投資会社から突然SNSで勧誘された、紹介された海外FX業者を利用してよいのか分からない、あるいは利益が表示されているのに出金できない。このような不安を感じたとき、最初に確認したいのが金融庁の「無登録で金融商品取引業を行う者の名称等について」という公表資料です。
2026年10月時点では、金融庁の警告リストにSakura Prime、Yensai証券、Hantec Markets Limitedなどが掲載されています。2026年10月23日更新の公表資料には、国内・海外の業者や、登録済み金融機関の名称・登録番号を詐称した業者も含まれています。ただし、警告リストへの掲載は、その時点で確認された無登録営業に関するものであり、掲載名称だけで現在の営業状況や刑事事件としての有罪を判断できるものではありません。
この記事では、金融庁の無登録業者警告リストを2026年10月23日更新版に基づいて整理し、金融事業者一括検索による登録確認、SNS投資勧誘の実態、出金拒否の典型的な手口、被害に遭った場合の相談先まで解説します。
【2026年10月版】金融庁の怪しい投資会社一覧・無登録業者の警告リスト

怪しい投資会社を調べる際、最初に確認したい公的資料が、金融庁の「無登録で金融商品取引業を行う者の名称等について」です。
この資料は、金融庁や各財務局が無登録で金融商品取引業を行っているとして警告書を発出した業者などを公表するものです。掲載対象には、国内業者だけでなく海外所在業者も含まれています。
2026年10月23日更新版では、同月に追加された業者として、以下の名称が確認できます。
2026年10月に掲載された主な警告業者
1. Sakura Prime(新宿FX株式会社、新宿FX LIMITED)
金融庁の資料では、インターネットを通じて店頭デリバティブ取引の勧誘を行っていた業者として掲載されています。提供サービスの名称は「サクラプライム」です。
注目すべき点は、同じ資料に「新宿FX株式会社」が2025年8月に警告を受けた業者名と同一である旨が記載されていることです。サービス名称と法人名称の両方を照合する必要があります。
2. Yensai証券
Yensai証券は、電子メール上で金融商品取引業を行う旨を表示していた業者として掲載されています。
特に注意したいのは、金融庁の公表資料に登録番号の詐称が記載されている点です。同業者は「関東財務局長(金商)第51号」と表示していましたが、この番号は登録済みの別会社であるエンサイドットコム証券株式会社のものです。
つまり、実在する金融機関の登録番号を表示していても、勧誘している相手がその登録業者本人とは限りません。登録番号だけを確認して安心するのは危険です。
3. Hantec Markets Limited、Hantec Markets Holdings Limited
Hantec Markets LimitedおよびHantec Markets Holdings Limitedは、インターネットを通じて店頭デリバティブ取引の勧誘を行っていた海外所在業者として、2026年10月に掲載されています。サービス名称は「Hantec」です。
海外業者については、海外での法人登記や外国当局による監督の有無と、日本国内で必要な登録を受けているかどうかを分けて確認する必要があります。
2026年9月に掲載された業者の例
10月掲載分だけでなく、直前の9月に追加された業者にも目を向けておきたいところです。
- Zoomex.com:国内所在として掲載。インターネットを通じた店頭デリバティブ取引の勧誘が記載され、サービス名称は「ZOOMEX」。
- 不明(株式会社朋キャピタルの商号等を詐称):勧誘資料上で登録業者の商号を詐称していた者として掲載。
- BABA INVESTMENT(SVG)LLC、BABA INVESTMENT(SEYCHELLES)LTD:海外所在の業者として掲載。サービス名称にはBabafx、Babaforex、Babafuturesなどが記載されている。
- D Prime Vanuatu Limited:海外所在の業者として掲載。サービス名称は「D Prime」。
これらは金融庁の公表資料に記載された名称の一部です。警告リストは過去の掲載分も含めて検索できるため、取引を検討している業者については、最新のHTML版・PDF版・Excel版で個別に確認してください。
