ヤクザの組長とは、暴力団組織の頂点に立ち、構成員や傘下組織を統制する最高幹部を指します。組長の下には、ナンバー2に当たる若頭や本部長、舎弟頭などの幹部が配置され、親分・子分という独特の上下関係によって組織が構成されています。ただし、組長の権限や役職の名称は団体によって異なり、全国共通の組織図が存在するわけではありません。
2026年11月現在、暴力団を取り巻く状況は大きく変化しています。警察庁が2026年4月に公表した「令和7年における組織犯罪の情勢」によると、2025年末の暴力団構成員等は1万7,600人で、21年連続の減少となり過去最少を更新しました。一方、匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)との関係や、山口組分裂後の対立構造など、新たな課題も浮かび上がっています。組長の役割から歴代の山口組組長、暴力団対策法による法的責任、2026年最新の組織情勢まで、公的資料と報道をもとに解説します。
【基本知識】ヤクザの組長とはどんな立場?役割と若頭との違い

ヤクザの組長とは、暴力団組織における最高位の代表者です。一般企業に置き換えれば社長や代表取締役に近い位置ですが、実際には暴力や威圧を背景とする組織の統制という、一般企業とは根本的に異なる性質を持っています。
組長は組織の代表として上位幹部を統制し、組織全体に関する意思決定を行う立場にあります。傘下組織を持つ大規模団体では、複数の組織の代表者が系列の中に組み込まれることもあります。
組長が担う主な役割
暴力団の組長に関連する役割は、大きく次のように整理できます。
- 組織の代表:団体を対外的に代表する最高位の人物。
- 組織の統制:幹部や構成員の上下関係を統括する。
- 人事・地位の決定:組織内部の役職や処遇に関する権限を持つ。
- 傘下組織との関係:直系組織などの代表者との関係を管理する。
- 組織上の責任:一定の条件を満たす場合、法律に基づく損害賠償責任を負う。
ただし、これらは暴力団の組織構造を説明するための一般的な整理です。実際の権限配分や意思決定の仕組みは、団体の規模や内部事情によって異なります。
組長と若頭の違いは?
組長と若頭の最大の違いは、組織における序列と役割です。
組長が組織の頂点に立つ代表者であるのに対し、若頭は組長に次ぐナンバー2の幹部に位置付けられます。
若頭は、組織内部の調整や幹部間の連絡、構成員の統制などを担う役職として知られています。組長が組織全体の代表であるならば、若頭はその下で組織運営を支える立場です。
なお、若頭に就任した人物が必ず次期組長になるわけではありません。後継者として注目される場合はありますが、役職の就任と組長の襲名は別の問題です。
【組織図】親分・子分の関係と暴力団の階級構造
暴力団の特徴として知られるのが、親分・子分という独特の人間関係です。一般社会の上下関係とは異なり、擬制的な親子関係や兄弟関係を通じて、組織への帰属意識や上下関係を形成してきました。
親分・子分の関係を形成する「盃事」
親分・子分の関係を象徴する慣習が「盃事(さかずきごと)」です。
警察庁の平成5年版警察白書では、暴力団内部の関係について、盃事を通じて首領と構成員を親子に擬し、先輩の構成員とは兄弟に擬する関係が形成されると説明しています。
ここでいう親子や兄弟は、法律上の親族関係ではありません。組織内部の序列や忠誠関係を象徴する、擬制的な血縁関係です。
親分と子分という呼称には、単なる年齢や経験の違いだけでなく、上位者への服従や組織への帰属意識が反映されています。
暴力団の組織図と代表的な階級
暴力団の組織は、一般的に組長・会長を頂点として、複数の幹部や構成員が階層的に配置されます。
- 組長・会長:組織の最高責任者。団体の代表を務める。
- 若頭:組長に次ぐ幹部。ナンバー2に当たる。
- 舎弟頭:組織内の上位幹部で、舎弟関係などに関わる役職。
- 本部長:組織内部の管理や連絡調整などを担う幹部。
- 若頭補佐:若頭を補佐する役職。
- 直参:上位組織の組長と直接的な上下関係を持つ構成員や傘下組織の代表者。
- 傘下組織の構成員:系列下にある組織に所属する構成員。
この階級構造は、団体によって役職の名称や序列が異なります。例えば、住吉会や稲川会では、組長ではなく会長という呼称が使われることがあります。
また、若頭に相当する役職の名称も団体によって異なるため、すべての暴力団に共通する固定的な組織図があるわけではありません。
重要なのは、暴力団の組織構造が単純な個人間の上下関係ではなく、上位団体と傘下団体を含む多層的な構造になっている点です。
【歴代組長】山口組の歴史と2026年現在の組長は誰?
