鼻の下を伸ばしたときに臭いを感じる場合、考えられる発生源は大きく分けて3つあります。
1. 鼻腔・副鼻腔の問題: 鼻水、膿、鼻腔内に付着した分泌物などから発生する臭い。
2. 口腔内の問題: 舌苔、歯周病、唾液の減少などによる口臭。
3. 嗅覚の問題: 実際には強い臭いが存在しないのに、鼻の中で異臭を感じる嗅覚異常。
鼻の下を伸ばす動作で臭いを感じる仕組み
鼻の周囲には、鼻翼や上唇を動かす筋肉があります。顔を動かすことで鼻孔の形や空気の流れが一時的に変わり、鼻腔内に存在していた臭いを普段より感じやすくなる可能性があります。
ただし、鼻の下を伸ばす動作そのものが異臭を発生させるという医学的な仕組みが確立されているわけではありません。
注目したいのは、鼻腔内にある分泌物です。
鼻の粘膜は、異物やほこりを捕らえるために粘液を分泌しています。通常、この粘液は線毛の働きによって少しずつ喉の方向へ運ばれます。
しかし、炎症などによって分泌物が増えたり、排出されにくくなったりすると、鼻の中に粘り気のある鼻水や膿性の分泌物が残ることがあります。
こうした状態では、鼻を動かしたときに異臭を意識することも考えられます。
鼻の皮膚が原因になっているケースもある
鼻の下を指で触ったときに臭いがする場合は、皮膚側の問題も考えられます。
鼻の下には皮脂や汗が付着するため、汚れや皮脂の蓄積、皮膚の炎症などが臭いに関係する場合があります。
また、鼻の入口に炎症が起こる鼻前庭炎では、赤み、腫れ、痛み、かさぶた、分泌物などが現れます。
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会も、鼻の入口を頻繁に触ったり、鼻毛を抜いたりすることによる細菌感染に注意を促しています。
見分ける要点は、皮膚を触ったときだけ臭うのか、それとも鼻から息を吸ったときにも臭うのかという違いです。
後者であれば、鼻腔や副鼻腔の状態を確認する価値があります。
【原因を解説】鼻の奥が臭いときに考えられる5つの原因

鼻の奥から嫌な臭いがする場合、単純な鼻水の問題だけではなく、鼻や喉、口腔内の病気が関係していることがあります。
特に確認したいのが、次の5つです。
1.副鼻腔炎(蓄膿症)による膿や分泌物
鼻の奥が臭う原因として、まず考えたいのが副鼻腔炎です。
副鼻腔とは、鼻の周囲にある上顎洞・篩骨洞・前頭洞・蝶形骨洞という4つの空間を指します。
この部分の粘膜に炎症が起こった状態が副鼻腔炎です。以前は蓄膿症という名称で広く知られていました。
風邪などをきっかけに鼻の粘膜が炎症を起こし、その炎症が副鼻腔まで広がることで発症する場合があります。
炎症が起きると、副鼻腔内の粘膜が腫れ、分泌物がうまく排出されなくなることがあります。
その結果、膿を含んだ粘り気のある鼻水が発生し、鼻の中に不快な臭いを感じることがあります。
代表的な症状は次のとおりです。
- 黄色や緑色の粘り気のある鼻水
- 鼻の奥から感じる嫌な臭い
- 鼻づまり
- 頬や額、目の周辺の圧迫感
- 頭が重い感じ
- 嗅覚の低下
- 喉に鼻水が流れる後鼻漏
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会による解説でも、急性副鼻腔炎では臭いのある鼻汁や鼻づまり、顔面痛などがみられ、症状が長引く場合には慢性化も考慮する必要があるとされています。
なお、慢性副鼻腔炎は一般に炎症や症状が3か月以上続く状態として説明されています。
鼻の臭いだけで副鼻腔炎と判断することはできませんが、鼻づまりや色の付いた鼻水を伴う場合は、耳鼻咽喉科で確認したい症状です。
2.後鼻漏によって臭い鼻水が喉に流れている
後鼻漏(こうびろう)とは、鼻水が鼻の前方から出るのではなく、鼻の奥から喉へ流れていく状態です。
鼻水が喉に流れること自体は、健康な人にも起こる自然な現象です。
