『水戸黄門』の助さんは佐々木助三郎、格さんは渥美格之進。1969年に始まった国民的人気時代劇では、第1部から第43部まで、時代とともに二人の配役が受け継がれてきた。助さんを演じたのは杉良太郎、里見浩太朗、あおい輝彦、原田龍二、東幹久ら6人。格さんも横内正、大和田伸也、伊吹吾郎、合田雅吏ら6人が歴代の役を担っている。
さらに2026年12月には、BS-TBSで新作2時間スペシャル『水戸黄門スペシャル~岡崎・尾張~』の放送が決定。武田鉄矢演じる水戸光圀の旅に、財木琢磨(助さん)と荒井敦史(格さん)が続投する。今回は第1部から第43部までの歴代配役を出演部ごとに整理し、俳優交代の歴史、2017年以降の新シリーズ、2026年の最新キャストまで詳しく紹介する。
【まず確認】助さんと格さんは誰?役名と人物設定の違い

『水戸黄門』に登場する助さんと格さんは、水戸光圀に仕える若き水戸藩士であり、諸国漫遊の旅を支える重要人物だ。
助さんの正式な役名は佐々木助三郎。剣の腕に優れ、明るく行動的で、女性に弱いという人間味のある人物として描かれている。一方、格さんの正式な役名は渥美格之進。真面目で実直な性格で、格闘にも秀でており、助さんの行動をたしなめる役回りも多い。
二人の役割を象徴するのが、物語終盤の印籠の場面だ。格さんが印籠を掲げ、「この紋所が目に入らぬか」というおなじみの決め場面を担う。助さんは剣術、格さんは格闘と印籠の役割を持ち、異なる個性が一行の魅力を生み出している。
2026年のBS-TBS公式キャラクター紹介でも、財木琢磨演じる助三郎は剣の腕が一流の明るい水戸藩士、荒井敦史演じる格之進は路銀や印籠を管理する実直な人物として紹介されている。歴代俳優が交代しても、二人の基本的な性格と役割は作品の重要な柱として受け継がれている。
【完全一覧】助さん格さん歴代俳優と第1部〜第43部の出演部
まずは、歴代配役を一覧で確認しよう。TBSの公式番組史と制作会社C.A.Lの作品年表をもとに、助さん・格さんそれぞれの出演部をまとめた。
| 出演部 | 放送時期 | 助さん(佐々木助三郎) | 格さん(渥美格之進) |
|---|---|---|---|
| 第1部〜第2部 | 1969〜1971年 | 杉良太郎 | 横内正 |
| 第3部〜第8部 | 1971〜1978年 | 里見浩太朗 | 横内正 |
| 第9部〜第13部 | 1978〜1983年 | 里見浩太朗 | 大和田伸也 |
| 第14部〜第17部 | 1983〜1988年 | 里見浩太朗 | 伊吹吾郎 |
| 第18部〜第28部 | 1988〜2000年 | あおい輝彦 | 伊吹吾郎 |
| 第29部〜第31部 | 2001〜2003年 | 岸本祐二 | 山田純大 |
| 第32部〜第41部 | 2003〜2010年 | 原田龍二 | 合田雅吏 |
| 第42部〜第43部 | 2010〜2011年 | 東幹久 | 的場浩司 |
この一覧で押さえておきたいのは、助さんと格さんの交代時期が必ずしも一致していないことだ。
例えば、第3部から助さんが杉良太郎から里見浩太朗に交代した一方、格さんは第8部まで横内正が続投した。その後、第9部で大和田伸也、第14部で伊吹吾郎へと引き継がれている。
また、第18部では助さんがあおい輝彦に交代したものの、格さんは引き続き伊吹吾郎だった。両方の役が同時に交代するようになったのは、第29部、第32部、第42部などの節目である。
なお、第43部の本編は2011年7月4日から12月12日まで放送された。その後、12月19日に『水戸黄門 最終回スペシャル』が放送され、42年にわたる地上波シリーズの旅が締めくくられた。
この区分は、TBSの「水戸黄門伝~ドラマの歴史~」と制作会社C.A.Lの作品年表でも確認できる。
【助さん歴代6人】杉良太郎から東幹久までの交代の歴史
助さんを演じた俳優は、第1部から第43部までの間に6人。時代劇の王道を感じさせる俳優から、爽やかさや親しみやすさを持つ俳優まで、時代ごとに異なる魅力が加わってきた。
初代・杉良太郎|第1部〜第2部
初代助さんを演じたのは杉良太郎。1969年の第1部から第2部まで出演した。
シリーズの出発点となる助さんを担当した俳優であり、後の歴代キャストにつながる人物だ。時代劇で培った存在感と立ち回りの技量は、初期の『水戸黄門』を支える重要な要素だった。
第1部では東野英治郎が水戸光圀を演じ、横内正が格さんを担当。杉良太郎との3人の組み合わせが、初期シリーズの基本形を作り上げた。