「ヤクザの組長」という検索で特に関心を集めるのが、国内最大規模の指定暴力団として知られる六代目山口組です。
山口組は1915年に神戸で結成された組織で、歴代の組長によって組織の規模や内部体制が変化してきました。
山口組の歴代組長一覧
山口組の歴代組長は、一般に次の6人として整理されています。
- 初代・山口春吉(1915~1925年):山口組の創設者。神戸を拠点に組織の基礎を築いた人物。
- 二代目・山口登(1925~1942年):山口春吉の実子で、父親から組織を引き継いだ。
- 三代目・田岡一雄(1946~1981年):山口組の全国的な勢力拡大を進めた人物として知られる。
- 四代目・竹中正久(1984~1985年):組長就任後、後継をめぐる対立が深刻化し、山一抗争につながった。
- 五代目・渡辺芳則(1989~2005年):組織の再編と勢力維持を進めた人物。
- 六代目・司忍(2005年~):本名は篠田建市。六代目山口組の組長として知られる。
なお、各代の間には組長不在の時期や代行者が存在したため、上記は歴代組長の主要な襲名時期を整理したものです。
三代目・田岡一雄が山口組の歴史で注目される理由
歴代組長の中でも、三代目の田岡一雄は山口組の歴史を語る際に重要な人物です。
1946年に三代目を継承した田岡は、神戸を拠点とする組織を全国規模へと拡大させました。港湾関係や興行など、当時の社会・経済活動との関わりを通じて組織の影響力を強めた時代として知られています。
1981年に田岡が死去すると、後継者をめぐる内部対立が表面化しました。その後、1984年に竹中正久が四代目を継承しましたが、反対派が一和会を結成し、1985年から1987年にかけて山一抗争が発生しました。
この出来事は、組長の交代が単なる人事ではなく、組織の分裂や社会的な治安問題につながり得ることを示した歴史的な事例です。
2026年現在の六代目山口組組長は司忍
2026年11月現在、六代目山口組の組長として公的資料に記載されている人物は、篠田建市(通称・司忍)です。
静岡県警察が2026年6月に更新した暴力団対策資料では、同年5月末時点の指定暴力団一覧において、六代目山口組の代表者として篠田建市の名前が掲載されています。
また、2025年4月18日には、六代目山口組のナンバー2に当たる若頭が交代したと神戸新聞が報道しました。
報道によると、それまで若頭を務めていた高山清司が新設された相談役に就任し、後任には竹内照明が就きました。組長の篠田建市からの後継を視野に入れた動きとの見方も伝えられていますが、組長交代が決定したという発表ではありません。
この人事は、歴代組長の継承問題と同様に、組織の将来を考えるうえで注目された動きです。
【勢力図・分裂の経緯】六代目山口組・神戸山口組・絆會・池田組の関係
現在の暴力団情勢を理解するには、六代目山口組の分裂と、その後に形成された組織間の関係を押さえる必要があります。
2015年の山口組分裂はなぜ起きた?
