玉井陸斗選手は、兵庫県宝塚市出身の男子飛込競技選手だ。幼少期から水泳に親しみ、小学生の頃に飛込競技を始めた。10mの高さから繰り出すダイナミックな演技と、入水時の水しぶきを抑える技術を武器に、国内外で実績を残してきた。
基本プロフィール
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 名前 | 玉井陸斗(たまい・りくと) |
| 生年月日 | 2006年9月11日 |
| 年齢 | 20歳(2026年10月現在) |
| 出身地 | 兵庫県宝塚市 |
| 身長 | 160cm |
| 競技 | 水泳・飛込 |
| 主な種目 | 男子10m高飛込 |
| 大学 | 立命館大学 |
| 学部・学年 | 経済学部2回生 |
| 所属クラブ | 滋賀・立命館ダイビングクラブ |
| コーチ | 馬淵崇英氏 |
プロフィールは日本オリンピック委員会(JOC)、テレビ朝日の日本代表選手紹介、立命館大学の公式発表などに基づく。
3歳から水泳を始め、小学生で飛込競技へ
玉井選手が水泳を始めたのは3歳の頃。JSS宝塚で競泳に取り組んだ後、小学1年生のときに飛込競技の魅力を知り、本格的に競技を始めた。
その後、兵庫県宝塚市立高司中学校、須磨学園高等学校を経て、立命館大学へ進学している。
注目すべきなのは、成長の早さだけではない。10代前半から国内大会で結果を残し、10代半ばには世界選手権やオリンピックでメダルを争う水準に到達した点だ。
身長160cmでも世界と戦える理由
玉井選手の身長は160cm。
飛込競技では、単純な体格や身長の大きさだけで勝敗が決まるわけではない。空中での回転・ひねり、身体の姿勢制御、入水の精度、技の難易度が総合的に評価される。
とりわけ10m高飛込では、限られた空中時間の中で複雑な動作を完成させる必要がある。
玉井選手の強みは、空中での身体のコントロールと、着水時に水しぶきを抑える技術だ。パリ五輪でも、この完成度の高さがメダル獲得につながった。
【現在の活動】玉井陸斗は立命館大学で何をしている?

2026年10月現在、玉井選手は立命館大学経済学部の2回生として在学している。
競技面では、体育会水泳部と滋賀・立命館ダイビングクラブに関わりながら、男子10m高飛込の日本代表として活動している。
立命館大学への進学と競技生活
玉井選手は大学進学後も競技を継続し、2025年4月には滋賀・立命館ダイビングクラブへの加入が発表された。
同クラブは滋賀県を拠点とする競技環境で、玉井選手は大学での学業と国際大会を目指すトレーニングを両立している。
2026年10月5日付の立命館大学公式発表では、経済学部2回生としてアジア大会の銀メダルを報告している。
大学側の発表によると、玉井選手は大会後、秋学期も競技と勉学の双方に取り組む意向を示した。
大学生活と日本代表活動の両立
大学生アスリートにとって、国際大会への遠征と学業の両立は簡単ではない。
飛込競技は、技の習得だけでなく、反復練習による身体感覚の調整が欠かせない。大会に合わせたコンディション管理も必要になる。
玉井選手の場合、パリ五輪の銀メダリストという立場で大学生活を送っていることも特徴的だ。
2026年10月19日には、立命館大学びわこ・くさつキャンパスでアジア大会のメダル獲得報告会が開かれた。
報道によれば、本人は普段から世話になっている大学にメダルを持ち帰って報告できた喜びを語っている。競技の成果を大学の仲間や関係者と共有できることも、現在の活動を支える要素となっている。
【経歴・主要大会の年表】東京五輪7位からパリ五輪銀メダルまで
玉井選手の競技人生を振り返ると、早い段階から国際舞台を意識した成長を遂げてきたことが分かる。
特に重要なのは、東京五輪での入賞、2022年世界選手権での銀メダル、パリ五輪での銀メダルという3つの転換点だ。
玉井陸斗の主要大会成績一覧
| 年 | 大会・出来事 | 成績・実績 |
|---|---|---|
| 2019年 | 日本室内選手権 | 12歳で男子高飛込優勝 |
| 2019年 | 日本選手権 | 13歳で史上最年少優勝 |
| 2021年 | 東京オリンピック | 7位入賞 |
| 2022年 | 世界水泳ブダペスト大会 | 銀メダル |
| 2023年 | 杭州アジア大会 | 銅メダル |
| 2023年 | 世界水泳福岡大会 | 決勝12位・途中棄権 |
| 2024年 | パリオリンピック | 銀メダル |
