2026年のア・リーグ優勝決定シリーズは、10月12日から19日まで開催された。対戦したのは、レギュラーシーズンでア・リーグ最多の98勝を挙げたレイズと、地区シリーズでシカゴ・ホワイトソックスを逆転で破ったガーディアンズだ。
シリーズは序盤から一進一退の展開となった。ガーディアンズが先に2勝目を挙げたわけではなく、レイズも第2戦で追いつきながら、第3戦で再びリードを許す展開。最終的にレイズが第4戦から3連勝し、逆転でア・リーグ優勝を決めた。
2026年ALCS全試合のスコア一覧
日付は米国現地時間。スコアは各試合の最終結果。
出典:MLB公式の2026年ポストシーズン試合記録、各試合レポート、AP通信の試合報道。
第1戦:ガーディアンズが終盤の猛攻で先勝
10月12日の第1戦は、ガーディアンズが7対3で勝利した。
序盤はレイズが主導権を握っていたものの、ガーディアンズは中盤以降に反撃。チェイス・デローターとパトリック・ベイリーの本塁打で同点に追いつくと、8回にはネイサニエル・ロウの2点適時打で逆転した。
さらに9回にも3点を追加。レイズにとっては、試合を優位に進めながら最後に勝利を逃す痛い敗戦だった。
第2戦:フレディ・ペラルタが流れを引き戻す
第2戦では、レイズが3対1で勝利。シリーズを1勝1敗に戻した。
先発したフレディ・ペラルタは、6回無失点、6奪三振という内容でガーディアンズ打線を封じ込めた。
レイズ打線も4回に相手の守備の乱れを突き、リアム・ヒックスの2点適時打などで得点。投手戦をものにした。
この試合は、後にALCSのMVPとなるペラルタの存在感を強く印象づけた一戦だった。
第3戦:ガーディアンズが再びリード
10月15日の第3戦は、ガーディアンズが3対2で競り勝った。
先発ギャビン・ウィリアムズが5イニングで9奪三振を記録。レイズの強力打線を抑え込んだ。
特に大きかったのが、ペティ・ハルピンの5回の勝ち越し2ラン本塁打だ。
ガーディアンズはこの勝利でシリーズを2勝1敗とし、ワールドシリーズ進出まであと2勝に迫った。
第4戦:レイズ打線が反撃を開始
第4戦は、当初10月16日に予定されていたが、雨天順延により10月17日に変更された。
レイズは7対3で勝利。ジョナサン・アランダが2打点を挙げ、ヤンディ・ディアスも9回に2ラン本塁打を放った。
ジュニア・カミネロも6回に110.2マイルの打球速度を記録する適時二塁打を放ち、打線の復調を印象づけた。
この勝利によってシリーズは2勝2敗。勝負は再び振り出しに戻った。
第5戦:ドリュー・ラスムッセンの好投で王手
10月18日の第5戦では、レイズが3対1で勝利した。
先発ドリュー・ラスムッセンは7イニングを投げ、わずか1失点。ガーディアンズ打線を4安打に抑え、試合の主導権を握った。
守備でもテイラー・ウォールズやベン・ウィリアムソンが好プレーを見せ、レイズらしい投手力と守備力が光った。
これでレイズは3勝2敗。第6戦に勝てばア・リーグ優勝という状況になった。
【第6戦の決着】カミネロとディアスの本塁打、ペラルタの快投

2026年10月19日、トロピカーナ・フィールドで行われた第6戦は、レイズが7対3でガーディアンズを下した。
勝利の立役者は、ジュニア・カミネロ、ヤンディ・ディアス、そして先発のフレディ・ペラルタだった。
ジュニア・カミネロが放った決定的な一発
試合は2回に動いた。
リッチー・パラシオスが2点適時二塁打を放ち、レイズが先制。3回にはジョニー・デラクルーズの犠牲フライで追加点を挙げ、3対0とリードした。
6回にはガーディアンズがネイサニエル・ロウの適時打で1点を返したが、7回にカミネロが2ラン本塁打を放つ。
相手クローザー、ケイド・スミスの投球を捉えた打球は左翼ポールを直撃。レイズにとって大きな追加点となった。
カミネロはレギュラーシーズンで42本塁打を記録していたが、この一発が自身初のポストシーズン本塁打だった。
ヤンディ・ディアスが8回に試合を決定づける
ガーディアンズも簡単には諦めなかった。
8回に2点を返し、満塁の好機を作る。レイズにとっては、ここで試合の流れを渡せば逆転の可能性も残る場面だった。
しかし、ケビン・ケリーがブレイアン・ロシオを三振に打ち取り、ピンチを脱出。
その裏、ディアスが2ラン本塁打を放ち、7対3とした。
飛距離416フィートの一発は、ガーディアンズの反撃を封じる重要な追加点となった。
フレディ・ペラルタがALCS MVPを獲得
第6戦の先発ペラルタは、5回1/3を投げて1失点。ガーディアンズの反撃を最小限に抑え、シリーズ2勝目を挙げた。
加えて、ALCS全体では次の成績を残している。
- 登板数:3試合
- 投球回:12イニング
- 防御率:0.75
- 奪三振:9
- シリーズ勝利数:2勝
第2戦では6回無失点、第4戦ではリリーフとして2アウトを奪い、第6戦では先発として勝利に貢献した。