しかし、副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎などによって鼻水の量が増えたり、粘り気が強くなったりすると、不快感につながります。
特に副鼻腔炎に伴う後鼻漏では、膿を含んだ鼻水が喉に流れることがあります。
その結果、次のような症状が現れます。
- 喉の奥に何かが張り付いている感じがする
- 痰が絡む
- 朝起きたときに喉が不快
- 口の中に苦味や嫌な味が残る
- 咳払いを何度もしたくなる
- 口臭が気になる
後鼻漏は口臭の原因にもなり得ます。つまり、鼻の病気が喉を経由して口臭のような不快感につながることもあるのです。
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会も、副鼻腔炎に伴う後鼻漏が痰や口臭、咳の原因になることを説明しています。
3.鼻腔内の分泌物や乾燥した鼻くそ・かさぶた
鼻の中に残った分泌物も、臭いの発生源になることがあります。
鼻水は空気中のほこりや異物を捕らえる役割を持っていますが、乾燥すると固まり、鼻の入口や鼻腔内に付着することがあります。
特に次のような状態には注意が必要です。
- 鼻の中が乾燥している
- 鼻くそが頻繁にできる
- 鼻の入口にかさぶたがある
- 鼻を触ると痛みがある
- 黄色っぽい分泌物が付着している
鼻の入口に細菌感染による炎症が起きる鼻前庭炎では、膿やかさぶたが生じることもあります。
無理にかさぶたを剥がしたり、鼻の中を指で強くこすったりすると、粘膜を傷つけて炎症を悪化させるおそれがあります。
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会は、鼻の入口の乾燥対策として適度な加湿やマスクの使用などを紹介しています。
4.歯の炎症が原因となる歯性上顎洞炎
意外に見落とされやすいのが、歯の病気と鼻の臭いの関係です。
上顎の奥歯の根元は、上顎洞という副鼻腔に近い位置にあります。
そのため、虫歯や歯の根の炎症が上顎洞に波及し、歯性上顎洞炎を引き起こすことがあります。
この場合、鼻の問題だと思っていても、実際には歯科領域に原因が存在する可能性があります。
主な症状は次のとおりです。
- 片側の鼻から臭いの強い鼻水が出る
- 片側だけ鼻づまりがある
- 上の奥歯が痛む
- 頬の周辺に違和感がある
- 鼻の奥から嫌な臭いがする
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会も、虫歯や歯根の炎症が原因となる歯性上顎洞炎について説明しています。
鼻の臭いに加えて歯の痛みや違和感がある場合は、耳鼻咽喉科と歯科の両方から原因を調べることが大切です。
5.嗅覚異常・異嗅症によって臭いを感じている
鼻の中に明らかな膿や異常な分泌物がないにもかかわらず、嫌な臭いを感じる場合は、嗅覚の問題も考えられます。
代表的なものが異嗅症(いきゅうしょう)です。
異嗅症とは、本来の臭いを別の不快な臭いとして感じてしまう状態を指します。
例えば、次のような感じ方があります。
- 普通の食べ物が腐ったように感じる
- コーヒーが焦げ臭く感じる
- 石けんや香水が異臭に感じる
- 特定の動作をすると嫌な臭いがする
また、実際には周囲に臭いの発生源がないのに、煙や焦げ臭さ、腐敗臭などを感じる場合は幻嗅(げんきゅう)という嗅覚異常も考えられます。
風邪などの感染症、慢性副鼻腔炎、嗅細胞へのダメージなど、原因はさまざまです。
国立長寿医療研究センターは、嗅覚障害には嗅覚低下や嗅覚脱失のほか、異嗅症など複数の状態があると説明しています。
2025年には日本鼻科学会の「嗅覚障害診療ガイドライン」第2版も公開されています。臭いの感じ方そのものが変化した場合にも、耳鼻咽喉科で相談することが大切です。
【比較表】鼻臭と口臭の見分け方は?症状から原因を整理
