2026年11月現在、帝京高校野球部は16年ぶりのセンバツ出場を果たし、夏の東東京大会では準決勝に進出。さらに秋季東京都大会では、3回戦でライバルの二松学舎大付に1-2で惜敗した。春の甲子園での逆転勝利から夏の激闘、秋の新チームによる再出発まで、2026年は帝京の復活と課題が鮮明になった1年だった。
指揮を執るのは、2021年からチームを率いる金田優哉監督。1972年から約50年間、帝京を全国屈指の強豪に育てた前田三夫名誉監督からバトンを受け継ぎ、2025年秋の東京都大会優勝、2026年春のセンバツ出場へと導いた。甲子園通算27回出場、全国制覇3回という伝統を背負いながら、新しい帝京野球を築いている。
【2026年最新】帝京高校野球部の春・夏・秋の戦績を完全検証

2026年の帝京は、春のセンバツで全国の舞台に復帰し、夏には東東京大会の4強まで勝ち進んだ。一方、秋は新チームで東京都大会3回戦敗退。大会ごとに異なるチーム状況と試合内容を整理すると、現在の実力が見えてくる。
第98回選抜高校野球大会:16年ぶりの甲子園で初戦突破
2025年秋季東京都大会で16年ぶり10度目の優勝を果たした帝京は、東京代表として第98回選抜高校野球大会に出場した。
2026年3月19日の1回戦では、前年夏の甲子園優勝校・沖縄尚学と対戦。試合は1点を追う展開が続いたが、8回裏に帝京打線が一気に反撃した。
1死満塁から蔦原悠太が中越えの逆転2点二塁打を放つと、さらに鈴木優吾の適時打などで2点を追加。最終的に4-3で沖縄尚学を撃破した。16年ぶりのセンバツ出場で、いきなり大きな存在感を示した試合だった。
続く3月24日の2回戦では愛知の中京大中京と対戦。帝京は0-4から5回に4点を奪って同点に追いついたものの、延長10回タイブレークで5点を失い、4-9で敗れた。
2試合を通して見えたのは、劣勢からでも試合を動かせる打線の粘り強さだ。沖縄尚学戦、中京大中京戦の両方で中盤以降に反撃しており、全国レベルの相手にも対応できる攻撃力を備えていた。
春季東京都大会:佼成学園に敗れベスト16相当で終戦
甲子園後の春季東京都大会では、4月5日に東京高校を13-2、4月11日に工学院大付を6-1で下した。
しかし、4月19日の4回戦では佼成学園に1-4で敗戦。甲子園で見せた攻撃力を都大会でも継続することはできず、春の東京都大会は4回戦で姿を消した。
センバツでの経験を次の大会につなげるという意味では、攻撃面だけでなく、試合序盤から主導権を握る展開づくりが課題として残った。
夏の東東京大会:準決勝で二松学舎大付に3-7
2026年夏の帝京は、春夏連続の甲子園出場を目標に東東京大会へ臨んだ。
大東大一に11-1、日体大荏原に15-5、小山台に4-3と勝ち進み、準々決勝では郁文館を11-8で撃破。郁文館戦では0-5から試合をひっくり返す粘りを見せ、帝京らしい攻撃力を発揮した。
7月25日の準決勝では、二松学舎大付と明治神宮野球場で対戦した。
先発の仁禮パスカルジュニアが初回から3点を失い、3回にも2点を追加されて0-5。帝京は4回に安藤丈二の内野安打で好機を広げ、続く蔦原悠太が左翼席へ2ランを放って反撃した。
9回にも島末明弥の適時打で1点を返したが、序盤の失点を取り戻せず、最終スコアは二松学舎大付7-3帝京。春夏連続の甲子園出場は実現しなかった。
秋季東京都大会:二松学舎大付に1-2で惜敗
秋は新チームでの戦いとなった。帝京は9月の一次予選を突破し、本大会では10月10日に駿台学園を4-3で撃破。延長10回タイブレークの末、目代龍之介のサヨナラ適時打で勝利した。
10月12日の2回戦では桜美林に8-1で7回コールド勝ち。島末明弥の適時打で同点に追いつき、目代龍之介の本塁打で逆転するなど、攻撃面で好調さを示した。
ところが、10月18日の3回戦では再び二松学舎大付と対戦し、1-2で敗れた。
帝京は相手投手・川島連十の前に打線がわずか2安打。山中樹、羽吹恭丞の1年生投手2人が粘り強く投げたものの、8回裏に暴投と捕手の悪送球が絡んで決勝点を許した。
夏に続く二松学舎大付への敗戦であり、OB会の試合報告でも守備面の課題が指摘されている。秋の敗退は、次の世代が乗り越えるべき具体的な課題を示す結果となった。
【2026年メンバー】帝京高校野球部の注目選手と新チームの主力
帝京高校野球部のメンバーを調べる際に注意したいのが、春夏の甲子園世代と秋季大会の新チーム世代を混同しないことだ。
2026年春のセンバツや夏の東東京大会で活躍した3年生の多くは、夏の大会を終えて新チームから外れる。一方、秋季東京都大会では、2年生と1年生を中心とした新しい選手構成になっている。
春夏の帝京を支えた主な選手
