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新型コロナウイルス致死率は2026年現在どの程度?年齢別リスクと最新統計を徹底解説

河野 恵 河野 恵 • 更新: • 公開: • 読了約 21 分
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2026年現在、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の致死率は、流行初期と比べて低下しているものの、決して無視できる水準ではありません。特に65歳以上の高齢者や基礎疾患のある人では、重症化や死亡のリスクが依然として高く、感染者数が落ち着いている時期にも注意が必要です。

厚生労働省が2026年10月30日に公表した最新の発生状況、2025年の死亡統計、国内のオミクロン株に関する研究、ワクチンの重症化予防効果を整理すると、現在の新型コロナは「感染した人全員に同じ死亡リスクがある感染症」ではないことが分かります。年齢、健康状態、免疫、流行株によってリスクは大きく異なります。致死率と死亡率の違い、5類移行後に数字を比較しにくくなった理由も含めて解説します。

【2026年最新】新型コロナウイルスの致死率と死亡状況はどうなっている?

新型コロナウイルス致死率

2026年11月3日時点で確認できる最新の厚生労働省の発生状況は、10月30日公表分です。対象期間は2026年第43週に当たる10月19日から10月25日までとなっています。

この期間の全国の新型コロナ定点報告数は3,109人、定点当たり報告数は0.83人でした。前年同時期の報告数は8,665人、定点当たり2.25人であり、今回公表分では前年を下回っています。

ただし、これは感染者全員を数えた数字ではありません。指定された医療機関から報告された患者数を集計したものであり、日本国内の実際の感染者総数や死亡確率を直接示すものではありません。

2025年の死亡統計から見える現在のリスク

2026年9月1日に公表された日本感染症学会、日本呼吸器学会、日本ワクチン学会による2026年度のワクチン定期接種に関する見解では、2025年の新型コロナによる65歳以上の死亡者数は21,003人と報告されています。

加えて、厚生労働省の高齢者向けワクチン情報では、2025年の死亡者の約98%が65歳以上、約81%が80歳以上とされています。

この数字が示すのは、現在の新型コロナによる死亡負担が高齢者に大きく偏っているという事実です。感染者全体に占める死亡割合だけでは見えにくい、年齢によるリスクの違いが表れています。

したがって、2026年の新型コロナの状況を理解する際には、単純な致死率の数字だけでなく、死亡者の年齢構成や入院状況も確認する必要があります。

2026年の入院状況も高齢者に集中

厚生労働省の2026年10月30日公表資料では、2025年12月29日以降に基幹定点医療機関から報告された入院患者の累計は15,758人でした。

このうち80歳以上は6,714人、70歳代は3,671人、60歳代は1,311人です。80歳以上だけで全体の約4割を占めています。

なお、これは全国約500か所の基幹定点医療機関から集計された報告であり、全国の全入院患者数そのものではありません。それでも、高齢者の入院負担が大きいことを示す重要な資料です。

【基礎知識】致死率と死亡率の違い・IFRとCFRを正しく理解する

新型コロナウイルスの致死率を調べると、「致死率」「死亡率」「感染致命率」「症例致命率」という複数の言葉が登場します。これらは似ていますが、統計上の意味は異なります。

致死率と死亡率は何が違う?

致死率は、ある感染症にかかった人のうち、どの程度の人が死亡したかを示す割合です。一方、人口を分母とする死亡率は、一定期間に人口のどれほどが死亡したかを示します。

例えば、感染者1万人のうち100人が死亡した場合、単純な症例致命率は1%です。一方、人口1万人の地域で100人が死亡した場合の人口死亡率も、期間を明示すれば人口1万人当たり100人となりますが、両者は分母が違うため同じ意味ではありません。

感染致命率IFRと症例致命率CFRの違い

WHO(世界保健機関)は、新型コロナの致命率を評価する指標として、IFRとCFRを区別しています。

IFR(感染致命率:Infection Fatality Ratio)は、症状の有無や検査の有無にかかわらず、実際に感染したすべての人を分母にして死亡割合を算出する指標です。

一方、CFR(症例致命率:Case Fatality Ratio)は、検査などで感染が確認された症例を分母として死亡割合を算出します。

例えば、実際には10万人が感染していても、医療機関で確認された感染者が1万人だけだった場合、IFRとCFRでは分母が大きく異なります。

無症状者や軽症者が検査を受けていない場合、確認された症例を分母とするCFRは、実際の感染者全体を分母とするIFRより高く算出される可能性があります。

WHOも、感染者の把握漏れや死亡者の集計方法、検査体制などが致命率の推定に影響すると説明しています。

2026年現在のIFR・CFRに単一の確定値はある?

