垣永真之介は、2026年11月現在、東京サントリーサンゴリアスのスタッフとして活動している。現役選手としてのキャリアには区切りをつけたものの、長年所属したクラブとの関係は続いている。
大きな転換点となったのは、2026年7月24日の新スタッフ就任発表だ。
東京サントリーサンゴリアスは、2026-27シーズンから垣永がパートナーシップ営業担当に就任すると発表した。
つまり、現役引退後にサントリーを離れたわけではなく、選手からクラブの運営・営業を支える立場へと役割を変えたのである。
引退後はラグビー界から完全に離れたわけではない
7月24日の発表に掲載された本人コメントでは、新しい部署への異動について次のように述べている。
この度パートナーシップ営業部に異動となりました。また大好きなチームに関わらせていただき大変嬉しく光栄です。
加えて、これまで支えてくれた人々への恩返しをしたいという趣旨も伝えている。
パートナーシップ営業は、クラブを支援する企業や関係者との連携に関わる仕事だ。
現役時代に選手として築いてきたチームへの理解や、ファン・関係者とのつながりを、今度はクラブを支える側から生かすことになる。
引退発表直後の取材では、本人は本格的なコーチになることには消極的な姿勢を示していた。その後、実際に決まったのは指導者ではなく営業部門への異動だった。
2026年の垣永真之介の現在を一言で表すなら、選手生活を終え、東京サントリーサンゴリアスのスタッフとして新しいキャリアを歩み始めた段階である。
【プロフィール】垣永真之介の身長・体重・ポジションと基本経歴

垣永真之介(かきなが・しんのすけ)
元ラグビー日本代表・元プロップ
- 生年月日:1991年12月19日
- 身長:180cm
- 体重:115kg
- ポジション:PR(プロップ)
- 出身校:東福岡高校・早稲田大学
- 所属:東京サントリーサンゴリアス(2014~2026年)
日本ラグビーフットボール協会とジャパンラグビー リーグワンの選手プロフィールによると、身長180cm、体重115kg。ポジションはプロップである。
プロップとはどんなポジション?
プロップは、ラグビーのフォワード陣の最前列に位置するポジションだ。
スクラムでは最前列の左右を支え、相手チームと正面から組み合う。試合中には強い接触や身体的負荷が繰り返されるため、体格だけでなく、技術、持久力、瞬発力も求められる。
垣永はスクラムの強さに加え、ボールを持って前進するフィールドプレーや、相手からボールを奪うスティール(ジャッカル)でも存在感を示した。
サンゴリアスの公式インタビューでも、本人はジャッカルについて、特別なことではなく試合の中で自然に取り組んでいるという趣旨で話している。
日本代表キャップ数は12
垣永の日本代表キャップ数は12。2023年のラグビーワールドカップ・フランス大会の日本代表メンバーにも選出された。
キャップとは、国際テストマッチへの出場回数を示す数字である。所属クラブでの試合出場数とは別の指標だ。
【学生時代からプロまで】東福岡高校・早稲田大学・サンゴリアスの歩み
垣永のキャリアを振り返るうえで欠かせないのが、東福岡高校と早稲田大学での主将経験だ。
高校時代からチームを引っ張る存在であり、大学でもそのリーダーシップを発揮した。
東福岡高校時代:花園で全国制覇を経験
垣永はラグビーの強豪校として知られる東福岡高校に進学した。
高校時代には主将を務め、全国高校ラグビー大会、通称「花園」に3度出場。うち2度の全国制覇を経験している。
2009年度の全国高校ラグビー大会では、決勝で桐蔭学園を31対5で破り、東福岡が優勝。主将だった垣永もチームの中心選手として勝利に貢献した。
当時の報道では、プロップでありながら高い走力を持つ選手として紹介されている。2009年度には高校日本代表にも選ばれた。
早稲田大学時代:第96代主将としてチームを牽引
高校卒業後は早稲田大学へ進学し、ラグビー蹴球部に所属した。
2013年には、ラグビー蹴球部の第96代主将に就任。高校時代に続いて大学でもチームを率いる立場となった。
早稲田大学ラグビー蹴球部の公式インタビューでは、主将としてチームの意識改革や日本一への決意について語っている。
特に印象的なのは、苦しい状況でこそリーダーとしての役割を果たしたいという姿勢だ。
大学ラグビーでも全国大学選手権準優勝に貢献し、学生ラグビーの舞台で確かな実績を残した。
垣永真之介の経歴・転換点を年表で整理
| 時期 | 出来事 | 主な実績 |
|---|---|---|
| 高校時代 | 東福岡高校 | 花園3度出場、2度優勝 |
| 2009年度 | 高校日本代表 | 高校日本代表に選出 |