仁禮パスカルジュニアは、2026年春夏のチームを支えた左腕投手。センバツの沖縄尚学戦では先発として粘り強く投げ、初戦突破に貢献した。夏の東東京大会でもエースとして二松学舎大付との準決勝を任された。
蔦原悠太は、2026年の帝京を象徴する打者の一人だ。センバツの沖縄尚学戦では逆転の2点二塁打、夏の二松学舎大付戦では反撃の2ラン本塁打を記録。大舞台で勝負強さを発揮した。
安藤丈二も春夏の主力選手。センバツでは打線の一角を担い、夏の準決勝でも蔦原につなぐ安打を放った。
そのほか、池田大和、立石陽嵩、大ヶ島征史郎、岡田武大らも2026年春夏のチームを構成した選手たちだ。
2026年秋の新チームで注目したい選手
秋季東京都大会では、目代龍之介、島末明弥、木村成良、鈴木優吾ら2年生が中心となり、1年生にも重要な役割が与えられている。
目代龍之介は新チームの注目スラッガー。高校野球ドットコムでも注目選手として取り上げられ、桜美林戦では3番・センターで出場して本塁打を記録した。駿台学園戦では延長10回にサヨナラ適時打を放っている。
島末明弥は打線の上位を担う2年生内野手。桜美林戦では同点適時打を放ち、攻撃の起点として機能した。
木村成良と鈴木優吾も内野・捕手の重要なポジションを担う。新チームの守備と攻撃を支える存在だ。
投手陣では、1年生の山中樹と羽吹恭丞に注目したい。二松学舎大付との秋の3回戦では2人で継投し、敗れはしたものの最後まで試合を接戦に保った。
秋季大会の登録メンバーには、尾崎慶斗、吉村瑛太郎、徳久陽人、中嶋悠人、福田旺志郎らも名を連ねている。今後はこうした若い選手たちの成長が、2027年の帝京を左右する。
2026年の部員構成
帝京高校野球部OB会の部員情報によると、2026年4月時点の部員数は約75人。3年生、2年生、1年生がそれぞれ約25人という構成だった。
一定の部員数を確保しながら、各学年から競争力のある選手を育てられるか。選手層の厚さは、年間を通して複数の大会を戦ううえで重要な要素となる。
【監督の現在】金田優哉と前田三夫が築く帝京の新体制
帝京高校野球部の復活を語るうえで欠かせないのが、金田優哉監督と前田三夫名誉監督の関係だ。
金田優哉監督は帝京OBの指導者
金田優哉監督は帝京高校の卒業生で、2002年夏の甲子園では主将としてベスト4を経験した。筑波大学卒業後、一般企業への就職を経て教員の道に進み、駒澤大学高校のコーチを経て2011年に母校へ赴任した。
前田三夫監督の下でコーチを務めた後、2021年夏の前田監督勇退に伴い、同年秋からチームの指揮を執っている。
金田監督の指導体制で注目されたのは、2025年秋季東京都大会での優勝だ。関東第一との決勝では8-4で勝利し、16年ぶりのセンバツ出場を確実にした。
2025年の優勝後、金田監督はチームづくりについて「しつこく、しつこくチームを作ってきました」と語っている。選手の成長を積み重ねる指導姿勢が、結果につながったことをうかがわせる発言だった。
前田三夫名誉監督が残した50年の功績
前田三夫氏は1972年に帝京高校野球部の監督に就任。約50年間にわたってチームを指揮し、甲子園で春1回、夏2回の全国制覇を達成した。
1989年夏、1992年春、1995年夏の優勝は、帝京の歴史を語るうえで欠かせない実績である。
2021年に監督を勇退した後は名誉監督となり、後進の育成を見守っている。
2025年秋の東京都大会優勝時、前田氏は金田監督への助言について次のように振り返った。
「好きにやればいい」
任せた以上は新監督に任せるという姿勢を貫き、あえてグラウンドに足を運ぶことも控えていたという。長年帝京を率いた指導者が、次の世代の判断を尊重したことは、監督交代を考えるうえでも興味深い。
現在の帝京は、前田氏の実績を引き継ぎながら、金田監督を中心とする新しい指導体制によって再構築されている。
【甲子園の歴代成績】帝京高校は27回出場・全国優勝3回の名門
帝京高校野球部は1949年に創部された。2026年で創部77周年を迎え、東京都の高校野球を代表する伝統校として知られている。
甲子園初出場は1978年春。以降、春の選抜と夏の選手権の双方で実績を積み上げてきた。
甲子園の通算成績
2026年春の第98回選抜高校野球大会を含めた帝京の甲子園成績は、春夏通算27回出場、52勝24敗。全国制覇は3回となっている。
内訳は春のセンバツが15回出場・1回優勝、夏の選手権が12回出場・2回優勝だ。
優勝した大会は次の3大会である。
- 1989年夏:第71回全国高等学校野球選手権大会
- 1992年春:第64回選抜高等学校野球大会
- 1995年夏:第77回全国高等学校野球選手権大会
加えて、甲子園以外でも国民体育大会で1回、明治神宮大会で2回の優勝を記録。全国大会での優勝は合計6回に達する。
帝京高校野球部の歴代メンバーとプロ野球OB