2026年の厚生労働省の週次発生状況は、定点医療機関からの報告を中心としています。感染者全員を把握する全数報告ではないため、そこから全国の正確なIFRを算出することはできません。

また、全国の感染確認数と死亡者数を同一の対象集団・追跡期間で結び付けた最新のCFRについても、週次発生状況の公表値だけでは算出できません。

そのため、インターネット上で見かける「新型コロナの致死率は現在0.○%」という数字については、対象年、年齢、変異株、感染者の定義、死亡までの追跡期間を確認することが欠かせません。

【年齢別データ】新型コロナウイルスの死亡リスクは何歳から高くなる?

新型コロナの死亡リスクを考えるうえで、最も重要な要素の一つが年齢です。

日本の研究では、オミクロン株が主流だった時期にも、40歳代と90歳以上では30日以内の致命率に大きな差が確認されました。

オミクロン株流行期の30日致命率

2023年に「保健医療科学」に掲載された国内研究では、2022年1月に新型コロナと診断された40歳以上の21,821人を対象として、オミクロン株流行期の30日致命率が調査されています。

その結果は次のとおりです。

関連する指標・対象 公表された数値・期間 読み取れるポイント
2026年の感染状況 第43週:3,109人、定点当たり0.83人 2026年10月19日~25日の定点報告
2026年の入院状況 累計15,758人、うち80歳以上6,714人 高齢者の入院負担が大きい
2025年の死亡者 65歳以上21,003人 死亡者の約98%が65歳以上、約81%が80歳以上
オミクロン株・40歳代 30日致命率0.026% 対象研究における年齢別数値
オミクロン株・50歳代 30日致命率0.021% 対象研究における年齢別数値
オミクロン株・60歳代 30日致命率0.14% 60歳代から上昇が見られる
オミクロン株・70歳代 30日致命率0.74% 高齢になるほどリスクが上昇
オミクロン株・80歳代 30日致命率2.77% 40~50歳代と比べて高い
オミクロン株・90歳以上 30日致命率5.18% 調査対象の中で最も高い
オミクロン株とデルタ株 年齢調整致命率比0.42 オミクロン株流行期の致命率が低かった
2024/25シーズンのワクチン 60歳以上の入院予防効果63.2% 国内研究による未接種者との比較

この30日致命率は、2022年1月の特定地域の感染者を対象とした研究結果であり、2026年の日本全国の致死率を示すものではありません。現在の年齢別死亡リスクを考える際の歴史的な研究データとして読む必要があります。

それでも、80歳代で2.77%、90歳以上で5.18%という差は、高齢者に対する重症化対策の必要性を示す重要な結果です。

高齢者ほど死亡リスクが高くなる理由

高齢者では、加齢に伴う免疫機能の変化や身体機能の低下により、感染症から回復する力が弱くなる傾向があります。

また、新型コロナは肺炎だけでなく、感染をきっかけとした既存疾患の悪化や誤嚥性肺炎などを引き起こすことがあります。

2025年版の5学会による診療指針でも、オミクロン株以降は高齢者の誤嚥性肺炎の併発や基礎疾患の増悪が問題となっていることが指摘されています。

つまり、現在の新型コロナによる死亡リスクは、ウイルスによる直接的な肺炎だけで決まるわけではありません。感染によって持病や全身状態が悪化することも、予後に関わっています。

【変異株の推移】オミクロン株以降は致命率がどのように変化した?

新型コロナウイルスの致命率は、流行する変異株や医療体制、ワクチン接種状況によって変化してきました。

特にデルタ株からオミクロン株への移行は、重症化リスクの変化を理解するうえで重要な転換点です。

デルタ株とオミクロン株の致命率の違い

2023年に公表された日本の研究では、2022年1月のオミクロン株流行期と、2021年8~9月のデルタ株流行期の致命率が比較されています。

対象者の年齢構成を調整した致命率比は0.42でした。これは、研究対象の条件下で、オミクロン株流行期の致命率がデルタ株流行期より低かったことを示しています。

40歳代から80歳代までの各年代でも、オミクロン株の致命率はデルタ株より低い結果となりました。

ただし、この数値にはワクチン接種状況、治療環境、感染者の年齢構成などの影響も含まれます。ウイルスの性質だけを取り出した純粋な比較ではありません。

オミクロン株以降も死亡者がなくならない理由

オミクロン株そのものによる重症化リスクはデルタ株より低下したとされます。しかし、感染者数が大幅に増えれば、個人の致命率が低くても死亡者の総数は増える可能性があります。

