【2026年最新】朝ドラ視聴率ランキングの現状と注目作品

2026年の朝ドラ視聴率を振り返ると、前期作品『風、薫る』が期間平均世帯視聴率13.8%を記録した。2025年後期の『ばけばけ』は15.2%だったため、前作から1.4ポイントの低下となる。
一方、2026年度後期の『ブラッサム』は放送中だ。ビデオリサーチの関東地区データでは初回世帯視聴率15.5%、個人視聴率8.6%を記録している。放送途中のため、全話を対象とする期間平均はまだ確定していない。
ここで押さえておきたいのは、朝ドラの視聴率には初回、最高、期間平均という異なる指標が存在することだ。初回の数字が高くても、その後の視聴者数が維持されるとは限らない。
歴代作品を正しく比較するには、同じ調査地域、同じ世帯視聴率、同じリアルタイム集計という条件をそろえる必要がある。
【歴代ランキング】朝ドラの期間平均・最高視聴率トップ10
ビデオリサーチが2026年10月15日に更新した歴代データでは、1964年放送の第4作『うず潮』から第114作『風、薫る』までの作品について、関東地区の世帯視聴率が整理されている。
その中で最も目を引くのが、1983年放送の第31作『おしん』だ。期間平均52.6%、最高62.9%という記録は、後続作品を大きく引き離している。
期間平均視聴率ランキングTOP10
期間平均は、作品の放送期間を通じてどれだけ安定して視聴されたかを示す数字だ。歴代上位には1970年代から1980年代の作品が集中している。
- 1位:『おしん』(1983年)52.6%
- 2位:『繭子ひとり』(1971年)47.4%
- 3位:『藍より青く』(1972年)47.3%
- 4位:『鳩子の海』(1974年)47.2%
- 5位:『北の家族』(1973年)46.1%
- 6位:『おはなはん』(1966年)45.8%
- 6位:『旅路』(1967年)45.8%
- 8位:『あしたこそ』(1968年)44.9%
- 9位:『澪つくし』(1985年)44.3%
- 10位:『おていちゃん』(1978年)43.0%
特筆すべきは、上位10作品のすべてが期間平均40%を超えていることだ。現在のテレビドラマではなかなか見られない水準であり、当時の朝ドラが幅広い世帯に定着していたことが分かる。
歴代最高視聴率ランキングTOP5
期間平均とは別に、各作品で最も高い番組平均世帯視聴率を記録した放送回を比較すると、次の順位になる。
- 1位:『おしん』 62.9%
- 2位:『旅路』 56.9%
- 3位:『おはなはん』 56.4%
- 4位:『あしたこそ』 55.5%
- 5位:『澪つくし』 55.3%
『おしん』は期間平均と最高視聴率の両方で1位を獲得している。特定の回だけが話題になったのではなく、長期間にわたって高い視聴者数を維持した点が記録の大きさを物語っている。
歴代ワーストランキングTOP5
反対に、期間平均世帯視聴率が低かった作品を見ると、2000年代後半と2020年代の作品が目立つ。
- 1位:『おむすび』(2024年後期)13.1%
- 2位:『ウェルかめ』(2009年後期)13.5%
- 3位:『つばさ』(2009年前期)13.8%
- 3位:『風、薫る』(2026年前期)13.8%
- 5位:『瞳』(2008年前期)15.2%
なお、『ばけばけ』も15.2%で『瞳』と同率となっている。『風、薫る』については一部報道で13.9%と表記されているが、ビデオリサーチの歴代一覧では13.8%となっている。本記事の歴代比較では公式一覧の数値を採用した。
ワースト順位はあくまでリアルタイムの世帯視聴率によるものだ。録画や配信を利用する視聴者が増えた現在と、テレビ放送が視聴の中心だった時代を単純に同列で評価することには注意が必要だ。
【近年の朝ドラ比較】ばけばけ・風、薫る・あんぱんの数字を検証
2024年から2026年にかけての朝ドラは、作品ごとに期間平均が大きく異なる。特に『あんぱん』から『ばけばけ』、そして『風、薫る』へと続く数字の変化は、現在の朝ドラの視聴動向を考えるうえで重要だ。
近年の主要作品と視聴率の比較一覧表
| 作品・放送時期 | 主演・関係者 | 期間平均世帯 | 最高世帯 | 期間平均個人 |
|---|---|---|---|---|
