2026年10月31日現在、DeNA(ディー・エヌ・エー)と南場智子氏をめぐる最大のニュースは、2026年6月27日に実現した15年ぶりの社長復帰だ。創業者自らが代表取締役社長兼CEOに戻り、企業の成長戦略と組織改革を主導する体制へと転換した。
加えて、2026年8月には新規事業創出を専門とする「BAKERU株式会社」を設立。9月には起業家支援プログラム「DeNA Startup Loop」を始動し、10月には社員の独立起業を後押しする新制度も発表した。南場氏の復帰は単なる人事異動ではなく、DeNAの事業モデルそのものを変える大きな転換点になっている。
この記事では、南場智子氏のプロフィールと経歴、社長復帰の理由、2026年最新ニュース、DeNAの業績、過去の炎上騒動、ネットの反応、噂の真相まで詳しく解説する。
【最新情報】南場智子がDeNA社長に復帰した理由と2026年の動向

南場智子氏は、2026年6月27日、DeNAの代表取締役社長兼CEOに就任した。
2011年6月に社長職を離れて以来、約15年ぶりのトップ復帰となる。
なぜ15年ぶりに社長へ戻ったのか
2026年5月12日、DeNAは役員人事の変更を発表した。
それまで代表取締役会長を務めていた南場氏が社長兼CEOに就任し、それまで社長兼CEOだった岡村信悟氏が代表取締役会長に就くという内容だ。
DeNAの公式発表では、今回の人事の背景として、事業環境の急速な変化と経営スピードの向上が挙げられている。
特に注目すべきなのは、創業者である南場氏自身が変革を主導するという判断だ。
従来の経営体制を維持するよりも、創業者の意思決定力を前面に出し、組織や事業モデルを短期間で変えることを優先したのである。
南場氏は2026年5月の決算説明会でも、DeNAを再び成長企業として認識される存在にしたいという趣旨を説明していた。
社長復帰後に掲げる「永久ベンチャー」
南場氏が繰り返し強調している言葉が「永久ベンチャー」だ。
これは、会社の規模が大きくなっても守りに入らず、挑戦を続ける企業でありたいという考え方である。
2026年7月3日に京都で開催されたIVS2026では、南場氏がスタートアップ支援や事業創出について講演した。
DeNAの公式メディアが7月24日に公開した講演内容では、同氏が長年の課題として、事業を継続的に生み出し、育てるための仕組みづくりを挙げている。
また、10月30日公開の社内向け対話記事では、社長復帰の出発点は自身の意思であり、成長の勢いを取り戻すためだったと説明している。
つまり、今回の復帰は一時的な経営危機への対応というより、会社の将来像を根本から再設計するための経営判断と捉えるのが適切だ。
【プロフィール・経歴】南場智子とは何者?DeNA創業までの歩み
南場智子氏は、日本を代表する女性起業家・経営者の一人だ。
マッキンゼーでの経営コンサルティング経験とハーバード・ビジネス・スクールでのMBA取得を経て、1999年にDeNAを創業した。
基本プロフィール
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 氏名 | 南場智子(なんば・ともこ) |
| 生年月日 | 1962年4月21日 |
| 出身地 | 新潟県 |
| 年齢 | 64歳(2026年10月現在) |
| 最終学歴 | ハーバード・ビジネス・スクール修了 |
| 主な経歴 | マッキンゼー・アンド・カンパニー |
| 創業企業 | 株式会社ディー・エヌ・エー |
| 現職 | DeNA代表取締役社長兼CEO |
| 主な著書 | 『不格好経営』 |
南場智子のキャリア年表
| 年 | 出来事 | 関連人物・組織 |
|---|---|---|
| 1981年 | 新潟県立新潟高校卒業、津田塾大学入学 | 津田塾大学 |
| 1985年 | ブリンマー大学へ留学 | 米国留学 |
| 1986年 | 津田塾大学卒業、マッキンゼー入社 | マッキンゼー |
| 1990年 | MBA取得 | ハーバード・ビジネス・スクール |
| 1996年 | マッキンゼーのパートナーに就任 | 経営コンサルティング |
| 1999年 | DeNAを創業、代表取締役社長に就任 | DeNA |
| 2011年 | 社長職を離れる | DeNA |
| 2015年 | 横浜DeNAベイスターズのオーナーに就任 | プロ野球 |
| 2017年 | DeNA代表取締役会長に就任 | DeNA |
