次回WBCの開催年について、最も重要な発言をしたのが、MLB(メジャーリーグ・ベースボール)のロブ・マンフレッド・コミッショナーです。
2026年3月18日(日本時間19日)、マンフレッド氏はAP通信のインタビューで、次回大会の開催時期について2029年と2030年の両方を選択肢として挙げました。
同氏が示した考えは、WBCを3年または4年周期で開催するというものです。
「大会の開催周期は3年か4年が適切だと思う」
この発言は、2026年大会終了直後のAP通信の報道で伝えられ、日本のスポーツ紙も相次いで報じました。
2029年開催と2030年開催、それぞれの可能性
両方の開催年が候補に挙がる理由は、2026年大会から次回大会までの間隔にあります。
- 2029年開催: 2026年から3年後。従来の開催間隔に沿った選択肢。
- 2030年開催: 2026年から4年後。2028年ロサンゼルス五輪との間隔を確保しやすい選択肢。
特に注目したいのが2030年です。
2028年7月にロサンゼルス五輪が開催され、MLBのスター選手が参加することになれば、その翌春にWBCを開催するスケジュールは選手にとって負担になりかねません。
マンフレッド氏も、2028年7月の五輪から2029年春までの期間が短いことを考慮事項として挙げています。
ただし、同氏は五輪参加が開催年を決める唯一の要因ではないとも説明しています。したがって、2030年開催が決定したと受け取るのは早計です。
2026年10月31日時点では、2029年・2030年のどちらになるかは未確定です。
【歴代開催年を比較】WBCの開催周期はなぜ一定ではない?

次回大会の開催年を考えるには、これまでのWBCがどのような間隔で行われてきたかを知る必要があります。
WBCは2006年に第1回大会が開催されて以来、原則として3年または4年程度の間隔で実施されてきました。
ただし、毎回必ず4年後に開催される大会ではありません。
WBC歴代開催年と優勝国一覧
MLB公式の大会履歴や日本野球機構(NPB)の大会バックナンバーをもとに整理すると、次のようになります。
2023年大会が6年ぶりになった理由
通常の開催周期から外れた代表例が2023年大会です。
本来、前回大会に当たる2021年大会は、新型コロナウイルス感染症の影響によって延期されました。その結果、2017年から2023年まで6年間の空白が生まれています。
一方、2026年大会は2023年大会から3年後の開催でした。
このように、WBCの開催周期は固定されたものではなく、国際大会のスケジュールやMLBの運営事情などに左右されます。
2029年開催なら3年周期、2030年開催なら4年周期
2026年大会を基準にすると、次のような違いがあります。
- 2029年:3年周期を採用する場合
- 2030年:4年周期を採用する場合
マンフレッド氏が両方の年に言及したのは、過去の開催実績と国際大会のスケジュールを踏まえた判断と考えられます。
つまり、2030年が有力視される背景には単純な開催間隔だけでなく、2028年五輪との調整という具体的な事情があります。
【2028年ロサンゼルス五輪】次のWBC開催年を左右する重要な大会
次回WBCの開催時期を考えるうえで、外せないのが2028年ロサンゼルス五輪です。
2028年大会では野球が実施され、会場はロサンゼルスのドジャー・スタジアムとなっています。
LA28の野球競技日程では、2028年7月13日から19日までが予定されています。
MLB選手が五輪に出場する可能性
五輪野球に関する大きなテーマは、MLB所属選手が参加できるかどうかです。
これまでオリンピックの野球競技では、MLBのトップ選手が十分に参加できる環境が整っていませんでした。
しかし、ロサンゼルス五輪はMLBの本拠地で開催される大会でもあり、リーグ側はスター選手の参加に前向きな姿勢を示しています。
2026年2月、マンフレッド氏はMLB選手の五輪参加について、MLBと選手会の合意に向けて進展があるとの認識を示しました。
一方、2026年7月のスポーツビジネス専門メディアなどの報道では、選手会との交渉はまだ難航していました。
主な論点は以下のとおりです。
- 選手の宿泊施設や待遇
- 選手の保険や補償
- 五輪出場に関する義務付け
- MLBの公式戦日程への影響
- 選手の権利や契約上の取り扱い
MLBは選手の参加を促す仕組みを求める一方、選手会側は参加条件や選手の権利を重視しています。
なぜ五輪の翌年にWBCを開催するのが難しいのか
最大の問題は、選手のコンディションと年間スケジュールです。
仮にMLBのスター選手が2028年7月の五輪に出場した場合、翌年の2029年春には再びWBCが開催される可能性があります。
MLB選手は通常、シーズン中の公式戦だけでなく、春季キャンプやポストシーズンも考慮してコンディションを管理しています。
短い間隔で大規模な国際大会が続けば、身体的な負担や所属球団との調整が問題になります。
そのため、2028年五輪と2029年WBCを連続して開催するよりも、2030年まで間隔を空ける方が調整しやすいという考え方が生まれます。
ただし、五輪へのMLB選手の参加そのものも、2026年10月時点では交渉の経緯を注視する必要があります。
2028年五輪の開催は確定した予定ですが、MLBスター選手の参加と次回WBCの開催年は別々に判断すべき問題です。
【WBCシーズン中開催】3月開催から夏開催へ変更される可能性は?