鼻の下を伸ばしたときに臭いがする場合、鼻の病気と口の病気を区別が必要です。
特に、鼻の奥から臭いが上がってくるように感じる場合と、口の中に不快な臭いが残っている場合では、考えられる原因が異なります。
次の表に代表的な症状と原因をまとめました。
| 症状・臭いの特徴 | 考えられる原因 | 確認したいポイント |
|---|---|---|
| 鼻の奥が膿臭い | 副鼻腔炎 | 黄色い鼻水、鼻づまり |
| 鼻水が喉に流れる | 後鼻漏 | 痰、咳、喉の違和感 |
| 鼻の入口が臭う | 鼻前庭炎・乾燥 | かさぶた、赤み、痛み |
| 片側だけ強く臭う | 歯性上顎洞炎など | 片側の鼻水、奥歯の痛み |
| 舌が白く、口が臭う | 舌苔 | 舌の汚れ、口の乾燥 |
| 歯ぐきから嫌な臭いがする | 歯周病 | 出血、腫れ、歯ぐきの違和感 |
| 実際の臭いと感じ方が違う | 異嗅症 | 嗅覚の変化、感染症の既往 |
口臭の原因は舌苔や歯周病にもある
口臭の原因として特に重要なのが、舌苔と歯周病です。
厚生労働省の健康情報サイト「e-ヘルスネット」によると、口臭の原因の多くは口腔内にあり、主な原因物質は揮発性硫黄化合物(VSC)です。
VSCには次の3種類があります。
- 硫化水素:腐った卵に似た臭い
- メチルメルカプタン:腐った野菜や玉ねぎに似た臭い
- ジメチルサルファイド:独特の硫黄系の臭い
これらは口腔内の嫌気性細菌が、食べかすや剥がれ落ちた細胞などに含まれる成分を分解することで発生します。
特に舌苔や歯周病が関係しており、舌の表面に汚れが蓄積すると口臭が強くなることがあります。
日本歯科医師会も、口臭の主な原因として歯周病、虫歯、舌苔、唾液分泌の減少などを挙げています。
鼻臭と口臭は自分で判別できる?
自分で臭いの発生源を判断するのは簡単ではありません。
例えば、口臭が強い場合でも、口から出た空気が鼻を通ることで鼻の周辺に臭いを感じることがあります。
反対に、副鼻腔炎による後鼻漏が口の中に流れ、口臭のように感じられることもあります。
目安としては次のように考えられます。
- 鼻の症状が中心: 鼻づまり、膿性鼻水、後鼻漏、顔面の圧迫感がある。
- 口の症状が中心: 舌苔、歯ぐきの出血、口の乾燥、虫歯などがある。
- 臭いの感じ方が中心: 周囲に臭いがなくても自分だけが異臭を感じる、以前と臭いの感じ方が変わった。
ただし、これらはあくまで受診先を考えるための目安です。
正確な原因を調べるには、耳鼻咽喉科での鼻腔内視鏡検査や、歯科での口腔内検査などが必要になります。
【改善方法】鼻の下を伸ばすと臭い症状を改善するセルフケア
鼻の臭いを改善するには、臭いを一時的に消すことよりも、原因となっている状態を改善することが大切です。
日常生活で実践できる対策を紹介します。
1.鼻を優しくかんで分泌物を排出する
鼻水がたまっている場合は、適切に排出することが基本です。
ただし、強く鼻をかむと鼻や耳に負担がかかる場合があります。
次の点を意識しましょう。
- 左右の鼻を片方ずつかむ
- 力を入れすぎない
- 鼻水を無理に吸い込まない
- 鼻を頻繁に指で触らない
- かさぶたを無理に剥がさない
粘り気のある鼻水が長期間続く場合は、セルフケアだけで解決しようとせず、耳鼻咽喉科で原因を確認してください。
2.鼻うがいで鼻腔内を洗浄する
鼻うがいは、生理食塩水などを使用して鼻腔内の粘液や異物を洗い流す方法です。
鼻水や花粉、ほこりなどを洗い流すことで、鼻の不快感が軽くなる場合があります。
ただし、鼻うがいは副鼻腔炎そのものを必ず治す方法ではありません。
実施するときは、次の点に注意してください。
- 市販の鼻洗浄器と専用洗浄液を使用する
- 水温や塩分濃度を適切に調整する
- 強い水圧で無理に洗わない
- 使用後は器具を洗浄して乾燥させる
- 耳に痛みや違和感があるときは無理をしない