| 2013年 | 早稲田大学 | 第96代主将に就任 |
| 2014年 | サントリー入団 | トップリーグでプレー開始 |
| 2014年 | 日本代表 | 国際舞台で活躍 |
| 2021年 | トップリーグ | ベスト15に選出 |
| 2023年 | W杯フランス大会 | 日本代表メンバー入り |
| 2025年1月 | クラブ公式戦 | サンゴリアス100キャップ達成 |
| 2026年5月10日 | 現役引退発表 | 12シーズンの選手生活に区切り |
| 2026年7月24日 | スタッフ就任 | パートナーシップ営業担当 |
この経歴で注目したいのは、高校、大学、社会人と、所属するチームのそれぞれで長く信頼される存在だったことだ。
主将経験は単なる肩書きではない。強豪校での全国制覇、大学ラグビーでのチーム運営、そして社会人チームでの長期在籍というキャリアを通して、垣永が積み上げてきた経験を象徴している。
【東京サントリーサンゴリアス】12シーズンの実績とリーグワン成績
2014年、垣永はサントリーサンゴリアスに加入した。
その後、チーム名が東京サントリーサンゴリアスとなった時代も含め、2026年まで同じクラブでプレーを続けた。
公式発表によると、在籍期間は2014~2026年の12シーズン。移籍を繰り返すのではなく、一つのクラブで長くキャリアを築いた点が大きな特徴だ。
サンゴリアス公式戦100キャップの節目
2025年1月には、サンゴリアスでの公式戦出場100キャップを達成した。
2025年9月に公開されたクラブ公式インタビューでは、本人もこの記録について喜びと光栄な気持ちを語っている。
100キャップ達成者はクラブの歴史に名前を刻む存在だ。本人は記録の数字そのものに執着するのではなく、チームからの信頼やリスペクトを感じられることがうれしいという趣旨で話していた。
リーグワンでの出場記録
ジャパンラグビー リーグワンの2025-26シーズン公式選手プロフィールには、垣永のリーグワンキャップ数が47と掲載されている。
ここで注意したいのは、100キャップと47キャップは同じ集計ではないことだ。
- 100キャップ:東京サントリーサンゴリアスでの公式戦通算記録
- 47キャップ:リーグワンでの出場記録
旧トップリーグ時代からの在籍歴があるため、異なる大会・集計範囲の数字を混同しないことが大切だ。
また、J SPORTSの選手紹介では、2021年のトップリーグでベスト15に選出された実績も紹介されている。スクラムだけではなく、機動力やフィールドプレーも評価されてきた。
日本代表としての実績
日本代表では12キャップを記録し、2023年のラグビーワールドカップ・フランス大会にも参加した。
プロップは、華やかなトライや得点だけでは評価できないポジションである。スクラムの安定、密集での働き、相手の攻撃を止めるプレーなど、チームの土台を支える役割が大きい。
垣永が長く第一線でプレーし続けた背景には、こうした専門性と身体的な強さがあった。
【現役引退の理由】2026年5月10日の発表と本人コメント
垣永真之介の現役引退は、2026年5月10日に東京サントリーサンゴリアスから発表された。
発表内容は、2025-26シーズンをもって現役ラグビー選手を引退するというものだった。
ただし、発表直後に注目されたのは、引退という事実だけではない。本人が報道陣に対して語った決断の背景にも関心が集まった。
引退を決断した理由は「心身ともに限界」
ラグビー専門メディア「ラグビーリパブリック」の報道によると、垣永は引退を決めた時期について、チームに自ら申し出たと説明している。
決断の背景については、次のように語った。
もう限界です。心身ともに。
また、引退を決めたのは発表のおよそ2か月前だったという。
このコメントから分かるのは、突然の発表に見えた引退が、本人の中では以前から考え抜いた決断だったということだ。
なお、2025年3月には負傷と手術による長期離脱がクラブから発表されていた。ただし、本人の引退コメントは心身の限界について述べたものであり、特定の負傷だけを引退の直接的な理由とすることはできない。
公式発表に寄せた引退コメント
東京サントリーサンゴリアスの公式発表には、垣永の感謝の言葉が掲載された。
また生まれ変わっても垣永真之介としてのラグビー人生を歩みたい。
この言葉には、12シーズンにわたる選手生活への満足感が表れている。
加えて、松島幸太朗のようなラグビー人生を送りたいというユーモアも交え、最後にはファンへの感謝を伝えた。
引退を悲しむファンに対しても、本人らしい明るさを残したコメントだった。
【山口百恵の引退セレモニー】なぜ垣永はマイクを置いたのか?
