2026年のファーム・リーグ中地区は、横浜DeNAベイスターズ、読売ジャイアンツ、埼玉西武ライオンズ、中日ドラゴンズ、ハヤテベンチャーズ静岡の5球団で争われた。
巨人は124試合で75勝47敗2分。勝率.615で2位となり、首位DeNAとのゲーム差は3.0だった。3位の西武には8ゲーム差をつけており、上位2球団とそれ以下のチームに差が生じたシーズンでもある。
2026年ファーム・リーグ中地区の最終順位
NPB公式記録・全日程終了時
| 順位 | 球団 | 試合 | 勝敗 | 勝率 |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | DeNA | 122 | 74勝40敗8分 | .649 |
| 2位 | 巨人 | 124 | 75勝47敗2分 | .615 |
| 3位 | 西武 | 121 | 69勝51敗1分 | .575 |
| 4位 | 中日 | 123 | 54勝64敗5分 | .458 |
| 5位 | ハヤテ | 122 | 37勝81敗4分 | .314 |
注目したいのは、巨人がDeNAより2試合多く戦いながら、勝率では及ばなかったことだ。勝利数だけを見れば巨人の75勝が地区最多だが、順位は引き分けを含む試合数と勝率によって決まる。したがって、75勝という数字だけで地区優勝と判断するのは誤りである。
NPBの発表によれば、2026年のファーム公式戦は9月27日に全日程が終了。巨人は最終戦でDeNAに12対5で勝利したものの、最終順位を逆転するには至らなかった。地区優勝を果たしたDeNAは、10月3日から開催されるファーム日本選手権2026のファーストステージに進出している。
巨人二軍の試合日程・結果を確認するポイント
2026年の試合は3月から9月まで行われ、9月にはオリックスや中日との対戦に加え、地区優勝を争うDeNAとの直接対決も組まれた。
NPB公式の試合日程・結果では、月別に対戦カード、球場、試合開始時間、最終スコア、勝敗投手などを確認できる。シーズン途中の順位変動を調べる場合は、最終順位だけでなく、各月の結果を追うことが大切だ。
【チーム成績を徹底比較】巨人二軍は打撃と投手力のどちらが強かった?

巨人二軍の2026年を評価する際には、勝敗だけでなくチーム打率、本塁打、盗塁、防御率を組み合わせて見る必要がある。
NPB公式のチーム成績を比較すると、巨人の特徴は長打力と機動力にある。一方、打率と得点ではDeNAが上回っており、攻撃の安定性には改善の余地が残った。
巨人・DeNA・西武のチーム成績比較
出典:NPB公式チーム打撃成績・チーム投手成績。各地区の2026年最終記録。
巨人の強みは80本塁打と174盗塁
巨人の本塁打数は80本。DeNAの58本、西武の79本を上回り、中地区トップだった。盗塁も174個で、DeNAの140個、西武の110個を大きく上回っている。
長打で試合を動かす力と、走塁で相手バッテリーに圧力をかける力。この2つは2026年の巨人二軍を特徴づける数字だ。
ただし、得点を見ると巨人は555点で、DeNAの601点に46点及ばなかった。チーム打率も巨人の.256に対してDeNAは.269。さらに出塁率も巨人.338、DeNA.354となっている。
本塁打と盗塁の数では上回りながら、得点力では差がついた。個々の選手が持つ長打力や走力を、より多くの得点につなげることがチーム全体の課題として浮かび上がる。
投手陣は防御率2.74で安定
投手成績では、巨人のチーム防御率は2.74。DeNAの2.57には及ばなかったが、西武の3.28を下回った。
124試合で396失点、自責点332という数字は、シーズンを通じて一定の投手力を維持したことを示している。個人タイトルでも又木鉄平が防御率1.82を記録しており、先発を中心に存在感を示した投手がいた。
一方、チーム奪三振数は931で、DeNAの996を下回る。防御率の安定だけでなく、三振を奪って相手の攻撃を断ち切る力も、今後の競争力を考えるうえで注目したい指標だ。
【打撃成績を徹底分析】浅野翔吾・石塚裕惺・皆川岳飛の成長
2026年の巨人二軍で、野手の成長を語るうえで外せないのが浅野翔吾、石塚裕惺、皆川岳飛の3人だ。
