2024年10月12日、お笑いコンビ・ラブレターズが「キングオブコント2024」で優勝し、第17代キングの称号を手にした。塚本直毅と溜口佑太朗によるコンビが獲得した得点は、ファーストステージ475点、ファイナルステージ472点の合計947点。2位のロングコートダディをわずか1点上回る接戦だった。
2009年の結成から約15年。2011年に初めて決勝へ進出し、2014年、2016年、2023年と挑戦を重ねてきた2人にとって、2024年は5度目の決勝でつかんだ悲願の優勝だった。2025年はロングコートダディ、2026年はジェラードンが新たな王者となった現在、ラブレターズはどのような活動を続けているのか。過去の戦績、披露ネタ、優勝までの道のり、最新の活動を整理する。
【プロフィール】ラブレターズとは?塚本直毅と溜口佑太朗の結成から現在まで

ラブレターズは、塚本直毅と溜口佑太朗によるお笑いコンビだ。所属事務所はASH&Dコーポレーション。2009年4月に結成され、コントを中心に舞台、テレビ、ドラマなど幅広い分野で活動している。
2人の出会いは大学時代。ともに日本大学芸術学部で学んでおり、塚本は文芸学科、溜口は映画学科を卒業している。映像や文学など、表現に関わる分野を学んだ2人がコンビを組んだことは、その後のコント制作にもつながる経歴といえる。
塚本直毅:ネタ作りに加えて脚本・作家活動も展開
塚本直毅(つかもと・なおき)は1984年12月28日生まれ。日本大学芸術学部文芸学科を卒業している。
お笑い活動だけでなく、ドラマや映画などの分野でも作家として活動している点が特徴だ。文章表現や物語構成に関わるバックグラウンドは、ラブレターズのコントを理解するうえでも興味深い。
趣味にはアメリカンフットボール観賞、サウナ、洋服のリメイクなどがあり、ミシンを使った創作活動にも取り組んでいる。
溜口佑太朗:舞台表現と多彩な趣味を持つ相方
溜口佑太朗(ためぐち・ゆうたろう)は1985年1月19日生まれ。日本大学芸術学部映画学科を卒業している。
野球を特技としており、特に東京ヤクルトスワローズのファンとして知られる。タップダンスや日本舞踊、ディナーショーなども趣味に挙げている。
こうした異なる個性を持つ2人が組み合わさることで、ラブレターズ独自の舞台表現が生まれている。
所属事務所はASH&Dコーポレーション
ラブレターズが所属するASH&Dコーポレーションには、シティボーイズ、ザ・ギース、阿佐ヶ谷姉妹など、舞台やコントを中心に活動する芸人・タレントが所属している。
同事務所は舞台公演やライブ活動にも力を入れており、ラブレターズも賞レースだけに活動を限定せず、単独ライブや外部イベントなどを通じて作品を発表している。
事務所の公式プロフィールでも、2009年4月の結成と2024年のキングオブコント優勝が紹介されている。
【決勝進出歴】2011年から2024年まで、5度の挑戦を時系列で振り返る
ラブレターズのキングオブコント優勝を理解するうえで欠かせないのが、決勝進出までの長い道のりだ。
初めて決勝に進出したのは2011年。そこから2014年、2016年と決勝に進んだものの、優勝には届かなかった。さらに2017年からは決勝進出が遠のき、2023年に7年ぶりの決勝復帰を果たしている。
そして2024年、2年連続5度目の決勝進出で、ついに優勝を達成した。
ラブレターズのキングオブコント戦績一覧
| 年度 | 大会結果 | 主な出来事・意味 |
|---|---|---|
| 2009年 | コンビ結成 | 4月に塚本直毅と溜口佑太朗が結成 |
| 2011年 | 決勝進出・7位 | 初の決勝進出。「無印のシンデレラボーイ」として注目される |
| 2014年 | 決勝進出 | 2度目の決勝。優勝には届かず |
| 2016年 | 決勝進出・10位 | 3度目の決勝。以降、長い苦戦の時期に入る |
| 2017~2021年 | 準々決勝敗退が続く | 5大会連続で準々決勝敗退 |
| 2022年 | 準決勝進出 | 決勝復帰に向けた再浮上の段階 |
| 2023年 | 決勝6位タイ・464点 | 7年ぶり4度目の決勝進出 |
| 2024年 | 優勝・947点 | 5度目の決勝で第17代キングに輝く |
| 2025年 | ロングコートダディが優勝 | 第18代キング |
