フォーデイズと宗教の関係を調べるうえで、最も重要なのが、旧統一教会の裁判記録に登場する「フォーデイズ」という言葉です。
実際に、裁判所が公開している旧統一教会をめぐる損害賠償請求事件の判決文には、「フォーデイズ」と呼ばれる修練会が記載されています。しかし、ここで使われている名称は、現在の健康食品会社フォーデイズ株式会社を指しているわけではありません。
旧統一教会の裁判記録に登場するフォーデイズとは?
判決文によると、元信者の一人は1984年7月26日から29日まで、埼玉県秩父市にあったホテル天望閣で開催された修練会「フォーデイズ」に参加しました。
この修練会では、旧統一教会の教義である統一原理に関する講義や、参加者との面接などが行われたと記録されています。
さらに別の元信者についても、1986年12月31日から1987年1月3日までの4日間、秩父の天望閣で開催された「フォーデイズ」に参加した経緯が記載されています。こちらの記録では、統一原理についての長時間の講義や、献身を勧める面接についても触れられています。
つまり、旧統一教会の裁判記録に登場するフォーデイズは、4日間の合宿形式で行われた宗教的な修練会です。
決定的な違いは会社の創業時期
両者の関係を判断するうえで、見落とせないのが年代です。
フォーデイズ株式会社の公式会社概要によると、同社の創業は1997年4月です。一方、裁判記録に登場する修練会は1984年と1986年に開催されています。
修練会の開催時期は、会社の創業よりも11年以上前です。したがって、裁判記録に登場する1980年代の修練会を、1997年創業のフォーデイズ株式会社が開催した企業活動として扱うことはできません。
また、フォーデイズ株式会社の公式説明では、社名には「重ねゆく日々のために」という意味が込められているとされています。
名称の一致だけで企業と宗教団体の組織的な関係を認定することはできません。少なくとも、今回確認できる裁判記録は、現在のフォーデイズ株式会社と旧統一教会との提携や組織的な関係を示すものではありません。
噂と確認できる事実を比較
この比較から分かるのは、検索結果で同じ名称が表示されても、対象となる時代や組織、活動内容まで確認する必要があるということです。
【会社の正体】フォーデイズ株式会社の会社概要と2026年最新の事業実態

フォーデイズ株式会社は、東京都中央区に本社を置く健康食品・化粧品の開発販売会社です。宗教法人ではなく、会員制の販売システムを採用している一般企業です。
フォーデイズ株式会社の基本情報
公式サイトに掲載されている会社概要を整理すると、次のようになります。
- 会社名:フォーデイズ株式会社
- 創業:1997年4月
- 代表者:代表取締役社長・和田佳子
- 資本金:4,500万円
- 本店所在地:東京都中央区日本橋茅場町
- 主な事業:健康食品および化粧品の開発・販売
- 従業員数:252名(臨時従業員を含む)
同社は核酸を主要な研究テーマとしており、主力商品の一つが核酸ドリンク「ナチュラルDNコラーゲン」です。化粧品やサプリメントなども取り扱っています。
2026年3月期の売上高は303億円超
2026年6月23日に公表された同社の決算発表によると、2026年3月期の売上高は303億6,100万円でした。
前期と比較すると1.7%の減少です。経常利益は26億8,900万円、当期純利益は17億8,300万円となっています。
事業別では、健康食品事業の売上高が229億1,600万円、化粧品事業が74億4,500万円でした。健康食品では主力の核酸ドリンクを中心に展開し、化粧品では主力商品のリニューアルなどを進めています。
また、2026年3月には機能性表示食品の第6弾として「脳活ゼリー」を発売したことも発表されています。
こうした数字や商品展開から、2026年現在も同社が健康食品・化粧品事業を継続していることが分かります。
なぜ宗教と混同されやすいのか?
