俳優・大沢たかおの代表的な役柄として、今も強い印象を残しているのが、実写映画『キングダム』シリーズの王騎将軍です。2019年公開の第1作から2024年の『キングダム 大将軍の帰還』まで、圧倒的な体格と独特の存在感で原作の人気キャラクターを演じ、シリーズを象徴する人物の一人となりました。
注目されたのは、役作りのために取り組んだ約20キロの増量と本格的なトレーニングです。もともとスマートな印象の強かった大沢が、なぜ王騎を引き受け、どのように肉体改造に挑んだのでしょうか。加えて、2025年の日本アカデミー賞受賞、2026年公開のシリーズ第5作『キングダム 魂の決戦』における王騎の扱い、現在の出演作品や今後の活動まで整理します。
【出演経緯】大沢たかおが実写映画『キングダム』の王騎役に選ばれた理由

2017年にオファーを受け、難役への挑戦を決意
大沢たかおが王騎役のオファーを受けたのは2017年です。2019年の映画公開より前から、制作側はキャラクターの実写化に向けた準備を進めていました。
当時の大沢は、俳優業から約2年間距離を置いていた時期を経て、新たな挑戦に向き合っていました。日刊スポーツの2025年のインタビューでは、王騎について「自分でも好きになるようなキャラクター」である一方、非常に難易度の高い役だったと振り返っています。
王騎は、原泰久の漫画『キングダム』に登場する秦国の伝説的な大将軍です。筋骨隆々の巨体、独特の笑い方、ゆったりとした話し方、そして戦場を支配するような威圧感を持っています。
単に見た目を似せるだけでは成立しません。原作ファンが抱く王騎像を壊さず、実写の人物として説得力を持たせる必要がありました。
大沢自身も、その難しさを理解したうえで出演を決断。日刊スポーツの取材では、出演に際して「最後の1本になってもいい」という覚悟を持って臨んだことも紹介されています。
制作側には王騎を登場させない選択肢もあった
2024年7月、シネマトゥデイのインタビューで、シリーズのプロデューサーを務める松橋真三氏が、第1作のキャスティングに関する裏側を明かしました。
実は、2019年の第1作を制作していた段階では、続編が実現するかどうかも決まっていませんでした。そのため、原作者の原泰久氏との打ち合わせでは、2時間の映画に収めるために王騎をカットする案も出ていたといいます。
しかし、松橋氏は将来的に王騎が物語に欠かせない存在になると考え、出番が限られていても第1作に登場させることを希望しました。
大沢に対しても、今後シリーズが続く保証がないことや、第1作では出演シーンが多くないことを説明したうえでオファーしています。
つまり、大沢版王騎は最初からシリーズ全体を見据えた重要なキャスティングでした。第4作まで物語がつながったことで、当初の判断が大きな意味を持つことになります。
スマートな俳優から巨漢の大将軍へ
松橋プロデューサーによれば、オファー当時の大沢には、世間からスマートでスラッとした俳優というイメージがありました。
そのため、筋肉質で大柄な王騎を演じることに不安を感じる人が出る可能性は、制作側も想定していたそうです。
それでも松橋氏は、大沢が役に対して徹底的なアプローチをする俳優であることを理解していました。結果として、大沢は第1作の準備段階で約16キロ増量。プロデューサーの期待を上回る王騎を作り上げたと評価されています。
大沢たかおのキャスティングが成功した理由は、もともとの体格だけではありません。求められる人物像に合わせて、自身の身体や演技のあり方を大きく変えられる俳優だったことが大きかったのです。
【歴代出演作】2019年から2026年までの『キングダム』と王騎の関係を年表で整理
大沢たかおが王騎として出演した実写映画は、2019年から2024年までの全4作品です。それぞれで王騎の役割が変化し、信との関係も深まっていきました。
2026年にはシリーズ第5作『キングダム 魂の決戦』が公開されていますが、物語の時間軸が進み、王騎の立場にも大きな変化が生じています。
大沢たかおの王騎役・出演作品一覧
| 時期 | 作品・出来事 | 王騎と大沢たかおの関係 | 関連キャスト・ポイント |
|---|---|---|---|
| 2017年 | 王騎役のオファー | 難易度の高い役への出演を決断 | プロデューサー松橋真三、原作者・原泰久 |