| 2026年 | ジェラードンが優勝 | 第19代キング |
この年表で注目したいのは、2016年から2023年までの空白期間だ。
2016年の決勝進出後、ラブレターズは2017年から5大会連続で準々決勝敗退となった。2022年には準決勝へ進出したものの、決勝には届いていない。2023年になって、ようやく7年ぶりの決勝復帰を果たした。
なお、ASH&Dコーポレーションの公式プロフィールには2011年、2014年、2016年、2024年の決勝進出が記載されている。一方、キングオブコント2023の公式アーカイブにもラブレターズの決勝進出が明記されているため、実際の決勝進出回数は通算5回となる。
2023年の敗戦が2024年の優勝につながる
2023年のラブレターズは、1本目に「彼女の実家」を披露し、464点を獲得した。順位は6位タイ。ファイナルステージに進むことはできなかった。
しかし、7年ぶりの決勝復帰は大きな節目だった。2016年以降、決勝の舞台から遠ざかっていたコンビが、再び全国放送の決勝でネタを披露できるところまで戻ってきたのである。
2024年は、その翌年に2年連続で決勝進出。前年度の経験を経て、5度目の挑戦で優勝をつかんだ。
【947点の秘密】1本目「光」と2本目「YOUは何しに海岸へ?」を解説
キングオブコント2024でラブレターズが獲得した947点は、ファーストステージ475点とファイナルステージ472点の合計だ。
優勝を決めた要点は、1本目でファイナル進出を確保し、2本目でも高得点を獲得したことにある。
1本目のネタ「光」は475点
ファーストステージで披露したネタは「光」。ラブレターズは決勝10組目、最後の出番で登場した。
審査員5人の採点は以下のとおりだった。
- 飯塚悟志:95点
- 小峠英二:96点
- 秋山竜次:94点
- 山内健司:95点
- じろう:95点
合計は475点。この時点ではファイヤーサンダーが476点で首位に立っており、ラブレターズはロングコートダディと並ぶ2位だった。
ファイナルステージ進出を決めたものの、1本目終了時点で優勝が確定していたわけではない。
2本目のネタ「YOUは何しに海岸へ?」で472点
ファイナルステージで披露したのが「YOUは何しに海岸へ?」だ。
このネタでは、1本目に続いて審査員全員から高い評価を獲得した。
- 飯塚悟志:93点
- 小峠英二:94点
- 秋山竜次:95点
- 山内健司:96点
- じろう:94点
ファイナルステージの合計は472点。1本目と合わせて947点となり、最終的に優勝が決まった。
2位との差はわずか1点
2024年の最終結果を見ると、ラブレターズの優勝がいかに僅差だったかが分かる。
- 1位:ラブレターズ 947点
- 2位:ロングコートダディ 946点
- 3位:ファイヤーサンダー 945点
上位3組の差は、1位から3位までわずか2点。ラブレターズと2位の差は1点だった。
しかも、ファーストステージではファイヤーサンダーが476点で1位だった。ラブレターズはトップの座を確保した状態でファイナルに進んだのではなく、2本目の勝負で逆転したのである。
この結果から分かるのは、1本目の完成度だけでなく、2本目でも高い得点を維持することが優勝には不可欠だということだ。
【優勝までの経緯】なぜラブレターズは5度目の決勝で頂点に立てたのか
ラブレターズの優勝は、単純に2024年の2本のネタが高評価だったという話だけでは終わらない。
2009年の結成から決勝進出、長期の停滞、7年ぶりの決勝復帰、そして優勝という流れを追うと、コンビのキャリアそのものが大きな物語になっている。
2011年:若手として初めて決勝の舞台へ
2011年、ラブレターズは初めてキングオブコント決勝に進出した。当時の決勝順位は7位。決勝進出者の中でも若いコンビとして注目された。
その後も2014年、2016年と決勝に進出し、早い段階からコント師としての実力を示していた。
ただし、決勝進出と優勝は別のものだ。決勝に何度も進出しても、毎回異なる相手とネタを競い、審査員の評価を得なければならない。
2017~2021年:決勝から遠ざかった5年間
2016年の決勝進出後、ラブレターズは2017年から5大会連続で準々決勝敗退となった。
QJWebのインタビューや大会回顧記事では、この時期の苦戦についても取り上げられている。単に賞レースの結果が出なかっただけでなく、芸人としての立ち位置やテレビでの需要について悩んだ時期でもあった。