水の安全性が確認できない環境では、滅菌水・蒸留水など適切な水を使用してください。
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会も、後鼻漏への対策として生理食塩水による鼻洗浄が役立つ場合がある一方、濃度や温度、方法を間違えると鼻や耳を傷める可能性があると説明しています。
3.室内の乾燥を防ぐ
鼻の粘膜が乾燥すると、鼻の入口にかさぶたができたり、鼻の中に不快感が生じたりする場合があります。
特にエアコンを長時間使用する環境では、室内の湿度にも注意しましょう。
- 加湿器を適切に使用する
- 水分をこまめに補給する
- 鼻の入口を強くこすらない
- マスクを活用する
- たばこの煙などの刺激を避ける
鼻の中に違和感があるからといって、アルコール消毒液や香水などを塗るのは避けてください。
粘膜への刺激になり、症状を悪化させるおそれがあります。
4.舌苔や歯周病をケアする
口臭が関係している場合は、口腔内の衛生状態を改善することも必要です。
具体的には、次の対策が挙げられます。
- 毎日の歯磨きを丁寧に行う
- デンタルフロスや歯間ブラシを使用する
- 舌苔が気になる場合は舌ブラシで優しく清掃する
- 口の乾燥を防ぐ
- 定期的に歯科検診を受ける
特に舌苔は口臭の主要な原因の一つです。
ただし、舌を強くこすりすぎると舌の表面を傷つける可能性があります。無理に白い汚れを取り切ろうとせず、優しくケアしてください。
厚生労働省のe-ヘルスネットでも、舌の清掃による舌苔の除去は口臭予防に有効な方法として紹介されています。
【受診目安】耳鼻咽喉科と歯科のどちらに行くべき?
鼻の下を伸ばすと臭い症状が続く場合、受診先を迷う人も少なくありません。
基本的には、鼻水や鼻づまりなど鼻の症状があるなら耳鼻咽喉科、歯や舌、歯ぐきに異常があるなら歯科が相談先になります。
耳鼻咽喉科を受診したほうがよい症状
次の症状がある場合は、耳鼻咽喉科で相談しましょう。
- 鼻の奥の異臭が何日も続いている
- 黄色や緑色の鼻水が出る
- 鼻づまりが長引いている
- 喉に鼻水が流れる感覚がある
- 鼻の臭いとともに頭痛や頬の痛みがある
- 嗅覚が低下した
- 片側だけ臭いの強い鼻水が出る
- 鼻の入口に痛みや膿、かさぶたがある
特に、片側だけに続く悪臭の強い鼻水や鼻血がある場合は、放置せずに早めに診察を受けることが大切です。
子どもの場合、片側だけから悪臭のある鼻水が出るときは、鼻の中に異物が入っている可能性もあります。自分で取り出そうとせず、耳鼻咽喉科で確認してください。
歯科を受診したほうがよい症状
次のような症状があれば歯科での検査も検討してください。
- 舌に白い汚れが付着している
- 歯ぐきから出血する
- 歯ぐきが腫れている
- 虫歯がある
- 上の奥歯が痛む
- 口の中が乾燥しやすい
- 口臭を家族などから指摘された
歯周病や舌苔が原因の場合、鼻のケアだけでは口臭の改善につながらない可能性があります。
また、上顎の奥歯の炎症が副鼻腔に影響することもあるため、歯科と耳鼻咽喉科の連携が必要になる場合もあります。
すぐに医療機関へ相談したい危険な症状
副鼻腔炎などの炎症が周囲に広がると、まれに目や頭の周辺に合併症が起きることがあります。
特に次の症状がある場合は、通常の診察予約を待たずに救急医療機関へ相談してください。
- 目の周囲が急に腫れる、赤くなる
- 物が二重に見える
- 視力が急に低下する
- 激しい頭痛がある
- 高熱や首の硬さを伴う
- 意識がもうろうとする
- けいれんが起こる
視力の異常、意識障害、けいれんなどがある場合は、救急車を呼ぶことも必要です。
【鼻の下を伸ばすと臭い】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:鼻の下を伸ばすと臭いのは蓄膿症の可能性がありますか?
