2026年のセレッソ大阪対V・ファーレン長崎は、2月・5月・9月に計3試合が行われ、それぞれ異なる展開を見せた。2月28日は長崎が1-0で勝利、5月9日はC大阪が3-2で劇的な逆転勝利、そして9月19日は1-1の引き分け。年間対戦成績は両チームとも1勝1分1敗となった。
注目を集めたのは、長崎のマテウス・ジェズスによる継続的な得点力、C大阪の田中駿汰のセットプレーからのゴール、そして5月の香川真司による90+4分の決勝PKだ。Jリーグ公式記録やクラブの試合レポートを基に、得点者、スタメン、シュート数、ボール支配率、試合経過を整理し、3試合の勝敗を分けたポイントを検証する。
【2026年の対戦結果】C大阪対長崎は1勝1分1敗の五分

2026年のセレッソ大阪対V・ファーレン長崎は、2月と5月に明治安田J1百年構想リーグ、9月に2026/27明治安田J1リーグで対戦した。
まず押さえておきたいのは、2026年にJリーグのシーズン移行が行われた点だ。
2月から6月まではシーズン移行前の特別大会である百年構想リーグが開催され、8月7日から2026/27シーズンの通常リーグが始まった。そのため、2月・5月と9月では大会区分が異なる。
3試合の結果は次のとおりだ。
2026年の対戦スケジュールと結果
| 試合日 | 大会 | 対戦結果 | 勝者 |
|---|---|---|---|
| 2月28日 | J1百年構想リーグ | 長崎 1-0 C大阪 | 長崎 |
| 5月9日 | J1百年構想リーグ | C大阪 3-2 長崎 | C大阪 |
| 9月19日 | 2026/27 J1リーグ | 長崎 1-1 C大阪 | 引き分け |
3試合を通じた得点数は、C大阪が4点、長崎も4点。勝敗だけでなく得点数まで完全に並んでいる。
対戦の流れを見ると、2月は長崎が守備で逃げ切り、5月はC大阪が攻撃力で上回り、9月は互いに譲らず勝点1を分け合った。どちらか一方が一方的に支配したシリーズではなく、試合ごとに主導権が入れ替わったことが特徴だ。
【試合経過を完全整理】2月・5月・9月の得点者と勝敗の分岐点
2月28日:長崎1-0 C大阪|マテウス・ジェズスの左足が決定打
2026年2月28日、PEACE STADIUM Connected by SoftBankで開催された百年構想リーグWEST第4節。長崎はホームでC大阪を迎え、1-0で勝利した。
決勝点は前半38分。中盤でボールを奪った長崎がカウンターを仕掛け、長谷川元希からパスを受けたマテウス・ジェズスが左足を振り抜いた。無回転のシュートがゴールに突き刺さり、試合の均衡を破った。
この試合で長崎が見せたのは、ボールを保持する相手に対して守備ブロックを形成し、奪った後に素早く前進する戦い方だった。
Jリーグ公式戦評によると、長崎は4-4-2の守備ブロックを採用。対するC大阪は4-2-3-1で後方からボールを動かし、保持率を高める展開だった。
しかし、C大阪は長崎の守備を最後まで崩せなかった。GK後藤雅明が好セーブを見せ、終盤には長崎が5バックに変更してリードを守り切った。長崎にとっては大会初のクリーンシートとなる勝利だった。
Jリーグ公式速報の最終記録では、シュート数は長崎19本、C大阪15本。枠内シュートも長崎6本、C大阪3本と長崎が上回った。
5月9日:C大阪3-2長崎|香川真司が90+4分に決勝PK
2026年5月9日の百年構想リーグWEST第16節は、3試合の中でも特に劇的な展開となった。YANMAR HANASAKA STADIUMで行われた一戦は、C大阪が3-2で勝利した。
得点経過は以下のとおり。
- 25分:山﨑凌吾(長崎)PK
- 28分:チアゴ・アンドラーデ(C大阪)
- 63分:田中駿汰(C大阪)
- 72分:マテウス・ジェズス(長崎)
- 90+4分:香川真司(C大阪)PK
先制したのは長崎だった。ディオン・クールズのファウルで獲得したPKを山﨑凌吾が決め、25分にリードを奪う。
しかし、C大阪は3分後に反撃。中島元彦のプレーからチアゴ・アンドラーデがゴールを決め、1-1に追いついた。