2026年5月10日の引退発表で、大きな話題となったのが山口百恵の伝説的な引退コンサートを再現したパフォーマンスだ。
この日は、東京サントリーサンゴリアスがリコーブラックラムズ東京と対戦したリーグワン第18節の最終戦だった。
試合結果は39対22で東京サントリーサンゴリアスの勝利。試合後には、すでに引退を発表していた流大と中村亮土のセレモニーが予定されていた。
『さよならの向こう側』を熱唱
垣永はそのセレモニーの後、サプライズで登場した。
マイクを手に現役引退を発表し、ファンへの感謝を伝えた後、歌い始めたのが山口百恵の代表的な引退コンサートの最終曲として知られる『さよならの向こう側』だった。
山口百恵は1980年の引退コンサートで同曲を歌い終えた後、マイクをステージに置いて舞台を去った。
垣永もその象徴的な演出を再現。マイクだけでなく、ラグビーボールも一緒に置いて立ち去るパフォーマンスで、選手生活の幕引きを表現した。
この一連の演出は、リーグワン公式の試合レポートでも詳しく紹介されている。
なぜ山口百恵を選んだのか?
ラグビーリパブリックの取材によると、垣永は引退を考えた際、若くして芸能界を引退した山口百恵の決断に感銘を受けたと説明している。
また、3年ほど前から、このような引退の仕方をしたいと考えていたという。
つまり、当日の思いつきで演出したわけではない。長い時間をかけて思い描いていた最後の舞台だった。
大観衆の前で歌い、最後にマイクとラグビーボールを置く。その姿は、スクラムやジャッカルでファンを沸かせてきた垣永らしい、印象的な引退シーンとなった。
【プロの結論】垣永真之介の引退が示す新しいラグビー人生
垣永真之介のキャリアを振り返ると、注目すべきなのは12シーズンという在籍期間だけではない。
東福岡高校で全国制覇を経験し、早稲田大学で主将を務め、日本代表としてワールドカップに参加。社会人になってからも一つのクラブで100キャップを達成した。
その歩みには、競技者としての実績と、チームに対する責任感の両方が表れている。
そして2026年の引退後は、東京サントリーサンゴリアスのパートナーシップ営業担当として新しい役割を担うことになった。
ここから読み取れるのは、プロスポーツ選手のキャリアが、引退によって必ずしも競技やクラブとの関係を失うものではないということだ。
選手として培った経験を、営業、組織運営、ファンとの関係づくりなど、別の分野に生かす道もある。
垣永の場合、長年所属したクラブに残り、支える側に回るという選択が具体的な形になった。
垣永真之介に関するよくある質問(FAQ)
Q1:垣永真之介は現在何をしている?
A1:2026年7月から東京サントリーサンゴリアスのパートナーシップ営業担当として活動している。現役選手は引退したが、クラブのスタッフとしてラグビーに関わっている。
Q2:垣永真之介が引退したのはいつ?
A2:2026年5月10日。2025-26シーズンをもって現役引退すると発表した。
Q3:垣永真之介の引退理由は?
A3:本人は取材で「もう限界です。心身ともに」と説明している。引退を決断したのは発表のおよそ2か月前だった。
Q4:垣永真之介の日本代表キャップ数は?
A4:日本代表として12キャップを記録している。2023年のラグビーワールドカップ・フランス大会の代表メンバーにも選ばれた。
Q5:垣永真之介の身長と体重は?
A5:身長180cm、体重115kg。ポジションはプロップ(PR)。
Q6:垣永真之介は東福岡高校と早稲田大学で何をしていた?
A6:東福岡高校では主将として花園で2度の優勝を経験。早稲田大学でも2013年に第96代主将を務めた。
Q7:引退セレモニーで山口百恵の曲を歌ったのはなぜ?
A7:以前から山口百恵のような印象的な引退をしたいと考えていたため。『さよならの向こう側』を歌い、マイクとラグビーボールを置く演出で現役生活を締めくくった。
まとめ:垣永真之介は引退後もサンゴリアスを支える存在へ
垣永真之介は2026年5月10日に現役引退を発表し、東京サントリーサンゴリアスでの12シーズンにわたる選手生活に区切りをつけた。
東福岡高校での全国制覇、早稲田大学の主将、日本代表12キャップ、サンゴリアス公式戦100キャップという実績は、長年にわたる努力の積み重ねを物語っている。
引退理由については本人が心身の限界を明かし、最後のセレモニーでは山口百恵の『さよならの向こう側』を歌うという、記憶に残る演出を披露した。
そして2026年7月には、パートナーシップ営業担当として新たなスタートを切った。
垣永真之介のラグビー人生は終わったが、サンゴリアスとの関係は続いている。
今後は選手としてではなく、クラブを支えるスタッフとして、どのような形でチームの発展に貢献していくのか。その新しいキャリアにも注目したい。
主な参照資料:東京サントリーサンゴリアス公式発表・公式インタビュー、ジャパンラグビー リーグワン公式選手プロフィール・試合レポート、日本ラグビーフットボール協会、早稲田大学ラグビー蹴球部公式サイト、ラグビーリパブリック、日刊スポーツ、スポニチアネックス。