2026年現在も、B’zの楽曲のなかで温かな余韻を残す一曲として知られる「マジェスティック」。江崎グリコ「ポッキー」のCM主題歌として2018年に登場し、2019年5月29日発売の21作目のアルバム『NEW LOVE』に収録された楽曲だ。作詞は稲葉浩志、作曲は松本孝弘が担当している。
この曲の魅力は、B’zらしい音楽的な存在感を保ちながら、日常の何気ない会話や誰かの声に宿る価値を丁寧に描いている点にある。曲名の「マジェスティック」が持つ意味、歌詞に込められたメッセージ、ポッキーCMとの関係、フルバージョンの公開時期、ライブ初披露、カラオケ配信情報まで整理する。
【楽曲の基本情報】B’z「マジェスティック」はポッキーCMから生まれた名曲

「マジェスティック」は、B’zが江崎グリコのポッキーチョコレートCMのために書き下ろした楽曲だ。
テレビCM「何本分話そうかな・デビュー」篇は2018年9月4日から全国で放映された。宮沢りえ、大倉孝二、南沙良が家族を演じ、転校先の学校になじめない娘と、その変化を気にかける母親の日常を描いている。
CMの中心にあるのは、ポッキーを会話のきっかけにするという発想だ。親子の間にある微妙な距離感を、食べる本数を会話の時間に置き換えるユニークな表現で描いている。
作詞・作曲を担当したのは誰?
楽曲の制作クレジットは次のとおり。
- アーティスト:B’z
- 作詞:稲葉浩志
- 作曲:松本孝弘
- 編曲:YUKIHIDE “YT” TAKIYAMA
- タイアップ:江崎グリコ「ポッキーチョコレート」CM主題歌
- アルバム発売日:2019年5月29日
- 収録アルバム:『NEW LOVE』
稲葉浩志が言葉と物語を担い、松本孝弘がメロディーを構築するというB’zの基本的な制作体制が、この楽曲にも反映されている。
特に注目したいのは、CMの映像に合わせた単なる広告用の短い楽曲ではなく、登場人物の心情や物語の広がりまで意識した作品として制作されたことだ。
【CM起用の理由】「ポッキー何本分話そうかな」に込められた家族の物語
「マジェスティック」の魅力を理解するうえで欠かせないのが、江崎グリコが展開した「何本分話そうかな」というキャンペーンの背景だ。
2018年9月12日付の江崎グリコのプレスリリースでは、母親と中高生の子どものコミュニケーションに関する調査結果が公表されている。調査対象は、中高生の子どもを持つ母親1,000人と中高生男女1,000人の合計2,000人だった。
その調査では、子どもの約3分の2が母親に声をかけづらいと感じており、約8割が母親に話しかけるのをやめた経験があると報告された。
母親側は「いつでも話しかけられる」と考えていても、子ども側は忙しそうな親の様子を見て、話すことをためらってしまう。そこには、親子それぞれの認識の違いがあった。
ポッキーを会話のきっかけにする発想
この問題に対してグリコが提案したのが、ポッキーを一緒に食べながら話す時間をつくることだった。
CMでは、母親が娘にポッキーを差し出し、短い時間でも話を聞こうとする。何か特別なイベントを用意するのではなく、普段のおやつの時間をコミュニケーションの場に変える演出だ。
出演者の役柄は以下のとおり。
- 宮沢りえ:娘を心配し、気持ちを理解しようとする母親。
- 大倉孝二:家族を温かく見守る父親。
- 南沙良:転校先の学校になじめず、悩みを抱える娘。
CMのストーリーと「マジェスティック」の歌詞には、共通する視点がある。それは、相手の話を聞くこと、何気ない言葉を大切にすること、そして相手の存在を認めることだ。
なぜB’zの楽曲が選ばれたのか
グリコのキャンペーンが伝えようとしたのは、商品そのものの魅力だけではなく、人と人が会話をすることの価値だった。
B’zはCMの世界観を再現する書き下ろし曲を制作。音楽ニュースサイトrockin'on.comの2018年8月31日付の記事でも、今回のタイアップは一般的なCMテーマソングにとどまらず、長尺のストーリー映像を支える主題歌として位置づけられたことが紹介されている。
B’z自身も、身近な人との会話や日常風景に潜む幸せと勇気を音と言葉で表現した楽曲であると説明していた。
力強いロックサウンドで知られるB’zが、日常の小さな幸福をテーマにしたことも、このタイアップの印象を強めた要素だ。
【歌詞の意味を考察】稲葉浩志が描く日常の会話と「マジェスティック」の正体
「マジェスティック」の歌詞は、身近な人の話を聞く場面から始まる。紅茶を飲みながら、今日出会った人のことや、思わず笑ってしまった出来事を語り合う。そこには大きな事件も、劇的な成功もない。
しかし、稲葉浩志が描く世界では、そんな日常の断片こそが大切なものとして扱われている。
「マジェスティック」は何を意味する?