後半63分には柴山昌也のCKに田中駿汰が頭で合わせて逆転。C大阪が2-1と試合をひっくり返した。
ところが72分、長崎のマテウス・ジェズスが自陣からドリブルで持ち上がり、最後は左足で同点ゴール。再び2-2となった。
試合を決めたのは、終盤のPKだった。
81分、C大阪は中島元彦が倒されてPKを獲得。しかし、キックは長崎GK波多野豪に止められ、勝ち越しのチャンスを逃す。
それでもC大阪は攻撃を続け、後半アディショナルタイムに再びPKを獲得。キッカーを務めた香川真司が90+4分にゴールを決め、3-2で決着をつけた。
この試合は両チームとも5連戦の5試合目で、前節から中2日という厳しい日程だった。C大阪にとっては、最後まで攻撃の姿勢を崩さなかったことが勝点3につながった。
9月19日:長崎1-1 C大阪|ジェズス先制、ルーカスがPKで同点
9月19日の2026/27明治安田J1リーグ第8節は、再びPEACE STADIUM Connected by SoftBankで開催された。
長崎がホームでC大阪を迎え、最終スコアは1-1。2月と同じ会場での対戦だったが、今回は勝点1を分け合う結果となった。
前半34分、長崎のマテウス・ジェズスが先制。ペナルティーエリア中央から左足でゴール右下に決めた。
しかし、後半51分にC大阪がPKを獲得。キッカーのルーカス・フェルナンデスが右足でゴール右下に決め、1-1とした。
その後は両チームが勝ち越しを狙ったものの、追加点は生まれなかった。
この試合で注目したいのは、C大阪がシュート数18本、枠内シュート6本と攻撃面で長崎を上回ったことだ。一方の長崎はシュート13本を放ちながら、枠内シュートは1本にとどまった。
ボール支配率も長崎45%、C大阪55%。数字上はC大阪が優勢だったが、長崎は先制点を奪ってホームで粘り強く戦い、引き分けに持ち込んだ。
【公式スタッツ比較】シュート数・支配率から見える3試合の違い
C大阪対長崎の3試合を分析するうえで重要なのが、シュート数と枠内シュート数、ボール支配率だ。
Jリーグ公式記録を中心に、試合ごとのデータを比較する。
| 項目 | 2月28日 | 5月9日 | 9月19日 |
|---|---|---|---|
| スコア(長崎-C大阪) | 1-0 | 2-3 | 1-1 |
| 長崎シュート | 19 | 8 | 13 |
| C大阪シュート | 15 | 21 | 18 |
| 長崎枠内 | 6 | 4 | 1 |
| C大阪枠内 | 3 | 8 | 6 |
| 長崎支配率 | 公式記録の速報値に掲載なし | 38% | 45% |
| C大阪支配率 | 公式記録の速報値に掲載なし | 62% | 55% |
注:2月のシュート数はJリーグ公式速報の数値。2月のボール保持率はFootball LABの集計で長崎43.7%、C大阪56.3%。5月・9月の支配率はJリーグ公式記録。大会や集計方法が異なるため、単純な能力比較ではなく各試合の傾向として読む必要がある。
シュート数の合計はC大阪が54本で上回る
3試合の公式シュート数を単純合算すると、C大阪54本、長崎40本となる。
枠内シュートもC大阪17本、長崎11本。攻撃の回数とゴール方向への精度という面では、C大阪が優位に立っていた。
ただし、2月の試合では長崎がシュート数、枠内シュート数ともに上回り、1-0で勝利している。9月もC大阪が18本対13本と上回りながら、勝ち切れなかった。
ここから分かるのは、シュート数が多いことと勝利することは必ずしも一致しないという点だ。
ボール支配率はC大阪優勢でも長崎は結果を残した
5月の試合ではC大阪が62%、長崎が38%。9月もC大阪55%、長崎45%だった。
2月についてもFootball LABの集計ではC大阪56.3%、長崎43.7%となっており、3試合を通じてC大阪がボールを保持する傾向が見られた。
一方、長崎はボールを持たない時間帯でも守備ブロックを維持し、奪った後にジェズスらを起点として前進することで得点を奪っている。