こうした複数の役割をこなした働きが評価され、2026年ALCS MVPはペラルタに決定した。
興味深いのは、ペラルタがシーズン途中に移籍してきた選手だったことだ。1月にはブルワーズからメッツへ移籍し、8月2日にレイズへトレードされた。新天地で調子を取り戻し、最終的にはア・リーグ優勝の立役者となった。
MLB公式のMVP特集でも、移籍後の復調とポストシーズンでの投球内容が大きく取り上げられている。
【18年ぶりの真相】レイズのワールドシリーズ進出は実際には3度目
2026年のレイズを語るうえで、整理しておきたいのが「18年ぶり」という表現だ。
2026年10月19日は、レイズが初めてワールドシリーズ進出を決めた2008年10月19日から、ちょうど18年に当たる日だった。
しかし、2026年が18年ぶりのワールドシリーズ出場という意味ではない。
レイズは2020年にもワールドシリーズに進出しており、ロサンゼルス・ドジャースと対戦している。
正確には、2026年は球団初のワールドシリーズ進出から18年の節目であり、前回の出場からは6年ぶりとなる。
レイズのワールドシリーズ進出年表
2008年:球団初の進出
レッドソックスをALCSで4勝3敗と破り、球団初のア・リーグ優勝。ワールドシリーズではフィリーズに1勝4敗で敗れた。
2020年:2度目の進出
アストロズとのALCSを4勝3敗で制覇。ワールドシリーズではドジャースに2勝4敗で敗れた。
2026年:3度目の進出
ガーディアンズを4勝2敗で破り、3度目のア・リーグ優勝。10月19日は2008年の初進出と同じ日付だった。
球団公式のポストシーズン記録とMLBの歴代記録でも、2008年、2020年、2026年の3度の進出が確認できる。
2026年のワールドシリーズはどうなった?
2026年のワールドシリーズでは、レイズとナ・リーグ王者ミルウォーキー・ブルワーズが対戦した。
両チームとも球団史上初のワールドシリーズ制覇を目指していたが、結果はブルワーズが4勝1敗で勝利。
レイズは再び世界一を逃したものの、ア・リーグ優勝と3度目のワールドシリーズ進出は、球団の歴史に残る実績となった。
【ALCSの仕組み】7試合制・4戦先勝とホーム開催のルール
ア・リーグ優勝決定シリーズは、MLBのポストシーズンにおける重要な最終関門だ。
ALCSはAmerican League Championship Seriesの略称で、日本語ではアメリカン・リーグ優勝決定シリーズと呼ばれる。
ア・リーグの地区シリーズ(ALDS)を勝ち抜いた2球団が対戦し、勝者がア・リーグ王者としてワールドシリーズに進出する。
7試合制は4勝先取が基本
ALCSは最大7試合のベスト・オブ・セブン方式を採用している。
つまり、7試合すべてを戦う必要はない。
- 先に4勝したチームが優勝。
- 4連勝なら最短4試合で決着。
- 3勝3敗になった場合は第7戦で決着。
- どちらかが4勝した時点でシリーズ終了。
2026年のレイズは第6戦で4勝目を挙げたため、第7戦は行われなかった。
2-3-2方式とは?
ALCSのホームゲームは、原則として2-3-2方式で開催される。
| 試合 | 開催球団 |
|---|---|
| 第1戦・第2戦 | 上位シード |
| 第3戦・第4戦・第5戦 | 対戦相手 |
| 第6戦・第7戦 | 上位シード |
上位シードが最初の2試合と、必要になった場合の最後の2試合をホームで戦う仕組みだ。
なお、ホーム開催権は単純にレギュラーシーズンの勝利数だけで決まるわけではなく、ポストシーズンのシード順位が基準となる。
2026年のレイズはア・リーグの第1シードだったため、ホームで第1戦、第2戦、第6戦を戦った。
MLBポストシーズン2026の日程
2026年のMLBポストシーズンは9月29日に始まり、10月下旬まで続いた。
| ラウンド | 2026年の日程・結果 |
|---|---|
| ワイルドカードシリーズ | 9月29日~10月1日 |
| ディビジョンシリーズ | 10月3日~10月10日 |
| ア・リーグ優勝決定シリーズ | 10月12日~10月19日 |
| ナ・リーグ優勝決定シリーズ | 10月11日~10月15日 |
| ワールドシリーズ | 10月23日~10月28日 |
ALCS第4戦は雨天順延となり、当初の10月16日から10月17日に変更された。
このため、当初の予定よりも試合日程が後ろにずれたが、第6戦でレイズが決着をつけた。
MLB公式のポストシーズン情報では、2026年の全ラウンドの結果と最終的な優勝球団も確認できる。
【ア・リーグ優勝決定シリーズ歴代優勝チーム】近年の王者を振り返る
ALCSの歴史を振り返ると、近年はアストロズ、レッドソックス、レンジャーズなど、複数回の優勝を経験している球団が目立つ。
