AZアルクマールは、オランダ北ホラント州の都市アルクマールを本拠地とするプロサッカークラブです。正式名称はAZ(Alkmaar Zaanstreek)。ホームタウンの名称を冠したクラブで、オランダの最上位リーグであるエールディヴィジに所属しています。
クラブの前身は1954年に誕生したアルクマール'54とFCザーンストレークです。両クラブが1967年に合併してAZ'67となり、1986年に現在のAZという名称になりました。
クラブ公式の歴史紹介によると、1970年代後半から1980年代初頭にかけて大きく成長。1972年にはモレナール兄弟がクラブの経営を支援し、選手の補強やチーム強化が進みました。
特に、ケース・キストやクリステン・ニゴールらが在籍した時代は、クラブの黄金期として知られています。
AZアルクマールの基本プロフィール
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| クラブ名 | AZ Alkmaar |
| 創設 | 1967年 |
| 所在地 | オランダ・アルクマール |
| 所属リーグ | エールディヴィジ |
| ホームスタジアム | AFASスタディオン |
| 監督 | レールイ・エヒテルト |
| リーグ優勝 | 2回 |
| KNVBカップ優勝 | 5回 |
| 2026-27シーズン | エールディヴィジ、UEFAヨーロッパリーグ |
AZはアヤックス、PSV、フェイエノールトといったオランダの伝統的な強豪と比較されることもありますが、特徴は独自の選手育成と組織的なチームづくりにあります。
特定のスター選手だけに依存せず、若手をトップチームに引き上げながら競争力を維持する仕組みが、クラブの大きな強みです。
【2026-27最新メンバー】監督と主力選手をポジション別に紹介

2026-27シーズンのAZは、レールイ・エヒテルト監督が指揮を執っています。
2026年1月18日、クラブはマールテン・マルテンス監督との契約関係を終了し、当時Jong AZを率いていたエヒテルトをトップチームの監督に昇格させました。
当初はシーズン終了までの指揮を任されましたが、その後もチームを率い、2026-27シーズンのエールディヴィジでも監督として登録されています。
2026-27シーズンの主な登録メンバー
2026年10月時点のエールディヴィジ公式クラブ登録情報とUEFAのヨーロッパリーグ登録情報を基に整理すると、主な選手は次のとおりです。
| ポジション | 主な選手 |
|---|---|
| GK | ローム=ジェイデン・オウス=オドゥロ、ホビー・フェルフルスト、ヤリ・デ・ブッセル、イェルーン・ズート |
| DF | 毎熊晟矢、ヴァウテル・フース、ルイス・スハウテン、マテオ・チャベス、ウェスリー・ホート、デンソ・カシウス、市原吏音、メース・デ・ウィット |
| MF | ペール・クープマイネルス、ヨルディ・クラシー、ケース・スミット、カルヴィン・ステングス、スタイエ・レシンク、ヴァルデマール・ビスコウ、デイヴ・クワクマン |
| FW | ウェスリー・パタティ、メックス・メールディンク、ロ=ザンゲロ・ダール、ベンデグース・コヴァーチ、ジズ・ホルンカンプ、アユブ・ウフキル |
※登録選手や出場資格は大会ごとに異なる場合があります。若手選手の昇格や移籍によっても構成は変わります。
監督レールイ・エヒテルトの評価
AZアルクマール監督・2026-27シーズン
Jong AZでの指導経験を持ち、育成組織からトップチームへと昇格した指導者です。
エヒテルト監督は2026年8月のエールディヴィジで4戦全勝を記録しました。
対戦結果は次のとおりです。
- ADOデン・ハーグ戦:2-0
- FCユトレヒト戦:4-1
- フォルトゥナ・シッタート戦:2-0
- ゴー・アヘッド・イーグルス戦:5-2
4試合で勝ち点12、13得点という好成績を残し、9月3日には2026-27シーズン最初のリンヌス・ミケルス月間最優秀監督賞を受賞しました。
加えて、8月のAZは4試合すべてで同じ先発メンバーを起用。先発メンバーの平均年齢は22歳306日で、リーグ2番目の若さでした。
これは、若い選手を中心に据えながらも、チームの連係を維持するというAZの方向性をよく表しています。
【日本人選手】毎熊晟矢と市原吏音はAZで何を担うのか?