また、オミクロン株以降も免疫を回避する性質を持つ変異が続いています。

2026年9月に公表された日本感染症学会などの資料では、2026年度のワクチンについて、オミクロン株のJN.1系統に属するXFGやNB.1.8.1などの流行株に対応した製剤が示されています。

このように、変異株の変化は感染の広がりや免疫の回避に影響しますが、新しい変異株が登場したという理由だけで、致命率が必ず上昇したと判断することはできません。

新型コロナと季節性インフルエンザの致死率比較

新型コロナと季節性インフルエンザを比較するときにも、対象期間と年齢構成が重要です。

厚生労働省の2022年7月のアドバイザリーボード資料では、60歳以上の致死率はオミクロン株流行期の新型コロナで1.99%、季節性インフルエンザで0.55%と報告されました。

一方、60歳未満では両者とも0.01%でした。

ただし、この比較は2022年初頭のオミクロン株流行期と、それ以前の季節性インフルエンザのデータを使用しています。新型コロナは協力を得られた3自治体のデータであり、両者の死亡・重症化の定義やデータソースも完全には一致していません。

加えて、2026年9月の3学会の資料では、2025年の新型コロナによる65歳以上の死亡者数が21,003人だったのに対し、インフルエンザの死亡者数は6,333人と報告されています。

この比較は年間の死亡者数に関するものであり、感染者1人当たりの致死率を比較したものではありません。それでも、高齢者にとって新型コロナの疾病負担が依然として大きいことを示しています。

【5類移行後の注意点】新型コロナの死亡率を単純比較できない理由

2023年5月8日、新型コロナウイルス感染症は感染症法上の位置付けが5類感染症に変更されました。

この制度変更によって、感染者数の把握方法や公表される統計の内容が大きく変わっています。

全数把握から定点把握へ変更

5類移行前は、感染者の発生状況について幅広い医療機関から報告を集める全数把握が行われていました。

移行後は、指定された医療機関から報告を集める定点把握が基本となっています。

そのため、2026年の厚生労働省が公表する定点当たり報告数は、国内の感染者総数ではありません。

感染しても受診しない人、市販の検査キットだけで確認する人、無症状の人などは、定点報告に反映されない場合があります。

2025年4月以降にも統計上の変更がある

加えて、厚生労働省の2026年10月30日公表資料では、2025年4月7日以降、急性呼吸器感染症(ARI)サーベイランスの開始に伴い、定点医療機関の設置基準が変更されたことが注意事項として記載されています。

このため、2020年から2022年の全数把握時代の感染者数と、2026年の定点報告数をそのまま比較することは適切ではありません。

2026年の致死率を調べる際に見るべき統計

現在の新型コロナの状況を把握するには、複数の統計を組み合わせる必要があります。

特に確認したいのは、次の3種類です。

  • 定点当たり報告数:感染の流行状況や増減を把握する。
  • 人口動態統計:新型コロナによる年間死亡者数や年齢構成を確認する。
  • 入院患者・重症患者の統計:医療機関にかかる負担や高齢者の重症化状況を把握する。

これらは、それぞれ異なる目的の統計です。感染者数が減少していても高齢者の死亡負担が大きい場合があり、定点報告数だけで新型コロナの危険性を判断することはできません。

【死亡リスクと予防】高齢者・基礎疾患がある人・ワクチンの効果

新型コロナの死亡リスクを考える際には、年齢だけでなく、持病や免疫の状態、ワクチン接種歴も確認する必要があります。

死亡リスクに関係する基礎疾患

2025年版の5学会による診療指針では、新型コロナの重症化に関連する要因として、次のような疾患や状態が挙げられています。

  • 慢性腎臓病・透析
  • 心疾患・心不全・冠動脈疾患
  • 慢性閉塞性肺疾患(COPD)
  • 糖尿病(1型・2型)
  • 肥満
  • 悪性腫瘍
  • 脳血管疾患
  • 免疫抑制剤やステロイドの使用
  • 臓器移植後の免疫不全
  • 認知症やパーキンソン病

特に、複数の基礎疾患がある人や、免疫機能が低下している人では注意が必要です。

ただし、基礎疾患がある人全員が重症化するわけではありません。疾患の種類、コントロール状態、年齢、治療内容などを総合的に考える必要があります。

新型コロナワクチンには重症化予防効果がある

厚生労働省が2026年8月時点で公表している情報では、2024/25シーズンおよび2025/26シーズンの新型コロナワクチンについて、入院を約45~70%程度予防したという国内外の報告が紹介されています。

国内のVERSUS Study第12報では、2024/25シーズンにJN.1系統対応ワクチンを接種した60歳以上の人について、未接種者と比較した入院予防効果が63.2%と報告されました。