| おしん・1983年前期 | 小林綾子、田中裕子、乙羽信子 | 52.6% | 62.9% | 当時の同一基準データなし |
| おむすび・2024年後期 | 橋本環奈 | 13.1% | 16.8% | 7.4% |
| あんぱん・2025年前期 | 今田美桜 | 16.1% | 18.1% | 9.0% |
| ばけばけ・2025年後期 | 髙石あかり | 15.2% | 16.5% | 8.4% |
| 風、薫る・2026年前期 | 見上愛、上坂樹里 | 13.8% | 16.9% | 7.6% |
| ブラッサム・2026年後期 | 石橋静河 | 放送中・未確定 | 未確定 | 放送中・未確定 |
※数値はビデオリサーチ調べ、関東地区の世帯・個人リアルタイム視聴率。『ブラッサム』は初回世帯15.5%、個人8.6%。期間平均と最高値は放送終了前のため未確定。
『ばけばけ』はなぜ15.2%だったのか
2025年後期の第113作『ばけばけ』は、髙石あかりが主演を務めた作品だ。松江の没落士族の娘・小泉セツと、ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)をモデルに、明治期の日本で生きる人々を描いた。
期間平均世帯視聴率は15.2%、最高視聴率は16.5%。個人視聴率の期間平均は8.4%だった。
前作『あんぱん』の16.1%から0.9ポイント下がったものの、録画視聴を加えた総合視聴率では関東地区の世帯20.0%、個人11.2%を記録している。
この数字は、リアルタイム放送だけでは作品の視聴規模を十分に把握できないことを示す一例だ。
『風、薫る』は13.8%で終了
2026年前期の第114作『風、薫る』は、見上愛と上坂樹里によるダブル主演作品。明治時代の看護婦養成所で出会う一ノ瀬りんと大家直美を中心に、日本初期のトレインドナースとして活躍した大関和と鈴木雅の人生をモチーフにしている。
2026年3月30日にスタートし、9月25日に全130回で最終回を迎えた。
期間平均世帯視聴率は13.8%、個人視聴率は7.6%。最高視聴率は6月3日の16.9%で、個人視聴率の最高値は9.4%だった。
前作『ばけばけ』から1.4ポイント下がり、期間平均としては『おむすび』以来となる13%台となった。
ただし、録画視聴を加えた総合視聴率は関東地区で世帯17.8%、個人10.1%に達している。さらにNHK ONEの同時・見逃し配信では、全130回の平均再生回数が57万6,000回だった。
つまり、リアルタイム視聴率13.8%だけを見て、作品を視聴した人が少なかったと判断するのは早計だ。
【年代別推移】朝ドラ視聴率はなぜ40%台から10%台になったのか
朝ドラの視聴率は、1960年代から現在まで一定の水準を保ってきたわけではない。テレビの普及、家庭の生活習慣、放送時間、録画機器やインターネットの発展とともに変化してきた。
1960年代:朝ドラが国民的番組へ成長
1960年代は、朝ドラという放送枠が家庭に定着していった時代だ。
1966年の『おはなはん』は期間平均45.8%、最高56.4%。1967年の『旅路』も期間平均45.8%、最高56.9%を記録した。
テレビそのものが家庭の娯楽の中心になりつつあった時代背景もあり、朝の決まった時間にテレビを見る習慣が視聴率を支えた。
1970年代:40%台後半の高水準が続く
1970年代は朝ドラの黄金期の一つだ。『繭子ひとり』47.4%、『藍より青く』47.3%、『鳩子の海』47.2%と、期間平均40%台後半の作品が並んだ。
女性の半生や家族、仕事、社会の変化を描く物語が、多くの視聴者の生活に結び付いていたことが数字にも表れている。
1980年代:『おしん』が歴史的記録を樹立
1983年の『おしん』は、朝ドラ史に残る大ヒットとなった。
小林綾子、田中裕子、乙羽信子が年代ごとに主人公を演じ、戦前から戦後にかけて生き抜く女性の人生を描いた。期間平均52.6%、最高62.9%という数字は、現在まで破られていない。
ビデオリサーチによると、作品は日本国内だけでなく世界70以上の国と地域でも放送された。日本のテレビドラマが海外に広がった代表的な事例でもある。
1990年代:視聴率が段階的に低下
1990年代に入ると、朝ドラの期間平均は以前の40%台から30%台、20%台へと変化していった。
