2026年のMVP受賞者は、11月12日(木)午後7時(米東部時間)からMLBネットワークで発表される。
日本と米東部の時差は、11月には14時間。したがって、日本のファンが結果を確認できる時間は翌13日の午前9時となる。
2026年 MLB MVP発表スケジュール

アメリカ東部時間11月12日
午後7時
EST・木曜日
日本時間11月13日
午前9時
JST・金曜日
発表・中継:MLB Network
主催:全米野球記者協会(BBWAA)
BBWAAが11月2日に公表した年間表彰のスケジュールでは、新人王が11月9日、最優秀監督賞が10日、サイ・ヤング賞と最優秀リリーフ投手賞が11日、MVPが12日という順番になっている。MVPは年間表彰の最後を飾る。
日本時間で視聴する際の注意点
アメリカのスポーツニュースでは、東部時間(ET)、中部時間(CT)、太平洋時間(PT)が併用される。
今回の発表は東部時間午後7時、中部時間午後6時、太平洋時間午後4時に相当する。同じイベントでも媒体によって表記が異なるため、日付だけでなくタイムゾーンも確認したい。
なお、11月3日時点では最終候補が決定した段階であり、2026年のMVP受賞者はまだ発表されていない。
【最終候補6人を徹底比較】ア・リーグとナ・リーグの注目選手
2026年のMVP争いは、両リーグそれぞれ3人に絞られた。
顔ぶれを見ると、ナ・リーグは長打力、走力、守備力を兼ね備えたクロウ=アームストロングと大谷の比較が中心。一方、ア・リーグはアルバレスとカミネロの本塁打争いに、走攻守で貢献するウィットJr.が加わった構図だ。
アメリカンリーグ(AL)最終候補
1.
- 所属:ヒューストン・アストロズ
- 打率:.316
- 本塁打:42本
- 打点:106
- 出塁率:.432、長打率:.601
ア・リーグ首位打者を獲得。打率・出塁率・長打率の3部門でリーグトップに立った。
2.
- 所属:タンパベイ・レイズ
- 打率:.276
- 本塁打:42本
- 打点:101
- 出塁率:.360、長打率:.524
162試合すべてに出場。23歳で42本塁打を記録し、初のMVP最終候補入りを果たした。
3.
- 所属:カンザスシティ・ロイヤルズ
- 打率:.281
- 本塁打:18本
- 打点:54
- 盗塁:45
打撃だけでなく、遊撃守備と走塁も高く評価される選手。2024年に続いてMVP最終候補となった。
ナショナルリーグ(NL)最終候補
1.
- 所属:シカゴ・カブス
- 打率:.280
- 本塁打:45本
- 打点:107
- 盗塁:41
40本塁打・40盗塁を達成。中堅守備でもリーグを代表する評価を得た。
2.
- 所属:ロサンゼルス・ドジャース
- 打率:.275
- 本塁打:30本
- 打点:81
- 投手成績:防御率1.79、95奪三振
打者と投手の両面で結果を残した。通算4度のMVP受賞歴を持つ。
3.
- 所属:ミルウォーキー・ブルワーズ
- 打率:.268
- 本塁打:21本
- 打点:100
- 盗塁:19
二塁守備に定評がある選手。攻守のバランスとチームへの貢献が評価されている。
MLB MVP 2026の成績比較表
6選手を同じ基準で比較するため、以下ではFanGraphsのfWARを含む成績比較を整理した。fWARは打撃・走塁・守備などを総合的に評価する指標で、数値が高いほどチームへの総合的な貢献が大きかったことを示す。
出典:Sportsnet掲載の2026年シーズン成績。fWARはFanGraphsの指標。大谷の投手成績は防御率1.79、85回2/3、95奪三振。盗塁数は上記の比較表には含めていない。
この表から読み取れるのは、単純な本塁打数だけでは候補者の優劣を判断できないという点だ。
例えば、ウィットJr.は本塁打18本ながらfWAR7.0を記録している。45盗塁という走力に加え、遊撃手としての守備貢献も評価に反映されるからだ。
一方、クロウ=アームストロングは10.6という非常に高いfWARを記録。打撃、走塁、守備のすべてで際立つシーズンだった。
【ナ・リーグMVP争い】大谷翔平とクロウ=アームストロング、どちらが有利?