いずれも将来の一軍戦力として期待される選手だが、残した数字や出場機会には違いがある。特に浅野と石塚は、二軍での打率だけでなく、出塁率や長打率も合わせて評価したい。
浅野翔吾は打率.322、長打率.514
2022年ドラフト1位・外野手
高松商業高校出身。2026年ファームで62試合に出場。
浅野の2026年ファーム成績は、62試合、211打席、183打数59安打。打率は.322だった。
加えて、本塁打6本、打点33、盗塁7、二塁打15本、三塁打1本を記録。長打率は.514、出塁率は.398となっている。
注目したいのは、単純な打率だけでなく長打率も.500を超えている点だ。安打を積み重ねるだけでなく、長打によって得点機会を生み出せる打撃を見せた。
前年の2025年ファーム打率は.205だったことからも、2026年の.322は大きな変化だ。8月のスポーツナビ掲載記事でも、浅野の打率上昇は若手の成長を示す材料として取り上げられた。
石塚裕惺は31試合で打率.319、OPS.911
2024年ドラフト1位・内野手
花咲徳栄高校出身。右投右打の内野手。
石塚は31試合、111打席、91打数29安打で打率.319を記録した。
本塁打4本、打点18、盗塁7、四球16。出塁率は.427、長打率は.484で、OPSは.911に達している。
特に評価したいのは出塁率の高さだ。打率.319に対して出塁率.427という数字は、安打だけでなく四球によっても出塁機会を確保していたことを示している。
ただし、31試合という出場数には注意が必要だ。浅野の62試合と比較すると、ファームでの打席数は少ない。打率が近いからといって、同じ量の実戦経験を積んだと評価することはできない。
それでも、短い出場期間でOPS.911を残したことは、石塚の打撃能力を示す重要な材料だ。
皆川岳飛・三塚琉生にも注目
浅野と石塚以外にも、巨人の若手野手には見逃せない選手がいる。
2025年ドラフト4位の皆川岳飛は、84試合に出場して276打数82安打、打率.297を記録した。17二塁打、3三塁打、3本塁打、28打点、15盗塁と、打撃と走塁の両面で数字を残している。
また、2022年育成ドラフト6位の三塚琉生は74試合で打率.252、6本塁打、36打点。長打率は.404だった。
皆川は6月と7月の2か月連続で打率.350以上、出塁率.480以上を記録。8月4日には一軍昇格を果たした。スポーツナビが8月8日に掲載したデータスタジアムの分析記事でも、石塚と皆川の出塁能力が注目されていた。
こうした選手を含めて見ると、2026年の巨人二軍は浅野と石塚だけに依存したチームではなかった。複数の若手野手が競争に加わり、一軍の選手層を厚くするための材料を積み重ねたシーズンだった。
【投手成績を徹底分析】又木鉄平が防御率1.82で中地区トップ
2023年ドラフト5位・左投左打
日川高校、東京情報大学、日本生命を経て巨人に入団。
2026年の巨人二軍投手陣で最も目立った存在の一人が又木鉄平だ。
ファーム公式戦では18試合に登板し、14試合に先発。9勝4敗、103回2/3を投げて86奪三振、防御率1.82という成績を残した。
被安打84、被本塁打6、与四球23、WHIP1.03、被打率.222。イニング数を確保しながら失点を抑え、先発投手としての安定感を示した。
加えて、防御率1.82はファーム・リーグ中地区の規定投球回以上の投手でトップ。又木は勝率.692も記録している。
又木以外にも好成績を残した投手がいる
投手陣を詳しく見ると、又木以外にも防御率の優れた選手がいた。
- 森田駿哉: 10試合、47回2/3、防御率1.51、5勝1敗。
- 北浦竜次: 28試合、32回、防御率1.41、4勝1敗。
- 花田侑樹: 10試合、49回2/3、防御率1.99、44奪三振。
- 石川達也: 22試合、50回、防御率1.44、5勝0敗。
これらの数字を見ると、巨人のファームには先発候補だけでなく、救援で結果を残した投手も存在していたことが分かる。
ただし、登板数や投球回は選手ごとに異なる。防御率だけで投手の優劣を決めるのではなく、先発と救援の役割、登板間隔、投球回、奪三振と四球のバランスを合わせて判断したい。
【一軍昇格と育成状況】二軍の好成績は一軍で通用したのか?