| 2024年 | ワールドカップ・スーパーファイナル | 2位・531.55点 |
| 2025年 | 世界水泳シンガポール大会 | 6位・492.55点 |
| 2025年 | 翼ジャパンダイビングカップ | 高飛込優勝 |
| 2026年3月 | 翼ジャパン・カップ | 優勝・518.95点 |
| 2026年9月 | 愛知・名古屋アジア大会 | 銀メダル・497.20点 |
各大会の記録はJOC、日本水泳連盟、テレビ朝日の大会記録などを参照。
2019年:12歳で国内主要大会を制覇
玉井選手が大きく注目されるきっかけとなったのが、2019年の日本室内選手権だ。
当時12歳だった玉井選手は、男子高飛込で474.25点を獲得して優勝。日本水泳連盟によると、国内主要大会では史上最年少の優勝だった。
同年9月の日本選手権でも498.50点を記録し、13歳0カ月で男女を通じた史上最年少優勝を達成した。
中学生の段階で国内トップに立ったことは、その後のオリンピック出場につながる重要な実績となった。
2021年:14歳で東京オリンピック7位
2021年の東京オリンピックでは、男子10m高飛込に出場して7位入賞を果たした。
当時14歳。初めての五輪という大舞台で決勝に進出し、世界のトップ選手と競い合った。
この経験は、単に順位を残したというだけではない。五輪の舞台で自分の演技を組み立て、国際大会の緊張感を経験したことが、その後の成長につながった。
2022年:世界水泳で日本男子初の銀メダル
2022年の世界水泳ブダペスト大会では、男子10m高飛込で488.00点を獲得して銀メダルを手にした。
この結果は、日本男子の飛込競技における世界選手権初の銀メダルという歴史的な記録だった。
10代半ばで世界選手権の表彰台に立ったことで、玉井選手は国内の有望選手から、世界のメダル候補へと評価を高めていった。
2023年:杭州アジア大会で銅メダル
2023年に開催された杭州アジア大会では、男子10m高飛込で銅メダルを獲得した。
同大会は当初2022年開催予定だったが、延期されて2023年に実施された大会だ。
一方、同年の世界水泳福岡大会では決勝に進んだものの、途中棄権という結果に終わった。
国際大会で好成績を残す一方、コンディションや演技の安定性が課題になる時期も経験している。
2024年:パリ五輪で日本飛込界初の銀メダル
最大の転換点となったのが2024年のパリオリンピックだ。
男子10m高飛込決勝で玉井選手は507.65点を獲得し、銀メダルに輝いた。
日本の飛込競技は長いオリンピックの歴史を持つものの、男子高飛込でメダルを獲得した日本人選手はいなかった。
その壁を17歳で破ったことは、本人のキャリアだけでなく、日本飛込界にとっても大きな意味を持つ。
特に注目されたのは、得意技の5255B。パリ五輪決勝では、この演技で出場選手中最高点となる95.40点を記録した。
東京五輪の7位から、世界最高峰の舞台で銀メダルへ。3年間で着実に実力を伸ばしたことが分かる。
【2026年最新成績】翼ジャパン・カップ優勝とアジア大会銀メダル
2026年の玉井選手を語るうえで欠かせないのが、3月の翼ジャパン・カップと9月の愛知・名古屋アジア大会だ。
いずれも男子10m高飛込で結果を残しており、パリ五輪後も日本のトップ選手として競技力を維持していることがうかがえる。
3月22日:翼ジャパン・カップで518.95点の優勝
2026年3月22日、東京アクアティクスセンターで開催された翼ジャパン・カップ。
男子高飛込決勝で玉井選手は518.95点を獲得し、優勝した。
この大会は愛知・名古屋アジア大会の代表選考会を兼ねており、優勝とともに日本水泳連盟の選考基準を満たしたことで代表入りを確実にした。
日本水泳連盟の大会レポートによると、玉井選手は1本目の407Cで91.20点を記録。続く207Bでも91.80点を獲得した。
加えて、最終ラウンドの5255Bまで大きく崩れることなく演技をまとめた。
全6ラウンドを通して高い得点を維持した点は、2026年の好調を示す材料だ。
9月30日:愛知・名古屋アジア大会で銀メダル
2026年9月30日、男子10m高飛込の決勝が東京アクアティクスセンターで開催された。
愛知・名古屋アジア大会の競技として行われたこの種目で、玉井選手は497.20点を獲得。見事に銀メダルを手にした。
上位3人の結果は次のとおり。