2026年のナ・リーグで最大の注目を集めるのが、大谷翔平とクロウ=アームストロングの争いだ。
両者はまったく異なるタイプの選手であり、どの能力をMVPの価値として重視するかによって評価が分かれる。
クロウ=アームストロングが有力視される理由
クロウ=アームストロングの2026年シーズンを象徴するのは、45本塁打と41盗塁という数字だ。
MLB公式の報道によれば、40本塁打・40盗塁を達成したのはMLB史上7人目。カブスの選手としては初めての快挙となった。
さらに注目したいのは守備面だ。
- StatcastのFielding Run Valueはプラス26。
- Outs Above Averageもプラス26。
- 中堅手として2年連続のゴールドグラブ賞を獲得。
- FanGraphsのfWARは10.6でメジャー全体トップ。
特にFielding Run Valueのプラス26は、Statcast時代の外野手として単年最高記録。単に打って走れるだけでなく、守備でも失点を防いできたことが分かる。
MLB公式記事は、彼の2026年をカブスの長い歴史の中でも特筆すべきシーズンとして紹介している。
MVPは打撃タイトルを獲得した選手だけに与えられる賞ではない。クロウ=アームストロングは攻守走の総合力という観点で強力な材料を持っている。
大谷翔平は投打二刀流で5度目の受賞を狙う
大谷の2026年は、過去のMVPシーズンとは少し異なる内容だった。
左膝と右上腕の負傷の影響もあり、投手としての稼働はシーズンの半分程度に限られた。それでも85回2/3を投げ、防御率1.79、95奪三振という結果を残している。
打者としても30本塁打を記録し、6年連続の30本塁打を達成。打率.275、出塁率.377、長打率.512という数字も残した。
注目したいのは、投手としての出場が限定されたシーズンであっても、MVP最終候補に入ったことだ。
投手と打者の両方をこなす選手の価値は、一般的な野手の打撃成績だけでは測りにくい。大谷のMVP評価では、投打それぞれの貢献をどのように総合するかが大きな論点になる。
ブライス・トゥラングも見逃せない存在
トゥラングは21本塁打、100打点、19盗塁を記録。派手な本塁打数では上位2人に及ばないものの、二塁守備では高い評価を受けている。
加えて、ブルワーズは103勝59敗というメジャー最高成績を記録し、ワールドシリーズを制覇した。
トゥラングはチームの成功を支えた重要な選手の一人だ。MVPは地区優勝チームやポストシーズン進出チームだけに与えられる賞ではないが、強豪チームの中心選手として残した貢献は評価材料になり得る。
ナ・リーグの見どころは、総合的な攻守走で傑出したクロウ=アームストロングと、二刀流という唯一無二の価値を持つ大谷の比較にある。
【ア・リーグMVP争い】アルバレス、カミネロ、ウィットJr.の評価を分析
ア・リーグでは、打撃成績のインパクトが非常に大きいアルバレスが注目を集める。
ただし、42本塁打を記録したカミネロや、走攻守のバランスに優れたウィットJr.も、それぞれ異なる強みを持っている。
アルバレスは首位打者と長打力を両立
2026年のアルバレスは、打率.316、42本塁打、106打点というキャリア最高級のシーズンを送った。
特筆すべきは、打率だけではない。
- 打率:.316でア・リーグ1位
- 出塁率:.432でリーグ1位
- 長打率:.601でリーグ1位
- OPS:1.033
- 四球:109
- 長打:77
加えて、故意四球は33。アストロズの球団記録だったジェフ・バグウェルの27を上回った。
MLB公式報道によれば、40本塁打以上を記録しながらア・リーグ首位打者を獲得した選手は、1970年以降ではアルバレスを含めて3人目。アーロン・ジャッジやミゲル・カブレラに並ぶ記録的なシーズンとなった。