次回WBCをめぐって、開催年と同じくらい注目されているのが開催時期の変更です。
これまでWBCは、主にMLBのシーズン開幕前に当たる3月に開催されてきました。
しかし、マンフレッド氏は2026年3月のAP通信のインタビューで、WBCをシーズン中に開催する可能性についても言及しています。
なぜシーズン中の開催が検討されているのか
3月開催には、国際大会ならではの難しさがあります。
MLB選手は大会終了後、所属球団に戻ってレギュラーシーズンに備えなければなりません。
そのため、球団が選手の起用に制限を設けるケースがあります。
特に投手は、シーズン開幕に向けた調整段階にあるため、投球数や登板回数に制約が設けられることがあります。
また、球団側が選手の負傷リスクを考慮し、代表チームへの派遣に慎重になる場合もあります。
2026年大会でも、こうした選手起用の制限が話題になりました。
シーズン中であれば、選手はすでに実戦レベルのコンディションに仕上がっているため、より高い競技水準で大会を実施できる可能性があります。
マンフレッド・コミッショナーが語った構想
マンフレッド氏は、シーズン中のトーナメントについてMLB内部でも議論してきたことを明らかにしました。
「もしシーズン中のトーナメントを本格的に検討するのであれば、WBCは理想的な機会になり得る」
この発言の要点は、単に開催月を変更するという話ではないことです。
WBCをMLBのシーズンと共存できる国際大会に再設計し、世界最高峰の選手が参加しやすい環境をつくる構想が含まれています。
シーズン中開催のメリットと課題
| 比較項目 | 3月開催 | シーズン中開催 |
|---|---|---|
| 選手の状態 | 春季キャンプ中の調整段階 | 実戦経験を積んだ状態 |
| 投手の起用 | 投球数や登板制限が課題 | 制限緩和の可能性 |
| 球団との調整 | 開幕準備との兼ね合い | 公式戦の日程調整が必要 |
| ファンの注目 | 開幕前の国際大会 | シーズン中の大型イベント |
| 主な課題 | 選手の派遣制限 | MLB公式戦の中断や日程変更 |
シーズン中開催にはメリットがある一方、簡単に実現できるわけではありません。
MLBの公式戦を一定期間中断するのか、休養日を拡大するのか、あるいはリーグ全体の日程を組み替えるのかという問題が残ります。
加えて、MLBは2028年までFOXとのオールスターゲームに関する放送契約上の義務を抱えていることも、マンフレッド氏が説明した検討材料の一つです。
したがって、次回大会がシーズン中に開催されると決まったわけではありません。
2029年または2030年という開催年の選択と、3月からシーズン中への開催時期変更は、分けて考える必要があります。
【次回WBCの開催地・日程】日本開催や東京ドームの可能性は?
次回大会を楽しみにしている日本の野球ファンにとって、気になるのが開催地です。
2026年大会では、東京、ヒューストン、サンフアン、マイアミなどが試合会場となりました。
特に東京では日本代表の試合が開催され、アメリカではマイアミのローンデポ・パークで決勝が行われています。
次回のWBC開催地はどこになる?
2026年10月31日時点で、次回大会の開催都市や球場は正式発表されていません。
そのため、以下のような予想を確定情報として扱うことはできません。
- 東京ドームで日本代表の試合が開催される
- アメリカの特定都市が決勝会場になる
- 日本とアメリカの共同開催になる
- 前回と同じ都市がすべて会場に選ばれる
過去の大会では複数の国・都市が会場を担当してきましたが、次回も同じ方式になるかどうかは未定です。
WBC開催日程は3月になるのか?
こちらも正式決定を待つ必要があります。
これまでのWBCは主に3月に開催されてきたため、従来方式が継続されるなら春季キャンプ期間が有力な候補になります。
しかし、シーズン中開催の構想が実現すれば、夏など別の時期に変更される可能性もあります。
つまり、開催年が2029年または2030年と見込まれていても、開催月や試合開始日までは予測できません。
次回WBCの公式発表で確認すべき情報
正式発表があった際には、次の項目を確認すると大会の全体像を把握できます。
1. 大会の正式な開催年
2. 開幕日と決勝日
3. 予選ラウンドの開催都市
4. 準々決勝・準決勝・決勝の会場
5. 出場国と予選方式
6. 日本代表の試合日程
特に重要なのは、MLBやWBCの公式発表と、関係者の発言を区別することです。
マンフレッド氏の発言は開催年を考える重要な材料ですが、正式な大会日程の発表とは異なります。
【2026年WBC大会結果】侍ジャパンの次回大会はどうなる?