例えば『君の名は』は29.1%、『ぴあの』は25.5%、『春よ、来い』は24.7%。それでも現在の水準と比べれば高い数字であり、朝ドラが依然として強い視聴基盤を持っていたことが分かる。
2000年代:13%台の作品が登場
2000年代には視聴率の低迷が目立つ作品が現れた。
2009年前期の『つばさ』は13.8%、同年後期の『ウェルかめ』は13.5%。2008年前期の『瞳』も15.2%だった。
特に『ウェルかめ』は、2024年に『おむすび』が更新するまで、歴代最低の期間平均視聴率として知られていた。
2010年代:20%台を回復する作品が続出
2010年代前半には、朝ドラの視聴率が再び上向いた。
『梅ちゃん先生』20.7%、『あまちゃん』20.6%、『ごちそうさん』22.4%、『花子とアン』22.6%と高い数字を記録。2015年後期の『あさが来た』は23.5%となり、2010年代の代表的なヒット作となった。
2018年の『まんぷく』も21.4%を記録しており、2010年代には期間平均20%を超える作品が複数登場している。
2020年代:リアルタイム視聴の低下が顕著に
2020年代は、作品ごとの視聴率に差が見られるようになった。
『エール』は20.1%だった一方、『おちょやん』は17.4%。2021年の『カムカムエヴリバディ』は17.1%、2023年の『らんまん』は16.6%、2024年の『おむすび』は13.1%だった。
2025年の『あんぱん』は16.1%に回復したものの、『ばけばけ』15.2%、『風、薫る』13.8%と再び低下している。
【視聴率低下の理由】朝ドラの人気がなくなったとは限らない
朝ドラのリアルタイム視聴率が低下した背景には、作品そのものの評価だけでは説明できないテレビ視聴環境の変化がある。
理由1:テレビをリアルタイムで見る時間が減った
ビデオリサーチが公表したメディア接触時間の分析によると、テレビのリアルタイム接触時間は2000年から2010年ごろには1日約200分だったが、2024年には116分まで減少した。
スマートフォンやインターネット動画の普及によって、テレビを見る時間そのものが分散している。
朝ドラの放送時間に合わせて毎日テレビの前に座る生活スタイルも、以前ほど一般的ではなくなったと考えられる。
理由2:録画視聴と見逃し配信が普及した
仕事や学校、家事などの都合で午前8時の放送を見られない人にとって、録画や見逃し配信は便利な選択肢だ。
ビデオリサーチのタイムシフト視聴率は、放送後7日以内、168時間以内の録画視聴を測定する。リアルタイム視聴率とは別の指標として扱われる。
さらにNHK ONEなどのインターネット配信による視聴も広がっている。こうした配信再生は、通常のテレビのリアルタイム視聴率には含まれない。
『風、薫る』の総合視聴率17.8%とリアルタイム世帯視聴率13.8%の差は、視聴方法の違いを考慮する必要性を示している。
理由3:テレビを見る世帯構成や生活時間が変わった
かつては家族が同じテレビを囲む生活が一般的だったが、現在は個人がスマートフォンやタブレットで好みのコンテンツを選ぶ機会が増えている。
そのため、世帯視聴率だけでは誰が朝ドラを見ているのか、どの年齢層が支持しているのかを十分に把握できない。
作品の人気を分析するには、世帯だけでなく個人視聴率や配信再生数も確認する必要がある。
理由4:作品ごとのテーマや物語の違い
もちろん、視聴環境だけが数字を左右するわけではない。
歴代作品を見ると、時代背景、主人公の職業、物語のテンポ、出演者、脚本、演出など、作品ごとの違いも大きい。
例えば『あさが来た』は23.5%、『おむすび』は13.1%だった。同じ朝ドラという枠でも、作品によって視聴者の反応は大きく異なる。
ただし、視聴率だけから脚本や出演者の良し悪しを断定することはできない。視聴率は視聴行動の指標であり、作品の完成度を直接測定する評価点ではないからだ。
【視聴率の仕組み】世帯・個人・リアルタイム・タイムシフトの違い
朝ドラの数字を比較するときに、最も注意したいのが集計方法だ。
ビデオリサーチは全国32地区でテレビ視聴率を調査している。関東地区の場合、調査対象は2,700世帯で、世帯内の4歳以上の個人の視聴状況も測定している。
世帯視聴率と個人視聴率は何が違う?