アルバレスの強みは、単にホームランを量産したことではない。高い打率で出塁し、長打で得点につなげるという打撃の完成度にある。
カミネロは22歳から23歳へ、若き主砲として飛躍
カミネロは2025年のブレークを経て、2026年も42本塁打、101打点を記録した。
打率.276、出塁率.360、長打率.524という成績に加え、162試合すべてに出場したことも評価できるポイントだ。
2026年は初のMVP最終候補入り。23歳という年齢でリーグを代表する強打者の一人に成長した。
アルバレスと本塁打数で並んだ一方、打率や出塁率では差がある。MVP投票では、長期間にわたって安定した打撃を維持したかどうかも比較材料になる。
ウィットJr.は守備と走塁を含む総合力が武器
ウィットJr.は2024年のア・リーグMVP投票で2位となった実績を持つ。
2026年は打率.281、18本塁打、54打点と打撃面では前年までの印象的な数字に届かなかったものの、45盗塁を記録。遊撃手としての守備力も評価されている。
fWARは7.0。これはクロウ=アームストロングの10.6に次ぐメジャー全体2位の数字だ。
本塁打数だけで比較するとアルバレスやカミネロが目立つが、総合的な貢献度ではウィットJr.も十分に争える位置にいる。
ア・リーグのMVP争いは、打撃の圧倒的な数字を持つアルバレスと、攻守を総合した価値を示すウィットJr.、そして若き長距離砲カミネロという三者三様の構図だ。
【BBWAA MVP投票とは?】最終候補の選出方法と受賞基準
MLBのMVPは、ファン投票や選手同士の投票だけで決まる賞ではない。
選出を担当するのは、全米野球記者協会(BBWAA)。1931年から各リーグの最優秀選手を選出している歴史ある賞だ。
1リーグ30人の記者が投票する
BBWAAの公式投票FAQによれば、各リーグの投票者は30人。
それぞれの記者が10人の選手を順位付けし、順位に応じてポイントが与えられる。
| 投票順位 | 獲得ポイント |
|---|---|
| 1位 | 14点 |
| 2位 | 9点 |
| 3位 | 8点 |
| 4位 | 7点 |
| 5位 | 6点 |
| 6位 | 5点 |
| 7位 | 4点 |
| 8位 | 3点 |
| 9位 | 2点 |
| 10位 | 1点 |
1位票と2位票の差が5ポイントあるため、記者が誰を最も価値ある選手と判断したかが結果に強く影響する。
また、10位までの投票も得点に反映される。1位票の数だけでは最終的な順位は決まらない。
投票はポストシーズン開始前に終了
ここは誤解されやすいポイントだ。
MVPの投票は、ポストシーズンが始まる前に実施される。
そのため、ワールドシリーズでの活躍やプレーオフでの勝負強さは、2026年MVPの選考対象には含まれない。
評価されるのはレギュラーシーズンの成績だ。
また、投票用紙にはMVPの価値を一律に決める明確な計算式は存在しない。BBWAAの投票基準では、攻撃力と守備力、出場試合数、選手の取り組みやチームへの貢献などが挙げられている。
投手や指名打者も対象となるため、大谷のような二刀流選手も問題なく選考対象になる。
「最終候補」は受賞者の順位を意味しない
もう一つ重要なのが、最終候補3人の意味だ。
BBWAAによれば、最終候補は投票で上位3位に入った選手を指す。最終候補を選ぶ別の審査委員会が存在するわけではない。
また、最終候補として発表される名前はアルファベット順で掲載されている。したがって、一覧の先頭にいる選手が投票1位とは限らない。
2026年のクロウ=アームストロングが最有力候補と報道されていても、それは現時点の評価であり、正式な受賞決定ではない。
最終的な順位を知るには、11月12日の発表と投票結果の公開を待つ必要がある。
【MLB MVP歴代受賞者】大谷翔平の4度受賞と2026年の歴史的意味
MLBのMVPは1931年にBBWAAによる選出が始まった。