| 順位 | 選手 | 国・地域 | 得点 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 練俊傑 | 中国 | 501.25点 |
| 2位 | 玉井陸斗 | 日本 | 497.20点 |
| 3位 | 趙仁杰 | 中国 | 427.50点 |
金メダルとの差はわずか4.05点だった。
玉井選手は予選を452.75点の3位で通過。決勝では序盤から安定した得点を積み重ね、最後の6本目で大きな見せ場を作った。
得意技の5255Bでは93.60点を獲得。高い完成度の演技で最後まで優勝争いに食い込んだ。
日本水泳連盟の大会報告やTBS NEWS DIGの競技報道でも、最終演技の完成度が取り上げられている。
杭州大会の銅メダルから順位を上げた意味
玉井選手は2023年の杭州アジア大会でも男子10m高飛込の銅メダルを獲得していた。
今回の銀メダルは、同じ大会種目で前回の成績を上回った結果となる。
特に評価できるのは、中国勢が強さを発揮する競技環境の中で、中国選手2人に割って入ったことだ。
優勝した練俊傑選手には及ばなかったものの、3位の趙仁杰選手を上回った。
アジアの強豪との直接対決で得た経験は、今後の世界選手権やオリンピックに向けても重要な材料となる。
なお、アジア大会の名称は愛知・名古屋大会だが、飛込競技の会場は東京都江東区の東京アクアティクスセンターだった。この点も大会結果を調べる際に押さえておきたい。
【玉井陸斗の強さの秘密】男子10m高飛込で世界と戦える理由
玉井選手の競技力を理解するには、飛込競技そのものの採点方法を知る必要がある。
男子10m高飛込は、単に高い場所から飛び込む競技ではない。空中で複数の回転やひねりを行い、姿勢を崩さず水面に入るまでの一連の動作が評価される。
10m高飛込の採点方法
一般的な男子10m高飛込では、選手が6本の演技を行う。
審判員はそれぞれの演技を評価し、技の難易度を示す難易率などを反映して得点を算出する。
評価される主な要素は次のとおり。
- 踏み切りの高さと勢い
- 空中での回転やひねりの完成度
- 身体の姿勢と動作の美しさ
- 入水時の角度や身体の一直線性
- 水しぶきを抑えた着水
特に難しいのが、空中動作を完成させながら水面に正確に入ることだ。
どれだけ高度な技を行っても、着水で大きく身体がぶれたり、水しぶきが上がったりすれば得点を失う。
得意技「5255B」が勝負を左右する
玉井選手を代表する技の一つが5255Bだ。
後ろ方向への宙返りと複数回のひねりを組み合わせる高難度の演技で、パリ五輪でも高得点を記録した。
2026年アジア大会でも、最終6本目の5255Bで93.60点を獲得している。
最終演技は、それまでの得点を守るだけでなく、順位を逆転するための重要な機会でもある。
プレッシャーのかかる場面で得意技をまとめられることは、玉井選手の大きな強みだ。
2025年世界水泳の6位が示した課題
一方、世界大会で常に表彰台に立てるわけではない。
2025年8月の世界水泳シンガポール大会では、男子10m高飛込決勝で492.55点を記録し、6位となった。
日本水泳連盟の公式レポートによると、2本目の207Bで54.00点にとどまり、一時的に順位を落とした。
しかし、最終6本目の5255Bでは97.20点という高得点を獲得している。
大会後、玉井選手は安定感が課題だという趣旨の振り返りを残している。
この結果から見えてくるのは、最高難度の演技を成功させる能力と、6本すべてを安定してまとめる能力は別だということだ。
パリ五輪や2026年アジア大会での活躍を考えても、今後の成長を左右するのは、得意技の完成度だけでなく苦手な技を含めた総合的な安定性になる。
【今後の展望】ロサンゼルス五輪で目指すのは金メダル
2026年のアジア大会で銀メダルを獲得した玉井選手が次に見据える大きな目標は、2028年ロサンゼルスオリンピックだ。
パリ五輪で銀メダルを獲得し、2026年アジア大会でも銀メダルを手にした現在、目指すべき位置はさらに上へと移っている。
2026年10月に明かした金メダルへの意欲
2026年10月19日の立命館大学でのメダル報告会では、玉井選手がロサンゼルス五輪での優勝を目指す意向を示した。
報道によると、本人はパリ五輪とアジア大会で続けて銀メダルを獲得したことを振り返り、次は優勝を目指したいという考えを語っている。
これは単なる目標設定ではない。