2026-27シーズンのAZを日本から追いかけるうえで、見逃せないのが毎熊晟矢と市原吏音の存在です。
両選手はともにディフェンダーですが、加入時期や経験、プレースタイルは異なります。
DF・1997年10月16日生まれ
- 2024年6月にセレッソ大阪から完全移籍
- サイドを主戦場とするディフェンダー
- 日本代表経験を持つ選手
DF・2005年7月7日生まれ
- 2026年1月にRB大宮アルディージャから加入
- 右利きのセンターバック
- 契約は2031年半ばまで
- 2026年3月22日にトップチームデビュー
毎熊晟矢:日本で培った経験をオランダで生かす
毎熊晟矢は長崎県出身のディフェンダーです。
V・ファーレン長崎やセレッソ大阪でプレーした後、2024年6月21日にAZへの完全移籍が発表されました。
セレッソ大阪の発表によると、移籍当時は副キャプテンを務めていました。Jリーグで積み重ねた経験を持ち、海外でさらに成長するために新しい挑戦を選んだ選手です。
サイドバックとしての運動量や攻守の切り替えは、オランダの攻撃的なサッカーとの相性を考えるうえでも注目点になります。
2026-27シーズンのUEFA登録メンバーにも背番号2で掲載されています。
市原吏音:2031年までの契約が示す長期的な期待
市原吏音は、毎熊より若い世代の日本人ディフェンダーです。
2026年1月31日、AZはRB大宮アルディージャからの獲得を正式発表しました。契約期間は2031年半ばまでとされ、クラブが長期的な育成を視野に入れていることが分かります。
加入後はまずJong AZで出場機会を得て、2026年3月22日のFCフローニンゲンとのアウェー戦でトップチームデビューを果たしました。
また、AZ公式発表では、日本のU-20代表としてワールドカップに出場し、U-23代表では主将としてアジアカップ優勝を経験したことも紹介されています。
クラブのフットボールディレクター、マックス・ハイベルツは、市原について、右利きのセンターバックであり、両方のセンターバックの位置でプレーできること、ボール扱いの良さやスピード、状況判断を評価しています。
この契約は単なる短期補強ではなく、若手DFを欧州のトップレベルへ成長させようとするAZの考え方を反映したものです。
2人の日本人選手を見るポイント
| 比較項目 | 毎熊晟矢 | 市原吏音 |
|---|---|---|
| 加入時期 | 2024年6月 | 2026年1月 |
| 前所属 | セレッソ大阪 | RB大宮アルディージャ |
| 主なポジション | サイドのDF | センターバック |
| 背番号 | 2 | 31 |
| 注目点 | サイドの攻守と経験 | 対人守備、ビルドアップ、成長 |
| 契約情報 | 完全移籍 | 2031年半ばまで |
両者を同じ基準で評価する必要はありません。
毎熊は欧州での経験を積み重ねていく段階、市原は若手センターバックとして出場機会を広げていく段階です。
日本人選手が2人いるという話題性だけでなく、それぞれのポジションでどのような役割を獲得していくのかが、今季の大きな見どころになります。
【2026-27試合日程・結果・順位】AZの現在地を数字で確認
2026年10月31日時点のエールディヴィジでは、AZは上位争いに加わっています。
公式リーグの順位表で確認できる10試合終了時点の成績は、次のとおりです。
AZアルクマール20
勝ち点10
試合数6勝
勝利2分2敗
引き分け・敗戦
得点・失点
20得点・12失点
得失点差
+8
2026年10月25日の第10節終了時点。10月31日のAjax戦前。
2026-27シーズンの主な試合結果
8月のAZは非常に勢いのあるスタートを切りました。
| 対戦相手 | 結果 | 大会 |
|---|---|---|
| ADOデン・ハーグ | 2-0 | エールディヴィジ |
| FCユトレヒト | 4-1 | エールディヴィジ |
| フォルトゥナ・シッタート | 2-0 | エールディヴィジ |
| ゴー・アヘッド・イーグルス | 5-2 | エールディヴィジ |
| サンダーランド | 0-1 | UEFAヨーロッパリーグ |
| Hapoel Beer-Sheva | 2-1 | UEFAヨーロッパリーグ |
| フェイエノールト | 0-2 | エールディヴィジ |
| アララト=アルメニア | 4-0 | UEFAヨーロッパリーグ |
| SCカンブール | 2-2 | エールディヴィジ |
| FCトゥウェンテ | 0-2 | エールディヴィジ |
特に注目したいのは、ヨーロッパリーグでの巻き返しです。
初戦のサンダーランド戦は0-1で敗れましたが、続くHapoel Beer-Sheva戦で2-1、アララト=アルメニア戦では4-0と勝利しました。
リーグ戦では10月25日のFCトゥウェンテ戦で0-2と敗れ、直近の国内リーグでは立て直しが課題になっています。