暗号資産交換業の無登録業者にも注意
株式やFXだけでなく、暗号資産取引所を装ったサービスにも注意が必要です。
日本国内で暗号資産交換業を営むには、原則として資金決済法に基づく金融庁・財務局への登録が必要です。金融庁は金融商品取引業者の警告リストとは別に、「無登録で暗号資産交換業を行う者の名称等について」という資料も公表しています。
2026年9月掲載分には、香港所在のIzakaya Limitedがあり、同社が運営するサービス名称として「IZAKA-YA」が記載されています。
また、過去の掲載分にはKuCoin、Bybit Fintech Limited、MEXC Global、Bitget Limitedなどの名称も確認できます。これらは金融庁の公表資料における、日本居住者を相手方とした無登録の暗号資産交換業に関する警告掲載です。掲載内容と現在のサービス状況は区別して確認してください。
【警告リストの正しい見方】社名だけで危険な会社と判断できない理由
金融庁の警告リストは、投資先を調べるうえで重要な資料ですが、読み方を間違えると判断を誤ります。
特に知っておきたいのは、金融庁が公表する無登録業者の一覧は、一般的な意味での「詐欺会社ランキング」ではないということです。
警告リストへの掲載は、金融庁や財務局が警告書を発出した時点で無登録営業を行っていたことを確認した業者などを対象としています。掲載されたすべての業者について、裁判で詐欺罪が確定したという意味ではありません。
警告リストに掲載されている情報の意味
| 確認項目 | 公表資料で分かること | 読者が注意する点 |
|---|---|---|
| 業者名・商号 | 警告を受けた名称や氏名 | 法人名とサービス名の違いを確認する |
| 国内・海外の区分 | 業者の所在区分 | 海外業者でも日本向けの営業には登録要件が関係する |
| 掲載時期 | 警告リストに掲載された時期 | 掲載時点と現在の営業状況を混同しない |
| 業務内容 | FXや店頭デリバティブなどの勧誘内容 | 実際に案内された商品と照合する |
| 備考 | 登録番号の詐称やサービス名など | 別会社の名称・登録番号の流用に注意する |
掲載されていない会社なら安全なのか?
答えはNOです。
金融庁自身が、警告リストに掲載されていない業者であっても、無登録営業に該当する行為を行っている可能性があると注意喚起しています。
警告リストは、すべての危険な業者をリアルタイムで網羅するブラックリストではありません。新しく設立された業者や、名称を変更した業者、複数のサービス名を使う業者などは、リスト検索だけでは判断できない場合があります。
加えて、掲載業者についても、掲載後に営業を停止したのか、名称を変更したのか、別の事業者に引き継がれたのかなど、現在の状態まで一覧だけで確定できるわけではありません。
実在する金融機関の名前を使った偽業者にも注意
2026年10月のYensai証券の掲載内容は、登録番号の詐称という点で重要な事例です。
実在する金融商品取引業者の登録番号をメールに表示していても、メールを送っている業者と登録業者が同一である保証はありません。
また、2026年9月には「株式会社朋キャピタル」の商号等を詐称した不明業者も掲載されています。金融庁の資料では、勧誘資料に登録業者の商号などを表示していたことが説明されています。
ここで混同してはいけないのは、詐称された側の実在企業と、詐称した側の業者は別の存在だということです。似た社名が見つかっただけで、実在する企業まで危険と判断するのは適切ではありません。
会社名、法人番号、所在地、電話番号、登録番号、公式サイトの情報を組み合わせて照合することが欠かせません。
【登録確認の方法】金融庁の金融事業者一括検索で取引前に調べる
怪しい投資会社を見分けるうえで、最も実用的なのが金融庁の「金融事業者一括検索機能」です。
金融庁は2026年1月30日、この機能の運用を開始しました。それまでは金融事業者の登録状況を業種別の一覧などから調べる必要がありましたが、一括検索機能では名称や電話番号などを使って業種横断的に検索できます。
金融事業者一括検索を使った確認手順