2015年8月27日、六代目山口組から直系組長13人が離脱し、神戸山口組を結成しました。
神戸山口組の組長には、山健組の井上邦雄が就任しました。
分裂の背景として報じられたのは、六代目山口組における弘道会を中心とした組織運営への反発や、高額な上納金制度などをめぐる不満です。組織内部の運営方針や権限配分をめぐる対立が、分裂の大きな背景になったとされています。
その後、神戸山口組も内部対立によって分裂します。
- 2015年8月:六代目山口組から離脱した組織が神戸山口組を結成。
- 2017年4月:神戸山口組の傘下組織の一部が離脱し、任侠団体山口組の結成を表明。
- 2020年2月:任侠山口組が絆會に名称を変更。
- 2020年:池田組も神戸山口組から離脱し、独立した組織として活動。
分裂後は各団体の対立が続き、銃器を使用した事件なども発生しました。警察は暴力団対策法に基づく特定抗争指定などを通じて、一般市民への被害を防ぐための規制を強化してきました。
2025年末の主要6団体の構成員数を比較
警察庁の2025年末統計を基にした主要6団体の勢力は、次のようになっています。構成員と準構成員等を分けて見ると、各団体の規模の違いが分かります。
| 団体名 | 構成員 | 準構成員等 | 合計 | 関係・位置付け |
|---|---|---|---|---|
| 六代目山口組 | 約3,100人 | 約3,200人 | 約6,300人 | 山口組の本流 |
| 神戸山口組 | 約110人 | 約170人 | 約280人 | 2015年の分裂で結成 |
| 絆會 | 約50人 | 約70人 | 約120人 | 神戸山口組から分裂した系列 |
| 池田組 | 約30人 | 約40人 | 約70人 | 神戸山口組から独立 |
| 住吉会 | 約2,100人 | 約1,100人 | 約3,200人 | 独立した主要団体 |
| 稲川会 | 約1,600人 | 約1,000人 | 約2,600人 | 独立した主要団体 |
出典:警察庁の2025年末統計を基にしたnippon.comの集計。人数は概数で、前年比は省略。各団体の数値の合計と公表される全体の概数には端数差が生じる場合があります。
注目すべきなのは、六代目山口組の構成員等が約6,300人である一方、神戸山口組、絆會、池田組の3団体は、それぞれ大きく規模を縮小している点です。
また、六代目山口組、神戸山口組、絆會、池田組、住吉会、稲川会の主要6団体を合わせると、構成員等は約1万2,500人となり、全国の暴力団構成員等の約71%を占めています。
2026年の特定抗争指定はどう変化した?
2026年には、山口組分裂をめぐる特定抗争指定に重要な変化がありました。
最初に、六代目山口組と池田組の間では、約2年間にわたって抗争とみられる事件が発生していなかったことなどから、2026年9月8日に特定抗争指定が解除されました。山口組分裂をめぐる指定の解除は初めてのことです。
続いて、六代目山口組と絆會についても、2026年9月21日に指定が解除されました。対立事件が一定期間発生していないことや、組員への聞き取りなどを踏まえた判断と報じられています。
ただし、山口組分裂をめぐる対立がすべて終結したわけではありません。
六代目山口組と神戸山口組については、2026年10月5日に特定抗争指定の延長が公示されました。指定期間は2027年1月6日までです。警戒区域では、事務所の使用や、おおむね5人以上での集会などが制限されています。
つまり、2026年11月現在の状況は、池田組と絆會との間の指定は解除されたものの、神戸山口組との対立については規制が続いているというものです。
【法律と責任】指定暴力団の仕組みと暴力団対策法、組長の逮捕
暴力団の組長を理解するうえで欠かせないのが、暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律、いわゆる暴力団対策法(暴対法)です。
この法律は1992年3月に施行され、暴力団員による不当な要求行為などを規制するとともに、対立抗争による市民生活への危険を防止することを目的としています。
指定暴力団とは?指定される仕組み