今後の注目試合・日程
10月31日にはアヤックスとのアウェー戦が予定されています。オランダの伝統的な強豪との対戦であり、上位争いを占う重要な試合です。
UEFAヨーロッパリーグの今後の日程は以下のとおりです。
| 日程 | 対戦相手 | 会場 |
|---|---|---|
| 2026年10月31日 | アヤックス | アウェー |
| 2026年11月5日 | ユヴェントス | ホーム |
| 2026年11月26日 | スパルタ・プラハ | アウェー |
| 2026年12月10日 | シュトゥルム・グラーツ | ホーム |
| 2027年1月21日 | ディナモ・ザグレブ | ホーム |
| 2027年1月28日 | ベンフィカ | アウェー |
UEFAヨーロッパリーグのリーグフェーズでは、3試合終了時点でAZは2勝1敗、勝ち点6の10位です。
11月5日のユヴェントス戦は、欧州での順位をさらに押し上げられるかどうかを占う一戦になります。
また、エールディヴィジの秋季日程は2027年1月までのキックオフ時間が順次確定しています。国内リーグと欧州カップ戦を並行して戦うため、選手の起用やコンディション管理も重要です。
【AZアルクマールの歴代成績】1981年・2009年のリーグ優勝とカップ戦の実績
AZの歴史を理解するうえで外せないのが、1981年と2009年のリーグ優勝です。
オランダではアヤックス、PSV、フェイエノールトの3強が長年にわたってタイトル争いを主導してきました。そのなかでAZが2度も頂点に立ったことは、クラブの歴史における大きな実績です。
1981年:リーグとカップの二冠を達成
1980-81シーズン、AZはエールディヴィジで優勝し、KNVBカップも獲得しました。
この時代は、クラブが国内外で大きく飛躍した時期です。
さらに同年、欧州のUEFAカップでも決勝に進出しました。
決勝の相手はイングランドのイプスウィッチ・タウンです。AZはアウェーで0-3と敗れた後、ホームで4-2と勝利しましたが、2試合合計では5-4となり、惜しくも準優勝に終わりました。
国内二冠と欧州カップ戦決勝進出を同じ時期に達成したことは、現在まで語り継がれる重要な実績です。
2009年:ルイ・ファン・ハール監督のもとで再び頂点へ
2度目のリーグ優勝は2008-09シーズンです。
指揮を執ったのは、オランダ代表やアヤックス、バルセロナなどでも知られるルイ・ファン・ハール監督でした。
AZは安定した戦いでリーグを制覇し、再びオランダの頂点に立ちます。
クラブ公式の記録では、このシーズンのストライカー、ムニル・エル・ハムダウィが23得点を記録し、国内得点王にも輝いています。
2026年:13年ぶりのKNVBカップ優勝
2025-26シーズンには、AZが大きなタイトルを獲得しました。
2026年4月のKNVBカップ決勝でNECナイメヘンを5-1で破り、13年ぶりとなるカップ優勝を達成したのです。
これはクラブにとって通算5回目のKNVBカップ制覇でした。
さらに2026年には、ヨハン・クライフ・スハールでもPSVを4-0で破っています。
クラブ公式のトロフィー記録を整理すると、次のようになります。
| 年 | 大会・実績 | 結果 |
|---|---|---|
| 1978年 | KNVBカップ | 優勝 |
| 1981年 | エールディヴィジ | 優勝 |
| 1981年 | KNVBカップ | 優勝 |
| 1981年 | UEFAカップ | 準優勝 |
| 1982年 | KNVBカップ | 優勝 |
| 2009年 | エールディヴィジ | 優勝 |
| 2013年 | KNVBカップ | 優勝 |
| 2023年 | UEFAカンファレンスリーグ | ベスト4 |
| 2026年 | KNVBカップ | 優勝 |
| 2026年 | ヨハン・クライフ・スハール | 優勝 |
なお、2023年の欧州大会での準決勝進出は、UEFAヨーロッパリーグではなくUEFAカンファレンスリーグでの実績です。この2大会は別の大会なので、混同しないようにしたいところです。
【AFASスタディオンとは】AZの本拠地とサポーターが支えるクラブ文化
AZアルクマールのホームスタジアムは、オランダ・アルクマールにあるAFASスタディオンです。
2006年8月に開場し、旧本拠地アルクマールダーハウトに代わる新しいスタジアムとして建設されました。
開場当初の収容人数は17,023人でしたが、その後の改修を経て、現在の収容人数は19,500人となっています。
2019年の屋根崩落事故と再建
AFASスタディオンの歴史には、2019年の重大な出来事もあります。
2019年8月10日、スタジアムの一部で屋根が崩落しました。
この事故によりAZは長期間ホームスタジアムを使用できず、ADOデン・ハーグのスタジアムを代替会場として使用しました。