投資会社から勧誘を受けた場合は、次の順序で確認します。
STEP1:正式な法人名を確認する
勧誘担当者が名乗った会社名だけでなく、契約書、利用規約、振込先情報に記載された正式な法人名を確認します。サービス名と運営会社名が異なる場合は、両方を控えてください。
STEP2:金融庁の金融事業者一括検索で検索する
金融庁の金融事業者一括検索機能で、会社名や電話番号を入力します。似た名称の会社が表示された場合は、同一法人かどうかをさらに確認します。
STEP3:登録番号と業務区分を照合する
金融商品取引業には、第一種金融商品取引業、第二種金融商品取引業、投資運用業、投資助言・代理業という区分があります。
たとえば、有価証券の売買を取り扱う業務と、投資顧問契約に基づいて助言する業務、顧客資産を預かって運用する業務では、必要となる登録の区分が異なります。
金融庁の登録手続ガイドブックでも、顧客資産やファンドの運用には投資運用業、投資判断に関する助言には投資助言・代理業など、業務内容に応じた登録が説明されています。
STEP4:登録情報に記載された連絡先を確認する
勧誘担当者から送られてきた電話番号やメールアドレスだけを信用せず、金融庁の公表情報にある連絡先と照合します。
登録済み企業の名前を使う偽業者は、正規企業の電話番号や登録番号を流用することもあります。連絡先の一致だけでなく、実際に連絡している相手が正規企業の担当者なのかを確認してください。
STEP5:無登録業者の警告リストも検索する
登録業者の検索と同時に、無登録業者の警告リストも確認します。サービス名、英語表記、旧名称、運営会社名など複数の名称で検索することがポイントです。
登録があれば必ず安全というわけではない
ここにも重要な落とし穴があります。
金融庁に登録されているという事実は、金融商品取引業などを行うための登録を受けていることを示すものであり、元本や利益を保証するものではありません。
また、第一種金融商品取引業の登録を受けている会社が、投資運用業や投資助言・代理業に該当するすべての業務を無条件で行えるわけでもありません。金融庁の相談事例でも、登録区分ごとに行える業務が異なることが説明されています。
したがって、確認すべきなのは「登録会社かどうか」だけではなく、「勧誘された具体的なサービスを、その登録区分で行える会社なのか」という点です。
暗号資産交換業者の登録確認も忘れない
暗号資産の売買や交換を勧められた場合は、金融商品取引業者の検索だけで終わらせず、暗号資産交換業者の登録一覧も確認します。
金融庁は暗号資産交換業者の登録一覧と、無登録で暗号資産交換業を行う者の警告リストを別々に公表しています。
海外の暗号資産取引所であっても、日本居住者向けに交換業を営んでいるかどうかは重要な確認事項です。海外での知名度や利用者数だけで、日本国内での登録要件を満たしていると判断しないでください。
【危険な投資勧誘の実態】SNS・LINE誘導から出金拒否までの典型例
金融庁の警告リストと並んで確認したいのが、警察庁によるSNS型投資詐欺の公表資料です。
警察庁が2026年6月5日に公表した2025年の確定値によると、SNS型投資詐欺の認知件数は9,523件、被害額は1,288億円に達しました。前年と比較して認知件数は48.5%、被害額は47.9%増加しています。
当初の接触手段は、バナーなどの広告が3,785件、ダイレクトメッセージが3,549件でした。この2つだけで全体の約8割を占めています。
SNS投資詐欺によくある7つの段階
SNS広告やダイレクトメッセージで接触
著名人の写真や投資実績を掲載した広告、投資情報の無料提供などをきっかけに接触してきます。
LINEなどのメッセージアプリに誘導
個別の相談や投資情報の共有を理由に、LINEのグループチャットなどへ移動させます。
投資の専門家やアシスタントを名乗る
先生、講師、アシスタント、運用担当者など複数の人物が登場し、信用を形成するケースがあります。
グループ内で利益が出ているように見せる
ほかの参加者が儲かったと投稿したり、偽の取引画面に利益を表示したりして、投資への抵抗感を下げます。
少額の出金を認めて信用させる
最初に少額の利益を引き出せるように見せ、追加の入金を促す場合があります。
高額の投資金や手数料を要求する