英語の「majestic」は、一般的に「威厳のある」「荘厳な」「堂々とした」「雄大な」といった意味を持つ形容詞だ。
一見すると、壮大な景色や王者の風格を連想させる言葉だが、この曲では少し違った解釈ができる。
歌詞の中心に置かれているのは、誰かの声や言葉だ。特別な才能や社会的な地位を持つ人だけでなく、日々の生活を送り、悩みながら自分の言葉で話す人にも、堂々とした価値がある。
つまり、マジェスティックという言葉は、身近な人の存在や、その人が発する声の尊さを表すものとして機能している。
大きな出来事がなくても、誰かと向き合って言葉を交わす時間には、それ自体に荘厳な価値がある。この視点が、楽曲全体を貫く重要なテーマだ。
「魔法のスティック」が象徴するもの
歌詞のなかで印象的なのが、魔法のスティックというモチーフだ。
ポッキーは細長いスティック状のお菓子であり、CMの物語でも会話を始めるための小道具として登場する。楽曲に登場する魔法のスティックは、商品と作品の世界観を結びつける象徴として受け取れる。
ただし、その意味はポッキーという商品だけに限定されない。
自分の思いを言葉にすること、誰かに話しかけること、そして相手の話を受け止めること。それらの行動が、閉じていた心を開くきっかけになるという解釈もできる。
何かを劇的に変える魔法ではなく、普段の言葉や小さな行動が人の気持ちを変える。そこに、このモチーフの面白さがある。
青春と自己肯定を描いた歌詞
この曲は、親子のコミュニケーションだけを歌っているわけではない。
途中からは、自分の好きなものを隠さなくていいことや、心に秘めた思いを解き放つことなど、個人の自己表現に関わるメッセージへと広がっていく。
特に青春という時間の捉え方が印象的だ。今を生きているときには長く感じる時間も、振り返れば短く感じる。だからこそ、周囲の目を気にして自分の気持ちを押し込めるのではなく、自分らしく過ごすことが大切になる。
CMの娘が抱える悩みとも重なる部分だ。新しい環境になじめず、自分の気持ちをうまく伝えられない人に対して、稲葉の言葉は無理に強くなれと迫るのではなく、自分の声を出していいのだと伝えている。
何気ない一言が明日を変えるというメッセージ
終盤で強調されるのは、日常の言葉が未来に影響を与えるという考え方だ。
誰かにかけられた短い言葉が、落ち込んでいた気持ちを軽くすることがある。反対に、何気なく口にした一言が相手の心に残ることもある。
「マジェスティック」は、言葉を単なる情報伝達としてではなく、人と人をつなぎ、明日への希望を生み出すものとして描いている。
そのため、この楽曲は親子だけでなく、友人、恋人、仕事仲間など、さまざまな人間関係に当てはめて聴くことができる。
【発売日・収録曲・関係者】『NEW LOVE』と「マジェスティック」の時系列まとめ
「マジェスティック」は、CMで先に楽曲が知られ、その後にアルバムへ収録された作品だ。2018年のCM公開から2019年のアルバム発売までの流れを整理すると、作品の位置づけが理解しやすい。
| 時期・日付 | 出来事 | 内容・関係者 |
|---|---|---|
| 2018年8月31日 | CM楽曲として発表 | B’zがポッキーCM用に書き下ろした新曲として紹介。 |
| 2018年9月4日 | テレビCM放映開始 | 「何本分話そうかな・デビュー」篇。宮沢りえ、大倉孝二、南沙良が出演。 |
| 2018年9月29日 | ライブ初披露 | 「B’z PARTY Presents B’z Pleasure in Hawaii」で演奏。 |
| 2018年10月2日 | フルバージョン公開 | ポッキーのWEB限定「何本分話そうかな・超ロング篇」で初公開。 |
| 2019年5月29日 | アルバム発売 | 21作目のアルバム『NEW LOVE』の5曲目に収録。 |
『NEW LOVE』では何曲目に収録されている?