指定暴力団とは、暴力団対策法第3条に基づき、都道府県公安委員会が指定した暴力団を指します。
指定に当たっては、主に次のような要件が関係します。
- 暴力団の威力を利用した資金獲得を実質的な目的としていること。
- 幹部や構成員に占める犯罪経歴保有者の割合など、法律で定められた要件を満たすこと。
指定されると、暴力的要求行為の禁止や中止命令など、法律に基づく規制の対象となります。
静岡県警察が公表した2026年5月末時点の資料では、全国の指定暴力団は24団体です。六代目山口組、住吉会、稲川会、神戸山口組、絆會、池田組などが含まれています。
なお、指定暴力団になることは、団体の存在そのものを直ちに禁止することと同じではありません。法律に基づく指定によって、構成員の不当な行為や組織活動に対する規制を強化する制度です。
暴力団対策法で組長が負う損害賠償責任
組長や代表者等にとって特に重要なのが、暴力団対策法第31条と第31条の2に定められた損害賠償責任です。
第31条:対立抗争に係る損害賠償責任
指定暴力団同士の対立抗争などに関連して、所属する指定暴力団員が凶器を使用した暴力行為を行い、第三者の生命・身体・財産を侵害した場合、一定の要件の下で組織の代表者等が損害賠償責任を負います。
第31条の2:威力利用資金獲得行為に係る損害賠償責任
指定暴力団員が組織の威力を利用して資金を獲得する行為に関連し、他人の生命・身体・財産を侵害した場合、一定の要件の下で代表者等にも損害賠償責任が及びます。法律には、代表者等が資金や地位を得ていない場合などの例外も定められています。
この制度の重要な点は、組長自身が現場で直接行為をしていなくても、法律の定める条件に該当すれば民事上の賠償責任を問われる可能性があることです。
組長は部下が逮捕されると自動的に逮捕される?
ここには誤解が少なくありません。
組長という肩書があるだけで、部下が起こしたすべての犯罪について自動的に刑事責任を負うわけではありません。
刑事責任については、本人が犯罪に関与したか、指示や共謀などが認められるかといった具体的な証拠に基づいて判断されます。組織の代表者であることと、個別の犯罪について刑事責任を負うことは別問題です。
一方、前述の暴力団対策法に基づく損害賠償責任は、一定の条件を満たした場合に代表者等へ及ぶ民事上の責任です。
したがって、ニュースで組長の逮捕が報じられた場合も、逮捕容疑、起訴の有無、裁判の結果を区別して確認する必要があります。逮捕されたことだけで有罪が確定するわけではありません。
【2026年最新】ヤクザの組長を取り巻く実態とトクリュウとの関係
2026年の暴力団情勢を読み解くうえで、最も重要な数字が2025年末の構成員等1万7,600人です。
警察庁が2026年4月に公表した「令和7年における組織犯罪の情勢」では、暴力団の勢力縮小が続く一方で、匿名・流動型犯罪グループなどとの関係が新たな治安上の課題として取り上げられています。
暴力団構成員等は1万7,600人で過去最少
2025年末の全国の暴力団構成員等は、前年比約1,200人減の1万7,600人でした。
内訳は次のとおりです。
- 暴力団構成員:約9,400人
- 準構成員等:約8,200人
- 構成員等の合計:約1万7,600人
構成員は前年より約500人、準構成員等は約700人減少しています。
ここでいう準構成員等とは、正式な構成員ではないものの、暴力団と関係を持ち、その威力を背景に不法行為を行うおそれがある者や、組織に資金・武器などを供給するなどして運営に協力する者を指します。
したがって、1万7,600人という数字を、そのまま正式な組員の人数として理解するのは正確ではありません。
また、2025年の暴力団構成員等の検挙人員は7,335人で、前年より914人減少しました。こちらも過去最少となっています。
暴力団が減少している主な理由
勢力縮小の背景には、複数の社会的要因があります。
- 暴力団排除条例の浸透:全国の自治体で暴力団排除の取り組みが進み、一般企業や市民との関係が制限されている。
- 暴力団対策法の強化:不当な要求行為や抗争への規制が強まり、組織活動への制約が拡大した。
- 資金獲得活動の困難化:金融機関や企業、行政との取引が難しくなり、従来型の資金獲得が制限されている。