フォーデイズが宗教と関連付けられる背景には、複数の要因があります。
一つは、旧統一教会の裁判記録に同名の修練会が登場することです。もう一つは、フォーデイズ株式会社が採用しているネットワークビジネスの販売形態です。
ネットワークビジネスでは、商品を購入するだけでなく、会員同士の交流や紹介活動、商品説明会などが販売活動に関わります。人間関係を通じて組織が広がる仕組みは、一般的な店舗販売とは異なるため、外部の人から見ると独特の集団活動に映ることがあります。
加えて、後述する2017年の行政処分も、企業に対する不信感を強めた要因です。ただし、組織的なつながりや勧誘活動の存在と、宗教団体であることは別の問題です。
【過去の行政処分】2017年に消費者庁が6か月の業務停止命令を出した理由
フォーデイズを語る際、避けて通れないのが2017年11月24日の消費者庁による行政処分です。
これは単なるネット上の噂や口コミではありません。消費者庁が公表した公式資料に記録されている行政処分です。
2017年11月24日に公表された処分内容
消費者庁は、フォーデイズ株式会社に対し、特定商取引法に基づいて連鎖販売取引の一部停止を命じました。
停止期間は2017年11月25日から2018年5月23日までの6か月間です。
対象となったのは、連鎖販売取引に関する新規勧誘、申込受付、契約締結でした。会社の全事業を永久に停止させる処分ではなく、特定の取引についての一部業務停止命令です。
消費者庁が認定した2つの違反行為
今回の処分で認定された違反は、次の2点です。
1.氏名等不明示
消費者庁の発表によると、勧誘者は遅くとも2016年11月頃以降、事前の連絡なく相手の自宅を訪問し、「ちょっと、上がってもいいですか」などと告げていました。
その際、勧誘に先立って会社名や販売目的、対象商品を明らかにしていなかったと認定されています。
つまり、相手が健康食品の販売や会員登録の勧誘を受けると事前に理解できない状態で、営業活動が行われていたという問題です。
2.不実告知(商品の効能)
もう一つは、主力商品の「ナチュラルDNコラーゲン」に関する説明です。
消費者庁は、勧誘者が商品にそのような効能がないにもかかわらず、次のような説明をしていたと認定しました。
「これを飲んだら目が治ります。」
「ガンが治った人もいる。」
健康食品を摂取することで、病気の治療や予防、症状の改善ができるかのように説明していたことが問題となりました。
このため消費者庁は、購入者に対して商品にはそのような効能がないことを通知するよう会社に指示しています。
行政処分後、会社はどのように対応したのか?
フォーデイズ株式会社は2018年5月24日、一部業務停止命令の期間終了に伴い、新規契約業務を再開したと発表しました。
同社の公表資料によると、再発防止に向けて次のような取り組みを進めたとしています。
- 勧誘・契約時に使用する書面の刷新
- コンプライアンス講習とテストに合格した会員に勧誘資格を付与
- 会員の違反行為に対する処分制度の導入
- 75歳以上の新規登録者に対する家族確認
- 外部有識者によるコンプライアンス監視委員会の設置
これらは同社自身が公表した改善策です。対策を公表したことと、その後の勧誘活動がすべて適正だったことは同義ではありません。現在の勧誘を評価する際にも、実際の説明内容や契約条件を確認する必要があります。
【仕組みを解説】フォーデイズのネットワークビジネスと連鎖販売取引の実態
フォーデイズが宗教と混同される理由を理解するには、同社の販売形態を知ることも欠かせません。
同社が採用しているのは、一般にネットワークビジネス、MLM(マルチレベルマーケティング)と呼ばれる連鎖販売取引です。
連鎖販売取引とは?
消費者庁の特定商取引法ガイドによると、連鎖販売取引とは、個人を販売員として勧誘し、その人にも次の販売員を勧誘させることで販売組織を連鎖的に拡大していく取引形態です。
仕組みの基本は、商品を販売する人が新たな販売員を紹介し、その販売員も商品販売や紹介活動を行うというものです。
勧誘した人や組織内の販売実績に応じて、紹介者などに特定利益が発生する仕組みが設けられる場合があります。一方で、参加者には商品購入費や登録に伴う費用などの特定負担が発生します。
フォーデイズのビジネス構造を理解するポイント
同社の公式FAQでも、自社の取引形態をネットワークビジネス、連鎖販売取引、MLMと説明しています。
したがって、一般消費者が商品を購入するだけの通常の小売販売とは、販売経路や会員の役割が異なります。
特に、ビジネス参加を検討する場合には、商品価格だけでなく、毎月の購入条件、紹介報酬の計算方法、会員登録や退会の条件などを確認する必要があります。
連鎖販売取引は違法なのか?
