ドジャースの移籍市場を追う日本人ファンにとって、特に気になるのが大谷翔平、山本由伸、佐々木朗希の3人だ。今回FAとなった9選手とは異なり、3人はいずれも2027年に向けて球団との契約を残している。
大谷翔平:2027年は二刀流復帰が期待される
契約:10年総額7億ドル・2033年まで
2027年は投打二刀流への復帰が期待される。FAや移籍をめぐる動きはない。
大谷は2023年12月にドジャースと10年総額7億ドルの契約を結んだ。契約期間は2033年までで、2027年オフにFAとなる予定はない。
2026年は左膝や右上腕二頭筋の不調を抱え、9月にはシーズン中の登板再開を見送って打撃に集中する考えを示した。一方、10月30日付のロサンゼルス・タイムズは、フリードマン編成本部長の説明として、2027年は二刀流に戻ることが期待され、春季キャンプにも間に合う見通しだと報じている。手術は予定されていないという。
大谷の復帰は補強戦略にも影響する。DHとして打線の中心を担いながら、先発投手としても計算できれば、打線とローテーションの両方で大きな戦力になる。スクーバルの残留交渉と並んで、2027年の投手運用を考えるうえで重要な要素だ。
山本由伸:大型契約の継続で来季も先発の柱
契約:12年総額3億2500万ドル
2027年も先発ローテーションの中心として期待される。
山本由伸は2024年から2035年までの12年契約を結んでいる。契約総額は3億2500万ドルで、2027年の年俸支払い額は約2600万ドルとされる。
2026年も先発投手としてローテーションを支え、レギュラーシーズンは14勝9敗、防御率2.53、185イニング、182奪三振を記録した。NLCSではブルワーズに攻略され、2回2/3で降板した試合もあったが、来季の契約問題とは別の話だ。
山本の契約には将来のオプトアウト条項が設けられているものの、2027年に契約が終了するわけではない。今オフのドジャースにとっては、山本を中心に先発陣をどう構成するかが課題となる。
佐々木朗希:2027年は先発陣の戦力として成長が焦点
2026年契約区分:年俸調停前
2026年は5勝5敗、防御率4.49。来季の成長と先発としての安定が課題。
佐々木朗希は2025年にドジャースへ加入し、2026年もメジャーで経験を積んだ。MLB公式の選手記録では、2026年は26試合に登板し、うち23試合で先発。5勝5敗、防御率4.49、122回1/3、123奪三振という成績だった。
9月21日には負傷者リストから復帰している。まだ投手として成長段階にあり、2027年は年間を通じて先発ローテーションを支えられるかが注目される。
契約面でもFAではない。2026年の契約区分は年俸調停前で、FA資格取得は2031年とされている。したがって、今オフに佐々木が他球団へ移籍するという見方には根拠がない。
3人の状況を整理すると、大谷は二刀流復帰、山本は先発の柱としての継続、佐々木は安定感の向上が焦点だ。FA9選手の退団があっても、日本人選手3人の契約が直接揺らぐわけではない。
【2026-27年オフの日程】FA交渉・トレード・ロックアウトの重要日程

今オフは通常のシーズンオフとは異なる事情を抱えている。大きな理由は、MLBと選手会の労使協定(CBA)が2026年12月1日に期限を迎えることだ。
球団オーナー側によるロックアウトの可能性が報じられており、交渉がまとまらなければ、選手との契約やトレードなどのメジャーリーグ関連取引が停止する可能性がある。
そのため、ドジャースは11月から12月初旬までの短い期間に、FA選手の再契約や新戦力獲得をどこまで進めるかが重要になる。
クオリファイング・オファーの対象となる選手にも注目
11月2日はFA市場における重要な節目だ。ドジャースは対象選手に対して、1年契約のクオリファイング・オファーを提示するか判断する必要がある。
ロサンゼルス・タイムズが挙げている提示対象となり得る選手は、グラテロル、ヘルナンデス、フィリップス、トライネン、ベシアの5人だ。
一方、スクーバル、ブービック、ラウアーはシーズン途中に加入したため対象外となる。ロハスは現役引退を表明している。ここを混同すると、FA選手の契約条件やドラフト指名権補償について誤った理解につながる。
なお、12月1日のロックアウトは10月31日時点では確定した事実ではなく、労使交渉をめぐる予測である。ただし、球団が早期の編成判断を迫られる要因になっている。
【プロの結論】ドジャース移籍最新情報で本当に注目すべき5つの判断材料
