日本勢のライバルとなる海外女子選手にも、実力派がそろっている。2026-2027シーズンはアメリカ勢の層の厚さに加え、韓国、エストニア、イタリア、ジョージアなどの選手も上位争いに加わっている。
ISU女子シングル世界ランキングTOP10
国際スケート連盟(ISU)が公表する世界ランキングは、国際大会の成績をポイント化したものだ。
2026年11月1日22時07分(UTC)時点のランキングは次のとおり。
| 順位 | 選手名 | 国・地域 |
|---|---|---|
| 1位 | アリサ・リウ | アメリカ |
| 2位 | 千葉百音 | 日本 |
| 3位 | アンバー・グレン | アメリカ |
| 4位 | イザボー・レビト | アメリカ |
| 5位 | 中井亜美 | 日本 |
| 6位 | ララ・ナキ・グットマン | イタリア |
| 7位 | アナスタシア・グバノワ | ジョージア |
| 8位 | ニーナ・ペトロキナ | エストニア |
| 9位 | ブレイディ・テネル | アメリカ |
| 10位 | サラ・エバーハート | アメリカ |
日本から千葉百音と中井亜美がトップ5入り。さらに島田麻央が14位、渡辺倫果が16位、青木祐奈が17位に位置している。
この結果からも、日本女子が世界の上位争いで複数の選手を送り込んでいることがわかる。
なお、ISU世界ランキングは単一大会の順位ではない。直近3シーズンの対象大会のポイントを一定の比率で反映する仕組みであり、2024-2025シーズンの成績は70%、2025-2026シーズンと2026-2027シーズンの成績は100%で計算される。
そのため、世界ランキングと直近の大会結果が必ずしも一致するわけではない。
海外の注目女子フィギュアスケート選手
1.
2026年五輪女子シングル優勝。2025年世界選手権優勝の実績も持つ。2022年に競技引退を表明した後、2024年に復帰した経歴も特徴的。高難度ジャンプへの対応力を持つ世界トップ選手だ。
2.
トリプルアクセルを競技会で成功させた実績を持つ選手。2026年五輪では団体戦の金メダル獲得に貢献した。高難度ジャンプを組み込んだ演技構成が大きな見どころだ。
3.
2023年ISUスケーティングアワードの新人賞を受賞。2026年世界選手権4位の実績を持つ。2026-27シーズンのグランプリシリーズでも表彰台争いに加わっている。
4.
2025年欧州選手権を制したエストニアの代表選手。2026年欧州選手権でも優勝しており、ヨーロッパを代表する存在だ。2026年スケートカナダでは2位に入った。
5.
国際大会で継続的に上位に入る実力者。2026-27シーズンのグランプリシリーズでもフランス大会と中国杯への出場が割り当てられている。
6.
2026年世界ランキングで上位に入るイタリアの選手。グランプリシリーズでも安定した得点を記録し、欧州勢の中心選手の一人となっている。
7.
世界ランキング11位。ジュニア時代から国際大会で活躍し、韓国女子の次世代を担う選手として注目される。
8.
2026年世界選手権で銅メダルを獲得。前年の5位から順位を上げ、世界の表彰台に立った。
このほか、カザフスタンのソフィア・サモデルキナ、韓国のイ・ヘイン、カナダのマデリン・シーザスなども国際大会で注目したい選手だ。
特にアンバー・グレンとアリサ・リウは、2026年五輪の団体戦で金メダルに貢献したアメリカ勢の中心人物。千葉百音や中井亜美との国際大会での対決が見どころになる。
【ジュニア女子選手一覧】島田麻央・岡万佑子・岡田芽依ら次世代の有望株

日本女子フィギュアスケートの将来を考えるうえで、ジュニア世代の動向は欠かせない。
ジュニアの大会は、シニアへのステップアップを目指す選手にとって重要な経験の場だ。国内選手権、ジュニアグランプリシリーズ、世界ジュニア選手権などを通じて実績を積み、シニアの国際大会へ進む。
2026年世界ジュニア選手権の日本勢
2026年3月にエストニアのタリンで開催された世界ジュニア選手権女子シングルでは、日本勢が大きな成果を残した。
- 島田麻央:優勝(208.91点)
- 岡万佑子:3位(197.17点)
- 岡田芽依:10位(177.77点)
島田の優勝は4連覇。岡も初出場で銅メダルを獲得し、日本の若手選手の層の厚さを示した。
2位はオーストラリアのハナ・バス(205.39点)。日本勢だけでなく、海外の若手にも実力者が育っている。
ISUジュニア女子世界ランキング
2026年11月2日21時40分(UTC)時点のISUジュニア女子世界ランキングでは、島田麻央が1位を維持している。
日本選手の上位は次のとおり。
- 1位:島田麻央(1870ポイント)
- 9位:岡田芽依(1298ポイント)
- 11位:金沢純禾(1050ポイント)