特に2月の試合では、C大阪が後方でボールを保持する展開に対して、長崎が縦方向への守備とカウンターを徹底した。ボール保持率だけでは評価できない戦術的な成果が、1-0という結果に表れていた。
【選手の関係図】ジェズス・香川・田中駿汰が残した足跡
3試合を通して存在感を示したのが、長崎のマテウス・ジェズスとC大阪の香川真司、田中駿汰だ。
特にジェズスは3試合すべてで得点を記録。対するC大阪は複数の選手が異なる形で得点に絡み、攻撃の選択肢の多さを示した。
主要選手の役割と得点の関係
マテウス・ジェズスは長崎の攻撃を象徴する存在
3試合すべてで得点したジェズスは、この対戦シリーズで最も目立った得点者だ。
2月は左足のミドルシュート、5月は長い距離をドリブルで持ち上がっての左足シュート、9月は相手DFの背後を突く動きからの得点と、異なる形でゴールを奪っている。
単純にペナルティーエリア内で待つだけではなく、攻撃の起点にもフィニッシャーにもなれることが、C大阪にとって厄介なポイントだった。
香川真司は勝負どころでPKを決めた
5月9日の試合で象徴的だったのが香川真司のPKだ。
81分に中島元彦がPKを止められた後、C大阪は後半アディショナルタイムに再びPKを獲得。香川はGK波多野豪との駆け引きを制し、左隅に決めた。
試合後のJリーグ公式選手コメントでは、香川が相手GKの動きを意識しながらコースを選択したことが語られている。プレッシャーのかかる時間帯で冷静に決め切った技術と判断が、勝敗を左右した。
田中駿汰はセットプレーで違いを生んだ
田中駿汰の得点は、5月63分のCKから生まれた。
柴山昌也のキックに対し、田中がペナルティーエリア中央からヘディングでゴール左上へ決めた。流れの中だけではなく、セットプレーから得点を生み出せることはC大阪にとって大きな武器となった。
【スタメン・戦術・スタジアム】3試合で変化した両チームの戦い方
2月は長崎の4-4-2とC大阪の4-2-3-1
2月28日の試合では、長崎が4-4-2、C大阪が4-2-3-1を採用した。
長崎はノーマン・キャンベルが加入後初のスタメン出場。C大阪は畠中槙之輔が先発に復帰し、田中駿汰が本来のボランチでプレーした。
試合の要点は、C大阪の後方からのビルドアップに対し、長崎がコンパクトな守備で対応したこと。長崎はボールを奪うと素早く縦へ運び、ジェズスの決定力を生かした。
5月はC大阪4-2-3-1と長崎3-4-2-1
5月9日は両チームとも前節から4人を変更して試合に臨んだ。C大阪は4-2-3-1、長崎は3-4-2-1の布陣だった。
この試合では、長崎が序盤に高い位置からプレッシャーをかけたものの、C大阪は徐々にボールを保持して相手を押し込む展開に持ち込んだ。
特に中島元彦、柴山昌也、チアゴ・アンドラーデらの連係が攻撃の活性化につながり、田中駿汰のセットプレーからの得点にも結び付いた。
9月は両チームとも3-4-2-1が基本形
9月19日の試合前、Jリーグ公式プレビューでは両チームの基本システムを3-4-2-1と紹介していた。
長崎はGK後藤雅明、山口蛍、マテウス・ジェズスらを起用。C大阪はGK中村航輔、田中駿汰、ジャクソン・アーバイン、ルーカス・フェルナンデスらが先発した。
試合では、長崎がジェズスの背後への動きから先制。一方、C大阪は後半の攻勢からPKを獲得し、ルーカス・フェルナンデスが同点弾を決めた。
PEACE STADIUM Connected by SoftBankでの2試合
長崎のホームであるPEACE STADIUM Connected by SoftBankも、この対戦シリーズを語るうえで欠かせない。
2月28日の観客数は19,941人、9月19日は20,330人。いずれも2万人前後の観客が集まった。
一方、5月9日のC大阪ホームゲームはYANMAR HANASAKA STADIUMで開催され、観客数は17,227人だった。
長崎のホームで行われた2試合では、長崎が1勝1分。C大阪のホームではC大阪が3-2で勝利しており、2026年の3試合ではホーム側が優位に立つ傾向も見られた。