2026年10月31日時点のドジャースの移籍市場を分析すると、今オフは単なる大型補強競争ではなく、強力なベテラン陣と次世代の若手をどう共存させるかという転換期にある。
注目すべき判断材料は次の5点だ。
第一に、スクーバルの再契約。 2026年途中に獲得したエース級左腕を手放すのか、巨額契約で残留させるのか。先発陣の将来像を左右する最大の判断になる。
第二に、ベシアを中心としたブルペン再編。 7人の投手がFAとなるため、救援陣の人数だけでなく、左右のバランス、勝ち試合を任せられる投手の数、負傷リスクを考えた補強が必要だ。
第三に、キケ・ヘルナンデスの役割。 クラブハウスでの存在感とユーティリティー能力は魅力だが、若手の成長と出場機会を両立させるには、契約内容や起用方法の調整が欠かせない。
第四に、エリー・デラクルーズのトレード説。 若いスターを獲得する構想には魅力があるものの、現段階では識者の予測であり、正式交渉や成立を意味しない。獲得費用や放出する有望株とのバランスが判断材料となる。
第五に、日本人選手を含めた長期的な戦力設計。 大谷の二刀流復帰、山本の先発としての安定、佐々木の成長を軸に、若手の起用枠をどう確保するかが問われる。
移籍ニュースを見極める際は、情報の発信元にも注目したい。MLB公式のTransactionsに掲載された取引は正式な登録記録、球団のプレスリリースは公式発表、監督や選手の発言は本人の意思や球団方針を知る材料となる。一方、球団OBや解説者による「獲得すべき」「トレードが成立する可能性がある」という発言は、正式決定とは区別する必要がある。
【ドジャース移籍最新】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:ドジャースのFA選手9人は誰ですか?
A1:タリク・スクーバル、ミゲル・ロハス、キケ・ヘルナンデス、エバン・フィリップス、アレックス・ベシア、ブレイク・トライネン、ブルスダー・グラテロル、クリス・ブービック、エリック・ラウアーの9人です。ロハスは現役引退を表明しており、選手としての再契約を目指す8人とは事情が異なります。
Q2:エリー・デラクルーズはドジャースに移籍することが決まったのですか?
A2:いいえ。2026年10月31日時点で移籍は決まっていません。元レッズGMのジム・ボーデン氏がレッズによる放出の可能性を指摘し、ドジャースを移籍先候補として挙げたことが報道の発端です。球団間の正式合意は発表されていません。
Q3:タリク・スクーバルはドジャースに残留しますか?
A3:残留は未確定です。スクーバルは2026年8月にタイガースからドジャースへ移籍し、今オフFAとなりました。大型契約が予想されており、ドジャースが再獲得に動くかが注目されています。
Q4:キケ・ヘルナンデスとアレックス・ベシアは再契約しますか?
A4:2026年10月31日時点で再契約は発表されていません。ヘルナンデスは本人がドジャース残留への希望を語っており、ベシアは2026年に防御率2.64を記録しています。いずれも球団にとって検討価値のある選手ですが、契約成立は未定です。
Q5:大谷翔平、山本由伸、佐々木朗希も移籍する可能性がありますか?
A5:3人とも2027年に向けてドジャースとの契約を残しており、今回のFA9選手には含まれていません。大谷は2033年まで、山本は2035年までの契約で、佐々木も年俸調停前の契約区分です。
まとめ:ドジャースの2027年はFA再契約と大型補強が鍵
2026年10月31日現在、ドジャースのオフシーズン最大のニュースは、9選手のFA移行とスクーバルの去就だ。特にスクーバルの再契約、ベシアら救援陣の確保、キケ・ヘルナンデスの残留交渉は、2027年のチーム構成を大きく左右する。
エリー・デラクルーズのトレード説も注目を集めているが、現段階では識者による市場予測の域を出ていない。正式な移籍情報はMLB公式の取引記録と球団発表を基準に判断する必要がある。
日本人選手については、大谷翔平の二刀流復帰、山本由伸の先発陣での役割、佐々木朗希の成長が引き続き注目点となる。3人の契約が維持される一方、周囲の投手陣や野手陣がどう変わるかによって、2027年のチームの戦い方も変わってくる。
今オフのドジャースは、単にスター選手を集めるだけではなく、優勝を逃した原因を補強でどう解消するかが問われている。11月2日のFA交渉の節目、スクーバルの契約判断、そして12月の労使交渉が、2027年の戦力を占う大きなポイントになりそうだ。
最も注目すべきは、スクーバルの残留交渉とブルペン再編。これが2027年のドジャースの優勝争いを占う最大の焦点となる。