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【作品概要】『マイ・フィクション』は原作なしの完全オリジナルドラマ

橘 宗 橘 宗 • 更新: • 公開: • 読了約 27 分
目次

最初に、作品の基本情報を整理します。

項目 内容
作品名 マイ・フィクション
放送期間 2026年7月5日~8月23日
放送局 ABCテレビ・テレビ朝日系
放送時間 毎週日曜22時15分~
話数 全8話
原作 なし・オリジナル脚本
脚本 山岡潤平
主演 玉森裕太
主題歌 Kis-My-Ft2「My Affection」
制作協力 MMJ

制作会社のメディアミックス・ジャパン(MMJ)の作品紹介でも、記憶をめぐるオリジナルサスペンス・ラブストーリーとして紹介されています。

漫画や小説、韓国ドラマなどの原作を映像化した作品ではありません。そのため、原作とドラマで結末が異なるという問題もありません。物語の伏線や最終回の答えは、テレビドラマ本編で明らかになります。

主要キャストと役柄

- 玉森裕太:伊川正樹/二宮祐介
- 森川葵:二宮由梨
- 宮澤エマ:伊川真弓/石野奈々美
- 野村周平:津村大輔
- 国仲涼子:香坂睦美
- ジャンボたかお:多田義孝
- 結城萌:向井理恵
- 三浦獠太:辻元晴人
- 佐戸井けん太:藤谷治
- 吉村界人:室谷隆敏
- 日影琉叶:賢人

玉森裕太が演じる伊川正樹と二宮祐介は、物語の根幹を担う同一人物です。序盤では別々の人物に見える二人が、記憶改変という仕掛けによって結び付いていきます。

また、森川葵演じる由梨と野村周平演じる津村の過去が、最終回の最大の謎解きにつながっています。

【全8話ネタバレ】マイ・フィクションのあらすじを時系列で解説

マイフィクションネタバレ

第1話~最終回の重大ネタバレあり

第1話:妻に忘れられた伊川正樹と謎の男

物語の舞台は、事件件数ゼロを誇る平和な町・森沼ネクスタウン。

老人ホーム「はるなぎ園」で介護士として働く伊川正樹は、妻の真弓と文鳥のピョートルに囲まれた穏やかな生活を送っていました。

ところが、ある日、帰宅途中に謎の男・津村大輔と遭遇します。

津村と目が合った瞬間、伊川は激しい頭痛に襲われ、川へ転落。意識を失ってしまいます。

1週間後、病院で目を覚ました伊川が自宅へ戻ると、信じられない光景が待っていました。

- 自分ではない男が伊川正樹として生活している。
- 妻の真弓が自分を知らない人物として扱う。
- 職場の同僚も自分の存在を覚えていない。
- 自分の身分や過去を証明できない。

伊川になりすましていたのは、同僚の多田義孝でした。

絶望する伊川に手を差し伸べたのが、二宮由梨です。

しかし、由梨の自宅にあった亡き夫・二宮祐介の遺影には、伊川とまったく同じ顔が写っていました。

ここで、伊川の人生に別の名前と過去が存在することが示されます。

第2話:死んだはずの文鳥と書き換えられた大学時代

伊川は、自分が真弓の夫であることを証明しようとします。

しかし、夫婦で共有したはずの思い出を話しても、真弓は信じません。

さらに不可解なのは、死んだはずの文鳥ピョートルが生きていたことです。

伊川は自分の手で埋葬した記憶があるにもかかわらず、庭を掘り返しても遺体は見つかりません。

大学時代の記憶にも異常が発生します。

伊川が自分の過去を調べると、大学時代の記憶が岡崎文也という別人のものに置き換わっていました。

一方、施設の入居者である塚本老人だけは伊川の存在を覚えていました。

伊川は真弓に自分の写真を見せ、二人で別の場所へ行こうと提案します。

しかし、その直後、多田にスタンガンで襲われて意識を失います。

その瞬間、伊川の脳裏には男性の死体と津村に関する不気味な記憶がよみがえりました。

第3話:由梨を忘れた伊川とDNA鑑定の結果

第3話では、さらに奇妙な現象が起こります。

伊川は一度、真弓との生活を取り戻したように見えます。

森沼ネクスタウンでは事件件数ゼロの記録が更新され、日常が元に戻ったかのようでした。

ところが、今度は伊川が由梨のことを完全に忘れてしまいます。

前日まで一緒に過ごしていたはずなのに、由梨との記憶だけが抜け落ちているのです。

由梨は脳科学者である叔父の藤谷治に相談します。

一方、伊川には説明できない身体的な違和感が現れます。

- 由梨や津村が夢に出てくる。
- 二宮祐介が苦手だったきゅうりを、自分も食べられなくなる。
- 由梨が出産する場面の記憶が断片的によみがえる。
- 自宅に隠しカメラが設置されていることに気付く。