鼻の下を伸ばしたときに臭いを感じる場合、副鼻腔炎(蓄膿症)が原因になっている可能性はあります。特に、黄色や緑色の鼻水、鼻づまり、後鼻漏、頬の痛みなどを伴う場合は注意が必要です。ただし、臭いだけで蓄膿症と断定することはできません。
Q2:鼻を動かすと臭いのはなぜですか?
鼻の周囲を動かすことで鼻孔の形や空気の流れが変化し、鼻腔内の分泌物などに由来する臭いを感じやすくなる可能性があります。鼻の入口の炎症や嗅覚異常も考えられます。
Q3:鼻の奥がドブ臭い、腐ったような臭いがする原因は何ですか?
副鼻腔炎による膿性鼻汁や、後鼻漏などが原因として考えられます。片側だけ強く臭う場合は、歯性上顎洞炎や鼻腔内の異常なども確認する必要があります。
Q4:鼻の臭いと口臭は関係していますか?
関係する場合があります。副鼻腔炎による後鼻漏が喉に流れることで口臭につながることがあります。また、舌苔や歯周病による口臭を鼻の周辺で感じている可能性もあります。
Q5:鼻うがいをすれば臭いは治りますか?
鼻腔内の分泌物や異物を洗い流すことで、不快感が軽減する場合があります。ただし、副鼻腔炎や歯性上顎洞炎などが原因の場合、鼻うがいだけでは根本的な改善につながりません。症状が続く場合は耳鼻咽喉科を受診してください。
Q6:鼻の下を伸ばしたときだけ臭い場合も病院に行くべきですか?
一時的なもので、鼻水や鼻づまり、痛みなどがなければ、まず皮膚や鼻の入口の状態を確認してもよいでしょう。ただし、何度も繰り返す、臭いが強くなる、鼻水や嗅覚の変化を伴う場合は耳鼻咽喉科への相談をおすすめします。
まとめ:鼻の下を伸ばすと臭い場合は発生源を見極めることが大切
鼻の下を伸ばしたときに臭いを感じても、必ずしも鼻の皮膚が原因とは限りません。鼻腔内の分泌物、副鼻腔炎(蓄膿症)、後鼻漏、鼻の入口の炎症など、鼻の内部に原因が隠れている可能性があります。
また、舌苔や歯周病による口臭、歯の炎症から生じる歯性上顎洞炎、異嗅症などの嗅覚異常も考慮する必要があります。
症状を見極める際には、次の3点を意識してください。
- 鼻水や鼻づまり、喉への鼻水の流れがあるなら耳鼻咽喉科で確認する。
- 舌苔や歯ぐきの出血、虫歯が気になるなら歯科で検査する。
- 臭いの感じ方自体が変わった場合は、嗅覚障害の可能性も考えて耳鼻咽喉科に相談する。
臭いを香水や消臭スプレーで一時的にごまかすだけでは、原因の解決にはなりません。特に、膿のような鼻水や片側だけの異臭、嗅覚の変化が続く場合は、早めに医療機関で確認しましょう。
大切なのは、臭いが発生している場所を正しく見極め、鼻・喉・口のそれぞれの状態に合った対策を取ることです。
参考にした主な医学情報・公的資料
- 厚生労働省「e-ヘルスネット」口臭の原因・実態、口臭の治療・予防
- 一般社団法人 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会「鼻の病気」「耳鼻咽喉科・頭頸部外科が扱う代表的な病気」
- 日本歯科医師会「お口のなんでも相談・口臭」
- 日本鼻科学会「嗅覚障害診療ガイドライン(第2版・2025年)」
- 順天堂大学医学部附属順天堂医院「慢性副鼻腔炎」
- 国立長寿医療研究センター「嗅覚味覚検査外来」