FIFAワールドカップ2026・グループF
第1戦
オランダ
2

日本
2
会場:ダラス・スタジアム(米国テキサス州アーリントン)/観客数:69,285人
2026年6月14日、森保一監督率いる日本代表は、ロナルド・クーマン監督率いるオランダ代表とW杯グループFの初戦で対戦した。
前半は0-0。試合が大きく動いたのは後半だった。
4ゴールの時間帯と得点者
| 時間 | 得点 | 試合の動き |
|---|---|---|
| 51分 | ファン・ダイク | オランダが先制 |
| 57分 | 中村敬斗 | 日本が同点 |
| 64分 | サマービル | オランダが再びリード |
| 89分 | 鎌田大地 | 日本が土壇場で同点 |
先制点はフィルジル・ファン・ダイク。
オランダの主将であり、守備の中心を担うファン・ダイクがセットプレーからヘディングシュートを決めた。ライアン・フラーフェンベルフが起点となった攻撃から、オランダが試合を動かした。
しかし、日本はすぐに反撃する。
57分、久保建英が右サイドから相手守備を引きつけ、左側へ展開。中村敬斗が相手DFとの駆け引きから右足でシュートを放ち、同点ゴールを奪った。
64分にはクライセンシオ・サマービルが左足でカーブをかけたシュートを決め、オランダが2-1と再びリードする。
日本が最後まで諦めなかったのが、この試合の最大の見どころだった。
89分、途中出場の小川航基がコーナーキックからヘディングシュートを放つ。そのボールが鎌田大地に当たってゴールへ入り、鎌田の得点として認定された。
この場面では、コーナーキックを蹴った伊東純也、小川のヘディング、鎌田の最後のタッチという連係が得点につながった。
中村敬斗と鎌田大地が示した攻撃の可能性
中村敬斗のゴールは、単に同点に追いついたという以上の意味を持つ。
久保建英が相手守備を動かし、中村が左サイドから仕掛ける形は、日本の3-4-2-1が持つ攻撃の幅を生かしたものだった。
一方、鎌田のゴールはセットプレーから生まれた。流れの中で崩す攻撃だけでなく、コーナーキックからも得点を狙えることを示した。
日本サッカー協会の試合レポートでは、森保監督がこの試合について、勝ち点1以上の価値がある内容だったとの趣旨を語っている。2度の失点後も選手が団結して戦い続けたことを評価した。
【戦術比較】日本代表3-4-2-1対オランダ代表4-3-3の違い
2026年の対戦で注目されたのが、両チームの基本フォーメーションだった。
日本は3-4-2-1、オランダは4-3-3を採用。守備の人数配置と攻撃の組み立て方に明確な違いがあった。
日本代表
3-4-2-1
森保一監督
3バックと両ウイングバックを軸に、2人の攻撃的選手が1トップを支える。オランダ代表
4-3-3
ロナルド・クーマン監督
4バックと中盤3人を基盤に、前線の3人が幅と攻撃力を生み出す。
日本の3-4-2-1を支えた選手配置
JFAの公式試合レポートによると、日本は次のような役割分担で試合に臨んだ。
- GK:鈴木彩艶
- 3バック:渡辺剛、谷口彰悟、伊藤洋輝
- 中央MF:佐野海舟、鎌田大地
- ウイングバック:堂安律、中村敬斗
- 2シャドー:久保建英、前田大然
- 1トップ:上田綺世
特に注目されたのは、前田大然を左側の攻撃的なポジションに配置した点だ。
前田は攻撃だけでなく、左サイドの守備やオランダのビルドアップの中心となるフレンキー・デ・ヨングへのプレッシングも担当した。
中村敬斗と連携して相手のサイド攻撃を抑える役割も担っており、攻守両面で重要な存在だった。
オランダの4-3-3が生んだ攻撃力
オランダはファン・ダイクを中心とする守備陣に加え、フレンキー・デ・ヨング、ライアン・フラーフェンベルフ、ティヤニ・ラインデルスを中盤に配置した。
前線にはコーディ・ガクポ、ドニエル・マレン、サマービルを並べ、サイドからの攻撃と中央へのパス交換を組み合わせた。
日本にとって厄介だったのは、ボールを保持しながら中央とサイドの両方を使える点だ。
日本は3バックで中央を固めつつ、ウイングバックを使ってサイドの攻防に対応する必要があった。前半に無失点で耐えた一方、後半にはセットプレーとサイドからの攻撃で失点している。
ただし、日本も守備一辺倒ではなかった。久保の仕掛けから中村が得点した場面は、相手の守備配置を動かして空いたスペースを利用する攻撃の好例だった。
【試合統計を分析】ボール支配率で優位だったのはオランダ
2026年の2-2をより深く理解するには、スコアだけでなく試合統計を見る必要がある。
オーストラリア放送協会ABCが掲載した試合データでは、オランダがボール支配率やパス本数で上回っていた。一方、シュート数は両チーム同数だった。
2026年W杯・試合スタッツ
左:オランダ代表 / 右:日本代表
{#each [{name:"ボール支配率",a:59.8,b:40.2,unit:"%"},{name:"シュート数",a:10,b:10,unit:"本"},{name:"枠内シュート",a:6,b:3,unit:"本"},{name:"パス本数",a:524,b:341,unit:"本"},{name:"パス成功率",a:88.4,b:83.9,unit:"%"}] as item}
{item.name}
{item.a}{item.unit} - {item.b}{item.unit}