特に2018年以降のお笑い界では、若い世代の芸人が次々に注目を集めた。賞レースの顔ぶれも変化し、長年活動しているコンビが決勝に戻ることは容易ではなかった。
それでもラブレターズはコンビとして活動を続け、舞台やライブでコントを披露し続けた。
2022~2023年:再浮上から7年ぶりの決勝復帰へ
2022年には準決勝へ進出。翌2023年には7年ぶりに決勝へ戻った。
2023年の決勝では464点で6位タイとなり、ファイナルステージ進出は逃した。しかし、長く遠ざかっていた決勝の舞台に再び立てたことは、翌年の優勝へ向けた重要な転換点だった。
2024年:5度目の決勝でついに優勝
2024年は2年連続5度目の決勝進出。1本目の「光」で475点を獲得し、ファイナルステージでは「YOUは何しに海岸へ?」で472点を積み上げた。
合計947点。2009年の結成から約15年、最初の決勝進出から13年を経て、ようやく第17代キングの座にたどり着いた。
この優勝を評価する際に重要なのは、単に長く続けたから勝てたという見方をしないことだ。長期間の挑戦を続けながら、決勝で評価される2本のネタを揃えたことが、最後の勝因につながった。
【歴代王者比較】2024年ラブレターズから2025年・2026年の新王者へ
ラブレターズの優勝後、キングオブコントでは新たな王者が誕生している。
2025年はロングコートダディ、2026年はジェラードンが優勝。2024年のラブレターズを含めると、3大会連続で異なるコンビが頂点に立ったことになる。
2024年:第17代キング・ラブレターズ
2024年10月12日に開催された大会では、史上最多となる3139組がエントリーした。
ラブレターズはファーストステージ475点、ファイナルステージ472点で合計947点を獲得。ロングコートダディとの差は1点という接戦を制した。
所属事務所が吉本興業ではないASH&Dコーポレーションのコンビが優勝したことも、大会の多様な顔ぶれを象徴する結果だった。
2025年:第18代キング・ロングコートダディ
2025年10月11日に開催されたキングオブコント2025では、ロングコートダディが優勝した。
2024年大会ではラブレターズに1点差で敗れたロングコートダディが、翌年に第18代キングとなった点も興味深い。
2024年の決勝で947点を獲得したラブレターズと、2025年の王者ロングコートダディは、異なる年の大会でそれぞれ優勝を経験したことになる。
2026年:第19代キング・ジェラードン
2026年10月17日に開催されたキングオブコント2026では、ジェラードンが優勝した。
ジェラードンは5年ぶり2回目の決勝進出で第19代キングに輝いた。大会公式発表でも、10月17日の優勝決定が告知されている。
2026年大会では審査員が7人に増員され、敗者復活戦も初めて実施された。大会の進行形式や審査環境にも変化があった。
2024年の947点と2026年の得点は単純比較できない
歴代王者を比較する際に注意したいのが、得点の採点方式だ。
2024年大会は審査員5人による採点で、各ステージの満点は500点。一方、2026年大会は審査員7人による採点となり、各ステージの満点は700点になっている。
したがって、2024年の947点と2026年の合計得点をそのまま比較し、どちらのネタが優れていたかを判断することはできない。
歴代王者を比較するときは、合計得点だけではなく、審査員の人数、大会形式、決勝進出者の構成、各ステージの順位などを合わせて見る必要がある。
【2026年最新】ラブレターズの現在は?単独ライブ「溺愛」と今後の活動
2024年のキングオブコント優勝から2年が経過した2026年11月現在も、ラブレターズはASH&Dコーポレーション所属のコンビとして活動を続けている。
現在の活動を確認するうえで注目したいのが、2026年に開催された単独ライブ「溺愛」だ。
2026年単独ライブ「溺愛」を全国4都市で開催
ASH&Dコーポレーションは2026年5月18日、ラブレターズ単独ライブ「溺愛」の開催を発表した。
出演は塚本直毅と溜口佑太朗。作・演出はラブレターズ自身が担当し、ダウ90000の蓮見翔が脚本提供として参加した。
公演は東京、仙台、名古屋、大阪の4都市で実施された。
