2026年11月現在、日本銀行の最新公表資料によると、常勤職員の平均年間給与は910万9,000円です。対象となる職員は3,719人、平均年齢は43.7歳。日本の中央銀行として高度な金融専門性を担う日本銀行は、一般的な銀行員や国家公務員と比べても高い給与水準にあります。
さらに詳しく見ると、年俸制適用者の平均年間給与は1,663万8,000円、指定職相当職員は2,196万7,000円です。総裁の年間報酬は3,781万4,000円、副総裁は3,001万2,000円に達しています。2026年度にはベースアップ3.4%も実施されており、給与制度にも変化が生じています。
この記事では、日本銀行が2026年に公表した令和7年度の役職員給与資料と令和8年度の給与改定資料をもとに、平均年収、職種別の給与、年俸制、役員報酬、賞与、初任給まで詳しく解説します。
【2026年最新】日本銀行職員の平均年収は910.9万円!最新公表データを解説

日本銀行の平均年収を調べるうえで、最も重要なのが2026年6月30日に公表された「日本銀行の役職員の報酬、給与等について(令和7年度)」です。
この資料は、2025年4月1日から2026年3月31日までの給与実績をまとめたものです。2026年7月31日には総務省の指示に基づく訂正も行われています。
日本銀行の平均年収と職員数
公表資料に記載された常勤職員の平均年間給与は次のとおりです。
- 平均年間給与:910万9,000円
- 対象職員数:3,719人
- 平均年齢:43.7歳
ここで注意したいのは、910.9万円が2026年の暦年給与や2026年度の予測値ではなく、令和7年度の確定実績である点です。
2026年11月時点では、令和8年度の年間平均給与はまだ確定していません。
また、3,719人は在外職員、任期付職員、再雇用職員を除いた常勤職員の集計です。全常勤職員数は2026年4月1日時点で4,764人となっています。
平均年収910.9万円は高いのか
日本銀行の平均年収910.9万円は、国内の一般的な給与水準と比較して高額です。
ただし、平均年齢が43.7歳であることも見逃せません。新卒社員から管理職までを含む平均値であり、若手職員が全員900万円以上を受け取っているわけではありません。
また、日本銀行には金融市場の分析、金融政策の企画、国際金融、決済システム、情報技術など、専門性の高い業務があります。
こうした職務に必要な能力や責任の違いが、職員間の給与格差にも反映されています。
【職種別】日本銀行の年収はどう違う?年俸制・指定職相当職員を比較
日本銀行の給与を詳しく理解するには、全職員の平均だけでなく、職種や給与制度ごとの違いを見る必要があります。
令和7年度の公表資料では、指定職相当職員、事務・技術職員、その他職種などに分けて平均年間給与が示されています。
職種別の平均年間給与一覧
| 区分 | 人数・平均年齢 | 平均年間給与 |
|---|---|---|
| 常勤職員全体 | 3,719人・43.7歳 | 910.9万円 |
| 指定職相当職員 | 34人・54.6歳 | 2,196.7万円 |
| 事務・技術職員 | 3,340人・43.5歳 | 921.9万円 |
| その他職種 | 345人・45.2歳 | 677.1万円 |
| 年俸制適用者全体 | 788人・48.8歳 | 1,663.8万円 |
| 年俸制の指定職相当職員 | 34人・54.6歳 | 2,196.7万円 |
| 年俸制の事務・技術職員 | 754人・48.5歳 | 1,639.7万円 |
※金額は令和7年度の年間給与実績。単位は万円。年俸制適用者は常勤職員の内数です。
指定職相当職員の平均年収は2,196.7万円
特に目を引くのが、指定職相当職員の平均年間給与です。
その金額は2,196万7,000円。一般職員の平均910.9万円と比較すると、2倍を超える水準です。
指定職相当職員とは、局長・審議役級に該当する職員を指します。
金融政策の企画や組織運営、重要な業務判断などに関わる上級職であり、職務上の責任も大きくなります。
平均年齢が54.6歳であることからも、長年の経験や専門知識を積み重ねた職員が中心となる層だと分かります。
日本銀行の年俸制職員の平均年収は1,663.8万円
もう一つ注目したいのが年俸制です。
令和7年度の年俸制適用者は788人で、平均年齢48.8歳、平均年間給与は1,663万8,000円でした。
内訳を見ると、指定職相当職員34人の平均年間給与は2,196万7,000円、事務・技術職員754人は1,639万7,000円です。
年俸制では、管理職について発揮した能力などをもとに年1回年俸を査定し、年俸の12分の1を定例給与として支給する仕組みが採用されています。
ここで押さえておきたいのは、年俸制は給与の決め方であり、単純に一つの職種を意味するものではないということです。
年俸制適用者には上級職や管理職などが含まれるため、一般職員全体の平均より高い数字になっています。
日本銀行の総合職と一般職で平均年収は違う?