- 構成員の高齢化:組員の高齢化や新規加入の減少も、勢力縮小の背景にある。
ただし、構成員の減少がそのまま組織犯罪の消滅を意味するわけではありません。
匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)との関係
2026年の組織犯罪情勢で大きな注目を集めているのが、匿名・流動型犯罪グループ、通称トクリュウです。
トクリュウとは、SNSなどを通じて緩やかにつながり、犯罪の内容や状況に応じてメンバーが入れ替わる匿名性の高い犯罪グループを指します。
従来型の暴力団と異なり、必ずしも明確な組織名や固定的な上下関係を持たず、実行犯や関係者が流動的に入れ替わる特徴があります。
警察庁の2026年4月公表資料では、トクリュウの中核的人物として、暴力団構成員や元構成員、暴走族OBグループの関係者、風俗営業等関係グループの関係者、外国人犯罪組織の関係者などが確認されています。
加えて、警察庁は暴力団とトクリュウの関係について、次のような実態を分析しています。
- 暴力団が匿名・流動型犯罪グループを配下に置き、犯罪行為を分担させるケース。
- トクリュウ側が暴力団に資金を供与し、その威力を利用するケース。
- 暴力団が海外の外国人犯罪組織と連携する際に、トクリュウが結節点となるケース。
- 暴力団や外国人犯罪組織が、海外拠点の管理などに関与するケース。
2025年にトクリュウによるものとみられる主な資金獲得犯罪で検挙された人員は、合計6,679人でした。内訳では詐欺が3,075人、薬物事犯が1,887人、窃盗が1,020人などとなっています。
この数字はトクリュウに関連するとみられる犯罪の検挙人員であり、暴力団構成員の人数や、トクリュウ全体の所属人数を示すものではありません。
また、すべてのトクリュウが暴力団の傘下にあるわけでもありません。両者の関係は、資金供与や人脈、犯罪への関与など、個別の実態に応じて異なります。
この変化から分かるのは、暴力団の人数が減少しても、組織犯罪の担い手や資金獲得の形態が変化しているということです。
【誤解を検証】ヤクザの組長に関するよくあるイメージと実際の違い
映画やドラマ、漫画などでは、ヤクザの組長が絶対的な権力を持つ人物として描かれることがあります。しかし、フィクションの演出と現実の暴力団組織は分けて理解する必要があります。
誤解1:組長は全国のヤクザを統括している
これは誤りです。日本に存在する暴力団は複数の独立した団体から構成されており、全国の暴力団を一人の組長が統括しているわけではありません。
六代目山口組の組長は同組織の代表者であり、住吉会や稲川会など別団体の代表者とは異なる立場です。
誤解2:若頭になれば次の組長になれる
若頭は組長に次ぐ重要な役職ですが、若頭への就任が次期組長への就任を保証するわけではありません。組織内の人事や後継問題は、それぞれの団体の事情によって異なります。
誤解3:暴力団構成員が減れば治安問題も解消する
これも単純には判断できません。暴力団の勢力縮小は重要な変化ですが、トクリュウや外国人犯罪組織との関係、特殊詐欺などの資金獲得犯罪も治安対策上の課題になっています。
2026年の状況を正しく理解するには、暴力団の構成員数だけでなく、検挙人員、犯罪の種類、組織間の関係、抗争指定の状況などを合わせて見ることが大切です。
情報を見極めるための3つの判断基準
ヤクザの組長や暴力団の現状について情報を調べる際には、次の3点を確認すると、誤解を避けやすくなります。
- 情報の時点:構成員数や組長の人事は、何年何月時点の情報なのかを確認する。
- 情報の種類:警察庁の公的統計、報道による関係者情報、SNS上の未確認情報を区別する。
- 法的な状況:逮捕、起訴、判決、指定解除など、法律上の手続きがどの段階にあるのかを確認する。
特に、歴代組長や現在の組長に関する情報は、過去の報道が検索結果に残り続けるため、掲載日と対象時点を確認することが欠かせません。
【ヤクザの組長】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:ヤクザの組長と若頭ではどちらが偉い?