津村は伊川と二宮祐介のDNA鑑定を進めていました。

その結果、二人のDNAが一致します。

つまり、伊川と二宮は顔が似ているだけの別人ではなく、同じ身体を持つ一人の人間だったのです。

第4話:伊川正樹と二宮祐介が同一人物だと判明

DNA鑑定の結果を受け、由梨は伊川に会いに行きます。

由梨にとっては、亡くなったはずの夫との再会です。

しかし、伊川には二宮として暮らした記憶がありません。

由梨が夫だと訴えても、伊川は混乱し、彼女を拒絶します。

一方、津村は伊川の妻である真弓の過去を調べ始めます。

すると、真弓が語る結婚生活と伊川の過去には、時間的な矛盾があることが分かりました。

さらに調査を進めると、真弓の本当の名前が石野奈々美であることが発覚します。

奈々美は7年前に夫殺しの罪で逮捕され、懲役10年の判決を受けた女性でした。

服役しているはずの女性が、なぜ伊川の妻として暮らしているのか。

そして物語の最後には、津村が殺害したとされる室谷隆敏が、秘密施設で生きている姿が映し出されます。

この回で、記憶改変の背後に大きな組織が存在することが強く示唆されました。

第5話:石野奈々美の冤罪と作られた夫婦生活

第5話では、真弓の正体である石野奈々美の過去が明らかになります。

奈々美は夫を殺していませんでした。

自宅へ帰ったとき、すでに夫は殺害されていたのです。

現場の状況などから犯人に仕立て上げられ、懲役10年の判決を受けていました。

奈々美には娘がいましたが、逮捕によって母娘は引き離されてしまいます。

服役中、奈々美は薬を使われて秘密施設へ移送され、記憶を改変されました。

そして、伊川真弓という別人格を与えられ、伊川と夫婦生活を送ることになります。

奈々美はピョートルの死などをきっかけに、少しずつ本来の記憶を取り戻していました。

しかし、記憶を取り戻したことを隠しながら、真弓を演じ続けていたのです。

目的は、娘の居場所と計画の真相を突き止めることでした。

一方、津村と辻元はニューロヴァイス社の存在を追及します。

そして、香坂が担当した受刑者たちが刑務所から姿を消していることも判明します。

真相に迫った津村たちの車には、別の車が突っ込んできました。

第6話:ニューロヴァイス社とペルソナ・シフトの正体

第6話は、作品全体の構造が大きく変わる重要な回です。

香坂睦美は、8年前に警察上層部から極秘計画への協力を求められていました。

それが、ニューロヴァイス社の記憶移植技術を利用した「ペルソナ・シフト・プログラム」です。

この計画では、無期懲役囚の記憶を改変し、別人として社会復帰させようとしていました。

香坂は当初、人権侵害に当たるとして反対していました。

しかし、計画に巻き込まれ、娘の問題も抱えることになります。

奈々美の夫を殺害した真犯人が室谷だったことも判明します。

室谷は記憶を改変された後、再び過去の記憶を取り戻して事件を起こしていました。

その事実を隠すため、奈々美や津村が犯罪者に仕立て上げられていたのです。

そして、この回最大の衝撃が訪れます。

伊川正樹はすでに二宮祐介としての記憶を取り戻していました。

加えて、彼の正体はニューロヴァイス社の研究員だったのです。

伊川は津村に薬剤を注射し、施設に監禁します。

由梨のもとへ戻った伊川は、すべてを思い出したと告げます。

被害者だと思われていた主人公自身が、計画の中心人物だったという逆転劇でした。

第7話:二宮祐介が自分の記憶を改変した理由

二宮は由梨と賢人のもとへ戻ります。

そして、ペルソナ・シフト・プログラムは廃止されたと説明します。

津村は逮捕され、奈々美は娘と安全な場所で暮らしているという話も伝えました。

しかし、それは嘘でした。

津村と奈々美は、ニューロヴァイス社の施設に監禁されていたのです。