帝京は多くのプロ野球選手を輩出してきたことでも知られる。
代表的な卒業生には、山﨑康晃、中村晃、松本剛、原口文仁、森本稀哲、杉谷拳士、清水昇、佐々木俊輔らがいる。
それぞれ異なる時代に帝京で野球を経験し、その後プロの世界で活躍した。こうした卒業生の存在は、帝京が単に甲子園で勝つだけでなく、選手を育てる環境を持ってきたことを示している。
なお、歴代メンバーを調べる場合は、甲子園出場時の登録選手と、春季・夏季大会の登録選手を区別する必要がある。年度によって背番号や学年、出場大会が異なるため、特定の年度の名簿を確認することが大切だ。
【人物・組織の関係図】帝京高校野球部を支える主要人物とライバル校
帝京の2026年を理解するには、監督交代による指導体制の変化、春夏の主力と秋の新チームの世代交代、そして二松学舎大付との競争関係を整理すると分かりやすい。
| 人物・組織 | 役割・関係 | 2026年の位置づけ・実績 |
|---|---|---|
| 帝京高校野球部 | 1949年創部の伝統校 | 甲子園27回出場、全国優勝3回 |
| 前田三夫 | 元監督・名誉監督 | 1972年から2021年夏まで指揮。春夏3度の甲子園優勝 |
| 金田優哉 | 現監督・帝京OB | 2021年秋から指揮。2025年秋の東京都大会優勝を達成 |
| 仁禮パスカルジュニア | 2026年春夏世代の左腕投手 | センバツ初戦突破に貢献。夏もエースとして登板 |
| 蔦原悠太 | 2026年春夏世代の主力打者 | センバツで逆転打、夏の東東京大会準決勝で2ラン |
| 目代龍之介 | 2026年秋の新チームの主力打者 | 桜美林戦の本塁打、駿台学園戦のサヨナラ打 |
| 山中樹・羽吹恭丞 | 2026年秋の若手投手 | 二松学舎大付戦で継投し、接戦を演出 |
| 二松学舎大付 | 東京都内の強豪・ライバル校 | 2026年夏の準決勝で7-3、秋の3回戦で2-1と帝京に連勝 |
この関係から見えてくるのは、帝京の現在が単なる監督交代後の再建段階ではなく、歴史ある指導体制と新しい選手世代が同時に動いている時期だということだ。
とりわけ二松学舎大付との対戦は、2026年の帝京を評価するうえで重要な比較材料になった。夏は打ち合いの末に敗れ、秋は投手戦で1点差の敗戦。異なる試合展開で同じ相手に敗れたことは、攻撃力だけでなく守備や試合運びを含めた総合力の向上が必要であることを示している。
【名門復活の現在と今後】帝京高校野球部は再び全国制覇できるのか
帝京高校野球部の2026年を振り返ると、復活を裏付ける実績と、まだ乗り越えるべき課題の両方が確認できる。
復活を裏付ける3つの実績
第一に、2025年秋の東京都大会優勝によって16年ぶりのセンバツ出場を果たしたことだ。長く甲子園から遠ざかっていた名門が、全国大会への切符を自力でつかんだ意義は大きい。
第二に、2026年春のセンバツで沖縄尚学を破ったこと。前年夏の全国王者を相手に、試合終盤で逆転できたことは、勝負強さを示す結果だった。
第三に、夏の東東京大会で準決勝まで進出したこと。郁文館戦での逆転勝利など、厳しい試合を勝ち抜く力も見せている。
二松学舎大付に連敗した意味
一方、夏と秋に二松学舎大付に連敗したことは、現在の帝京が抱える課題を象徴している。
夏は12安打を放ちながら3得点にとどまり、序盤の失点が響いた。秋はわずか2安打で、8回裏の守備ミスが決勝点につながった。
この2試合から読み取れるのは、打線の能力そのものだけではなく、得点圏での決定力、失点を抑える守備、競った展開でのミスの少なさが勝敗を左右するということだ。
特に秋の新チームは、1年生投手の山中と羽吹が重要な役割を担っている。若い投手陣の経験を積み重ねながら、守備との連係を高めることが次の成長につながる。
2027年に向けた注目ポイント
2026年秋の東京都大会で敗退した帝京は、次の公式戦となる2027年春季東京都大会に向けて新たな準備を進めることになる。
注目したいのは、目代龍之介を中心とする打線がどこまで成長するか、山中樹や羽吹恭丞ら若い投手が安定した投球を続けられるか、そして接戦での守備ミスを減らせるかという3点だ。
春の甲子園を経験した選手が残る一方、秋の新チームは新たな戦力を加えて再編されている。学年が上がるにつれて選手の役割も変わるため、2027年の帝京は2026年とは異なるチームになる可能性が高い。
名門復活を一時的な大会成績で終わらせないためには、毎年安定して東京都大会の上位に進み、全国大会でも勝ち上がれるチームをつくる必要がある。
【帝京高校野球の現在】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:帝京高校野球部の甲子園出場回数は何回ですか?
