と5月25日の理事会を経て、新しい組織体制が決まりました。

上野さんは2011年から2026年まで15年間理事長を務め、退任後は顧問理事として事業担当などに関わる立場となっています。新体制では4人の共同代表理事が組織を引き継ぎました。

これは、上野さんが活動から完全に退いたという意味ではありません。本人も理事長退任の挨拶で、次の世代にWANを引き渡すことが最大の使命だったと説明しています。

現在の結婚状況は?

色川大吉さんは2021年9月7日に亡くなっています。そのため、上野さんと色川さんの婚姻関係は、亡くなるまでの約15時間で終了しました。

その後については、本人の公表した「15時間の花嫁」や2026年のWAN公式発表などに、新たな再婚を示す情報は見当たりません。現在の私生活について、婚姻歴以外の情報を推測で補うことはできません。

また、上野さんの結婚観を知るうえでは、婚姻関係の有無だけでなく、研究者としてどのように家族や介護の問題を論じてきたかにも目を向ける必要があります。

2026年の現在も、上野さんの発信は、結婚するかしないかという個人の選択にとどまらず、誰が介護を担い、誰が法的な手続きや生活上の権利を保障されるのかという社会的な課題につながっています。

【よくある質問】上野千鶴子の結婚に関するFAQ

Q1:上野千鶴子は結婚していたのですか?

はい。2021年9月6日に歴史家の色川大吉さんとの婚姻届を提出したことを、上野さん本人が2023年の『婦人公論』への寄稿で公表しています。

Q2:上野千鶴子の夫・色川大吉はどんな人物ですか?

1925年生まれの歴史家で、東京経済大学名誉教授です。日本近代史や民衆思想史を専門とし、五日市憲法草案の発見などで知られています。2021年9月7日に96歳で亡くなりました。

Q3:上野千鶴子の結婚生活が15時間だったのはなぜですか?

2021年9月6日に婚姻届を提出し、その翌日の午前3時前に色川さんが亡くなったためです。本人は婚姻届提出から亡くなるまでを正味15時間と説明しています。

Q4:上野千鶴子が結婚した理由は何ですか?

長年介護してきた色川さんについて、入院や手術の同意、死亡届、資産管理などの手続きで家族ではない立場の限界に直面したためです。養子縁組と婚姻を検討し、最終的に婚姻届を提出しました。

Q5:上野千鶴子は独身主義を撤回したのですか?

そのような単純な説明は適切ではありません。上野さんは結婚を人生の必須条件とせず、非婚の生き方も肯定してきました。色川さんとの婚姻は、介護と法律上の問題に対応するための個別の選択でした。

Q6:2026年現在、上野千鶴子は再婚していますか?

2026年11月現在、本人や関係団体から新たな再婚が公表された情報は確認できません。公表されている婚姻の事実は、2021年の色川大吉さんとの婚姻届提出です。

まとめ:上野千鶴子の15時間の結婚から見える本当の結婚観

上野千鶴子さんは、2021年9月6日に歴史家の色川大吉さんと婚姻届を提出していました。色川さんは翌9月7日午前3時前に96歳で亡くなり、二人の婚姻関係は約15時間となりました。

この結婚の背景にあったのは、単なる恋愛や再婚ではありません。約3年半に及ぶ在宅介護、親友を支える立場と法律上の家族という立場の違い、そして家族を優先する日本の制度でした。

【プロの結論】この出来事を理解するうえで大切なのは、上野さんの結婚観を「結婚するか、しないか」という二択に押し込めないことです。結婚しない自由を主張することと、必要に応じて婚姻制度を利用することは両立します。

また、15時間という数字だけを切り取ってしまうと、二人が築いてきた長年の信頼関係や、介護を担う人が直面する制度的な問題を見落とします。

2026年現在も、このエピソードが問いかけているのは、血縁や婚姻関係がなければ大切な人を十分に支えられない社会でよいのかという問題です。上野千鶴子さんの「15時間の花嫁」は、結婚の真相であると同時に、日本の家族制度と介護のあり方を考える重要な出来事でもあります。

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河野 恵
デジタルマーケター 河野 恵
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美容・健康・暮らしのテーマを担当。公的機関の資料やメーカー公式の成分表示を参照し、効果を断定しない書き方で整理することを心がけています。

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