ここは誤解が多いポイントです。
連鎖販売取引という仕組み自体は、特定商取引法によって規制されている取引形態であり、存在するだけで違法になるわけではありません。
一方で、勧誘時に会社名や勧誘目的を告げない行為、商品の性能や利益について事実と異なる説明をする行為、相手を威迫する行為などは禁止されています。
つまり、合法的な販売形態であっても、個別の勧誘や契約の進め方が違法になることはあります。2017年のフォーデイズへの行政処分も、この区別を理解するうえで重要な事例です。
勧誘を受けた際に確認したい5つのポイント
- 会社名:最初の段階でフォーデイズ株式会社の勧誘であることを説明しているか。
- 目的:商品購入の勧誘なのか、会員登録・ビジネス参加の勧誘なのか。
- 費用:初期費用、商品購入費、継続購入の条件はいくらか。
- 報酬:紹介報酬の発生条件や、実際に利益を得るために必要な販売活動は何か。
- 退会条件:解約方法、返品条件、クーリングオフの対象と期間はどうなっているか。
特に注意したいのは、「商品を飲むだけで収入になる」「友人を紹介すれば簡単に利益が出る」といった説明です。報酬が発生する条件と、実際に継続的な利益を得られるかどうかは別の問題です。
【核酸ドリンクの評判】商品の価値と宗教・ビジネスの問題は分けて考える
フォーデイズの主力商品として知られているのが、核酸ドリンク「ナチュラルDNコラーゲン」です。
同社はDNA・RNAなどの核酸や核タンパクに着目した製品開発を行っており、核酸ドリンクのほか、化粧品やサプリメントも販売しています。
核酸ドリンクにはどのような特徴がある?
公式の商品説明によると、「ナチュラルDNコラーゲン」には、核酸素材のほか、コラーゲンペプチド、アルギニン、プロテオグリカンを含むサケ鼻軟骨抽出物、ビタミン、ミネラルなどが配合されています。
同社は、これらを健康維持のための栄養補助食品として位置付けています。
核酸ドリンクの評判を見るときの注意点
商品に対する評価を判断する場合、飲みやすさや味、価格、配合成分、継続購入の負担などを分けて考えることが大切です。
一方、個人の体験談や愛用者の感想は、商品そのものの医学的な有効性を証明するものではありません。
特に、2017年の行政処分では、勧誘者が核酸ドリンクについて病気が治るかのような説明をしていたことが問題になりました。
健康食品は医薬品とは異なります。病気の治療や予防を目的として、医師が処方する医薬品の代わりに使用するものではありません。治療中の病気がある場合は、サプリメントの利用についても医師や薬剤師に相談することが大切です。
機能性表示食品なら国が効果を保証している?
フォーデイズは機能性表示食品も取り扱っていますが、ここにも誤解があります。
消費者庁の説明によると、機能性表示食品は、事業者が科学的根拠や安全性などの情報を販売前に届け出る制度です。特定保健用食品(トクホ)とは異なり、国が個別に審査して許可を与える制度ではありません。
したがって、機能性表示食品という表示があるからといって、国があらゆる健康効果を保証しているわけではありません。
購入時には、商品名だけで判断せず、届出番号、届出された機能性、摂取目安量、注意事項を確認が必要です。
商品購入とビジネス参加は別の判断
商品に興味がある人と、ネットワークビジネスに参加したい人では、確認すべき事項が違います。
健康食品として検討するなら、成分や価格、栄養面での必要性を基準に考えるべきです。ビジネスとして検討するなら、販売実績、継続費用、報酬条件、在庫リスク、人間関係への影響まで考える必要があります。
商品を気に入ったからといって、必ずしも会員や販売員になる必要はありません。逆に、収入を得る目的で参加するのであれば、商品そのものの魅力だけで判断しないことが大切です。
【プロの結論】フォーデイズを判断するときに押さえたい本質
フォーデイズについて考える際には、宗教との関係、過去の法令違反、現在の企業活動という3つの論点を混同しないことが重要です。
最初に、旧統一教会の裁判記録に出てくる「フォーデイズ」は、1980年代の宗教的な修練会です。1997年創業のフォーデイズ株式会社とは、年代も活動内容も異なります。同じ名称であることを理由に、両者を同一組織として扱うことはできません。
続いて、フォーデイズ株式会社には2017年の行政処分という明確な過去があります。これは消費者庁が公表した事実であり、会社の信頼性や勧誘方法を評価するうえで無視できない出来事です。
一方、2026年現在も同社は健康食品や化粧品を販売し、300億円を超える売上規模を持つ企業として事業を継続しています。企業活動が継続していることと、過去の問題がなかったことは同じではありません。
フォーデイズをおすすめできる人・慎重に考えるべき人
商品購入を検討する場合
- 成分や栄養表示を自分で確認できる人
- 価格と継続購入の負担を比較できる人
- 医薬品と健康食品の違いを理解している人
ビジネス参加を慎重に考えるべき人
- 安定した副収入をすぐに得たい人
- 商品を継続購入する費用を負担できない人
- 友人や親族への勧誘に抵抗がある人
- 報酬条件や解約条件を十分に理解できていない人
- 説明会や紹介者の話だけで契約を決めようとしている人
特に、健康食品の購入と販売員としての活動をセットで勧められた場合は、一度持ち帰って検討することをおすすめします。
宗教的な活動なのか、一般企業の販売活動なのかという分類だけでなく、契約内容が明確であるか、勧誘が適正か、経済的な負担に見合う価値があるかという視点が必要です。
【フォーデイズの宗教問題】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:フォーデイズ株式会社は宗教団体なのですか?