オリコンの作品情報によると、『NEW LOVE』は2019年5月29日に発売された全13曲収録のアルバムだ。
「マジェスティック」は5曲目に収録されている。
アルバムの収録順は次のとおり。
- マイニューラブ
- 兵、走る
- WOLF
- デウス
- マジェスティック
- MR.ARMOUR
- Da La Da Da
- 恋鴉
- Rain & Dream
- 俺よカルマを生きろ
- ゴールデンルーキー
- SICK
- トワニワカク
アルバムには「兵、走る」や「WOLF」「デウス」など、異なる方向性のタイアップ曲も収録されている。そのなかで「マジェスティック」は、穏やかで情緒的な表現を担う一曲として配置されている。
CMで楽曲を知った人にとっては、アルバムを通して聴くことで、広告映像とは異なる音楽作品としての魅力にも触れられる。
稲葉浩志と松本孝弘、それぞれの役割
稲葉浩志は、会話の場面や相手の気持ちを言葉にする作詞を担当。日常の小さな出来事から自己表現や青春へとテーマを広げている。
一方、松本孝弘は作曲を担当し、歌詞の情感を支えるメロディーを構築した。B’zの楽曲といえば激しいギターサウンドをイメージする人も多いが、この曲では歌の表情や言葉の響きを受け止めるような穏やかな音楽性が前面に出ている。
この役割分担によって、歌詞の優しさとB’zらしい音楽的な存在感が両立している。
【フルバージョンとライブ初披露】CMだけでは分からない楽曲の魅力
「マジェスティック」は、テレビCMで短く聴いた人と、フルバージョンで聴いた人とでは、受け取る印象が変わりやすい楽曲でもある。
フルバージョンは2018年10月2日に初公開
2018年10月2日、江崎グリコはWEB限定動画「何本分話そうかな・超ロング篇」を公開した。
Billboard JAPANなどの音楽メディアによると、この映像は約7分6秒の長尺作品で、「マジェスティック」のフルバージョンが初めて公開された場でもある。
通常のテレビCMでは母親側の視点が中心だったのに対し、超ロング篇では娘の視点から物語が展開される。学校生活での悩みや、家族に素直になれない気持ちなど、短いCMだけでは描ききれない心情が盛り込まれた。
そのため、フルバージョンでは歌詞と映像の関係がより明確になる。単に家族が仲良く過ごす様子を彩る音楽ではなく、娘の内面や家族との関係を支える物語の一部として機能している。
ライブ初披露は2018年のハワイ公演
ライブ初披露の日付も、知っておきたいポイントだ。
「マジェスティック」が初めて演奏されたのは、2018年9月29日の「B’z PARTY Presents B’z Pleasure in Hawaii」。会場はハワイのNeal S. Blaisdell Concert Hallだった。
当時はまだアルバム『NEW LOVE』の発売前で、CMを通して新曲を知っていたファンにとって、フルの演奏をライブで聴く貴重な機会となった。
なお、2019年6月の公演が初披露だったという情報を見かけることがあるが、2018年9月のハワイ公演のセットリストにすでに記録されている。2019年の公演と混同しないようにしたい。
「マジェスティック」の評判と聴きどころ
この曲の魅力として挙げられるのは、B’zの力強さとは異なる、柔らかな表現力だ。
特に注目したいのは、次の3点である。
- 歌詞の親しみやすさ:特別な出来事ではなく、日常の会話を題材にしているため、自分の生活と重ね合わせやすい。
- メロディーの情緒:稲葉のボーカルが言葉の意味を丁寧に伝え、松本のギターが楽曲の温かさを支えている。
- CMとの一体感:映像の登場人物の感情と歌詞のテーマが重なり、楽曲単体でも映像と一緒でも楽しめる。
また、2018年のCM放映開始から約1カ月で、連動するWEB動画のYouTube再生回数が247万回を突破したことも当時報じられている。これはCM映像とストーリーへの関心を示す数字であり、楽曲単体の人気ランキングとは区別して考える必要がある。
「マジェスティック」の評価を考えるなら、B’zらしいロックの迫力だけでなく、静かな表現で人の心を動かす力にも注目したい。
【カラオケ情報】JOYSOUNDの配信状況と歌うときのポイント
「マジェスティック」はカラオケでも歌うことができる。
JOYSOUNDの公式楽曲検索ページでは、B’zの楽曲として配信情報が掲載されている。
JOYSOUNDの曲番号
- 曲名:マジェスティック
- 歌手名:B’z
- 通常版の曲番号:435597
- ボーカルアシスト版:979565
- 対応機種:JOYSOUND X1、MAX GO、MAX2、MAXなど
通常版だけでなく、ボーカルアシスト版も用意されている。対応機種や配信状況は店舗によって異なる場合があるため、予約前にリモコンで確認するとよい。
歌うときに意識したい3つのポイント
1. 言葉を急がず、会話のように歌う
この曲は、誰かに話しかけるような歌い出しが印象的だ。最初から声を張り上げるのではなく、言葉を自然に届けることを意識したい。
2. サビで感情を広げる
サビでは、楽曲の中心にある肯定的なメッセージが前面に出る。音程だけを追うのではなく、歌詞の意味を理解して声の表情を変えると、曲の魅力が伝わりやすい。
3. 最後まで息の流れを安定させる
穏やかな曲調だからといって、歌いやすいとは限らない。フレーズのつながりや音程の変化に注意し、無理に原曲キーにこだわらず、自分の声に合うキーを選ぶのもおすすめだ。
特にB’zの楽曲を歌い慣れていない人は、最初にボーカルアシスト版でメロディーの流れを確認してから通常版に挑戦すると取り組みやすい。
【B’z「マジェスティック」に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:B’z「マジェスティック」の発売日はいつですか?