長い歴史の中で、複数回受賞した選手は数多いが、特に注目されるのがバリー・ボンズと大谷翔平だ。
歴代MVPの代表的な記録
| 選手 | 受賞回数・主な受賞年 |
|---|---|
| 7回・歴代最多 | |
| 4回・歴代2位 | |
| 3回 | |
| 3回 | |
| 3回 |
日本人選手のMLB MVP受賞歴
日本人選手にとっても、MVPは特別な意味を持つ。
これまでに受賞した日本人選手は次の2人だ。
- 2001年:イチロー(アメリカンリーグ)
- 2021年:大谷翔平(アメリカンリーグ)
- 2023年:大谷翔平(アメリカンリーグ)
- 2024年:大谷翔平(ナショナルリーグ)
- 2025年:大谷翔平(ナショナルリーグ)
大谷は2021年に初受賞した後、2023年から2025年まで3年連続で受賞。通算4度という歴史的な実績を持っている。
2026年も受賞すれば通算5度目となる。
これは単なるタイトル獲得ではない。アメリカンリーグとナショナルリーグの両方でMVPを受賞した大谷が、さらに歴代最多記録に近づくことを意味する。
一方、クロウ=アームストロングが初受賞すれば、カブスの歴史に残るシーズンを個人タイトルでも締めくくることになる。
両者の対決は、日本のファンだけでなく、MLB全体の歴史という観点からも見逃せない。
【MLB MVP発表に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:2026年のMLB MVP発表は日本時間で何時ですか?
A1:2026年11月13日(金)午前9時です。アメリカ東部時間では11月12日午後7時からMLBネットワークで発表されます。
Q2:2026年のMVP最終候補は誰ですか?
A2:ア・リーグはヨルダン・アルバレス、ジュニア・カミネロ、ボビー・ウィットJr.。ナ・リーグはピート・クロウ=アームストロング、大谷翔平、ブライス・トゥラングの計6人です。
Q3:大谷翔平は2026年にMVPを受賞すれば何回目ですか?
A3:通算5回目です。2021年、2023年、2024年、2025年に受賞しており、2026年に受賞すれば自身の記録を更新します。
Q4:MVPの投票にプレーオフの成績は含まれますか?
A4:含まれません。BBWAAの投票はポストシーズン開始前に行われ、レギュラーシーズンの成績が対象です。
Q5:MVPは本塁打数が最も多い選手が受賞するのですか?
A5:必ずしもそうではありません。打撃成績だけでなく、守備、走塁、出場試合数、投手としての貢献なども評価対象です。実際に2026年は、守備と走塁でも傑出したクロウ=アームストロングやウィットJr.が候補に入っています。
まとめ:2026年MLB MVPは大谷翔平と新世代スターの歴史的な争いに
2026年のMLB MVP争いは、両リーグともに見どころの多いシーズンとなった。
ナ・リーグでは45本塁打・41盗塁を記録したクロウ=アームストロングが強い存在感を示し、大谷翔平は投打二刀流の価値を改めて証明した。トゥラングも守備と打撃の両面で候補に名を連ねている。
ア・リーグでは、首位打者と42本塁打を両立したアルバレス、42本塁打のカミネロ、そして走攻守で高い貢献度を示したウィットJr.が競い合う。
今回の争いを読み解くうえで大切なのは、ホームラン数だけで選手を比較しないことだ。打撃、守備、走塁、投手成績、出場試合数を含めた総合的な価値がMVPの評価につながる。
最終的な発表は日本時間2026年11月13日午前9時。
大谷翔平が通算5度目の受賞を達成するのか。それともクロウ=アームストロングら新たなスターが栄冠を手にするのか。2026年のMLBを締めくくる個人タイトルの行方に注目したい。
主な情報源:MLB公式、全米野球記者協会(BBWAA)公式投票FAQ・2026年表彰スケジュール、Sportsnetの2026年シーズン成績比較。