パリ五輪で世界の頂点まであと一歩に迫り、アジア大会でも中国の強豪選手と僅差の勝負を演じた経験があるからこその目標だ。
右手首の状態とコンディション管理
今後の競技生活で注意したいのが、2026年8月下旬に発生した右手首の故障だ。
2026年10月19日のデイリースポーツの報道では、アジア大会後も右手首の状態は完全には回復しておらず、練習量を1日5本までに抑えていると伝えられた。
同日の練習も3本に制限していたという。
飛込競技は、技の完成度を維持するために繰り返し練習する必要がある。一方で、故障を抱えた状態で無理に練習量を増やせば、競技生活に影響する可能性もある。
そのため、現在の玉井選手にとっては、技術の向上と身体の回復を両立させることが重要な課題となっている。
ロサンゼルス五輪に向けた3つの注目ポイント
今後の成長を評価するうえで、注目したい要点は3つある。
1. 6本の演技全体の安定性
2025年世界水泳で課題となった演技のばらつきを抑え、苦手な技でも高得点を狙える状態を作れるかが鍵となる。
2. 中国勢との得点差を縮められるか
2026年アジア大会では、優勝した練俊傑選手との差は4.05点だった。世界のトップ選手に勝つためには、ミスを減らすとともに、難易度の高い演技を確実に成功させる必要がある。
3. 故障を克服して自己ベストを更新できるか
右手首の状態を整え、継続的な練習環境を確保できるかも大きなポイントだ。
20代前半に向かう玉井選手にとって、今後2年間は競技人生の重要な時期になる。
【玉井陸斗に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:玉井陸斗の現在の年齢は何歳ですか?
A1:2006年9月11日生まれで、2026年10月31日現在は20歳です。
Q2:玉井陸斗の出身地と身長は?
A2:兵庫県宝塚市出身で、身長は160cmです。
Q3:玉井陸斗は立命館大学の何学部ですか?
A3:立命館大学経済学部に在学しており、2026年10月時点では2回生です。滋賀・立命館ダイビングクラブにも所属しています。
Q4:玉井陸斗はパリオリンピックで何のメダルを獲得しましたか?
A4:2024年パリオリンピックの男子10m高飛込で507.65点を記録し、銀メダルを獲得しました。日本飛込界初のオリンピックメダルです。
Q5:2026年のアジア大会で玉井陸斗は何位でしたか?
A5:2026年9月30日の男子10m高飛込で497.20点を記録し、銀メダルを獲得しました。優勝した中国の練俊傑選手との差は4.05点でした。
Q6:玉井陸斗は世界水泳でも銀メダルを獲得していますか?
A6:はい。2022年の世界水泳ブダペスト大会で男子10m高飛込の銀メダルを獲得しています。なお、2025年のシンガポール大会は6位でした。
Q7:玉井陸斗の次の目標は何ですか?
A7:2028年ロサンゼルスオリンピックでの金メダル獲得を目指しています。2026年10月の報道では、右手首の故障からの回復と演技の安定性向上も課題として伝えられています。
まとめ:玉井陸斗は日本飛込界の次世代エースとして世界の頂点へ
玉井陸斗選手は、12歳で国内主要大会を制し、14歳で東京オリンピック7位、15歳で世界水泳銀メダル、17歳でパリオリンピック銀メダルという実績を積み重ねてきた。
2026年には、3月の翼ジャパン・カップで518.95点を記録して優勝。9月の愛知・名古屋アジア大会でも497.20点で銀メダルを獲得し、杭州大会の銅メダルから順位を上げた。
現在は立命館大学経済学部に在学し、学業と競技生活を両立している。
一方、世界水泳で明らかになった演技の安定性や、2026年8月下旬から続く右手首の故障は、今後の競技生活における重要な課題だ。
玉井選手を評価する際に大切なのは、メダルの色だけで判断しないことだ。高難度の技を成功させる能力、6本をまとめる安定性、身体のコンディション、そして中国をはじめとする世界の強豪との得点差を総合的に見る必要がある。
パリ五輪とアジア大会で2度の銀メダルを獲得した20歳の挑戦は、まだ続いている。
次の大きな目標は2028年ロサンゼルスオリンピック。銀メダルから金メダルへ。日本飛込界の歴史を変えてきた玉井陸斗選手が、世界の頂点に立てるかに注目したい。
主な参考資料:日本オリンピック委員会(JOC)、日本水泳連盟、立命館大学 SPORTS&CULTURE、宝塚市公式ホームページ、テレビ朝日、TBS NEWS DIG、デイリースポーツ。