2026年のレイズ優勝は、こうした歴史に新たな記録を加える結果となった。
2020年代のALCS優勝球団
| 年 | ア・リーグ優勝球団 | 対戦相手・結果 |
|---|---|---|
| 2026年 | レイズ | ガーディアンズに4勝2敗 |
| 2025年 | ブルージェイズ | マリナーズに4勝3敗 |
| 2024年 | ヤンキース | ガーディアンズに4勝1敗 |
| 2023年 | レンジャーズ | アストロズに4勝3敗 |
| 2022年 | アストロズ | ヤンキースに4勝0敗 |
| 2021年 | アストロズ | レッドソックスに4勝2敗 |
| 2020年 | レイズ | アストロズに4勝3敗 |
2010年代の主な優勝球団
- 2019年:アストロズ
- 2018年:レッドソックス
- 2017年:アストロズ
- 2016年:インディアンス(現ガーディアンズ)
- 2015年:ロイヤルズ
- 2014年:ロイヤルズ
- 2013年:レッドソックス
- 2012年:タイガース
- 2011年:レンジャーズ
- 2010年:レンジャーズ
ALCSの歴史を変えた1985年のルール変更
リーグ優勝決定シリーズは1969年に創設された。当初は5試合制で、ア・リーグとナ・リーグの地区優勝球団同士がリーグ王者の座を争っていた。
その後、1985年に7試合制へと拡大された。
この変更により、短期決戦での偶然性をある程度抑えながら、先発投手の起用、ブルペンの運用、打線の調整など、より総合的なチーム力が問われるシリーズになった。
歴代の優勝記録を見ると、アストロズのように複数年にわたって強さを維持する球団もあれば、レイズやレンジャーズのように特定のシーズンに勢いを爆発させる球団もある。
2026年のレイズは、レギュラーシーズン98勝という実績に加え、ポストシーズンでも投手力と守備力を維持した点が優勝につながった。
【ア・リーグ優勝決定シリーズ】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年のア・リーグ優勝決定シリーズはどちらが優勝しましたか?
レイズがガーディアンズを4勝2敗で破り、2026年のア・リーグ優勝を決めました。第6戦は10月19日に行われ、レイズが7対3で勝利しました。
Q2:ALCSは何試合制ですか?
最大7試合の4戦先勝方式です。先に4勝したチームがア・リーグ王者となり、ワールドシリーズに進出します。
Q3:2026年ALCSのMVPは誰ですか?
レイズのフレディ・ペラルタです。3試合に登板して12イニングを投げ、防御率0.75、9奪三振を記録しました。
Q4:ジュニア・カミネロは第6戦で何をしましたか?
7回に2ラン本塁打を放ち、レイズのリードを広げました。これが本人にとってポストシーズン初本塁打でした。
Q5:ヤンディ・ディアスの第6戦の成績は?
8回に2ラン本塁打を放ち、7対3とする追加点を記録しました。飛距離は416フィートでした。
Q6:レイズのワールドシリーズ進出は18年ぶりですか?
厳密には18年ぶりではありません。2008年が初進出、2020年が2度目、2026年が3度目です。18年という数字は、2008年の初進出から2026年までの経過年数を指しています。
Q7:2026年のワールドシリーズでレイズは優勝しましたか?
いいえ。ナ・リーグ王者のブルワーズに1勝4敗で敗れました。レイズは2026年も球団初のワールドシリーズ制覇には届きませんでした。
まとめ:2026年ALCSはレイズの投手力と勝負強さが生んだ優勝
2026年のア・リーグ優勝決定シリーズは、レイズがガーディアンズを4勝2敗で破る結果となった。
序盤はガーディアンズが2勝1敗とリードしたものの、レイズは第4戦から3連勝。最後は第6戦で7対3と快勝し、ア・リーグ王者の座を獲得した。
今大会の重要人物は次の3人だ。
- ジュニア・カミネロ:第6戦の2ラン本塁打で勝利を大きく引き寄せた。
- ヤンディ・ディアス:第6戦の8回に2ラン本塁打を放ち、勝利を決定づけた。
- フレディ・ペラルタ:シリーズ全体で防御率0.75を記録し、ALCS MVPに選ばれた。
また、2008年、2020年に続く球団3度目のワールドシリーズ進出という歴史的な節目も見逃せない。
一方で、2026年の最終的な世界一はブルワーズが獲得した。レイズはア・リーグを制したものの、悲願のワールドシリーズ優勝は次のシーズン以降に持ち越された。
今回のALCSを評価するうえで重要なのは、単なる4勝2敗という数字ではない。 先行された状況から3連勝で巻き返したこと、先発と救援の両方でペラルタが貢献したこと、そしてカミネロやディアスら主力打者が重要な場面で結果を残したことだ。
2026年のレイズは、球団の歴史を更新するア・リーグ王者となった。その戦いは、MLBポストシーズンの記憶に残るシリーズの一つとなった。