【プロの結論】C大阪対長崎の勝敗を分けた3つのポイント
3試合の結果と公式データを総合すると、勝敗を分けた要点は大きく3つある。
1.ボール保持と試合の支配は同じではない
3試合のスタッツではC大阪がシュート数、枠内シュート数、ボール支配率で優位に立つ場面が多かった。しかし、2月は長崎がカウンターと守備ブロックで勝利し、9月もC大阪の攻撃を1点に抑えて引き分けた。
保持率を見る際には、どれだけボールを持ったかだけでなく、相手の守備をどれだけ崩したか、決定機をどれだけ作ったかも確認する必要がある。
2.ジェズスへの対応がC大阪の守備課題だった
ジェズスは3試合で3得点。ミドルシュート、ドリブル突破、背後への抜け出しと、多様な形でC大阪のゴールを脅かした。
特に2月と9月は、ジェズスの個人技やポジショニングが長崎の得点に直結している。長崎の攻撃を分析する際には、ジェズス本人だけでなく、周囲の選手がどのようにパスコースやスペースを作っているかにも注目したい。
3.セットプレーと終盤の判断が決定的だった
5月の試合では、田中駿汰がCKから得点し、香川真司が終盤のPKを決めた。長崎もPKとジェズスの個人技で2点を奪ったが、最後の勝負どころでC大阪が上回った。
一方、9月はルーカス・フェルナンデスのPKによる同点弾で勝点1を獲得。PKが試合の流れを大きく左右した点も共通している。
2026年の対戦を評価するときの判断基準
- 攻撃力を比較したい人: シュート数だけでなく枠内シュート数を確認する。
- 戦術を分析したい人: ボール保持率と守備ブロック、カウンターの関係を見る。
- 個人の活躍を追いたい人: ジェズス、香川、田中駿汰の得点場面を比較する。
- 試合内容を正確に把握したい人: 百年構想リーグと2026/27 J1リーグを区別する。
なお、1勝1分1敗という結果だけで両チームの実力が完全に互角と判断することはできない。大会区分、試合日程、ホーム・アウェイ、スタメンの変更なども考慮する必要がある。
【C大阪対長崎に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:2026年のC大阪対長崎の試合結果は?
2026年は3試合が行われた。2月28日は長崎が1-0、5月9日はC大阪が3-2、9月19日は1-1の引き分けだった。
Q2:C大阪対長崎で最も多く得点した選手は?
マテウス・ジェズスだ。2月28日、5月9日、9月19日の3試合すべてでゴールを決め、合計3得点を記録した。
Q3:香川真司は長崎戦で決勝ゴールを決めた?
決めている。2026年5月9日の試合で、後半アディショナルタイム90+4分にPKを成功させ、C大阪の3-2の勝利を決定づけた。
Q4:2026年のC大阪と長崎の対戦成績は?
1勝1分1敗で五分。総得点も両チーム4点ずつとなっている。
Q5:9月19日の試合会場はどこ?
長崎市のPEACE STADIUM Connected by SoftBank。長崎がホームでC大阪と対戦し、1-1で引き分けた。
Q6:C大阪と長崎はシュート数でどちらが上だった?
3試合の合計ではC大阪が54本、長崎が40本。枠内シュートもC大阪17本、長崎11本で、C大阪が上回っている。
まとめ:C大阪対長崎2026年の3試合から見えたもの
2026年のセレッソ大阪対V・ファーレン長崎は、長崎の1-0、C大阪の3-2、そして1-1の引き分けという、見応えのある3試合となった。
長崎はマテウス・ジェズスを中心とした攻撃と組織的な守備で結果を残し、C大阪は香川真司や田中駿汰らの活躍によって試合を決める力を示した。
数字ではC大阪がシュート数やボール支配率で優位に立ったものの、長崎もカウンターや個人技を生かして対抗。両チームの戦術的な違いが、3試合の結果に表れている。
今後の対戦で注目したいのは、ジェズスへの守備対応、C大阪の攻撃の決定力、そしてセットプレーや終盤の勝負強さだ。2026年の3試合は、両チームの特徴と課題を比較するうえで重要な対戦記録となった。