- 東京:9月29日~10月4日、赤坂RED/THEATER
- 仙台:10月6日、誰も知らない劇場
- 名古屋:10月8日・9日、名古屋市中村文化小劇場
- 大阪:10月11日、新世界ZAZA HOUSE
東京公演は全7回。地方公演も含めて複数都市で開催され、優勝後も単独ライブという形で新しいコント作品を発表している。
特に注目したいのは、ラブレターズ自身が作・演出を担っている点だ。賞レースで披露する数分間のネタだけでなく、単独ライブというまとまった舞台作品を制作する活動も続けている。
塚本直毅の作家活動とコンビとしての表現の広がり
塚本はお笑い以外にも、ドラマや映画などの作家活動に携わっている。溜口もテレビや舞台、個人の趣味を生かした活動を展開している。
こうした個人活動とコンビでのコント制作を両立している点は、ラブレターズの現在の特徴だ。
2024年の優勝によって賞レースでの実績を確立した一方、2026年も単独ライブを開催していることから、活動の軸が優勝後のテレビ出演だけに移ったわけではないことが分かる。
2026年現在のラブレターズの立ち位置
現在のラブレターズは、キングオブコントの歴代王者という実績と、継続的に舞台作品を発表するコント師という2つの側面を持つ。
2025年にはロングコートダディ、2026年にはジェラードンが新たな王者となったが、ラブレターズの2024年優勝という記録が変わるわけではない。
むしろ、2024年の優勝を一時的な成功で終わらせず、2026年にも新作の単独ライブを実施していることが、現在の活動を評価するうえで重要だ。
今後は、コント作品の制作、テレビ・映像分野での活動、舞台公演など、それぞれの持ち味を生かした展開が期待される。
【よくある質問】ラブレターズのキングオブコントに関するFAQ
Q1:ラブレターズはキングオブコント2024で何点を獲得した?
A1:合計947点です。1本目の「光」が475点、2本目の「YOUは何しに海岸へ?」が472点でした。2位のロングコートダディは946点で、1点差の優勝でした。
Q2:ラブレターズのキングオブコント決勝進出は何回?
A2:通算5回です。2011年、2014年、2016年、2023年、2024年に決勝へ進出しています。2024年が5度目の決勝で、初優勝を達成しました。
Q3:ラブレターズのキングオブコント2024のネタのタイトルは?
A3:1本目は「光」、2本目は「YOUは何しに海岸へ?」です。両方のステージで475点、472点という高得点を獲得しました。
Q4:ラブレターズは何年に結成された?
A4:2009年4月です。塚本直毅と溜口佑太朗が大学時代に知り合い、コンビを結成しました。
Q5:ラブレターズは2026年現在も活動している?
A5:活動しています。2026年には単独ライブ「溺愛」を東京、仙台、名古屋、大阪で開催しました。所属事務所はASH&Dコーポレーションです。
Q6:キングオブコント2025・2026の優勝者は誰?
A6:2025年はロングコートダディが第18代キング、2026年はジェラードンが第19代キングに輝きました。
まとめ:ラブレターズの947点は15年の挑戦が結実した優勝だった
ラブレターズのキングオブコント優勝は、2009年の結成から積み重ねてきた活動の大きな到達点だった。
2011年に初めて決勝へ進出し、2014年、2016年と挑戦を続けたものの、その後は長い停滞期を経験。2023年に7年ぶりの決勝復帰を果たし、2024年に5度目の決勝でついに優勝した。
決勝で披露した「光」は475点、「YOUは何しに海岸へ?」は472点。合計947点という結果は、2位のロングコートダディをわずか1点上回るものだった。
その後、2025年はロングコートダディ、2026年はジェラードンが優勝し、キングオブコントの歴史は新たな段階へ進んでいる。
一方、ラブレターズは2026年も単独ライブ「溺愛」を全国4都市で開催。優勝後もコント制作と舞台活動を継続している。
ラブレターズの優勝を理解するうえで大切なのは、947点という数字だけでなく、5度の決勝進出に至るまでの時間と、優勝後も舞台に立ち続ける現在の姿を合わせて見ることだ。第17代キングとしての実績は、2人のコント師としてのキャリアに刻まれた重要な節目であり、今後の新作や活動にも引き続き注目したい。