| 2019年 | デライト・ベンチャーズを創業 | ベンチャー投資 |
| 2021年 | 経団連副会長に就任 | 経団連 |
| 2025年 | 経済財政諮問会議の民間議員に就任 | 政府 |
| 2026年6月 | 15年ぶりにDeNA社長兼CEOへ復帰 | DeNA |
出典となる東京都の2026年3月公開プロフィールや横浜DeNAベイスターズの公式情報からも、南場氏の経歴と役職の変遷を確認できる。
DeNA創業から現在までの代表的な実績
南場氏のキャリアを理解するうえで重要なのは、単にIT企業を立ち上げたことだけではない。
創業当初のDeNAは、インターネットオークション事業を中心としていた。その後、携帯電話向けサービス「モバゲー」などを展開し、ゲーム・エンターテインメント領域で大きく成長した。
加えて、ライブ配信アプリ「Pococha」、タクシーアプリ「GO」、スポーツ事業など、異なる市場にも挑戦している。
2015年には横浜DeNAベイスターズのオーナーに就任。IT企業によるプロ野球球団運営という新しい経営モデルにも取り組んだ。
南場氏の特徴は、一つの事業に依存せず、新しい市場に挑戦する姿勢にある。
【DeNAの経営改革】2026年に何が変わった?業績と事業戦略を分析
南場氏の社長復帰を理解するには、DeNAが直面していた経営課題を見る必要がある。
2026年3月期の連結決算は、売上収益が1,477億円、営業利益が約187億円だった。
前年同期との比較では減収減益となり、特にゲーム事業では『Pokémon Trading Card Game Pocket(ポケポケ)』の配信初期の勢いが落ち着いたことなどが影響した。
一方、ライブストリーミング事業では黒字転換が見られるなど、事業ごとに異なる動きもあった。
2026年3月期の主要業績
| 項目 | 実績 |
|---|---|
| 売上収益 | 1,477億円 |
| 営業利益 | 約186.9億円 |
| 税引前利益 | 約257.6億円 |
| 最終利益 | 約190.5億円 |
| ゲーム事業売上収益 | 約643.6億円 |
| ライブストリーミング事業売上収益 | 約397.9億円 |
| スポーツ・スマートシティ事業売上収益 | 約327.5億円 |
※2026年5月12日発表の2026年3月期決算に基づく。
また、2026年8月5日に発表された2027年3月期第1四半期の業績は、売上収益372億円、IFRS営業利益74億円だった。
経営改革の3つの柱
1. AIを活用した組織改革
DeNAはAIを業務の前提に取り入れ、生産性を高める方針を示している。
単に社員の作業時間を削減するだけではなく、そこで生まれた余力を新規事業や収益につながる活動に振り向ける考え方だ。
2. 新規事業とM&Aの強化
自社で事業をゼロから立ち上げるだけでなく、外部のスタートアップとの協業や買収も活用する。
既存事業の資産や技術を新しい市場で活用することも重要なテーマとなっている。
3. 事業間の連携と資本効率の改善
ゲーム、スポーツ、ライブコミュニティ、ヘルスケアなどを個別に運営するのではなく、人材・データ・マーケティングなどの共通基盤を活用する方向だ。
南場氏が10月30日の対話記事で説明した「事業のファクトリー」という考え方は、この改革を象徴している。
一つの主力事業に会社のアイデンティティーを固定せず、新しい事業を生み出し続ける能力そのものをDeNAの強みにする構想である。
【2026年最新ニュース】BAKERU設立とDeNA Startup Loopの全貌
2026年の南場氏をめぐるニュースで、特に重要なのが新規事業創出の仕組みづくりだ。
BAKERU株式会社を設立
2026年9月2日、DeNAは新規事業創出に特化した子会社「BAKERU株式会社」の設立を発表した。
設立日は2026年8月17日。DeNAが100%出資するスタートアップスタジオとして運営される。
目標として掲げているのは、売上高100億円・営業利益10億円以上に成長する事業をゼロから生み出すことだ。
BAKERUの事業創出プロセスは次の3段階となる。
- 見つける:顧客インタビューや市場調査で課題を発見する。
- 高速検証する:小さなプロダクトをつくり、実際の利用や支払いで仮説を検証する。
- 育てる:利用者の反応や事業データをもとに、収益モデルと事業規模を拡大する。
資金だけでなく、DeNAが保有する人材・技術・マーケティングの知見を提供する点が特徴だ。