就職活動中の人が気になるのが、総合職と一般職の年収差でしょう。
日本銀行の公表資料には、採用区分ごとの初任給は掲載されていますが、総合職と一般職それぞれの平均年収が独立した数値として公表されているわけではありません。
そのため、指定職相当職員の平均年収を総合職の平均年収とみなしたり、事務・技術職員の平均をそのまま一般職の年収と判断したりすることはできません。
採用区分と実際の職種・役職は、分けて理解する必要があります。
【総裁・副総裁】日本銀行の役員報酬はいくら?年収3,000万円超の実態
日本銀行の職員給与とは別に注目されるのが、総裁や副総裁などの役員報酬です。
2026年に公表された令和7年度資料では、役員の年間報酬についても具体的な金額が明らかにされています。
日本銀行総裁の年収は3,781万4,000円
2025年度の日本銀行総裁の年間報酬総額は3,781万4,000円です。
内訳は次のとおりです。
- 報酬・給与:2,457万円
- 賞与:1,324万4,000円
- 年間合計:3,781万4,000円
日本銀行の総裁は、中央銀行のトップとして金融政策の運営や組織全体の業務を統括する立場です。
その職責に対応した報酬制度が設けられています。
副総裁や理事の報酬はいくら?
役員ごとの令和7年度の年収水準は次のとおりです。
- 総裁:3,781万円
- 副総裁:3,001万円
- 審議委員:2,880万円
- 理事:2,333万円
- 監事:1,728万円
副総裁の年間報酬は約3,001万円で、総裁に次ぐ水準です。
役員報酬は、毎月支給される役員俸給と、6月・12月に支給される役員手当で構成されています。
なお、これらは令和7年度の報酬水準であり、役員の在任期間などによって実際の年度内支給額が異なる場合があります。
日本銀行の役員報酬はどのように決まる?
日本銀行法第31条では、役員と職員の報酬・給与などについて、社会一般の情勢に適合するよう支給基準を定め、財務大臣に届け出るとともに公表することを定めています。
特に役員報酬については、特別職国家公務員の給与などを考慮する仕組みです。
加えて、総裁の給与は特別職国家公務員の最高給与を上回らないように設定し、その他の役員については職責に応じて総裁との均衡を考慮する方針となっています。
また、日本銀行の公表資料では、役員報酬について業績連動による報酬反映を行っていないことも説明されています。
つまり、一般企業の経営者に対する業績連動型の役員報酬とは、制度上の考え方が異なります。
【賞与・ベースアップ】日本銀行の令和7年度給与と2026年度の改定内容
日本銀行の年収を考えるうえで、基本給だけでなく賞与とベースアップも重要です。
2026年は令和7年度の実績に加え、令和8年度の給与改定内容も公表されています。
令和7年度のベースアップは3.2%
2025年度にあたる令和7年度は、管理職以外の職員について定例給与を前年度比3.2%引き上げました。
また、賞与の支給率は次のように設定されています。
- 管理職以外:1回につき2.403か月
- 管理職:1回につき3.168か月
賞与は5月と11月の年2回です。
したがって、年間の支給月数に換算すると、管理職以外は合計4.806か月、管理職は合計6.336か月となります。
2026年度はベースアップ3.4%に引き上げ
2026年9月29日に公表された令和8年度の給与改定では、さらに給与水準が引き上げられました。
主な変更点は次のとおりです。
- 管理職・企画専門職員以外の定例給与:3.4%改定
- 再雇用者のエキスパート職員の時間給:3.4%改定
- 一般職員の賞与:1回につき2.445か月
- 管理職等の賞与:1回につき3.452か月
令和7年度と比較すると、一般職員の賞与支給率は1回につき0.042か月増えています。
ベースアップについても3.2%から3.4%へ上昇しました。
日本銀行の給与改定は民間企業を参考にしている
日本銀行の給与制度で特徴的なのは、民間金融機関や主要民間企業の処遇を参考にしていることです。
毎年、主要民間金融機関や主要民間企業の年収動向を調査し、その平均的な給与改定率を主な判断材料として給与改定を行っています。
これは、金融政策や市場分析などの高度な専門知識を持つ人材を確保するためです。
一方で、日本銀行は公共性の高い組織でもあるため、人件費総額を含めて適正かつ効率的な水準にすることも求められています。
給与競争力と公共性の両方を考慮する制度になっているのです。
【民間銀行・国家公務員と比較】日本銀行の年収はどれほど高い?