二宮は香坂と取引し、津村と奈々美を差し出す代わりに、由梨と賢人の安全を確保しようとしていました。

ここで、二宮が伊川正樹になった理由も明らかになります。

二宮はもともと、PTSDなどで苦しむ人を救うために記憶改変技術を研究していました。

しかし、研究成果が犯罪者の記憶を操作するために悪用され、警察と企業の管理手段になってしまいます。

由梨と賢人にも危険が及ぶ状況になったため、二宮は自らの記憶を改変し、伊川正樹として生きる道を選びました。

ただし、二宮は由梨との過去を完全に手放したわけではありませんでした。

加えて、香坂の娘・ゆず季の記憶をめぐる新たな問題も発生します。

そんな中、室谷が賢人を誘拐。

賢人が病院へ運ばれた際、津村と賢人の血液型がともにB型Rhマイナスであることが判明します。

そして津村は由梨に告白します。

7年前、由梨と津村は結婚するはずだった。

由梨が知らない恋愛と婚約の記憶が、最終回への最大の伏線となりました。

第8話・最終回:すべての記憶改変の真相

最終回では、二宮、由梨、津村、奈々美の過去が一本につながります。

二宮がなぜ由梨の記憶を書き換えたのか、その本当の理由も明らかになります。

詳しい結末は、後半の最終回考察で解説します。

【人物相関図】二宮祐介・由梨・津村・奈々美の関係を整理

『マイ・フィクション』の理解を難しくしているのは、登場人物が持つ記憶と実際の関係が一致していないことです。

ここでは、最終回までに明らかになった人物関係をまとめます。

人物・キャスト 表向きの関係 最終回までに判明した真相
伊川正樹/二宮祐介(玉森裕太) 介護士・由梨の夫 同一人物。ニューロヴァイス社の元研究員
二宮由梨(森川葵) 二宮の妻・賢人の母 7年前は津村の婚約者
伊川真弓/石野奈々美(宮澤エマ) 伊川の妻 夫殺しの冤罪被害者。娘がいる
津村大輔(野村周平) 元刑事・謎の男 由梨の元婚約者で賢人の実父
香坂睦美(国仲涼子) 刑事 ペルソナ・シフト計画の協力者
多田義孝(ジャンボたかお) 介護施設の同僚 伊川の生活を監視する計画側の人物
向井理恵(結城萌) 介護施設の同僚 伊川の監視に関わる人物
藤谷治(佐戸井けん太) 由梨の叔父 由梨の記憶改変を依頼した人物
室谷隆敏(吉村界人) 津村の過去に関わる人物 無差別殺傷事件を起こし、奈々美の夫も殺害
賢人(日影琉叶) 由梨の息子 由梨と津村の実子

二宮と津村は大学時代からの親友だったのか?

実は、二宮と津村の関係は、由梨が信じていたものとは違いました。

津村は由梨の家庭教師を務め、彼女と交際していました。

一方、二宮は小学生時代から由梨に思いを寄せていた人物です。

二宮と津村が親友だったという認識も、由梨が持つ記憶の改変と関係しています。

最終回では、二宮が由梨の人生に自分を組み込むため、津村の存在や職業に関する記憶まで書き換えていたことが明らかになります。

由梨と津村の間に生まれた賢人

賢人は、由梨と津村の実子です。

二宮は由梨と賢人を家族として愛し、父親として過ごしていました。

しかし、血縁上の父親は津村でした。

この設定が重要なのは、父親という存在を血縁だけで定義できるのかという問題を作品に持ち込んでいるからです。

賢人にとって、二宮と過ごした時間も、津村との血縁も、それぞれ異なる意味を持っています。

奈々美と真弓は別人なのか?

名前と人格は異なりますが、身体は同じです。

石野奈々美は記憶を改変され、伊川真弓という別の人格を与えられました。

伊川と過ごした2年間の夫婦生活も、奈々美にとっては現実の経験です。

記憶が作られたものであっても、その時間に感じた愛情まで偽物になるわけではありません。

この点は、作品のテーマを理解するうえで見落とせない部分です。

【記憶改変計画の全貌】ペルソナ・シフト・プログラムとは?