DeNA Startup Loopを始動
2026年9月15日には、挑戦者を支援する「DeNA Startup Loop」が始動した。
第一弾となるコーポレート・スタートアップ・プログラムでは、新規事業の創出や育成に貢献したチームに対し、成長段階に応じて総額2億円以上のインセンティブを支給する制度を導入した。
さらに10月27日には第四弾として、スタートアップ・スピンオフ・プログラムの開始を発表。
2026年11月1日から、新規事業の責任者がDeNAを退職して独立する場合に、プロダクトやユーザー基盤を引き継いで起業できる仕組みをスタートさせる。
新会社に対するDeNAの持分を10%程度にとどめ、創業チームが経営の主導権を保有できる設計も注目点だ。
12月10日にはスタートアップカンファレンスを開催
2026年10月29日、DeNAは「DeNA Delight Conference with Startups」の開催を発表した。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 開催日 | 2026年12月10日 |
| 会場 | ベルサール新宿南口 |
| 参加費 | 無料 |
| 主な登壇者 | 南場智子、小林清剛、住吉政一郎ら |
| 主なテーマ | 新規事業、スタートアップ投資、M&A、事業成長 |
このイベントは、DeNAが培ってきた事業創出の経験を社外の起業家やスタートアップ関係者と共有する機会となる。
これらの施策を並べると、南場氏が目指しているのは、単に新しいサービスを増やすことではない。
事業を生み出し、育て、必要に応じて独立させ、その経験を次の挑戦へ還元する循環型の企業構造をつくることだ。
【炎上・噂の真相】南場智子とDeNAの過去の騒動を検証
南場氏について調べると、「炎上」「批判」「騒動」といった関連ワードが見つかる。
その代表例が、2016年に発生したDeNAのキュレーションメディア問題、通称WELQ問題だ。
2016年のWELQ問題とは?
WELQは、DeNAが運営していた医療・健康情報を扱うキュレーションメディアだった。
しかし、医学的根拠が不十分な記事や、著作権上の問題が疑われる記事などが指摘され、大きな批判を受けた。
2016年11月29日、DeNAはWELQの全記事を非公開化。
12月には他のキュレーションサービスも含めた全記事の非公開化と第三者委員会の設置を発表した。
この問題は単なる記事品質の問題にとどまらなかった。
第三者委員会の調査では、事業リスクの把握不足、チェック体制の不備、問題の早期発見が遅れた組織上の課題なども指摘された。
2017年3月11日には調査報告書を受領し、DeNAはガバナンスやコンプライアンス体制の抜本的な見直しを表明している。
当時の南場氏は代表取締役会長であり、社長兼CEOではなかった。ただし、創業者・経営陣の一人として問題への対応に関わり、記者会見でも謝罪した。
この経緯は、企業の成長速度と情報の信頼性をどう両立するかという問題を考えるうえで、現在も重要な事例だ。
2026年にも新たな炎上が起きているのか?
2026年10月末のニュースを整理すると、南場氏をめぐる主要な話題は社長復帰、新規事業、AI活用、スタートアップ支援に集中している。
2016年のWELQ問題を、2026年に新たに発生した騒動であるかのように扱うのは誤りだ。
また、社長復帰については、会社の業績や成長性に対する厳しい見方がある一方、創業者が再び経営の先頭に立つことへの期待も存在する。
ネットの反応で注目される2つの論点
ネット上の反応を整理すると、大きく次の2つの論点がある。
期待する側の視点
- 創業者の復帰によって意思決定が速くなるのではないか。
- DeNAのベンチャー精神が再び強まるのではないか。
- AIと新規事業によって新しい成長分野が生まれるのではないか。
慎重な側の視点
- 社長復帰だけで業績が改善するとは限らない。
- ゲーム事業への依存や収益の変動をどう抑えるのか。
- BAKERUなどの新規事業が実際に利益を生み出せるのか。
こうした反応の背景には、南場氏個人への評価だけでなく、DeNAという企業が次の成長段階に進めるかどうかという関心がある。
SNS上の投稿やまとめ記事は、利用者全体の意見を代表する統計ではない。反応の数や強い言葉だけで世論全体を判断することは避けたい。
噂と事実を見分けるポイント
- 「南場氏は2026年に初めてDeNAの社長になった」→誤り。1999年の創業時から社長を務めており、2026年は15年ぶりの復帰。