また、海外の2025/26シーズンの研究では、65歳以上における新型コロナ関連死亡の予防効果が70.1%、入院予防効果が60.6%と報告されています。

これらはそれぞれ異なる研究条件に基づく数値であり、すべての年齢層や健康状態に同じ効果が得られるという意味ではありません。

ワクチンの役割は、感染を完全に防ぐことだけではなく、感染した場合の入院や死亡などの重症化リスクを減らすことにもあります。

2026年度の定期接種対象者

厚生労働省の制度では、新型コロナワクチンの定期接種対象者は次のとおりです。

  • 65歳以上の人
  • 60~64歳で、心臓・腎臓・呼吸器の機能に重い障害がある人
  • 60~64歳で、HIVによる免疫機能の障害があり、日常生活がほとんど不可能な人

定期接種は原則として秋冬に年1回実施されます。対象者以外でも、希望する場合は任意接種を検討できます。

接種するかどうかは、年齢や持病、過去の接種歴、現在の健康状態を踏まえ、かかりつけ医と相談することが大切です。

感染した場合に注意したい症状

高齢者や基礎疾患のある人では、発熱や咳などの症状が軽く見えても、全身状態が悪化することがあります。

呼吸困難、意識状態の変化、食事や水分が取れない状態、急激な体調悪化などがあれば、速やかに医療機関へ相談してください。

2025年版の診療指針では、酸素飽和度や臨床状態を組み合わせて重症度を判断することが示されています。特に高齢者では、肺炎だけでなく、基礎疾患の悪化や誤嚥性肺炎にも注意が必要です。

【新型コロナウイルス致死率】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:2026年現在、新型コロナウイルスの致死率は何%ですか?
A1:2026年の日本全国を対象とした単一の確定致死率は、厚生労働省の週次定点報告からは算出できません。2025年の死亡統計では65歳以上の死亡者が21,003人と報告されており、死亡負担は高齢者に集中しています。致死率を判断する際には、年齢や対象期間、感染者の把握方法を確認する必要があります。

Q2:新型コロナウイルスは高齢者ほど死亡率が高いのでしょうか?
A2:はい。2025年の死亡統計では、死亡者の約98%が65歳以上、約81%が80歳以上とされています。また、国内のオミクロン株流行期の研究でも、30日致命率は40歳代の0.026%に対し、80歳代では2.77%、90歳以上では5.18%でした。ただし、後者は2022年の特定地域の研究結果です。

Q3:オミクロン株になって新型コロナはインフルエンザと同じくらい安全になったのでしょうか?
A3:一概にはいえません。オミクロン株はデルタ株と比較して致命率が低下しましたが、高齢者や基礎疾患のある人では現在も重症化や死亡のリスクがあります。2025年の死亡統計でも新型コロナの死亡負担は大きく、季節性インフルエンザと同程度の危険性だと単純に判断することはできません。

まとめ:2026年の新型コロナは致死率だけでなく年齢別リスクを見ることが重要

2026年現在、新型コロナウイルス感染症の致命率は流行初期と比較して低下してきました。しかし、死亡リスクがなくなったわけではありません。

2025年の死亡統計では、65歳以上の死亡者数が21,003人に達し、死亡者の約98%が65歳以上でした。2026年の入院統計でも80歳以上の患者が大きな割合を占めています。

オミクロン株以降はウイルス自体による重症化リスクが低下した一方、免疫を回避する変異や高齢者の基礎疾患の悪化など、現在も注意すべき要因が残っています。

また、2023年5月の5類移行後は感染者数の把握方法が変更され、2026年の定点報告数から全国の正確な感染致命率を算出することはできません。

【プロの結論】新型コロナの危険性を判断するときに見るべきなのは、単一の致死率ではありません。年齢別の死亡リスク、基礎疾患、ワクチンの重症化予防効果、入院状況、変異株の動向を組み合わせて評価が必要です。

特に65歳以上の人や持病のある人は、流行状況が落ち着いている時期にも予防を続け、体調に異変があれば早めに医療機関へ相談することが、自分と家族を守るための現実的な判断につながります。

主な参照資料: 厚生労働省「新型コロナウイルス感染症に関する報道発表資料(2026年10月30日)」「新型コロナワクチンの有効性・安全性について」、日本感染症学会などの2026年度定期接種に関する見解、国立保健医療科学院のオミクロン株致命率研究、WHOの致命率推計に関する解説。

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河野 恵
デジタルマーケター 河野 恵
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美容・健康・暮らしのテーマを担当。公的機関の資料やメーカー公式の成分表示を参照し、効果を断定しない書き方で整理することを心がけています。

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