2代目・里見浩太朗|第3部〜第17部
第3部から助さんを引き継いだのが里見浩太朗だ。第17部まで長期にわたって佐々木助三郎を演じ、歴代助さんの中でも特に長い出演歴を持つ。
里見浩太朗の助さん時代には、格さん役が横内正から大和田伸也、さらに伊吹吾郎へと交代した。助さんを長期間演じ続ける一方、相棒となる格さんの顔ぶれが変化していった時代でもある。
注目したいのは、里見浩太朗が助さんを卒業した後も作品との関係が続いたことだ。第31部から第43部では、今度は水戸光圀役として出演。助さんから黄門様へと役柄を変え、作品の歴史を長く支えた。
3代目・あおい輝彦|第18部〜第28部
1988年の第18部から登場したのがあおい輝彦。第28部まで助さんを担当した。
里見浩太朗からバトンを受け取り、平成初期までの助さん像を形作った俳優である。俳優・歌手として幅広く活動してきた経歴を持ち、従来の時代劇らしい立ち回りに加え、軽やかで親しみやすい印象を作品に加えた。
この時期は格さんが伊吹吾郎を続投しており、二人のコンビは第28部まで続いた。助さんと格さんの組み合わせとしても、長期にわたる時代だった。
4代目・岸本祐二|第29部〜第31部
第29部から第31部まで助さんを担当したのは岸本祐二。この時期は水戸光圀役も石坂浩二から里見浩太朗へと交代するなど、主要キャストの再編が行われた。
格さんは山田純大が担当し、若い俳優による新しい助格コンビが誕生した。シリーズの長い歴史の中で、次世代のキャストへバトンを渡す転換期だった。
5代目・原田龍二|第32部〜第41部
2003年の第32部から第41部まで、助さんを演じたのが原田龍二だ。
約7年間にわたるシリーズ出演で、平成後期の助さんを代表する存在となった。同時期の格さんは合田雅吏。二人が並ぶ姿は、2000年代の『水戸黄門』を象徴する組み合わせの一つだ。
2024年に放送された55周年記念番組『あゝ人生に水戸黄門あり』にも原田龍二がゲスト出演しており、歴代キャストとして作品の歴史を振り返る機会が設けられた。
6代目・東幹久|第42部〜第43部
レギュラーシリーズ最後の助さんを務めたのは東幹久。第42部と第43部に出演した。
格さん役は的場浩司で、二人が第42部から新しい助格コンビを形成した。第43部はシリーズ最後の部となり、東幹久と的場浩司はレギュラー放送の最終世代を担った。
2011年12月19日の最終回スペシャルでも、東幹久は佐々木助三郎、的場浩司は渥美格之進として出演。TBSの出演者紹介にも、二人の役名が正式に記載されている。
【格さん歴代6人】横内正から的場浩司までの交代の歴史
格さんも助さんと同じく、歴代6人の俳優が演じてきた。ただし、出演部の区切りは助さんと異なる。特に横内正と伊吹吾郎は、長期にわたって格さんを支えた代表的な俳優だ。
初代・横内正|第1部〜第8部
初代格さんは横内正。1969年の第1部から第8部まで出演した。
シリーズ開始当初から格さんを演じ、後の俳優たちが引き継ぐ役柄の基礎を築いた。2011年の最終回スペシャルにも出演し、さらに2024年の55周年記念番組にもゲストとして登場している。
初代から最終回まで作品との縁が続いたことは、長寿時代劇ならではの歴史的なつながりだ。
2代目・大和田伸也|第9部〜第13部
第9部から第13部まで格さんを演じたのは大和田伸也。
横内正から役を引き継ぎ、里見浩太朗の助さんとコンビを組んだ。第9部から第13部までの5部にわたる出演で、昭和後期の格さん像を支えた。
2024年の放送55周年記念番組にも歴代ゲストとして出演しており、横内正や里見浩太朗らとともに長年の作品の歩みを振り返った。
3代目・伊吹吾郎|第14部〜第28部
第14部から第28部までの格さんを担当したのが伊吹吾郎。歴代格さんの中でも特に長い出演期間を持つ俳優だ。
15部にわたって同じ役を演じ、助さんが里見浩太朗からあおい輝彦へと変わっても、格さんとして一行を支え続けた。
格さんといえば印籠を掲げる人物という印象を持つ視聴者も多い。伊吹吾郎の長期出演は、その定番の場面と格さんのイメージが結びつく大きな要因になった。
4代目・山田純大|第29部〜第31部
山田純大は第29部から第31部まで格さんを担当。岸本祐二の助さんとコンビを組んだ。
水戸光圀役も石坂浩二から里見浩太朗に変わった時期であり、作品全体のキャストが新しい世代へと移行した転換点に位置する。