ファームの最大の役割は、選手が実戦経験を積み、一軍で活躍できる状態に近づくことだ。2026年の巨人では、石塚や皆川のように二軍で結果を残し、一軍での出場機会を得た選手がいた。
石塚裕惺は7月22日に再昇格
スポーツナビが2026年8月8日に掲載した記事によると、石塚は7月22日に一軍へ再昇格。直後の阪神3連戦では9打数5安打を記録した。
二軍で打率.319を残した打撃が、一軍でも結果につながった期間があったことは見逃せない。
一方、NPB公式の2026年シーズン終了時の一軍成績では、石塚は49試合、打率.216、25安打、9打点だった。
二軍での打率.319と一軍での.216には差がある。この差を単純に不調と判断するのではなく、一軍の投手への対応、打席での再現性、シーズンを通した安定性など、次の段階で取り組む課題として捉えたい。
浅野翔吾は一軍で9試合に出場
浅野の2026年一軍成績は9試合、28打席、27打数5安打、打率.185だった。
ファームでは打率.322を記録しているため、二軍と一軍の成績には開きがある。ただし、一軍の出場は9試合に限られており、この数字だけで選手の能力や今後の可能性を判断することはできない。
2026年に二軍で示した長打力を、一軍でも継続して発揮できるか。浅野にとっては、打撃の安定性と一軍での出場機会の確保が今後のポイントになる。
又木鉄平は一軍で防御率4.80
又木はファームで18試合、9勝4敗、防御率1.82という素晴らしい成績を残した一方、一軍では5試合、15イニング、1勝1敗、防御率4.80だった。
ファームでの投球内容を一軍でも再現することが、次の課題になる。特に、15イニングという限られた登板機会で得た経験を、次の先発機会や長いイニングの投球につなげられるかが重要だ。
二軍の防御率1.82は中地区トップという確かな実績だが、一軍での評価は別の尺度で考える必要がある。
育成選手から支配下登録への移行も進んだ
巨人のファームを考えるうえでは、育成選手の成長も重要なテーマだ。
NPBの2026年度公示によると、宇都宮葵星は3月24日、平山功太は4月6日に育成選手から支配下選手へ移行した。
この2人の動きは、二軍での活動が単なる試合出場にとどまらず、選手の立場や球団内での競争にも結びついていることを示している。
なお、支配下登録への移行と一軍への出場選手登録は別の手続きだ。二軍から一軍への昇格を調べる場合には、NPBの出場選手登録・抹消の公示も確認する必要がある。
【2027年への課題】巨人二軍が改善すべき3つのポイント
2026年の巨人二軍は75勝を挙げ、投手・野手の双方で有望な選手が結果を残した。一方で、地区優勝には届かなかった。2027年を見据えるなら、次の3点が評価の軸になる。
1. 打率と出塁率を得点力につなげる
巨人は中地区最多の80本塁打と174盗塁を記録した。しかし、チーム打率.256、555得点は優勝したDeNAを下回る。
本塁打を打てる選手を増やすだけでなく、出塁して走者をためること、得点圏で一本を出すこと、長打と機動力を組み合わせることが必要になる。
2. 又木に続く先発投手を育てる
又木の防御率1.82は大きな成果だった。さらに森田、花田、北浦、石川らも好成績を残している。
今後は個々の防御率に加えて、先発として安定してイニングを消化できるか、一軍でも同じ投球を続けられるかが重要になる。先発ローテーションに加われる候補を複数確保できれば、一軍の投手運用にも余裕が生まれる。
3. 二軍の好成績を一軍の実績に変える
2026年の浅野、石塚、又木の成績は、ファームで結果を残すことと一軍で結果を残すことが必ずしも同じではないことを示した。