2019年12月15日、AZはアヤックスとの試合でAFASスタディオンに復帰し、1-0で勝利しています。
その後、屋根全体の改修が進められ、2021年には新しいスタジアムとして再整備されました。
クラブ公式のスタジアム紹介でも、2021年の改修完了は重要な節目として取り上げられています。
AZの強みはスタジアムだけではない
AZを語るうえでもう一つ注目したいのが、育成組織です。
2026年9月29日のクラブ公式発表によると、2026-27シーズンのトップチームには、AZの育成組織出身者が13人所属しています。
加えて、シーズン最初の公式戦7試合では、トップチームの総出場時間のうち69.7%を自前の育成組織出身選手が占めたと発表されました。
クラブはこの割合について、世界のクラブのなかでも最高水準だったと説明しています。
育成出身選手が公式戦の出場時間の大部分を担っているという数字は、AZのクラブ運営を理解するうえで非常に興味深いものです。
2023年には、AZのユースチームがUEFAユースリーグを制覇し、オランダのクラブとして初優勝を達成しました。
トップチームだけでなく、若手の育成でも欧州で実績を残している点がAZの特徴です。
【プロの結論】2026-27シーズンのAZを評価する3つのポイント
AZアルクマールを評価するとき、単純にリーグ順位だけを見るのでは十分ではありません。
クラブの歴史、育成方針、欧州大会での実績を踏まえると、注目すべき要点は3つあります。
1. 国内リーグで上位争いを維持できるか
10試合終了時点で5位、勝ち点20という成績は、上位争いに十分加われる位置です。
一方、直近ではフェイエノールトとFCトゥウェンテに敗れています。
シーズン序盤の4連勝を維持できなかったことから、今後は強豪との対戦で勝ち点を獲得できるかが重要になります。
2. 若手育成と結果を両立できるか
AZの大きな特徴は、若手を積極的に起用することです。
13人の育成出身選手がトップチームに所属し、公式戦の出場時間にも大きく貢献している点は、他クラブと比較する際にも注目すべき材料です。
若手の起用が単なる将来への投資で終わらず、タイトル獲得につながっていることが、2026年のKNVBカップ優勝からも読み取れます。
3. 日本人DFがチーム内で存在感を高められるか
毎熊晟矢と市原吏音は、異なる役割を担う日本人ディフェンダーです。
毎熊にはサイドでの経験と攻守のバランス、市原にはセンターバックとしての成長が期待されます。
特に市原は2031年までの長期契約を結んでおり、クラブが継続的に育成していく姿勢がうかがえます。
日本のサッカーファンにとっては、2人がどの試合で起用され、どのような役割を任されるかを追うことが、AZ観戦の大きな楽しみになるはずです。
AZは、歴史あるタイトル獲得実績と若手育成の両方を持つクラブです。 2026-27シーズンは国内リーグの上位争い、ヨーロッパリーグの決勝トーナメント進出、そして日本人選手の成長という3つの視点から追いかける価値があります。
【AZアルクマールに関するよくある質問(FAQ)】
Q1:AZアルクマールはどこの国のサッカークラブですか?
AZアルクマールはオランダの北ホラント州アルクマールを本拠地とするサッカークラブです。1967年に創設され、オランダ1部リーグのエールディヴィジに所属しています。
Q2:AZアルクマールには日本人選手が何人いますか?
2026-27シーズンの登録情報では、毎熊晟矢と市原吏音の2人が日本人ディフェンダーとして確認できます。毎熊は2024年、市原は2026年に加入しました。
Q3:AZアルクマールはリーグ優勝を何回していますか?
エールディヴィジの優勝は2回です。1981年と2009年にリーグタイトルを獲得しています。KNVBカップは2026年の優勝を含めて通算5回です。
まとめ:AZアルクマールは育成力と欧州での実績が魅力の名門クラブ
AZアルクマールは1967年に創設されたオランダの実力派クラブで、1981年と2009年にエールディヴィジを制覇しています。
2026年にはKNVBカップでNECを5-1で破り、13年ぶり5回目の優勝を達成。国内タイトルの実績をさらに積み重ねました。
2026-27シーズンはレールイ・エヒテルト監督のもと、リーグ戦とUEFAヨーロッパリーグの両方に挑戦しています。
日本人選手の毎熊晟矢と市原吏音、そして13人の育成出身選手を擁するチーム構成も見逃せません。
今後AZを追いかけるなら、次の情報を定期的に確認すると、チームの状況を把握しやすくなります。
- エールディヴィジの最新順位と勝ち点
- 毎熊晟矢・市原吏音の出場状況
- UEFAヨーロッパリーグの試合結果
- エヒテルト監督の選手起用と戦術
- 若手選手のトップチーム昇格と成長
歴史あるクラブでありながら、育成によって新しい戦力を生み出し続けるAZアルクマール。2026-27シーズンは、日本人選手の活躍とともに、その競争力がどこまで高まるのかに注目です。