5代目・合田雅吏|第32部〜第41部
第32部から第41部までの格さんは合田雅吏。助さんを演じた原田龍二とともに、2000年代のシリーズを長く支えた。
二人は第32部から第41部まで同じ組み合わせで出演。長期のコンビという点では、歴代の助格の中でも印象的な組み合わせだ。
6代目・的場浩司|第42部〜第43部
最後のレギュラーシリーズで格さんを演じたのは的場浩司。第42部から第43部まで、東幹久の助さんとともに旅をした。
2011年の最終回スペシャルでも格之進役を続投。物語では、格さんのその後の人生にも触れられ、父親となった姿が描かれた。
こうした人物の成長まで描いたことは、単に俳優が交代するだけではなく、長年続いてきた作品の登場人物たちにも時間が流れていることを感じさせる演出だった。
【第43部の後は?】2017年・2019年から2026年最新キャストまで
第43部でレギュラーシリーズが終了した後も、『水戸黄門』の歴史は途切れていない。BS-TBSでは武田鉄矢を水戸光圀役に迎えた新シリーズが制作され、さらに新作スペシャルへとつながっている。
2017年:財木琢磨・荒井敦史による新生『水戸黄門』
2017年10月、BS-TBSで新しい『水戸黄門』がスタートした。
水戸光圀役は武田鉄矢。助さんに財木琢磨、格さんに荒井敦史が起用された。風車の弥七役は津田寛治が担当している。
この新シリーズでは、助さんと格さんの性格設定も明確に紹介された。財木琢磨の助さんは熱血漢で女性に弱い一面を持つ人物、荒井敦史の格さんは真面目でしっかり者という構成だ。
2017年版は全10話で、2017年10月4日から12月6日まで放送された。
2019年:武田黄門の第2シリーズ
2019年5月には、武田鉄矢主演の第2シリーズが放送された。
財木琢磨と荒井敦史は、それぞれ佐々木助三郎と渥美格之進として続投。津田寛治も風車の弥七役を引き継いだ。
新たな女性レギュラーとして篠田麻里子と吉本実憂が加わり、九州を舞台とする旅が描かれた。従来の作品の雰囲気を残しながら、新しいキャストによる物語を展開した時期である。
2025年:7年ぶりの新作2時間スペシャル
2025年12月28日には、BS-TBSで『水戸黄門スペシャル』が放送された。
武田鉄矢、財木琢磨、荒井敦史の3人が続投し、助さん・格さんのコンビも復活。篠田麻里子、津田寛治、袴田吉彦らも出演した。
物語の舞台は輪島・金沢。輪島塗をめぐる騒動や前田綱紀を狙う陰謀など、土地の歴史や文化を物語に取り込んだ内容となった。
2026年:財木琢磨・荒井敦史が新作スペシャルに続投
2026年12月放送予定の『水戸黄門スペシャル~岡崎・尾張~』でも、助さんと格さんの続投が正式に発表されている。
2026年10月7日、BS-TBSが発表した新作の主要キャストは次のとおりだ。
- 水戸光圀:武田鉄矢
- 佐々木助三郎:財木琢磨
- 渥美格之進:荒井敦史
- 詩乃:篠田麻里子
- 風車の弥七:津田寛治
- 柳沢吉保:袴田吉彦
今回の旅の舞台は岡崎・尾張。徳川御三家の筆頭である尾張徳川家ゆかりの地域を訪れ、老公一行が新たな事件に直面する物語となる。
2026年版の人物紹介では、助さんは剣の腕が一流で明るく裏表のない人物、格さんは実直で人情に厚く、助さんを制止することもある人物として描かれている。二人の基本的な性格を残しながら、現代の俳優による新しい助格像を作り上げている。
荒井敦史は2026年の公式コメントで、初めて印籠を出したときの経験について次のように振り返っている。
初めて震えながら印籠を出したのが約9年前のことで、時の流れの早さをしみじみと感じております。
2017年に初めて格さんを演じてから、2025年、2026年のスペシャルまで同じ役を演じ続けている荒井敦史ならではのコメントだ。財木琢磨とのコンビも、単発の新キャストではなく、複数の作品を通じて積み重ねられてきたものとなっている。
なお、2026年の公式発表では放送月は12月とされているが、11月3日時点で具体的な放送日は追加発表待ちとなっている。
【プロの結論】助さん格さん歴代を比較するときに知っておきたい3つのポイント
歴代キャストを振り返ると、単純に俳優の名前を並べるだけでは見えてこない、作品の変化が浮かび上がる。
1. 助さんと格さんは交代時期が違う
最も大切なのは、二人の出演部を別々に確認することだ。