A1:いいえ。フォーデイズ株式会社は、健康食品や化粧品の開発・販売を行う企業です。宗教法人として紹介されている会社ではありません。旧統一教会の裁判記録に出てくる「フォーデイズ」は、1980年代の修練会を指す別の名称です。
Q2:フォーデイズと旧統一教会には関係があるのですか?
A2:同じ「フォーデイズ」という名称が使われていることは事実ですが、裁判記録に登場する修練会は1984年と1986年の出来事です。フォーデイズ株式会社の創業は1997年であり、年代が異なります。名称の一致だけで両者の組織的な関係を示すことはできません。
Q3:フォーデイズは2017年に業務停止命令を受けたのですか?
A3:はい。2017年11月24日、消費者庁は特定商取引法違反を理由に、同社の連鎖販売取引の一部について6か月間の停止を命じました。違反として認定されたのは、氏名等不明示と商品の効能に関する不実告知です。
Q4:フォーデイズのネットワークビジネスは違法ですか?
A4:連鎖販売取引そのものは特定商取引法で規制されている取引形態であり、一律に違法ではありません。ただし、勧誘目的を隠したり、商品の効果や収入について虚偽の説明をしたりする行為は禁止されています。
Q5:フォーデイズの核酸ドリンクを飲めば病気が治りますか?
A5:病気の治療を目的とする医薬品ではありません。2017年の消費者庁の処分でも、核酸ドリンクに病気の治療・予防や症状改善の効能があるかのような勧誘が問題になりました。健康食品としての栄養成分と医薬品の治療効果は区別してください。
Q6:フォーデイズの勧誘を受けて契約した場合、解約できますか?
A6:連鎖販売取引には、法律で定められた書面を受け取った日などを起算点とする20日間のクーリングオフ制度があります。不実告知や威迫によってクーリングオフを妨げられた場合などは、期間経過後でも解除できる可能性があります。個別の契約については消費生活センターに相談してください。
Q7:2026年現在、フォーデイズは営業していますか?
A7:はい。公式会社概要や2026年6月の決算発表では、健康食品・化粧品事業の継続が確認できます。2026年3月期の売上高は303億6,100万円と公表されています。
まとめ:フォーデイズと宗教の噂は名称の混同と過去の行政処分を分けて考える
「フォーデイズは宗教なのか」という疑問に対する答えは、旧統一教会の修練会と、現在の健康食品会社を区別することで明確になります。
旧統一教会の裁判記録に登場するフォーデイズは、1980年代に行われた4日間の修練会です。1997年創業のフォーデイズ株式会社とは、名称が一致しているだけで、同一の組織だと示す根拠はありません。
ただし、フォーデイズ株式会社が2017年に消費者庁から6か月間の一部業務停止命令を受けたことは事実です。氏名等不明示や、核酸ドリンクの効能に関する不実告知が認定された経緯は、消費者が知っておくべき重要な情報です。
2026年現在の同社は健康食品・化粧品事業を継続していますが、会社の規模や商品の販売実績だけで、勧誘方法や契約条件まで評価することはできません。
商品を購入する場合は成分や価格、ビジネスへの参加を検討する場合は初期費用、継続購入、報酬体系、解約条件を確認しましょう。病気が治る、簡単に収入が得られるといった説明を受けた場合には、その場で契約せず、第三者に相談することが大切です。
不安な勧誘や契約トラブルが発生した場合は、消費者ホットライン188に相談できます。名称や噂だけに左右されず、裁判記録、行政処分、企業の公式情報、契約内容という4つの事実を基準に判断することが、失敗を避けるための最も確実な方法です。