世帯視聴率は、調査対象となるテレビ所有世帯のうち、どのくらいの世帯で番組が視聴されていたかを示す割合だ。
一方、個人視聴率は、世帯内にいる4歳以上の個人のうち、どのくらいの人が番組を視聴していたかを示す。
例えば、ある家庭で家族4人のうち1人だけが朝ドラを見ていた場合、その家庭は世帯視聴率では1世帯としてカウントされるが、個人視聴率では4人中1人という考え方になる。
世帯視聴率が高くても、必ずしも家族全員が見ているわけではない。
リアルタイム視聴率とタイムシフト視聴率の違い
リアルタイム視聴率は、放送と同時にテレビで番組を視聴している割合を示す。
タイムシフト視聴率は、録画した番組を放送から7日以内に再生して見た割合を示す。両方の指標を合わせ、重複を除いたものが総合視聴率だ。
なお、インターネット配信は通常のタイムシフト視聴率には含まれない。配信サービスの再生数は別の指標として確認する必要がある。
歴代作品を比較するときの3つの注意点
1. 放送時間の違い
第81作『ウェルかめ』までは基本的に午前8時15分開始、第82作『ゲゲゲの女房』から午前8時開始となった。放送時間が異なるため、生活時間帯の変化を考慮した比較が必要だ。
2. 集計対象となる放送曜日の違い
第102作『エール』以降は、月曜日から金曜日の本編放送が集計対象となり、土曜日の放送は含まれなくなった。
3. 過去の平均値の計算方法
ビデオリサーチの歴代一覧では、1964年から1988年までは番組平均世帯視聴率を放送分数で加重平均している。1989年以降は毎分視聴率を合計し、総放送分数で割る方法が採用されている。
このように、同じ「期間平均」という表記でも、集計条件には歴史的な違いがある。歴代ランキングを読むときは、数字だけでなく調査条件も確認したい。
【朝ドラ視聴率】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:朝ドラで歴代最高視聴率を記録した作品は何ですか?
A1:1983年放送の『おしん』です。期間平均世帯視聴率52.6%、最高世帯視聴率62.9%を記録しています。
Q2:朝ドラの歴代ワースト視聴率は何%ですか?
A2:2024年後期の『おむすび』が記録した期間平均世帯視聴率13.1%です。2026年11月時点で、ビデオリサーチの歴代一覧でも最低記録となっています。
Q3:2026年の『風、薫る』の期間平均視聴率は?
A3:関東地区の期間平均世帯視聴率は13.8%、個人視聴率は7.6%です。最高世帯視聴率は16.9%でした。
Q4:『ばけばけ』の期間平均視聴率は何%でしたか?
A4:世帯視聴率15.2%、個人視聴率8.4%です。最高世帯視聴率は16.5%でした。
Q5:世帯視聴率と個人視聴率はどちらを重視すべきですか?
A5:世帯視聴率は番組を見ている世帯の広がり、個人視聴率は実際に見ている個人の割合を把握するのに適している。どちらか一方だけではなく、目的に合わせて両方を確認するのが適切です。
Q6:録画やNHK ONEの視聴は通常の視聴率に含まれますか?
A6:通常のリアルタイム視聴率には含まれません。録画視聴はタイムシフト視聴率、NHK ONEなどのインターネット配信は配信サービス側の再生データで確認します。
Q7:2026年後期の『ブラッサム』の期間平均視聴率は?
A7:2026年11月1日時点では放送中のため、全話を対象とした期間平均は確定していません。初回の世帯視聴率は15.5%、個人視聴率は8.6%でした。
まとめ:朝ドラ視聴率はリアルタイムだけでなく総合的に判断する
2026年の最新データをもとに歴代朝ドラの視聴率を比較すると、期間平均・最高視聴率ともに1983年の『おしん』が圧倒的な記録を持っていることが分かる。期間平均52.6%、最高62.9%という数字は、現在も朝ドラの歴史を代表する記録だ。
一方、2020年代の作品では『あんぱん』16.1%、『ばけばけ』15.2%、『風、薫る』13.8%と推移している。『おむすび』の13.1%は歴代最低の期間平均記録となった。
ただし、こうした数字をそのまま作品の人気や評価の順位と捉えることはできない。テレビのリアルタイム視聴が減少する一方で、録画や配信を通じて作品を楽しむ人もいるからだ。
【プロの結論】
朝ドラの視聴率を正しく読み解くためには、次の3つの視点が欠かせない。
- 歴史的な人気を比較するなら:関東地区の世帯期間平均と最高視聴率を確認する。
- 現在の視聴者の広がりを知るなら:世帯視聴率だけでなく個人視聴率や総合視聴率も見る。
- 作品の支持を幅広く評価するなら:録画視聴やNHK ONEなどの配信再生データも参考にする。
2026年後期の『ブラッサム』が今後どのような数字を記録するのかも注目される。初回の15.5%から期間平均がどのように推移するかは、次の朝ドラ人気を考えるうえで重要な材料になる。
『おしん』の歴史的記録を振り返りながら、現代の視聴環境に合った指標で作品を評価する。それが、2026年以降の朝ドラ視聴率を読み解くうえで欠かせない視点だ。
主なデータ・参考資料
- ビデオリサーチ「2026最新版 朝ドラ歴代の視聴率一覧」(2026年10月15日更新)
- ビデオリサーチ「視聴率の調査地区と測定方法」
- ビデオリサーチ「タイムシフト視聴率」
- 日刊スポーツ「風、薫る」期間平均視聴率報道(2026年9月28日)
- MANTANWEB「風、薫る」総合視聴率・配信再生データ(2026年10月5日)