島田はシニアのグランプリシリーズにも参戦しながら、ジュニアランキングでも首位に位置している。ジュニアとシニアの両方で存在感を示している点が特徴だ。
日本の次世代女子選手
岡万佑子
木下アカデミー所属。2026年世界ジュニア選手権で銅メダルを獲得した。特別強化選手にも選出され、ジュニアでの実績を土台にさらなる成長が期待される。
岡田芽依
木下アカデミー所属。2026年世界ジュニア選手権10位、2025年ジュニアグランプリファイナル3位。国内のジュニア大会でも優勝や上位入賞を重ねている。
金沢純禾
2026年11月のISUジュニア女子世界ランキング11位。日本スケート連盟の強化選手Bにも選ばれており、ジュニア国際大会での順位上昇が注目される。
和田薫子
中京大中京高校所属。2025年世界ジュニア選手権8位、2024年ジュニアグランプリファイナル2位という実績がある。
上薗恋奈
LYS所属。2024年世界ジュニア選手権3位、2023年ジュニアグランプリシリーズ・ポーランド大会優勝の実績を持つ。
宮﨑花凜・山田恵
日本スケート連盟の強化選手Bに登録されている選手。国内の競技会を通じた経験の蓄積と、今後の国際大会への進出に注目したい。
なお、強化選手Bの登録者が全員ジュニアカテゴリーというわけではない。実際の出場カテゴリーは各大会の年齢資格やエントリーによって決まる。
【2026-2027シーズンの見どころ】グランプリシリーズと世代交代
2026-2027シーズンの女子シングルでは、ISUグランプリシリーズが重要な国際舞台となっている。
2026年6月16日にISUが発表した女子の出場割当では、フランス大会、スケートカナダ、中国杯、スケートアメリカ、フィンランディア杯、NHK杯の各大会に、国内外の有力選手が配置された。
11月1日時点のグランプリシリーズ順位
ISUが公表したグランプリシリーズのポイントランキングでは、次の選手が上位に入っている。
- 1位:島田麻央(日本)15ポイント
- 2位:中井亜美(日本)15ポイント
- 3位:ニーナ・ペトロキナ(エストニア)13ポイント
- 4位:アナスタシア・グバノワ(ジョージア)13ポイント
- 5位:イザボー・レビト(アメリカ)11ポイント
島田はスケートカナダで優勝し、中井はフランス大会で優勝。日本勢がポイントランキングの1位と2位を占めている。
ただし、これは11月1日時点の途中経過であり、シーズン終了時の最終順位ではない。
2026-27シーズンの日本女子の主な出場割当
- フランス大会:青木祐奈、中井亜美、住吉りをん
- スケートカナダ:島田麻央、三宅咲綺
- 中国杯:千葉百音、山下真瑚、渡辺倫果
- スケートアメリカ:松生理乃、中井亜美
- フィンランディア杯:島田麻央、住吉りをん、渡辺倫果
- NHK杯:青木祐奈、千葉百音
この出場割当を見ると、千葉、中井、島田、青木らを中心に、日本女子の複数選手が国際大会に配置されている。
また、海外勢ではアリサ・リウ、アンバー・グレン、イザボー・レビト、ニーナ・ペトロキナらが各大会に登場する。日本選手との直接対決だけでなく、各大会の結果が世界ランキングにどう反映されるかも注目点だ。
坂本花織の引退と新しい日本女子の勢力図
日本女子フィギュアスケートの歴代トップ選手
2025-26シーズン終了後に競技引退。2026年世界選手権で4度目の世界女王となった。
2026年の日本女子を語るうえで欠かせないのが、坂本花織の競技引退だ。
坂本は2026年3月28日、チェコ・プラハで開催された世界選手権で優勝。自身4度目の世界選手権タイトルを獲得し、競技生活に幕を下ろした。
同大会では千葉百音が銀メダルを獲得。坂本が築いてきた日本女子の世界トップレベルの競争力を、次の世代が引き継ぐ形になった。
坂本の引退は、日本女子シングルの勢力図が変わる大きな節目だ。千葉や中井のようなシニアの実力者に加え、島田や岡万佑子ら若い選手が存在感を増している。
歴代女子フィギュアスケート選手と日本の競技史
日本女子フィギュアスケートには、長い競技の歴史がある。
歴代の代表的な選手としては、次の名前が挙げられる。
- 伊藤みどり:女子フィギュアスケートの技術革新を象徴する存在。
- 荒川静香:2006年トリノ五輪女子シングル金メダリスト。
- 浅田真央:トリプルアクセルを武器に世界の第一線で活躍した選手。
- 安藤美姫:2007年、2011年の世界選手権優勝者。
- 宮原知子:世界選手権や四大陸選手権で実績を残した選手。
- 坂本花織:世界選手権4度の優勝を達成した2020年代の代表的選手。
こうした歴代選手の活躍が、日本女子の競技基盤を築いてきた。
2026年は坂本の引退によって一つの時代が区切られた一方、千葉、中井、島田を中心とする新たな時代が始まっている。
【プロの結論】フィギュアスケート女子一覧を見るときの判断基準
女子フィギュアスケートの選手を比較するとき、順位だけで実力や将来性を判断するのは適切ではない。