A1:2026年春の第98回選抜高校野球大会を含め、春夏通算27回です。内訳は春のセンバツ15回、夏の選手権12回となっています。
Q2:帝京高校野球部は甲子園で何回優勝していますか?
A2:春夏通算3回です。1989年夏、1992年春、1995年夏に全国制覇を達成しています。
Q3:2026年の帝京高校野球部の監督は誰ですか?
A3:金田優哉監督です。2021年秋から指揮を執っています。前田三夫氏は現在、名誉監督としてチームを見守っています。
Q4:2026年秋の帝京と二松学舎大付の試合結果は?
A4:2026年10月18日の秋季東京都大会3回戦で、帝京は二松学舎大付に1-2で敗れました。帝京の安打は2本で、8回裏に決勝点を許しています。
Q5:2026年の帝京高校野球部で注目された選手は誰ですか?
A5:春夏の主力では蔦原悠太、仁禮パスカルジュニア、安藤丈二らが挙げられます。秋の新チームでは目代龍之介、島末明弥、木村成良、山中樹、羽吹恭丞らに注目です。
Q6:帝京高校野球部は名門復活を果たしたといえますか?
A6:2025年秋の東京都大会優勝、2026年春のセンバツ出場、夏の東東京大会準決勝進出という実績から、復活への歩みは明確になっています。ただし、秋季大会では3回戦敗退となっており、全国上位を安定して狙うにはさらなる成長が必要です。
まとめ:帝京高校野球部の名門復活は2027年の成長が鍵
帝京高校野球部の2026年は、16年ぶりのセンバツ出場と初戦突破、夏の東東京大会準決勝進出という成果を残した一方、秋季東京都大会では二松学舎大付に1-2で敗れる結果となった。
金田優哉監督の下で進められてきたチーム再建は、2025年秋の東京都大会優勝によって大きな節目を迎えた。前田三夫名誉監督が築いた甲子園3度の優勝という歴史も、今の選手たちにとって大きな財産である。
ただし、名門復活の本当の評価は、甲子園に出場したことだけでは決まらない。毎年安定して強いチームをつくり、全国の舞台で勝ち続けられるかどうかが重要になる。
目代龍之介ら秋の新チームを担う選手たちが、2026年の経験と敗戦から何を学ぶのか。投手力、打撃力、守備力をどこまで高められるか。2027年春以降の帝京高校野球部は、名門復活の次の段階を占う重要なシーズンとなる。
甲子園27回出場、全国優勝3回。その伝統を次の世代がどのような形で受け継ぐのか。帝京高校野球部の挑戦は、まだ続いている。
主な事実確認資料
- 帝京高校野球部OB会公式サイト:創部年、甲子園実績、部員構成、2026年秋季大会の試合報告。
- 日本高等学校野球連盟・スポーツナビ:第98回選抜の試合結果、2026年の春季・夏季大会成績。
- 日刊スポーツ・高校野球ドットコム:夏の東東京大会準決勝、金田監督と前田名誉監督の関係、選手情報。
- 一球速報.com(OmyuTech):2026年秋季東京都大会の二松学舎大付戦のスコア、打撃・投手成績。
- 帝京高校野球部OB会・高校野球ドットコム:秋季新チームのメンバーと注目選手。
- 高校野球史・甲子園篇:甲子園通算27回出場、52勝24敗、優勝3回の記録。
- 帝京高校野球部OB会公式サイト:歴代OB・プロ野球関係者一覧。