| 2019年4月19日 | 『キングダム』 | 実写版で初めて王騎を演じる | 信役・山﨑賢人、嬴政役・吉沢亮 |
| 2022年7月15日 | 『キングダム2 遥かなる大地へ』 | 王騎の存在感がさらに強まり、信との交流が深まる | 山﨑賢人、吉沢亮、清野菜名 |
| 2023年7月28日 | 『キングダム 運命の炎』 | 秦国の総大将として活躍。王騎の過去にも迫る | 杏、山田裕貴、山﨑賢人、吉沢亮 |
| 2024年7月12日 | 『キングダム 大将軍の帰還』 | 王騎の物語が大きな節目を迎える | 吉川晃司、小栗旬、新木優子 |
| 2026年7月17日 | 『キングダム 魂の決戦』 | 王騎の死から3年後が舞台。大沢の王騎役は主要キャストとして発表されていない | 信役・山﨑賢人、嬴政役・吉沢亮、李牧役・小栗旬 |
『キングダム』第1作:王騎の存在を印象づけた2019年
2019年4月19日公開の第1作では、山﨑賢人演じる信と吉沢亮演じる嬴政を中心に、秦国の王宮をめぐる争いが描かれました。
大沢演じる王騎は、六大将軍最後の一人として登場します。王宮の権力争いには深入りせず、戦場を求める謎めいた人物として描かれました。
第1作では出演時間が限られていたものの、後のシリーズに続く重要な存在として強い印象を残しています。
『キングダム2 遥かなる大地へ』:信との距離が縮まる
2022年公開の第2作では、信と王騎の関係がより深く描かれます。
前作では遠くから見上げる存在だった王騎と、信が戦場で直接関わるようになります。王騎の強さだけでなく、将軍としての考え方や、信に与える影響が物語の重要な要素になりました。
大沢は続編に向けて再び肉体改造に取り組み、前作を超える王騎を目指したとシネマトゥデイのインタビューで語っています。
『キングダム 運命の炎』:王騎の過去と大将軍としての覚悟
2023年の第3作『キングダム 運命の炎』では、秦国に迫る趙の脅威に対抗するため、王騎が総大将に任命されます。
また、嬴政の過去や恩人・紫夏との関係が描かれ、王騎がどのような思いで戦場に立つのかという点も物語の見どころです。
信にとっては、王騎から「飛信隊」という名を与えられる重要な作品でもあります。単なる強者と若い兵士という関係から、将来の大将軍を導く存在へと王騎の役割が広がりました。
『キングダム 大将軍の帰還』:王騎の物語が集約される
2024年7月公開の第4作では、王騎と宿敵・龐煖の因縁が物語の中心になります。
王騎の過去や摎との関係、将軍として背負ってきたものが描かれ、2019年から積み重ねられてきた人物像が一つの大きな結末へ向かいます。
大沢にとっても、長年にわたって取り組んできた王騎役の集大成となりました。
【肉体改造の真相】大沢たかおはなぜ約20キロ増量した?筋トレと食事の内容
大沢たかおの王騎役で最も話題になったのが、約20キロという大幅な体重増加です。
普段のスマートな姿からは想像しにくいほど身体を大きく変えたことで、公開当時から多くの注目を集めました。
68キロから92キロへ変化した体格
2023年9月29日放送のテレビ朝日系『徹子の部屋』で、大沢はドラマ『JIN-仁-』出演時には体重が約68キロだったのに対し、『キングダム』の撮影時には約92キロになっていたと説明しました。
単純な数値の差は約24キロです。一方、本人は王騎役の肉体改造について、繰り返し約20キロの増量と説明しています。
加えて、松橋プロデューサーは2024年のインタビューで、第1作当時の増量を16キロと振り返っています。
これらの数字は、説明された時期や増量の段階が異なります。したがって「正確に20キロだけ増やした」と固定するよりも、初作の準備から続編にかけて約20キロ規模の体格変化を実現した、と理解するのが適切です。
ベンチプレス120キロを持ち上げるトレーニング
2023年7月31日付のスポニチの記事では、日本テレビ系『おしゃれクリップ』に出演した大沢が、王騎を演じるためにジムへ通い、ベンチプレス120キロを持ち上げるまで鍛えたことが紹介されました。
王騎は単に体重が重い人物ではありません。原作では肩幅や胸板、腕の太さなど、全身の筋肉量が際立つキャラクターです。
そのため、大沢は体重を増やすだけでなく、トレーニングによって筋肉の厚みや身体全体の迫力を作り込んでいきました。