A1:組織の序列では組長が上です。組長は最高位の代表者で、若頭はその下に位置するナンバー2の幹部です。ただし、実際の権限や担当範囲は団体によって異なります。
Q2:2026年現在、六代目山口組の組長は誰?
A2:2026年5月末時点の静岡県警察の公表資料では、篠田建市(通称・司忍)が代表者として記載されています。2025年4月には若頭が竹内照明に交代したことも報道されています。
Q3:2025年末のヤクザの構成員数は何人?
A3:警察庁の2026年4月公表資料によると、暴力団構成員等は約1万7,600人です。このうち正式な暴力団構成員は約9,400人、準構成員等は約8,200人で、いずれも全体として過去最少を更新しています。
Q4:暴力団の組長は部下の犯罪でも損害賠償責任を負う?
A4:一定の条件を満たす場合、暴力団対策法第31条や第31条の2に基づき、組織の代表者等が損害賠償責任を負うことがあります。ただし、部下の犯罪について刑事責任まで自動的に負うわけではありません。
Q5:2026年現在、山口組の分裂抗争は終わった?
A5:すべてが終結したわけではありません。六代目山口組と池田組との特定抗争指定は2026年9月8日に解除され、絆會との指定も同月21日に解除されました。一方、神戸山口組との特定抗争指定は2027年1月6日まで延長されています。
まとめ:【プロの結論】ヤクザの組長の現在と今後の暴力団情勢
ヤクザの組長とは、暴力団組織の頂点に立つ代表者であり、若頭や本部長などの幹部を通じて組織全体を統制する立場です。親分・子分という擬制的な血縁関係や、直系・傘下組織を含む階層構造が、その組織的な特徴として知られています。
歴代の山口組組長を振り返ると、三代目田岡一雄による勢力拡大、四代目竹中正久の時代に起きた山一抗争、そして六代目司忍の時代に起きた2015年の分裂など、組長の交代や内部対立が組織の歴史を大きく左右してきました。
一方、2026年の実態を示す警察庁の統計では、暴力団構成員等は1万7,600人まで減少しています。暴力団対策法や暴力団排除条例の浸透によって、従来型の組織運営や資金獲得活動は厳しい制約を受けています。
しかし、トクリュウとの関係や犯罪の匿名化、海外の犯罪組織との接点など、組織犯罪の構造は変化しています。山口組をめぐっても、池田組・絆會との特定抗争指定が解除される一方、神戸山口組との指定は継続しており、全面的な沈静化には至っていません。
【プロの結論】ヤクザの組長を理解する際に重要なのは、肩書や歴史上の人物像だけで判断しないことです。組織の代表者としての立場、暴力団対策法による民事上の責任、構成員数の推移、分裂後の組織関係、トクリュウとの接点を総合的に見る必要があります。
2026年以降の暴力団情勢を読み解くうえでは、単純な人数の減少だけでなく、組織の不透明化や犯罪形態の変化、地域社会への影響を継続的に注視が必要です。
主な根拠資料: 警察庁「令和7年における組織犯罪の情勢」、警察庁「平成5年版警察白書」、e-Gov法令検索「暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律」、静岡県警察の2026年指定暴力団資料、神戸新聞・関西テレビ・サンテレビの2025~2026年報道。