大口取引、特別な銘柄、時間外取引などを理由に追加送金を求めます。
出金拒否や連絡途絶が発生する
全額を引き出そうとすると、高額な税金や手数料、保証金などを要求し、その後連絡が取れなくなるケースがあります。
この手口は警察庁のSNS型投資詐欺に関する注意喚起でも紹介されています。特に、最初の少額出金を成功させてから高額入金を求める流れは、被害者が相手を信用してしまう要因の一つです。
2026年の国民生活センターが公表した投資トラブル
国民生活センターは2026年9月1日、著名人をかたるSNS広告や投資グループをきっかけとした金融商品・サービスのトラブルについて注意喚起を公表しました。
掲載された相談事例の一つでは、著名人を名乗るアカウントとやり取りを始め、未公開株の投資を勧められた50歳代の男性が、指定された口座に約1,000万円を送金していました。
利益が出たため出金を申し出ると、約1,100万円の手数料を請求されたといいます。男性は追加の手数料を支払わず、詐欺の可能性を疑いました。
別の事例では、著名人が主催するとされる投資グループに参加した60歳代の女性が、暗号資産取引で利益が出たように表示された後、出金のために約500万円の税金等を支払うよう求められています。
この事例で見逃せないのは、最初から大きな損失を見せるのではなく、利益が出たように見せてから追加の支払いを求めている点です。
「必ず儲かる」「元本保証」は危険な勧誘のサイン
投資には価格変動や信用リスクが伴います。「絶対に儲かる」「確実に利益が出る」「元本保証で高利回り」といった説明を受けた場合は、慎重に対応してください。
警察庁の2025年確定統計でも、著名人の画像や動画を無断使用した広告、「必ずもうかる」「元本保証」などの表現を含む広告が確認されています。
著名人が投資を推薦しているように見えても、本人が実際に関与しているとは限りません。公式アカウントや本人の公式サイトで情報を確認することが必要です。
【怪しい投資会社の見分け方】評判・口コミより優先したい7つの確認項目
投資会社を調べるとき、多くの人が最初に検索するのが会社名と評判、口コミです。
しかし、口コミ評価が高いことと、金融商品取引業者として適切な登録を受けていることは別問題です。口コミだけで投資先を判断すると、実態の分からない業者を信用してしまう可能性があります。
次の7項目を確認すると、危険な勧誘を見分けやすくなります。
1. 金融庁の登録情報と会社情報が一致しているか
正式な法人名、所在地、登録番号、電話番号を照合します。会社の公式サイトに登録番号が書かれていても、金融庁の公表情報と一致しなければ安心できません。
2. 事業内容と登録区分が一致しているか
投資助言を行うのか、顧客資産を運用するのか、金融商品を販売するのかによって必要な登録が異なります。登録を受けているという説明だけでなく、実際の業務範囲を確認してください。
3. 利益や利回りの説明に無理がないか
「毎月必ず20%の利益」「元本割れなし」「損失は会社が補填する」など、リスクを無視した説明には注意が必要です。
利回りの計算根拠、運用対象、過去の実績、手数料、損失が出る条件を具体的に説明できるか確認しましょう。
4. 振込先が法人名義になっているか
会社名を名乗っているにもかかわらず、振込先として個人名義の銀行口座を指定された場合は、特に慎重な対応が必要です。
法人名義であれば安全というわけでもありませんが、契約相手と入金先の名義が一致しない理由を説明できない業者との取引は避けるべきです。
5. 出金条件や追加費用が明確か
利益を引き出す際の手数料、解約条件、出金までの日数、税金の取り扱いなどを契約前に確認します。
特に、出金を申し出てから初めて高額な保証金や解除費用を請求する場合は危険な兆候です。
6. 会社の所在地や担当者を確認できるか
所在地が不明確、電話番号が携帯電話だけ、担当者の身元が確認できない、問い合わせ先がSNSのアカウントしかないといった場合は、信用性を慎重に判断してください。
海外法人の場合は、法人の所在国や運営主体、国内向けの営業体制も確認する必要があります。
7. 口コミや評判に不自然な偏りがないか
投資会社の評判を調べるときは、公式サイトに掲載された成功事例だけでなく、独立した複数の情報源を確認してください。