物語の核心

ペルソナ・シフト・プログラムは、ニューロヴァイス社が開発した記憶移植技術を利用する極秘計画です。

単に嫌な記憶を忘れさせるのではなく、対象者の人格や人生の認識を別のものへ置き換えるという設定になっています。

1. 二宮が開発した技術の本来の目的

二宮は、つらい記憶を抱える人々を救うために記憶改変技術を研究していました。

特に、PTSDなどによって過去の出来事に苦しむ人を対象にした研究が出発点でした。

しかし、技術は本来の医療目的から離れていきます。

警察上層部とニューロヴァイス社は、犯罪者の記憶を書き換えて別人として社会復帰させる計画に利用するようになりました。

2. 受刑者を別人格にして社会へ戻す

計画の対象は、主に無期懲役囚です。

過去の犯罪に関する記憶を改変し、新しい人格を与えることで、別人として生活させようとします。

しかし、実際には重大な問題がありました。

- 犯罪の事実や責任が曖昧になる。
- 本人の同意を無視した人格改変が行われる。
- 再び記憶が戻れば、犯罪が繰り返される可能性がある。
- 計画に不都合な人間が冤罪の被害者になる。
- 警察と企業が社会的な記録まで操作する。

室谷の再犯や奈々美の冤罪は、計画の危険性を象徴する出来事でした。

3. 森沼ネクスタウンは実験環境だった

森沼ネクスタウンは、事件件数ゼロを誇る理想的な町として描かれています。

ところが、その平和には秘密がありました。

町の住民、職場、家庭環境までが監視され、対象者の新しい人格が維持されるように管理されていたのです。

伊川の自宅に設置された隠しカメラも、その一環でした。

また、無料の定期検診も、単なる健康管理ではなく、対象者の状態を確認する機会として機能していたと考えられます。

つまり、町そのものが巨大な実験施設だったのです。

4. 警察とニューロヴァイス社の責任

この計画の問題は、二宮一人の判断では終わりません。

警察上層部は計画の存在を把握し、香坂は実務に関与していました。

ニューロヴァイス社は技術を提供し、対象者の人格や生活を管理していました。

そして、二宮も研究員として技術の開発と運用に関わっています。

それぞれが異なる理由で計画に加担していたものの、結果として無実の人々の人生が犠牲になりました。

特に重要なのは、計画の目的が犯罪者の更生だったとしても、本人の意思を無視して人格を変える行為は、救済ではなく支配になってしまうという点です。

なお、これはドラマ内の架空技術であり、現実の医療技術によって人格や記憶を自由に移植できるという意味ではありません。

【最終回の真相】二宮祐介はなぜ由梨の記憶を書き換えたのか?