日本銀行の年収910.9万円がどの程度の水準なのかを理解するには、民間金融機関と国家公務員の給与を比較することが有効です。
大手民間銀行との年収比較
2026年3月期の有価証券報告書などで確認できる大手銀行の平均年間給与は次のとおりです。
- 三井住友銀行:約933.8万円
- 三菱UFJ銀行:約914.3万円
- みずほ銀行:約870.1万円
- 日本銀行:910.9万円
日本銀行は、三菱UFJ銀行とほぼ同水準で、三井住友銀行をやや下回り、みずほ銀行を上回る水準です。
ただし、各社の平均年収には対象従業員の範囲や給与集計方法の違いがあります。
特に民間銀行では、賞与や基準外賃金を含む平均年間給与が公表されており、海外勤務者や出向者などの扱いも企業によって異なります。
国内銀行98行の平均年収と比較
東京商工リサーチが2026年8月に公表した2025年度の国内銀行98行の平均年間給与調査では、銀行員の平均年収は684万円でした。
中央値は675万5,000円です。
この数字と比較すると、日本銀行の910.9万円は国内銀行全体の平均を大きく上回っています。
大手銀行だけでなく、地方銀行なども含めた幅広い銀行業界の中で見ても、日本銀行の給与水準は高い部類に入ります。
国家公務員との給与比較
国家公務員との比較では、給与の仕組みの違いに注意が必要です。
人事院が公表した令和8年国家公務員給与等実態調査によると、2026年4月1日時点の一般職国家公務員は248,729人で、平均年齢は41.7歳、平均給与月額は43万9,356円でした。
これは俸給と諸手当を合わせた月額であり、賞与を含む年間給与ではありません。
一方、日本銀行の910.9万円は年間給与の実績です。
そのため、両者をそのまま年収として比較することはできません。
また、日本銀行の職員給与は国家公務員の給与表をそのまま適用する仕組みではなく、主要民間金融機関や企業の処遇を参考に決定されています。
役員報酬については、特別職国家公務員の給与などを考慮するという別のルールがあります。
この違いが、日本銀行と一般の国家公務員の給与水準を考えるうえで要点です。
【初任給・採用区分】日本銀行の総合職・一般職は月給いくら?