競技を見るうえでは、次の4つの視点が役立つ。
1. 世界ランキングと大会順位を区別する
ISU世界ランキングは複数シーズンの実績を反映する。一方、グランプリシリーズの順位は当該シーズンの大会ポイントに基づく。
例えば、千葉百音は世界ランキング2位、中井亜美は5位。一方、グランプリシリーズの途中経過では島田麻央と中井亜美が上位に入っている。
どちらか一方だけを見るのではなく、長期的な実績と今季の成績を合わせて判断したい。
2. 強化選手の区分と実力ランキングを混同しない
日本スケート連盟の特別強化、A、Bは、競技力や強化対象としての区分だ。
特別強化選手が必ず大会で上位になるわけではなく、Bの選手が今後大きく成長する可能性もある。
強化指定は選手を評価する重要な情報だが、競技結果そのものとは別に理解する必要がある。
3. ジュニアからシニアへの移行に注目する
島田麻央は世界ジュニア4連覇を達成し、2026-27シーズンにはシニアのグランプリシリーズでも優勝した。
一方、ジュニアで好成績を残した選手が、シニアでも同じように結果を残せるとは限らない。
ジャンプ構成、演技全体の完成度、国際大会での経験など、複数の要素が求められるからだ。
ジュニア時代の順位だけで将来を決めつけず、シニアへの移行後の成績を継続して確認することが大切になる。
4. 選手の特徴は技術・実績・演技内容から見る
例えば、アリサ・リウはトリプルアクセルと4回転ルッツの競技会での実績を持つ。アンバー・グレンもトリプルアクセルを成功させている。
島田麻央もトリプルアクセルと4回転トーループの実績がある。
こうした技術面の特徴は、ジャンプ構成や得点の可能性を理解する手がかりになる。一方、スピン、ステップ、演技構成点なども競技の評価に関わる。
選手を比較するなら、ジャンプの難度だけでなく、ショートプログラムとフリースケーティングの両方を確認することが重要だ。
【フィギュアスケート女子選手の一覧】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年現在、日本の女子フィギュアスケート選手で最も注目されているのは誰?
A1:千葉百音、中井亜美、島田麻央、青木祐奈が特に注目されている。千葉は2026年世界選手権銀メダルと世界ランキング2位、中井は2026年五輪銅メダル、島田は世界ジュニア4連覇と2026年スケートカナダ優勝、青木は2025年四大陸選手権優勝という実績を持つ。
Q2:2026年の日本スケート連盟の女子強化選手は何人?
A2:2026/2027シーズンの公式一覧では17人。内訳は特別強化選手5人、強化選手Aが6人、強化選手Bが6人となっている。
Q3:2026年の女子フィギュアスケート世界ランキング1位は誰?
A3:2026年11月1日現在、アメリカのアリサ・リウが1位。日本勢では千葉百音が2位、中井亜美が5位に入っている。
Q4:島田麻央はシニアの選手?ジュニアの選手?
A4:島田は世界ジュニア選手権4連覇の実績を持つ選手で、2026-27シーズンにはシニアのグランプリシリーズにも参戦している。ジュニアランキングでも1位を維持しており、両方のランキングで名前が確認できる。
Q5:アンバー・グレンはどこの国の選手?
A5:アメリカの女子シングル選手。トリプルアクセルの実績があり、2026年五輪の団体戦金メダリストでもある。2026年11月1日現在のISU世界ランキングは3位。
Q6:坂本花織は2026-27シーズンも現役選手として出場する?
A6:坂本花織は2025-26シーズン終了後に競技引退を迎えた。2026年世界選手権で4度目の優勝を果たしており、2026-27シーズンの現役女子シングル選手一覧には含まれない。
まとめ:2026年の女子フィギュアスケートは新世代の時代へ
2026年11月現在の女子フィギュアスケート界では、日本と海外の有力選手が世界の頂点を争っている。
日本勢では、世界ランキング2位の千葉百音、五輪銅メダリストの中井亜美、世界ジュニア4連覇を経てシニアでも優勝した島田麻央、四大陸選手権を制した青木祐奈が中心的な存在だ。
海外では、世界ランキング1位のアリサ・リウ、3位のアンバー・グレン、4位のイザボー・レビトらアメリカ勢に加え、エストニアのニーナ・ペトロキナやジョージアのアナスタシア・グバノワも見逃せない。
また、岡万佑子、岡田芽依、金沢純禾、和田薫子らジュニア・若手世代の成長も、日本女子の今後を左右する要点になる。
2026-2027シーズンは、坂本花織の競技引退を経て、新しい日本女子フィギュアスケートの勢力図が形づくられる時期だ。
選手を応援するときは、強化指定、世界ランキング、国際大会の成績、技術構成をそれぞれ確認すると、競技の見どころがより明確になる。千葉百音や中井亜美の世界トップ争い、島田麻央のシニアでの挑戦、そして次世代の台頭に注目したい。