一軍昇格後に必要なのは、短期間の好調を維持することだけではない。打席ごとの対応力、守備や走塁を含めた総合力、年間を通したコンディション管理も問われる。
二軍での数字は選手の現在地を知るための重要な材料だが、一軍のレギュラーとして定着できるかどうかは、別の段階で判断しなければならない。
【プロの結論】2026年の巨人二軍をどう評価すべきか
2026年の巨人二軍は、地区優勝を逃したものの、選手育成という面では複数の成果を残した。
浅野の打率.322、石塚の.319、又木の防御率1.82は、いずれも注目に値する。皆川や三塚など、次の一軍候補となる野手も結果を残した。
一方、チーム全体ではDeNAより打率と得点が少なく、投手成績でも防御率はわずかに及ばなかった。チームの勝利と個人の成長を両立させるには、打撃の再現性と一軍で通用する投手の育成が欠かせない。
巨人二軍を評価する際には、単純な順位だけでなく、①個人の成績、②出場機会、③一軍昇格後の実績、④支配下登録などの育成上の進展、という4つの視点を持つことが重要だ。
【巨人二軍】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年の巨人二軍の順位は何位ですか?
A1:ファーム・リーグ中地区の2位です。124試合で75勝47敗2分、勝率.615を記録しました。首位DeNAとは3.0ゲーム差でした。
Q2:巨人二軍で2026年に打率が高かった選手は誰ですか?
A2:浅野翔吾が打率.322、石塚裕惺が.319を記録しました。また、皆川岳飛も84試合で打率.297と好成績を残しています。
Q3:巨人二軍で2026年に最も注目された投手は誰ですか?
A3:又木鉄平です。18試合で9勝4敗、防御率1.82、103回2/3、86奪三振を記録し、中地区の規定投球回以上で防御率トップとなりました。
Q4:浅野翔吾の2026年二軍成績はどのくらいですか?
A4:62試合で打率.322、6本塁打、33打点、7盗塁です。長打率.514、出塁率.398も記録しました。
Q5:石塚裕惺は2026年に一軍へ昇格しましたか?
A5:はい。スポーツナビの2026年8月8日の記事では、7月22日に再昇格したことが報じられています。シーズン終了時の一軍成績は49試合、打率.216でした。
Q6:巨人二軍の試合日程や結果はどこで確認できますか?
A6:日本野球機構(NPB)の公式ファーム試合日程・結果で確認できます。月別の対戦カード、球場、開始時間、試合結果などが掲載されています。2026年は9月27日に全日程が終了しました。
まとめ:巨人二軍の2026年は若手の成長と一軍定着が焦点
2026年の読売ジャイアンツ二軍は、ファーム・リーグ中地区で75勝47敗2分、勝率.615の2位という成績を残した。
浅野翔吾の打率.322、石塚裕惺の.319、又木鉄平の防御率1.82は、個人の成長を示す代表的な数字だ。さらに皆川岳飛や三塚琉生、森田駿哉、花田侑樹など、次の戦力候補となる選手も結果を残している。
ただし、二軍で優れた数字を残すことが、そのまま一軍での活躍を保証するわけではない。2027年に向けては、若手の一軍定着、先発投手の層の厚さ、得点力の改善が大きなテーマになる。
巨人の将来を占ううえでは、一軍の勝敗だけでなく、二軍で誰が成長し、誰が昇格し、どの選手が一軍で結果を残せるようになったのかを継続して追うことが重要だ。2026年のファームで積み上げた経験が、2027年のチーム編成と戦力強化にどう結びつくかが注目される。