2026年10月26日の第3戦は、ミルウォーキー・ブリュワーズが序盤から試合の主導権を握り、最終的に10対1でタンパベイ・レイズを下した。
試合会場はフロリダ州セントピーターズバーグのトロピカーナ・フィールド。レイズにとっては本拠地でシリーズの流れを変えたい重要な一戦だった。
試合の序盤は、ブリュワーズが圧倒していたわけではない。3回に2点を先制したものの、5回表に2死を迎えた段階でもスコアは2対0。レイズにはまだ反撃の余地が残されていた。
ところが、その直後にブリュワーズ打線が爆発する。
5回に8点を追加し、試合は一気に10対0へ。レイズは9回に1点を返したものの、反撃はそこまでだった。
MLB公式の試合レポートでも、この5回の攻撃は歴史的な猛攻として取り上げられている。
イニング別の得点経過
| イニング | ブリュワーズ | レイズ | 主な出来事 |
|---|---|---|---|
| 1回 | 0 | 0 | 両チーム無得点 |
| 2回 | 0 | 0 | 投手戦が続く |
| 3回 | 2 | 0 | イエリッチ、コントレラスの適時打 |
| 4回 | 0 | 0 | ガッサーがレイズ打線を封じる |
| 5回 | 8 | 0 | 2死から打線が爆発 |
| 6回 | 0 | 0 | ブリュワーズがリードを維持 |
| 7回 | 0 | 0 | レイズは得点できず |
| 8回 | 0 | 0 | ブリュワーズが逃げ切り態勢 |
| 9回 | 0 | 1 | ヤンディ・ディアスの適時二塁打 |
| 合計 | 10 | 1 | ブリュワーズの勝利 |
ブリュワーズは16安打、レイズは3安打。安打数でも大きな差が生まれた。
特に注目したいのは、ブリュワーズが本塁打に頼らず、単打や二塁打を連続させて大量得点につなげた点だ。
長打一本で試合を決めたのではなく、打者一人ひとりが出塁と進塁を積み重ねた結果だった。
【最大の見どころ】5回の8得点はなぜ生まれた?リプレー判定が流れを変えた

第3戦を語るうえで欠かせないのが、5回表の攻撃だ。
単純に打線が好調だったというだけではない。レイズが守備でアウトを取ったと思った場面がリプレー検証によって覆り、そこから攻撃が連鎖したことが重要だった。
2死から訪れた決定的な判定
5回表、ブリュワーズは2点をリードしていた。
2死一、二塁の場面で、ウィリアム・コントレラスが三塁方向へゴロを放つ。
レイズの三塁手ジュニア・カミネロは打球を処理し、二塁へ送球。いったんはフォースアウトと判定され、イニング終了と思われた。
しかし、リプレー検証で判定が覆る。
一塁走者のクリスチャン・イエリッチが二塁に到達したタイミングが、送球よりも早かったと認められたためだ。コントレラスも内野安打となり、ブリュワーズは攻撃を継続。満塁の好機を得た。
ここでレイズは先発ペラルタを交代させ、カム・ブーザーを投入する。
しかし、継投策もブリュワーズの勢いを止められなかった。
3球で2対0から7対0へ
ブーザーの登板直後、試合は急展開を迎える。
- ブライス・トゥラン:2点適時打で4対0。
- ギャレット・ミッチェル:適時打で5対0。
- クーパー・プラット:2点適時二塁打で7対0。
MLB公式の試合分析によれば、この3打席の連続攻撃によって、わずか3球の間にスコアが2対0から7対0へ変わった。
さらにサル・フレリックが適時二塁打を放ち、8対0に拡大。ブーザーは4人の打者に対して4安打、4失点を許し、わずか12球で降板した。
続くコール・サルサーも流れを止められない。
デビッド・ハミルトンの適時打、ジャクソン・チョウリオの適時二塁打によって、ついに10対0となった。
ポストシーズン史上初の7者連続安打
この5回の攻撃には、記録面でも大きな意味があった。
ブリュワーズは2死から7打者連続で安打を記録。MLB公式記事が引用したOptaSTATSの集計によれば、ポストシーズン史上初の記録だった。
また、ワールドシリーズの1イニングにおける2死からの8得点は、同シリーズ史上最多とされた。
この記録が示すのは、単なる打撃力だけではない。
2死からでも攻撃を終わらせず、相手の継投や守備の判断にプレッシャーをかけ続けたブリュワーズの粘り強さである。
【投手成績】ロバート・ガッサーが6回1安打無失点の快投
ブリュワーズの勝利を支えたもう一つの要因が、先発ロバート・ガッサーの投球だった。
10得点という打線の活躍に注目が集まりやすい試合だが、レイズに反撃の機会を与えなかったガッサーの存在も見逃せない。
ロバート・ガッサーの圧巻の投球
ガッサーの成績は以下の通り。
- 投球回:6回
- 被安打:1
- 自責点:0
- 与四球:1
- 奪三振:3
レイズ打線に許した安打は、初回のヤンディ・ディアスによる単打のみだった。