2022年のシネマトゥデイのインタビューでは、続編の準備中に新型コロナウイルスの影響でジムが利用できなくなり、自宅に専門的なトレーニング器具を用意したことも明かしています。
自宅がジムのような環境になったというエピソードからも、王騎の体格を維持するために相当な準備を重ねていたことが分かります。
朝から大量の肉と特製プロテインを摂取
増量を支えたのは、トレーニングだけではありません。大沢は食事についても具体的に説明しています。
2023年のテレビ出演時に明かした内容では、朝から肉を約700グラム、ご飯を2~3杯食べ、その約2時間後に特製プロテインを飲むという食生活でした。
加えて、一般的なプロテイン飲料ではなく、アイスクリーム、生クリーム、牛乳、砂糖、シリアルなどを混ぜた高カロリーの飲み物を取り入れていたといいます。
2025年9月25日放送のフジテレビ系『トークィーンズ』でも、プロテインにアイスクリーム、生クリーム、コーンフレーク、砂糖、オイルを加えたメニューを紹介しました。増量が間に合わなくなった時期には、食事の合間に1日2~3回摂取していたそうです。
なぜそこまで身体を大きくする必要があったのか
大沢が増量にこだわった理由は、原作の見た目に近づけることだけではありません。
2023年の舞台挨拶では、撮影現場に100人から150人ほどのスタッフが待っていることに触れ、それだけの人々が関わる作品だからこそ、自分自身も相応の準備をしなければならないという考えを示しました。
また、スクリーンに登場した瞬間に観客を驚かせたいという思いも、本人が繰り返し語っている役作りの原動力です。
なお、ここで紹介した食事やトレーニングは、映画出演に向けた個人の特殊な役作りです。一般的な健康増進や筋力トレーニングに適した方法として、そのまま取り入れるべき内容ではありません。
【評判と原作再現度】大沢たかおの王騎はなぜ原作ファンから高く評価されたのか
実写版『キングダム』のキャスティングで、王騎は特に難しい役の一つでした。原作の人気が高く、体格や表情、話し方まで特徴的なため、実写化に対する期待と不安が大きかったからです。
制作側も炎上を警戒していたキャラクター
松橋プロデューサーは2024年のシネマトゥデイの取材で、王騎はキャスト発表時に最も批判を受ける可能性がある役だと考えていたことを明かしました。
大沢の従来のイメージと、原作の王騎の体格には大きな違いがあったためです。
しかし、完成した映画では、大沢の肉体改造と役への向き合い方が大きな反響につながりました。松橋氏は、その理由として大沢の真摯な役作りを挙げています。
原作のポーズや表情を実写として成立させる工夫
王騎の魅力は、筋肉質な身体だけではありません。「ココココ」という独特の笑い方や、ゆったりとした話し方、余裕を感じさせる表情も重要な特徴です。
こうした漫画的な表現をそのまま実写に持ち込むと、演技が大げさに見えてしまう危険があります。
大沢は2022年のシネマトゥデイのインタビューで、原作漫画を撮影現場に持ち込み、自分の出演シーンに対応する漫画のカットを細かく確認していたと説明しています。
加えて、原作の表現を実写だからという理由で避けるのではなく、毎カット、実写として成立する表現を探していたといいます。
このアプローチが、王騎の誇張されたキャラクター性を単なる物まねに終わらせず、映画の人物として成立させた要因です。
山﨑賢人も認めた王騎のオーラ
大沢の演技を評価しているのは、原作ファンや制作陣だけではありません。
2025年3月14日に開催された第48回日本アカデミー賞の授賞式では、主演の山﨑賢人が、大沢の演じる王騎について、圧倒的なオーラや力強さが作品全体のレベルを引き上げたという趣旨の賛辞を送りました。
山﨑が演じる信は、物語を通して大将軍を目指し成長する人物です。その信にとって王騎は、単に強い武将ではなく、目標とする将軍の理想像でもあります。
大沢の身体的な迫力と、信を見守る将軍としての落ち着きが組み合わさったことで、二人の関係にも説得力が生まれました。
2025年の受賞が示した評価の広がり
大沢は『キングダム 大将軍の帰還』での演技により、第48回日本アカデミー賞の最優秀助演男優賞を受賞しました。日本アカデミー賞での最優秀賞受賞は初めてです。
加えて、第67回ブルーリボン賞でも助演男優賞を受賞しています。