A1:2019年5月29日です。B’zのアルバム『NEW LOVE』の5曲目に収録されています。CMでの楽曲公開は2018年なので、CMで初めて聴いた時期とCD発売日には違いがあります。
Q2:「マジェスティック」の作詞・作曲は誰ですか?
A2:作詞は稲葉浩志、作曲は松本孝弘です。B’zの基本的な制作スタイルに沿った作品で、日常の会話や身近な人との関係をテーマにしています。
Q3:「マジェスティック」はどのポッキーCMに使われましたか?
A3:江崎グリコ「ポッキーチョコレート」の「何本分話そうかな・デビュー」篇です。宮沢りえ、大倉孝二、南沙良が家族を演じた2018年のCMで、親子の会話をテーマにしています。
Q4:「マジェスティック」のライブ初披露はいつですか?
A4:2018年9月29日の「B’z PARTY Presents B’z Pleasure in Hawaii」です。2019年のアルバム発売より前にライブで演奏されています。
Q5:「マジェスティック」のフルバージョンはどこで公開されましたか?
A5:2018年10月2日に公開されたポッキーのWEB限定動画「何本分話そうかな・超ロング篇」です。約7分6秒の映像で、楽曲のフルバージョンが初公開されました。
Q6:「マジェスティック」はカラオケで歌えますか?
A6:JOYSOUNDで配信されています。通常版の曲番号は435597、ボーカルアシスト版は979565です。対応機種や配信状況は店舗で確認してください。
Q7:「マジェスティック」というタイトルにはどんな意味がありますか?
A7:英語で「威厳のある」「荘厳な」「堂々とした」という意味です。楽曲では、日常の会話や身近な人の声にも尊い価値があるという解釈につながります。
まとめ:B’z「マジェスティック」は日常の言葉に宿る大切な価値を描いた楽曲
B’zの「マジェスティック」は、2018年の江崎グリコ「ポッキー」CMのために制作され、2019年5月29日発売のアルバム『NEW LOVE』に収録された楽曲だ。
稲葉浩志の歌詞は、身近な人との会話や何気ない出来事を丁寧にすくい上げ、自分らしく生きることや、誰かの言葉を大切にすることを伝えている。松本孝弘の作曲による穏やかなメロディーも、その世界観を支えている。
CMとの関係では、ポッキーを会話のきっかけにするという企画と、楽曲に込められた日常の幸福というテーマが見事に重なった。2018年9月のハワイ公演でのライブ初披露、同年10月のフルバージョン公開、2019年のアルバム収録という歩みも、この作品を理解するうえで欠かせない。
2026年に改めて聴いても、時代や年齢を問わず共感できるのは、特別な成功や劇的な出来事ではなく、普段の会話や人とのつながりに価値を見いだしているからだろう。
CMソングとして知った人は、ぜひアルバム『NEW LOVE』の音源を通して聴いてみてほしい。映像から離れて楽曲そのものに耳を傾けると、「マジェスティック」が持つ温かさと、B’zの表現の幅広さをより深く感じられるはずだ。
主な事実確認資料: 江崎グリコの2018年プレスリリース、rockin'on.com、ORICON NEWS、Billboard JAPAN、B'zライブ記録アーカイブ、JOYSOUND公式楽曲データベース。