その後、ガッサーは打者を次々と打ち取り、レイズの攻撃を封じ込めた。
特筆すべきなのは、相手打線に連打を許さなかったことだ。レイズが攻撃の形をつくれず、ブリュワーズが大量リードを維持できた背景には、この安定した投球があった。
フレディ・ペラルタは5回途中で降板
一方、レイズの先発フレディ・ペラルタは苦しい登板となった。
| 投手 | 投球回 | 被安打 | 失点 | 自責点 | 与四球 | 奪三振 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| ロバート・ガッサー | 6.0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 3 |
| フレディ・ペラルタ | 4.2 | 7 | 5 | 5 | 3 | 4 |
ペラルタは4回2/3を投げ、7安打、5失点、3四球、4奪三振という内容だった。
3回にイエリッチとコントレラスの適時打で2点を失ったものの、5回途中までは試合を大きく壊してはいなかった。
問題は、2死から攻撃を終わらせられなかったことだ。
リプレー判定によってイニングが続き、走者を残したまま降板。後を受けたブーザーが連打を浴び、失点が膨らんだ。
ペラルタ個人の投球だけでなく、守備の判断、継投のタイミング、救援投手の制球と被安打が重なった結果だった。
【注目選手・関係者一覧】第3戦の勝敗を左右した人物と役割
今回の試合では、投手と打者だけでなく、守備やリプレー判定に関わった選手も重要な役割を担った。
| 選手・関係者 | 所属・役割 | 第3戦での内容 | 試合との関係 |
|---|---|---|---|
| ロバート・ガッサー | ブリュワーズ・先発投手 | 6回1安打無失点 | レイズ打線を封じた勝利投手 |
| フレディ・ペラルタ | レイズ・先発投手 | 4回2/3、5失点 | 5回の途中で降板 |
| ウィリアム・コントレラス | ブリュワーズ・捕手 | 3安打、1打点 | 5回の攻撃継続につながる内野安打 |
| クリスチャン・イエリッチ | ブリュワーズ | 2安打、1打点 | 3回に先制点を演出し、リプレー判定にも関係 |
| ブライス・トゥラン | ブリュワーズ | 5回に2点適時打 | 大量得点の口火を切った |
| クーパー・プラット | ブリュワーズ | 5回に2点適時二塁打 | 7対0へのリード拡大に貢献 |
| ジャクソン・チョウリオ | ブリュワーズ | 4安打、1打点 | チーム最多安打の活躍 |
| ヤンディ・ディアス | レイズ | 2安打、1打点 | 9回に完封を阻止 |
| ジュニア・カミネロ | レイズ | 三塁守備を担当 | 5回のリプレー判定につながるプレー |
| ケビン・キャッシュ | レイズ監督 | 選手交代・継投を指揮 | 5回の大量失点への対応を迫られた |
この一覧から分かるように、勝敗を決めたのは特定のスター選手一人ではない。
ガッサーの好投、コントレラスの出塁、イエリッチの走塁、トゥランらの適時打が連動したことで、ブリュワーズは一気に試合を決定づけた。
ジャクソン・チョウリオの4安打も見逃せない
野手ではジャクソン・チョウリオの活躍が目立った。
この試合で4安打を記録し、5回の猛攻にも適時二塁打で貢献した。
MLB公式の記事では、チョウリオの4安打はワールドシリーズの1試合最多記録にあと1本という内容だったと紹介されている。
ブリュワーズは先発出場した全選手が出塁し、9人中8人が打点を記録した。特定の打者だけに依存しない攻撃力が、この試合の特徴だった。
【ワールドシリーズ第3戦ハイライト】勝敗を分けた3つのポイント
試合を振り返ると、ブリュワーズの勝利には大きく3つの要因があった。
1. ガッサーがレイズ打線を沈黙させた
最初に、ガッサーが6回まで1安打無失点に抑えたこと。
大量得点を挙げても、相手に得点を許せば試合の流れは変わる。ガッサーはレイズに連打を許さず、打線がつくったリードを守り続けた。
2. 2死から攻撃をつなぐ集中力
続いて、5回の2死から7者連続安打を記録した攻撃力だ。
通常、2死は攻撃が終わる可能性が高い状況。しかし、ブリュワーズはリプレー判定で得た好機を無駄にせず、次の打者へとチャンスをつないだ。
3. レイズの守備と継投が機能しなかった
最後に、レイズ側の守備と投手交代の難しさが表面化したこと。
リプレー判定によってイニングが継続し、ペラルタが降板。ブーザーも登板直後に4失点し、流れを止めることができなかった。
もちろん、判定一つだけが敗因ではない。ブリュワーズの打者が好機で確実に安打を放ったことが、結果を決定づけた。
【シリーズ全体の結末】ブリュワーズは3連勝後に優勝!第4戦の敗北を乗り越えた
第3戦終了時点で、ブリュワーズはシリーズ3連勝。ワールドシリーズ制覇まであと1勝という状況になった。