ここからは、最終回で明かされた最大の謎を掘り下げます。

由梨の母親が亡くなった本当の理由

由梨には、幼少期に母親を亡くした過去がありました。

由梨は母親の死を自分の責任のように感じ、長い間苦しんでいました。

実際には、母親は火事の現場で津村を助けるために命を落としていたのです。

幼い津村が火事の建物に取り残され、由梨の母親は彼を救出するために危険な場所へ入りました。

結果として津村は助かりましたが、母親は帰らぬ人となりました。

由梨は母親の死を自分のせいだと責め続けていたため、叔父の藤谷治は彼女を苦しみから解放したいと考えました。

そこで、脳科学を研究していた二宮に記憶改変を依頼したのです。

つまり、由梨の記憶改変は二宮だけの判断で突然始まったわけではありません。

叔父の善意も、そのきっかけになっていました。

二宮は津村の存在を消し、自分を由梨の夫にした

二宮は小学生時代から由梨に恋心を抱いていました。

由梨の苦しみを救いたいという気持ちから脳科学を学び、記憶改変技術の研究に取り組んでいたのです。

しかし、二宮の思いにはもう一つの側面がありました。

それは、由梨に自分だけを見てほしいという願望です。

由梨は津村と交際し、婚約までしていました。

二宮は二人の関係を知りながら、由梨の記憶から津村との時間を消していきます。

加えて、津村が担っていた夫という立場を自分に置き換えました。

由梨にとって二宮との結婚生活は現実になりましたが、その始まりには他人による記憶の操作があったのです。

二宮の行為は、由梨を苦しみから救いたいという愛情だけでは説明できません。

由梨を幸せにしたい気持ちと、自分を選んでほしいという独占欲が混ざり合っていたのです。

津村が殺人犯になった理由

7年前、津村と由梨のもとに室谷が現れます。

室谷は由梨を襲い、由梨は抵抗する中で瓶を使って室谷を殴りました。

室谷が動かなくなったため、津村は彼が死亡したと思い込みます。

津村は由梨を犯罪者の妻にしたくないと考え、自分が罪を引き受けることにしました。

そして、二宮に由梨のことを託して自首します。

ところが、その後の人生で津村は長い服役生活を送ることになりました。

由梨は津村が自分のために罪を引き受けたことも、婚約していたことも覚えていません。

二宮によって過去を書き換えられていたからです。

最終回では、津村が由梨のために背負った犠牲と、二宮がその立場を奪った事実が明らかになります。

二宮は由梨を愛していたのか?

この問いに対する答えは、単純なYESでもNOでもありません。

二宮は由梨を本当に愛していました。

由梨が苦しむ姿を見て、記憶改変技術を研究するほど強い思いを抱いていました。

しかし、由梨の人生を本人に相談せず書き換えたことは、愛情だけでは正当化できません。

由梨は最終回で、二宮との幸せな時間を否定しませんでした。

同時に、自分の記憶を勝手に操作した二宮を許せないという気持ちも伝えます。

愛していることと、許すことは別だったのです。

最終回のラスト:二宮が選んだ最後の記憶改変

由梨は二宮に対して、愛情と憎しみが入り交じった気持ちを伝えます。

二宮は、もう由梨に悲しんでほしくないと考え、最後の行動に出ます。

由梨を抱きしめた二宮は、隠し持っていた薬を使い、彼女の記憶から自分の存在を消しました。

その後、二宮は由梨、津村、賢人の3人が家族のように過ごす姿を遠くから見つめます。

3人は二宮に気付かず、他人のようにすれ違います。

ここで注目したいのが賢人の行動です。

賢人は一瞬だけ二宮を振り返り、かつて二人で歌っていた「ハイ・ホー」の替え歌を口ずさみます。

二宮はその歌を聞いて立ち止まります。

賢人の中に二宮との記憶がわずかに残っているのか、それとも身体に残った感情が反応したのか。

その答えは明確に説明されませんでした。

そして二宮はニューロヴァイス社に問題がないことを報告し、その場を立ち去ります。

この描写は、二宮個人の別れだけではなく、記憶改変計画そのものが完全には終わっていないことも示唆しています。

【タイトルの意味と2026年の評判】マイ・フィクションが残した問い

「マイ・フィクション」は誰の作り話なのか

フィクション(Fiction)は、虚構や作り話を意味する言葉です。

「マイ・フィクション」は直訳すれば「私の虚構」「私だけの作り話」という意味になります。

このタイトルは、伊川正樹という人格だけを指しているわけではありません。

登場人物それぞれが、自分の信じたい人生を作り上げていたことを表していると考えられます。

具体的には、次のような構造です。

- 二宮祐介: 由梨に自分を愛してもらうため、過去の関係を作り替えた。
- 伊川真弓: 石野奈々美としての記憶を失い、別の夫婦生活を生きた。
- 二宮由梨: 自分の知らないところで、恋愛や母親の死に関する記憶を改変された。
- 津村大輔: 由梨を守るために自分が罪を引き受け、その後の人生も奪われた。
- 香坂睦美: 娘を苦しみから救いたいという思いから、計画に関わり続けた。

登場人物たちは、それぞれ自分なりの正義や愛情を持っていました。

しかし、その思いが他人の人生を変える権利になるわけではありません。

この作品で最も重要なのは、記憶が作り物だったとしても、その時間に感じた感情まで偽物になるとは限らないことです。

伊川と奈々美の夫婦生活も、由梨と二宮の夫婦生活も、そこに存在した感情は本人たちにとって現実でした。

だからこそ、タイトルには単なる記憶改変の意味を超えた、人間の自己認識に関する問いが込められていると読み取れます。

2026年の評判と視聴者の反応

『マイ・フィクション』は、放送中から予測不能な展開と大胆な設定が話題になりました。

ABCテレビの公式ニュースでは、第3話までのTVer再生回数が200万回に到達したことが2026年7月31日に発表されています。

また、最終回放送後には、WEBザテレビジョンがXのトレンド1位を獲得したと報じています。

視聴者の反応には、主に次のような傾向が見られました。

好意的な反応

- 序盤からは想像できない最終回の展開が印象的だった。
- 二宮の最後の選択が切なかった。
- 賢人と二宮の歌の場面に余韻が残った。
- 記憶を失っても感情が残るというテーマが心に響いた。