極端に高評価の口コミばかりが並ぶ、具体的な取引内容がない、同じような文章が繰り返される、紹介者を通じた投稿ばかりといった場合は、評価の信頼性を慎重に考える必要があります。
一方、口コミに悪い評価が一つあるだけで、直ちに詐欺会社と判断することも適切ではありません。実際の契約内容や登録情報、行政機関の公表資料を優先しましょう。
投資会社の危険度を判断するチェックリスト
取引前に確認したい項目
{@body const checks = ["金融庁の登録情報で正式な会社名を確認した","登録番号と業務区分が一致している","無登録業者の警告リストを検索した","会社の所在地と連絡先を照合した","振込先名義と契約相手の関係を確認した","出金条件・手数料・解約条件を確認した","必ず儲かる・元本保証などの説明がないか確認した"]}
{@body const [done,setDone] = DIL.useState()}
確認済みの項目
{done.length} / {checks.length}
{#each checks as item,i}
{/each}
※チェック数は安全性を保証するものではありません。一つでも確認できない項目があれば、入金を急がず追加調査してください。
【被害に遭った場合の対処法】出金拒否・追加送金要求を受けたときの相談先
すでに投資金を振り込んでしまった場合、相手に何度も問い合わせるだけでは状況が改善しないことがあります。
特に出金拒否が発生したときは、追加送金を止め、金融機関や公的相談窓口への連絡を優先してください。
まず追加の送金を止める
出金のための税金、保証金、口座解除料、本人確認費用などの名目で追加の入金を求められても、安易に支払わないでください。
国民生活センターの相談事例でも、利益を出金するために投資元本を超えるような手数料を要求されたケースが紹介されています。
相手からの連絡が続いている場合は、メッセージや通話履歴を保存したうえで、追加の送金を停止してください。
相談先と対応内容
| 相談先 | 主な対応・相談内容 |
|---|---|
| 消費者ホットライン188 | 投資契約、勧誘、出金拒否などの消費生活相談 |
| 警察相談専用電話 #9110 | 詐欺の疑い、犯罪被害、今後の対応についての相談 |
| 金融庁金融サービス利用者相談室 | 無登録業者や詐欺的な投資勧誘に関する相談 |
| 証券取引等監視委員会 | 無登録営業、疑わしい金融商品、投資者保護上の問題などの情報提供 |
| 送金元の金融機関 | 振込状況の確認、組戻しなどの手続きについての相談 |
証券取引等監視委員会への情報提供も選択肢
証券取引等監視委員会(SESC)は、金融商品取引業者の不正行為、無登録業者による勧誘、疑わしいファンドや投資詐欺的な資金集めなどの情報を受け付けています。
電話での情報提供窓口は0570-00-3581です。一部のIP電話などからは03-3581-9909が案内されています。
ただし、証券取引等監視委員会の情報提供窓口は、市場監視や調査に活用する情報を受け付けるものであり、個別の返金交渉や被害回復を直接代行する窓口ではありません。
被害に遭ったときに保存する証拠
相談や被害申告を行う際には、次の情報を整理しておくと説明がスムーズになります。
- 会社名、サービス名、担当者名
- 勧誘を受けたSNSアカウントやLINEの情報
- 相手から送られた投資資料、契約書、説明文書
- 銀行振込の明細、送金先口座、送金日時
- 暗号資産を送った場合は送金履歴や取引ID
- 取引画面、利益表示、出金申請の記録
- 出金拒否や追加費用を要求されたメッセージ
銀行振込をした場合は、送金元の金融機関にもすぐに連絡してください。返金や口座に関する手続きは状況によって異なるため、早期の相談が大切です。
また、SNS上で知り合った人物から「被害金を取り戻せる」「返金を代行する」と持ちかけられる二次被害にも注意してください。被害後の不安につけ込む回収業者を名乗った勧誘に、追加料金を支払わないことが重要です。
【怪しい投資会社一覧に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:金融庁の警告リストに掲載されている投資会社はすべて詐欺会社ですか?