しかし、シリーズはそのまま4連勝で終わったわけではない。
第4戦ではレイズが12回の延長戦を制し、4対3で勝利。ブリュワーズの優勝決定は一度持ち越された。
その翌日の第5戦では、ブリュワーズが4対1で勝利し、シリーズを4勝1敗で制した。
2026年ワールドシリーズの試合結果
| 試合 | 日付(米国時間) | 結果 | シリーズ状況 |
|---|---|---|---|
| 第1戦 | 10月23日 | ブリュワーズ3対2レイズ | ブリュワーズ1勝 |
| 第2戦 | 10月24日 | ブリュワーズ5対4レイズ | ブリュワーズ2勝 |
| 第3戦 | 10月26日 | ブリュワーズ10対1レイズ | ブリュワーズ3勝 |
| 第4戦 | 10月27日 | レイズ4対3ブリュワーズ(12回) | ブリュワーズ3勝1敗 |
| 第5戦 | 10月28日 | ブリュワーズ4対1レイズ | ブリュワーズ4勝1敗 |
MLB公式の2026年ポストシーズン記録によれば、ブリュワーズは球団史上初のワールドシリーズ優勝を達成した。
シリーズMVPには捕手のウィリアム・コントレラスが選ばれた。
第3戦でも攻撃の起点となったコントレラスは、打撃だけでなく捕手としての貢献も評価され、球団初の世界一を象徴する選手となった。
また、ブリュワーズはリーグ優勝決定シリーズでもドジャースを4連勝で破っており、2026年のポストシーズンを通じて強さを発揮した。
第3戦の10対1というスコアは、その優勝への勢いを象徴する試合だった。
【プロの結論】第3戦が示したブリュワーズの強さは打線と投手陣の総合力
ワールドシリーズ第3戦の本質は、5回に8点を奪った爆発力だけではない。
ガッサーが試合の前半を支え、打線が相手の守備の隙を逃さず、2死からでも攻撃を続けた。その結果、レイズは守備と投手交代の両面で難しい判断を迫られた。
特に評価したいのは、ブリュワーズの攻撃が一人のスター選手に偏っていなかった点だ。
チョウリオの4安打、コントレラスの3安打、イエリッチやトゥランらの適時打。異なる選手が異なる場面で仕事をしたことが、10得点につながった。
また、シリーズ全体を見れば、第4戦で敗れても第5戦で立て直したことが、最終的な優勝を決める重要な要素だった。
スポーツの短期決戦では、1試合の大勝とシリーズを制する力は必ずしも同じではない。ブリュワーズは第3戦で圧倒的な攻撃力を示し、第5戦では投手力と堅実な得点によって優勝を決めた。
この2つの勝ち方が、2026年のブリュワーズを象徴している。
【ワールドシリーズ第3戦】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年ワールドシリーズ第3戦の結果は?
A1:2026年10月26日、ブリュワーズがレイズを10対1で破った。試合会場はトロピカーナ・フィールドだった。
Q2:ブリュワーズは5回に何点取った?
A2:5回表に一挙8得点を記録した。2死から7打者連続安打を記録し、2対0から10対0までリードを広げた。
Q3:ロバート・ガッサーの投手成績は?
A3:6回を投げて被安打1、無失点、1四球、3奪三振。勝利投手となった。
Q4:フレディ・ペラルタの投手成績は?
A4:4回2/3を投げ、7安打、5失点、5自責点、3四球、4奪三振だった。
Q5:ブリュワーズは第3戦でワールドシリーズ優勝を決めた?
A5:第3戦終了時点では3連勝で優勝に王手をかけた段階だった。その後、第4戦はレイズが4対3で勝利したものの、第5戦でブリュワーズが4対1で勝ち、シリーズ4勝1敗で優勝した。
Q6:2026年ワールドシリーズのMVPは誰?
A6:ブリュワーズの捕手ウィリアム・コントレラスがシリーズMVPに選出された。
まとめ:ワールドシリーズ第3戦は5回の8得点が歴史的な転換点に
2026年10月26日のワールドシリーズ第3戦は、ブリュワーズがレイズに10対1で勝利した一戦だった。
最大の見どころは、5回に生まれた2死からの8得点。リプレー判定によって攻撃が継続した後、7打者連続安打というポストシーズン史上初の記録が生まれた。
加えて、ロバート・ガッサーの6回1安打無失点という好投、ジャクソン・チョウリオの4安打など、投打の両面でブリュワーズの強さが際立った。
シリーズでは第4戦を落としたものの、第5戦で勝利を収め、最終的には球団史上初のワールドシリーズ制覇を達成した。
第3戦は単なる大差の勝利ではない。ブリュワーズの攻撃力、投手力、そしてチーム全体の連携が結実した、2026年の歴史的な優勝を象徴する試合だった。
主な事実確認資料: MLB公式の第3戦試合レポート、5回の大量得点に関する公式分析、2026年ポストシーズン記録、CBS Sportsの試合別ボックススコア。