- 「2026年の社長復帰は突然の不祥事が原因」→会社の公式説明では、成長力の回復と経営変革が主な理由。
- 「BAKERUは単なる投資会社」→誤り。新規事業を自ら立ち上げ、検証・育成するスタートアップスタジオ。
- 「WELQ問題は2026年の新しい炎上」→誤り。問題が表面化したのは2016年。
【プロの結論】南場智子の社長復帰でDeNAはどう変わるのか
今回の一連の動きを分析すると、南場氏の経営戦略には3つの要点がある。
1. 創業者の復帰は企業文化の再構築を意味する
南場氏は、DeNAを単に収益を維持する会社ではなく、挑戦を続ける企業へ戻そうとしている。
これは、組織の意思決定や人材配置、事業への投資判断まで影響する可能性がある。
特に、BAKERUのような独立した組織を設けたことは、従来の大企業型の意思決定から脱却しようとする姿勢を示している。
2. AIはコスト削減ではなく新しい収益を生む手段
AI導入で業務効率を高めるだけなら、多くの企業が取り組める。
DeNAの戦略で重要なのは、AIによって生まれた余力を新規事業や既存事業の競争力強化につなげられるかどうかだ。
AIを導入したという発表だけでは、企業価値の向上を証明できない。
実際の売上、利益、顧客満足度にどれほど結びついたかが重要になる。
3. 事業を生み続ける仕組みには成果の検証が必要
BAKERUやStartup Loopは、挑戦を支援する仕組みとして興味深い。
しかし、新規事業は立ち上げるだけでは成功しない。
市場の需要、継続利用率、顧客獲得コスト、収益性などを見極める必要がある。
今後、特に注目したい評価基準は次の3点だ。
- 新規事業から実際に売上と利益が生まれているか。
- AI活用によって既存事業の生産性と競争力が向上しているか。
- 挑戦を支える組織とガバナンスが両立しているか。
南場氏の経営手腕を評価するなら、社長復帰直後の話題性だけでなく、今後3年間の改革の進捗を見る必要がある。
南場智子とDeNAに関するよくある質問(FAQ)
Q1:南場智子は現在もDeNAの社長ですか?
A1:はい。2026年10月31日現在、南場智子氏はDeNAの代表取締役社長兼CEOです。2026年6月27日に15年ぶりに社長へ復帰しました。
Q2:南場智子がDeNAの社長を辞めたのはいつですか?
A2:2011年6月です。その後は会長などを務め、2026年6月に社長兼CEOへ復帰しました。
Q3:南場智子の年齢はいくつですか?
A3:1962年4月21日生まれで、2026年10月31日現在64歳です。
Q4:南場智子が設立したBAKERUとは何ですか?
A4:DeNAが100%出資して2026年8月17日に設立した新規事業創出専門の子会社です。売上100億円、営業利益10億円以上を目指す事業をゼロから創出することを掲げています。
Q5:南場智子とDeNAの炎上騒動とは何ですか?
A5:代表的なものは2016年のWELQを中心とするキュレーションメディア問題です。医療情報の信頼性や著作権などが問題となり、第三者委員会による調査と組織改革が行われました。
Q6:南場智子は横浜DeNAベイスターズとも関係がありますか?
A6:はい。2015年1月に横浜DeNAベイスターズの取締役オーナーに就任しています。DeNAのスポーツ事業を象徴する存在の一つです。
まとめ:南場智子の復帰とDeNAの今後の展望
南場智子氏は2026年6月27日、15年ぶりにDeNAの代表取締役社長兼CEOへ復帰した。
その背景には、業績の成長力を取り戻し、AIや新規事業を軸に企業の仕組みそのものを変えたいという狙いがある。
2026年8月のBAKERU設立、9月のDeNA Startup Loop始動、10月のスピンオフ制度発表と、改革は具体的な形になり始めている。
一方で、過去のWELQ問題が示したように、事業を急速に拡大する際にはガバナンスや情報の信頼性も欠かせない。
今後の注目点は、新しい制度や組織をつくること自体ではなく、それらが実際の事業成長と利益につながるかどうかだ。
南場智子の社長復帰は、DeNAにとって第二の創業とも呼べる大きな挑戦である。 その成果を判断するうえでは、2027年以降の業績、新規事業の成長、AI活用の実績を継続して追う必要がある。
主な確認資料: DeNA公式役員人事・会社情報・IR資料、東京都の南場智子氏プロフィール、DeNA公式ニュース、ITmedia、第三者委員会の調査報告書。