日本銀行への就職を考えている人にとって、平均年収と同じくらい気になるのが初任給です。
2026年3月26日、日本銀行は令和8年度から適用する事務職員の初任給を公表しました。
2026年度の日本銀行の初任給一覧
大学卒業者の場合は次のとおりです。
- 総合職:月額29万4,000円
- 特定職:月額28万4,000円
- 一般職:月額27万4,000円
大学院修了者の場合は次の水準です。
- 総合職:月額31万円
- 特定職:月額29万6,000円
- 一般職:月額27万8,000円
そのほか、短期大学卒業者は25万2,000円、高等学校卒業者は24万円です。
これらは2026年度からの初任給であり、賞与や諸手当を含む年収とは異なります。
総合職は初任給が最も高い
大学卒業者の初任給を比較すると、総合職と一般職では月額2万円の差があります。
年間の基本給だけで単純計算すれば24万円の差になりますが、実際の年収は賞与や諸手当、配属、職務、昇給などによって変動します。
そのため、初任給の差だけで将来の生涯年収まで判断することはできません。
日本銀行への就職に向いている人
日本銀行は、金融政策や金融市場、決済システムなど、社会全体に影響する業務を担っています。
そのため、単純に給与の高さだけでなく、仕事の専門性や責任の重さも考慮する必要があります。
特に次のような人には、就職先として魅力があります。
- 金融政策や経済分析に強い関心がある人
- 高度な専門知識を身につけたい人
- 国内外の金融市場に関わる仕事をしたい人
- 公共性の高い仕事に長期的に取り組みたい人
- 経済や金融の専門性をキャリアとして磨きたい人
反対に、給与水準だけを重視する人や、金融・経済分野への関心が薄い人は、実際の仕事内容とのミスマッチに注意が必要です。
【日本銀行の年収】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:日本銀行の平均年収は2026年現在いくらですか?
2026年11月時点で確認できる最新の確定実績は910万9,000円です。令和7年度の常勤職員3,719人を対象とした平均年間給与で、平均年齢は43.7歳です。
Q2:日本銀行の総裁の年収はいくらですか?
令和7年度の年間報酬総額は3,781万4,000円です。内訳は報酬・給与2,457万円、賞与1,324万4,000円となっています。
Q3:日本銀行の年俸制職員の平均年収はいくらですか?
令和7年度の年俸制適用者788人の平均年間給与は1,663万8,000円です。平均年齢は48.8歳で、指定職相当職員などの上級職が含まれています。
Q4:日本銀行のボーナスは何か月分ですか?
令和8年度は、管理職等以外の職員が1回につき2.445か月、管理職等が1回につき3.452か月です。5月と11月の年2回支給されます。
Q5:日本銀行のベースアップは2026年度何%ですか?
令和8年度は、管理職・企画専門職員以外の職員について、定例給与が前年度比3.4%改定されています。
Q6:日本銀行の総合職の初任給はいくらですか?
2026年度の大学卒総合職の初任給は月額29万4,000円です。大学院修了者は31万円となっています。
Q7:日本銀行は国家公務員より年収が高いですか?
日本銀行職員の平均年間給与は910.9万円ですが、国家公務員の最新公表値は月額平均です。給与の対象範囲や賞与の扱いが異なるため、単純な金額比較には注意が必要です。
まとめ:【プロの結論】日本銀行の年収は高水準!給与制度の仕組みも重要
2026年最新の公表資料から分かる日本銀行の給与水準は、一般的な金融機関と比較しても高い水準にあります。
特に押さえておきたい数字は次の5つです。
- 常勤職員の平均年収:910.9万円
- 年俸制適用者の平均年収:1,663.8万円
- 指定職相当職員の平均年収:2,196.7万円
- 総裁の年間報酬:3,781.4万円
- 2026年度の一般職員のベースアップ:3.4%
日本銀行の給与制度の本質は、民間金融機関と競争できる人材確保のための処遇と、中央銀行としての公共性を両立させることにあります。
また、平均年収910.9万円という数字だけでは、若手職員と管理職の違いや、年俸制適用者の給与水準までは分かりません。
就職先として日本銀行を検討する場合は、初任給、採用区分、昇給制度、賞与、将来の役職などを総合的に確認することが大切です。
2026年度はベースアップ3.4%と賞与支給率の引き上げが公表されており、今後の平均年収にも影響する可能性があります。 令和8年度の実績が公表される際には、今回の910.9万円からどの程度変化するかが注目されます。
主な公表・参照資料: 日本銀行「令和7年度の役職員の報酬、給与等について」「令和8年度の職員給与等の概要」「事務職員の初任給の改訂について」、人事院「令和8年国家公務員給与等実態調査」、各銀行の2026年3月期有価証券報告書、東京商工リサーチ「国内銀行98行平均年間給与調査」。