次回のWBCを考えるうえで、2026年大会の結果も押さえておきたいところです。
2026年大会では、ベネズエラが決勝でアメリカを3対2で破り、初優勝を果たしました。
決勝は3月17日にマイアミのローンデポ・パークで開催され、ベネズエラは9回の攻撃で勝ち越しに成功しています。
2026年大会の日本代表はベスト8で敗退
日本代表は2023年大会の優勝国として連覇を目指しましたが、準々決勝でベネズエラに8対5で敗れました。
この試合では、ベネズエラが6回に勝ち越しの3ラン本塁打を放ち、日本を突き放しました。
日本は準決勝に進出できず、ベネズエラがそのまま決勝へ進んで優勝しています。
2023年大会で世界一になった侍ジャパンにとって、2026年大会は厳しい結果となりました。
一方、2026年大会全体では観客動員が約162万人に達し、47試合を通じて過去最高を記録しました。これは2023年の記録を約24%上回る数字です。
大会の注目度が高まっていることは、次回大会の開催方式を見直す議論にも影響していると考えられます。
侍ジャパンの次回大会に向けた注目点
次回大会に向けて、日本代表では以下のポイントが注目されます。
1. MLB組とNPB組の選手選考
大谷翔平選手をはじめとするMLB所属選手と、国内プロ野球で活躍する選手がどのような形で代表に集まるのかが焦点です。
2. 投手陣の起用方法
WBCでは球数制限や所属球団との調整が重要になります。シーズン中開催が実現すれば、投手の起用方法にも変化が生じる可能性があります。
3. 2026年大会の敗退を踏まえたチームづくり
2026年大会でベネズエラに敗れた経験を、次回の国際大会にどう生かすかが注目されます。
ただし、次回の代表監督、選手選考、代表メンバーは開催時期や大会方式も決まっていない段階であり、現時点で確定したものではありません。
侍ジャパンの次回大会は、開催年の正式決定とともに具体的な準備が進んでいくことになります。
【次のWBCはいつに関するよくある質問(FAQ)】
Q1:次のWBCは2029年と2030年のどちらに開催されますか?
A1:2026年10月31日時点では未決定です。MLBのロブ・マンフレッド・コミッショナーが2029年または2030年に言及しています。2028年ロサンゼルス五輪との日程調整が判断材料になります。
Q2:次回WBCは2029年3月に開催されますか?
A2:2029年3月開催は確定していません。従来どおり春季キャンプ期間に実施する可能性がある一方、シーズン中開催の構想も浮上しています。
Q3:次回WBCの開催地は日本や東京ドームになりますか?
A3:開催地は未発表です。東京ドームが次回大会の会場になるという公式発表もありません。
Q4:2028年ロサンゼルス五輪とWBCは関係がありますか?
A4:あります。MLB選手の五輪参加が実現した場合、2028年7月の五輪と2029年春のWBCの間隔が短くなるため、2030年開催も検討されています。
Q5:WBCは毎回4年おきに開催される大会ですか?
A5:必ずしも4年周期ではありません。2009年は2006年から3年後、2013年と2017年は4年後、2023年は新型コロナの影響で6年後、2026年は3年後の開催でした。
Q6:2026年WBCの優勝国はどこですか?
A6:ベネズエラです。決勝でアメリカを3対2で破り、WBC初優勝を達成しました。日本は準々決勝でベネズエラに8対5で敗れています。
まとめ:次回WBCは2030年も有力、正式発表を待とう
次のWBCは、2029年または2030年の開催が見込まれています。2026年3月にロブ・マンフレッド・コミッショナーが両方の開催年に言及したことで、次回大会の方向性が明らかになってきました。
特に2030年開催が検討される背景には、2028年ロサンゼルス五輪との日程調整があります。MLB選手の五輪参加が実現すれば、2029年春にWBCを開催することによる選手の負担も考慮しなければなりません。
加えて、WBCを春季キャンプ期間からMLBシーズン中に移す構想も浮上しています。実現すれば、トップ選手の参加環境や投手の起用方法など、大会のあり方そのものが変わる可能性があります。
今後、読者が注目すべきなのは次の3点です。
- 開催年:2029年と2030年のどちらに決まるか。
- 開催方式:従来の3月開催か、シーズン中開催か。
- 開催地:東京を含むアジアの会場やアメリカの決勝会場がどこになるか。
2026年10月31日現在、次回WBCの開催年・開催日程・開催地はいずれも正式発表前です。侍ジャパンの世界一奪還を見届けるためにも、MLBやWBCの公式発表、NPB、侍ジャパンの公式情報を確認しながら、次回大会の動向を追っていきましょう。