例えば、里見浩太朗は第3部から第17部まで助さんを演じたが、横内正は第8部まで格さんを続投している。つまり、第3部から第8部は里見浩太朗と横内正のコンビ、第9部から第13部は里見浩太朗と大和田伸也のコンビになる。
俳優の交代時期を一括りにしてしまうと、こうした組み合わせの変化を正確に把握できない。
2. 2017年以降は旧シリーズとは別の区分で見る
もう一つの注意点は、第43部の後に制作された作品の数え方だ。
制作会社C.A.Lの作品年表では、1969年から2011年までの旧シリーズが第1部から第43部まで掲載され、その後に2017年の『水戸黄門1』、2019年の『水戸黄門2』が別枠で掲載されている。
そのため、2017年版を公式の第44部、2019年版を公式の第45部と扱うのは正確ではない。検索結果やファンによる一覧で通し番号が使われていても、公式のシリーズ区分とは分けて考える必要がある。
3. 歴代の魅力は出演部の長さだけでは決まらない
長期間演じた俳優を知りたいなら、里見浩太朗や伊吹吾郎に注目したい。里見浩太朗は助さんを第3部から第17部まで、伊吹吾郎は格さんを第14部から第28部まで担当している。
一方、シリーズ終盤のキャストを見たいなら、東幹久と的場浩司の第42部・第43部がおすすめだ。2000年代のコンビを振り返りたいなら、原田龍二と合田雅吏の第32部〜第41部を選ぶとよい。
そして、現在の新作から作品に触れたい人には、財木琢磨と荒井敦史が出演するBS-TBSのスペシャル版が適している。
2024年の放送55周年記念番組『あゝ人生に水戸黄門あり』には、横内正、里見浩太朗、大和田伸也、原田龍二、武田鉄矢らが出演した。歴代の出演者が一堂に会する企画が制作されたことからも、助さん・格さんの交代そのものが作品の大きな歴史を形作っていることが分かる。
【助さん格さん歴代】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:初代の助さんと格さんを演じた俳優は誰ですか?
A1:初代助さんは杉良太郎、初代格さんは横内正です。1969年8月4日に始まった第1部から出演し、初期の『水戸黄門』を支えました。
Q2:里見浩太朗は助さんと黄門様の両方を演じたのですか?
A2:はい。第3部〜第17部では助さん、第31部〜第43部では水戸光圀を演じています。同じ作品で主要人物を二度担当した代表的な俳優です。
Q3:伊吹吾郎は何代目の格さんで、何部に出演しましたか?
A3:伊吹吾郎は3代目格さんで、第14部から第28部まで出演しました。15部にわたって格さんを演じた歴代屈指の長期出演者です。
Q4:原田龍二と合田雅吏は同じ時期に出演していましたか?
A4:はい。原田龍二が助さん、合田雅吏が格さんを演じ、第32部から第41部まで同じコンビで出演しました。
Q5:2026年の助さんと格さんは誰が演じますか?
A5:2026年12月放送予定の『水戸黄門スペシャル~岡崎・尾張~』では、助さんを財木琢磨、格さんを荒井敦史が演じます。水戸光圀役は武田鉄矢です。具体的な放送日は追加発表待ちです。
Q6:2017年以降の財木琢磨と荒井敦史は第44部・第45部の出演者ですか?
A6:公式の作品区分では、2017年版と2019年版は新生シリーズとして別に扱われています。旧シリーズの第44部・第45部という公式な部番号が付けられたわけではありません。
まとめ:助さん格さんの歴代俳優と2026年最新キャストを総整理
『水戸黄門』の助さんは杉良太郎、里見浩太朗、あおい輝彦、岸本祐二、原田龍二、東幹久の6人。格さんは横内正、大和田伸也、伊吹吾郎、山田純大、合田雅吏、的場浩司の6人が演じてきた。
第1部から第43部までの歴史を振り返ると、俳優の交代だけでなく、助さんと格さんの組み合わせや水戸光圀役の変化も作品の大きな見どころだったことが分かる。
そして2026年12月には、武田鉄矢、財木琢磨、荒井敦史による新作2時間スペシャルが放送予定。岡崎・尾張を舞台に、長年親しまれてきた世直しの旅が再び描かれる。
歴代俳優を比較する際は、旧シリーズの第1部〜第43部と、2017年以降のBS-TBS版・スペシャル版を区別することが大切だ。昭和・平成の名コンビから2026年の新しい助格コンビまで、それぞれの時代の『水戸黄門』を見比べれば、作品が長く愛されてきた理由も見えてくる。
主な事実確認資料: TBS「水戸黄門伝~ドラマの歴史~」、制作会社C.A.Lの作品年表、BS-TBSの2024年55周年記念番組・2025年スペシャル・2026年新作発表資料。