A1:すべてが裁判で詐欺と認定された会社という意味ではありません。金融庁の警告リストは、無登録営業が確認され、警告書が発出された業者などを掲載するものです。警告の内容や掲載時期を確認し、現在の状況と区別して判断してください。
Q2:金融庁の警告リストに掲載されていなければ安全ですか?
A2:安全とは限りません。金融庁も、リストに掲載されていない業者が無登録営業を行っている可能性について注意喚起しています。金融事業者一括検索による登録確認や、契約内容のチェックも必要です。
Q3:金融庁に登録されている会社なら必ず儲かりますか?
A3:いいえ。登録は一定の金融業務を行うための法的な要件であり、投資元本や利益を保証するものではありません。投資商品のリスク、手数料、運用実績、損失が発生する可能性を確認してください。
Q4:LINEで紹介された投資会社は危険ですか?
A4:LINEを使っているだけで詐欺と断定することはできません。ただし、SNSのダイレクトメッセージからLINEの投資グループに誘導し、著名人や投資の専門家を装って送金させる手口が警察庁から注意喚起されています。相手の登録情報と投資先を確認できるまでは入金しないでください。
Q5:投資会社から出金できない場合、税金や手数料を払えば引き出せますか?
A5:安易に支払わないでください。国民生活センターが紹介する相談事例にも、出金のために高額な手数料や税金を要求されたケースがあります。追加送金を止め、188や警察、送金元金融機関に相談してください。
Q6:海外の投資会社なら金融庁への登録は不要ですか?
A6:海外法人であることだけを理由に、日本国内で必要な登録が免除されるわけではありません。日本居住者に対してどのような金融商品・サービスを提供しているかを確認し、必要な登録の有無を調べる必要があります。特に海外FXや暗号資産交換業者は慎重に確認してください。
まとめ:怪しい投資会社一覧だけに頼らず登録情報と取引実態を確認する
2026年10月時点の金融庁の警告リストには、Sakura Prime、Yensai証券、Hantec Markets Limitedなど、無登録営業に関する警告を受けた業者が掲載されています。また、登録済み企業の名称や登録番号を詐称するケース、暗号資産交換業をめぐる無登録営業も確認されています。
一方、警告リストはすべての危険業者を網羅するものではなく、掲載された名称だけで現在の営業状況や犯罪の成立まで判断できるわけでもありません。
取引前に確認したいのは、次の3点です。
- 金融庁の公表資料:無登録業者の警告リストに該当する名称がないか調べる。
- 金融事業者一括検索:正式な法人名、登録番号、登録区分、連絡先を照合する。
- 勧誘・契約の実態:高利回りの保証、LINE誘導、個人名義口座への送金、出金時の追加請求がないか確認する。
【プロの結論】投資先を選ぶ基準は「儲かりそう」より「正体を確認できるか」
投資詐欺の被害を防ぐために必要なのは、インターネット上で見つけた怪しい会社の名前を覚えることだけではありません。
会社名を変えたり、別のサービス名を使ったり、実在する金融機関の登録番号を流用したりする手口がある以上、単純な社名検索だけでは十分ではないからです。
本当に確認すべきなのは、誰が運営し、どの登録に基づいて、どのような金融サービスを提供しているのかという事業の実態です。
2026年は金融庁の金融事業者一括検索機能も利用できるようになり、取引相手の登録状況を確認する手段が整っています。SNSで紹介された投資先や海外の金融サービスを利用する前には、まず公的な登録情報を確認してください。
「必ず儲かる」という言葉より、会社の正体と登録内容を確認できること。それが、投資トラブルを避けるための最も基本的で確実な判断基準です。