オランダ {item.a}{item.unit}
日本 {item.b}{item.unit}
{/each}
数字から分かる3つのポイント
1.オランダが試合をコントロールしていた
ボール支配率はオランダ59.8%、日本40.2%。パス本数も524本対341本で、オランダが上回った。
これは日本がボールを保持して試合を支配したわけではないことを示している。
2.シュート数は10本ずつで同数
ボールを持つ時間ではオランダが優位だったが、シュート数は10本ずつだった。
日本は相手にボールを持たれる時間が長くても、攻撃の機会を作っていた。ただし、枠内シュートはオランダの6本に対して日本は3本であり、シュートの精度やゴールへの脅威ではオランダが上だった。
3.日本は少ない保持時間から勝ち点を獲得した
日本は相手の攻撃を受けながらも、2度の失点後に追いついた。
この結果は、ボール支配率の高さだけでは試合結果を説明できないことを示している。相手の攻撃を受け止める守備、限られたチャンスを得点につなげる攻撃、終盤まで集中を保つ姿勢が重要だった。
【対戦傾向の検証】日本はなぜオランダに勝てていないのか
4試合の結果を年代別に整理すると、興味深い変化が浮かび上がる。
| 比較項目 | 2009・2010年 | 2013・2026年 |
|---|---|---|
| 試合数 | 2試合 | 2試合 |
| 日本の勝利 | 0 | 0 |
| 引き分け | 0 | 2 |
| 日本の得点 | 0 | 4 |
| 日本の失点 | 4 | 4 |
2009年・2010年は守備と攻撃の両面で苦戦
最初の2試合では、日本はオランダから1点も奪えなかった。
2009年は0-3、2010年は0-1。合計4失点で、オランダの個人技や攻撃の完成度に苦しんだ。
特に2010年は守備組織が機能した時間も長かったが、スナイデルのミドルシュート1本で勝敗が決まった。
2013年・2026年は得点力と粘り強さが向上
一方、2013年と2026年はどちらも2-2。
2013年は2点差を追いつき、2026年は2度のリードを許しながら引き分けに持ち込んだ。
この2試合で日本は合計4得点を記録している。
注目すべきは、どちらもオランダに先行されながら、試合の途中で攻撃の形を作り直している点だ。
もちろん、2試合の引き分けだけで日本がオランダを完全に上回ったとは評価できない。しかし、2009年と2010年に比べ、得点を奪う能力と試合を最後まで競り合う力が結果に表れている。
誤解しやすい3つのポイント
- 日本はオランダに一度も勝っていない? 男子A代表の通算対戦ではその通り。ただし、直近2試合は連続して引き分けている。
- 2026年の2-2は日本が試合を支配した結果? ボール支配率ではオランダが上回っており、保持率だけを見ればそうではない。
- 2026年の試合は決勝トーナメントだった? いいえ。グループFの初戦だった。
対戦成績を正しく理解するには、勝敗だけでなく、開催時期、大会の種類、得点経過、試合内容を合わせて確認する必要がある。
【よくある質問】サッカーオランダ代表対サッカー日本代表の統計情報
Q1:日本代表とオランダ代表の通算対戦成績は?
A1:2026年11月現在、男子A代表の公式な対戦記録は4試合で、日本は0勝2分2敗。オランダは2勝2分です。
Q2:日本代表とオランダ代表の通算得点は?
A2:日本代表が4得点、オランダ代表が8得点です。得失点差は日本のマイナス4点となっています。
Q3:2026年W杯の日本対オランダ戦の得点者は?
A3:日本は中村敬斗と鎌田大地、オランダはフィルジル・ファン・ダイクとクライセンシオ・サマービルです。試合は2-2で終了しました。
Q4:2026年W杯の試合で日本が採用したフォーメーションは?
A4:日本は3-4-2-1、オランダは4-3-3でした。日本は3バックと両ウイングバックを軸に守備と攻撃を組み立てました。
Q5:日本代表がオランダ代表と最後に対戦したのはいつ?
A5:2026年6月14日、FIFAワールドカップ2026のグループF初戦です。試合は米国のダラス・スタジアムで行われました。
まとめ:日本代表とオランダ代表の対戦成績から見える今後の課題
サッカーオランダ代表対サッカー日本代表の通算成績は、2026年11月現在、日本の0勝2分2敗。総得点は日本4点、オランダ8点で、歴史的にはオランダが優位に立っている。
しかし、2009年と2010年の連敗から、2013年と2026年の連続引き分けへと結果が変化している点は見逃せない。特に2026年W杯の2-2は、中村敬斗の突破力、久保建英のチャンスメーク、鎌田大地の得点、そして小川航基のセットプレーでの貢献が表れた試合だった。
一方、ボール支配率や枠内シュート数ではオランダが上回っており、日本には守備の安定性と攻撃の決定力をさらに高める課題も残る。
今後このカードを評価する際の判断基準は、通算勝敗だけではない。得点力、試合中の修正力、フォーメーションの適応力、そして強豪相手にどれだけ主導権を握れるかが重要になる。
通算0勝という数字は変わっていない。しかし、直近2試合の2-2は、日本代表がオランダ代表との実力差を縮め、勝利を現実的な目標として考えられる段階に進んだことを示す結果でもある。