日刊スポーツの2025年2月の取材によれば、大沢はシリーズに約20キロの増量を含む役作りで臨み、腹直筋断裂という重傷を負うほど鍛錬を重ねていました。
また、王騎役のオファーから長期間にわたって作品に関わったことについても、特別な経験だったと振り返っています。
こうした評価は、単に筋肉を大きくしたことに対する賞賛ではありません。身体的な変化、原作への理解、共演者との関係、シリーズ全体における役柄の重みが総合的に評価された結果と考えられます。
【2026年最新】大沢たかおの現在の活動と『キングダム』第5作への出演は?
2026年11月3日現在、大沢たかおは映画、アニメーション作品の声優、日本語吹替、広告など幅広い分野で活動しています。
特に注目したいのは、2026年公開の『キングダム 魂の決戦』と、王騎役以外での新たな出演作品です。
2026年の『キングダム 魂の決戦』に大沢たかおは出演している?
2026年7月17日に公開されたシリーズ第5作の正式タイトルは『キングダム 魂の決戦』です。
原作でも人気の高い合従軍編を描き、秦国と六国の大規模な戦いが中心となっています。
ここで押さえておきたいのが、物語の時間軸です。『魂の決戦』は、『大将軍の帰還』で王騎が命を落とした馬陽の戦いから3年後を舞台にしています。
そのため、王騎は過去の将軍として物語に影響を与える存在となり、大沢たかおは公式に発表された第5作の主要キャスト一覧には含まれていません。
東宝が公開したワールドプレミアのレポートでも、王騎が前作で亡くなったことに触れられています。
したがって、2026年の第5作で大沢が王騎役として続投しているという情報はありません。王騎の意志を受け継ぐ信たちの物語へと、シリーズの中心が移った形です。
2026年1月公開『クスノキの番人』で声優に挑戦
2026年1月30日公開のアニメーション映画『クスノキの番人』では、大沢たかおが佐治寿明役として声の出演をしています。
本作は東野圭吾の小説を原作とするアニメーション映画で、伊藤智彦が監督を担当しました。
主人公の直井玲斗を高橋文哉、柳澤千舟を天海祐希が演じ、齋藤飛鳥や宮世琉弥も参加しています。
大沢が演じる佐治寿明は、クスノキに定期的に足を運ぶ男性です。実写映画の王騎とは異なる、声の表現を通じた人物づくりに注目できます。
2026年5月公開『スマッシング・マシーン』にも参加
2026年5月15日公開の映画『スマッシング・マシーン』にも、大沢たかおの名前があります。
ドウェイン・ジョンソン主演の作品で、総合格闘家マーク・ケアーの人生と再起を描いた実話ドラマです。
日本の配給会社が発表した出演者情報に大沢の名前が掲載されており、TVガイドWebの作品情報では日本語吹替キャストとして紹介されています。
王騎役で培った肉体的な存在感とは異なる形で、海外作品の日本語吹替にも参加している点は、2026年の活動を知るうえで興味深いポイントです。
2027年夏には『沈黙の艦隊 目覚めよ、ニューヨーク』が配信予定
今後の大きな仕事として発表されているのが、Prime Videoの『沈黙の艦隊 目覚めよ、ニューヨーク』です。
2026年9月3日、Prime Videoと大沢の公式発信を通じて、シリーズ第3作となる本作が2027年夏に世界独占配信されることが発表されました。
大沢は主人公・海江田四郎を演じるだけでなく、プロデューサーも務めます。『沈黙の艦隊』は、かわぐちかいじの漫画を原作とする政治・軍事ドラマです。
2026年現在の大沢は、俳優として出演するだけでなく、作品の企画や制作にも関わる立場で活動の幅を広げています。
公式サイトから確認できる現在の活動
大沢たかおの公式サイトに掲載されている2026年のメディア情報では、ServiceNow Japan、味の素AGF、ライオン、ベルテックスの広告出演が確認できます。
また、2026年6月26日には『GQ JAPAN』で、ウブロとの取り組みをテーマにしたインタビュー記事が掲載されました。
このほか、Prime Videoで『沈黙の艦隊 北極海大海戦』や『沈黙の艦隊 シーズン1~東京湾大海戦~』が配信されています。
2026年は映画出演、声優・吹替、広告、インタビューと複数の分野で活動しており、王騎役だけに限定されないキャリアを築いています。
【大沢たかおのキングダムに関するよくある質問(FAQ)】
Q1:大沢たかおは王騎役のために本当に20キロ増量したのですか?