批判的・議論を呼んだ点

- 二宮の愛情が独占欲や支配に変わっていた。
- 由梨の意思を無視して記憶を操作する行為は許されない。
- 警察や企業の責任が十分に解決されていない。
- 記憶改変の設定に対して、リアリティよりもドラマ性を優先している。

特に二宮の行動については、愛する人のためという理由があっても、他人の人生を勝手に作り替えてよいのかという議論が生まれました。

再生回数やトレンドは作品への関心を示す指標ですが、テレビ視聴率や視聴者全体の評価と同じものではありません。

『マイ・フィクション』をおすすめできる人

この作品は、単純な恋愛ドラマというより、記憶・人格・愛情・倫理を組み合わせたサスペンスです。

おすすめできる人

- 毎話伏線が回収されるミステリーが好き。
- 記憶改変や人格の入れ替わりを扱う作品が好き。
- 登場人物の善悪を簡単に判断できない物語が好き。
- 最終回を見た後に考察を楽しみたい。

好みが分かれそうな人

- 現実的な科学考証を重視する人。
- すべての事件が法的に解決する結末を求める人。
- 恋愛関係が明確に元どおりになるハッピーエンドを期待する人。

本作は、謎解きだけでなく、登場人物の選択そのものを考えたい人に向いた作品です。

【よくある質問】マイ・フィクションネタバレFAQ

Q1:伊川正樹と二宮祐介は同一人物ですか?

A1:同一人物です。二宮祐介はニューロヴァイス社の研究員で、自らの記憶を改変して伊川正樹として生活していました。DNA鑑定によって二人の同一性が判明します。

Q2:二宮由梨と津村大輔は最終的に結婚しますか?

A2:7年前に婚約していた二人ですが、最終回では結婚したとは描かれていません。賢人とともに家族のように過ごす姿が描かれ、新しい関係を築いていく余地が残されています。

Q3:石野奈々美は本当に夫を殺したのですか?

A3:いいえ。奈々美は冤罪被害者です。夫を殺害したのは室谷で、奈々美は事件の責任を押し付けられていました。最終的には娘との生活を取り戻す方向へ進みます。

Q4:ペルソナ・シフト・プログラムは実在する技術ですか?

A4:実在する技術ではありません。ドラマ内で設定された架空の記憶改変・人格移植計画です。

Q5:『マイ・フィクション』に原作はありますか?

A5:原作漫画や小説はありません。山岡潤平脚本によるオリジナルドラマです。

Q6:最終回で二宮はどうなりましたか?

A6:由梨たちの記憶から自分の存在を消し、3人が家族のように暮らす姿を見届けました。賢人が歌った曲には、二宮との記憶が残っている可能性を感じさせる余韻がありました。

まとめ:マイ・フィクションの結末は愛と記憶の物語だった

『マイ・フィクション』全8話の最大の真相は、伊川正樹と二宮祐介が同一人物であり、二宮自身が記憶改変計画の中心にいたことです。

由梨と津村の婚約、奈々美の冤罪、室谷の犯罪、ニューロヴァイス社と警察上層部の計画は、すべて記憶を操作する技術によってつながっていました。

そして最終回で二宮が選んだのは、由梨たちの記憶から自分を消すことでした。

しかし、二宮の行動が完全な贖罪だったのかは議論の余地があります。最後まで由梨本人に選択を委ねず、記憶を操作したからです。

本作が最後に投げかけた問いは、非常にシンプルです。

愛する人を幸せにするためなら、その人の過去や記憶まで変えてしまってよいのか。

記憶が作られたものであっても、そこで生まれた愛情は本物可能性があります。

だからこそ『マイ・フィクション』は、最終回を見終わった後も、二宮の孤独や由梨の選択について考えさせる作品になっています。


主な情報確認先:ABCテレビ公式番組サイト・公式ニュース、メディアミックス・ジャパン制作実績、WEBザテレビジョン、クランクイン!、MANTANWEB、ciatr。

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