A1:はい。本人が約20キロの増量を明かしています。ただし、第1作当時についてはプロデューサーが16キロと説明しており、時期や計測段階によって数字に違いがあります。『徹子の部屋』では、JIN出演時の約68キロから『キングダム』撮影時の約92キロへの変化も語っています。
Q2:大沢たかおは2026年公開の『キングダム 魂の決戦』に出演していますか?
A2:王騎役としての出演は公式キャスト一覧で発表されていません。本作は王騎が亡くなった馬陽の戦いから3年後を舞台にしており、信たちが王騎の意志を受け継ぐ物語です。
Q3:大沢たかおの王騎役は原作ファンから評判が良かったのですか?
A3:制作プロデューサーは、完成した大沢版王騎の存在感と再現度が原作ファンから大きな反響を得たと振り返っています。2025年には『大将軍の帰還』で日本アカデミー賞最優秀助演男優賞とブルーリボン賞助演男優賞を受賞しました。
Q4:大沢たかおの2026年の主な出演作品は何ですか?
A4:2026年1月公開のアニメ映画『クスノキの番人』で佐治寿明役、5月公開の『スマッシング・マシーン』で日本語吹替キャストとして参加しています。また、2027年夏には主演・プロデューサーを務める『沈黙の艦隊 目覚めよ、ニューヨーク』の配信が予定されています。
まとめ:【プロの結論】大沢たかおの王騎役が日本映画に残したもの
大沢たかおの王騎役が高く評価された理由は、約20キロの増量という数字だけではありません。
原作で描かれた巨体、独特の表情や話し方、将軍としての威厳を理解し、それらを実写映画の中で成立させるために、身体と演技の両面から役に向き合ったことが大きな理由です。
2019年の第1作では、シリーズが続くかどうかも分からない段階で王騎を演じ始めました。その後、『キングダム2 遥かなる大地へ』『キングダム 運命の炎』を経て、2024年の『大将軍の帰還』で物語の大きな節目を迎えています。
2025年の日本アカデミー賞とブルーリボン賞の受賞は、長期間にわたる役作りと作品への貢献が評価された結果です。
2026年の『キングダム 魂の決戦』では王騎本人の登場は主要キャストとして発表されていません。しかし、王騎が残した意志は、成長した信たちの物語の根幹にあります。大沢が作り上げた王騎は、シリーズの次の章にも影響を残しているのです。
そして、大沢たかお自身も『クスノキの番人』や『スマッシング・マシーン』への参加、『沈黙の艦隊』シリーズの新作など、新しい表現領域に挑戦し続けています。
大沢たかおの王騎役を評価する際に見るべきなのは、単純な体格の再現度ではなく、原作の人物像をどれだけ実写の物語として成立させたかという点です。その観点から振り返ると、王騎は大沢のキャリアにおける代表的な役柄であり、日本の漫画実写化作品を語るうえでも印象深い成功例となっています。