2026年の候補を予想する前に、前年のノミネート30語を振り返っておきましょう。2025年は、政治、国際情勢、物価、気候変動、映画、SNS発のミームなど、幅広い分野から言葉が選ばれました。
自由国民社が2025年11月5日に発表したノミネート30語は、次のとおりです。
2025年のノミネート30語一覧
社会・政治・経済
1. オールドメディア
2. オンカジ
3. 企業風土
4. 教皇選挙
5. トランプ関税
6. 働いて働いて働いて働いて働いてまいります/女性首相
7. 物価高
8. フリーランス保護法
9. 戦後80年/昭和100年
10. 7月5日
生活・文化・社会現象
11. おてつたび
12. 緊急銃猟/クマ被害
13. 古古古米
14. 二季
15. ぬい活
16. 平成女児
17. 麻辣湯
18. 薬膳
19. リカバリーウェア
20. 卒業証書19・2秒
エンタメ・SNS・人物
21. エッホエッホ
22. 国宝(観た)
23. チャッピー
24. チョコミントよりもあ・な・た
25. 長袖をください
26. ビジュイイじゃん
27. ひょうろく
28. ほいたらね
29. ミャクミャク
30. ラブブ
出典:自由国民社発表の2025年ノミネート語一覧。上記はジャンル別に並べ替えたもので、公式の50音順とは異なります。
2025年の年間大賞は何だった?
働いて働いて働いて働いて働いてまいります/女性首相
受賞者:内閣総理大臣・高市早苗氏
発表日:2025年12月1日
2025年の年間大賞は、高市早苗氏が自民党総裁選で勝利した際に発した「働いて働いて働いて働いて働いてまいります」という言葉と、「女性首相」を組み合わせたものになりました。
この言葉が注目された背景には、日本初の女性首相の誕生という歴史的な出来事があります。単なる印象的なフレーズだけでなく、政治史に残る転換点と結び付いた受賞でした。
2025年のトップテン
年間大賞を含むトップテンは以下の10語です。
1. 働いて働いて働いて働いて働いてまいります/女性首相(年間大賞)
2. トランプ関税
3. エッホエッホ
4. 緊急銃猟/クマ被害
5. 国宝(観た)
6. 古古古米
7. 戦後80年/昭和100年
8. 二季
9. ミャクミャク
10. オールドメディア
注目したいのは、30語のノミネートからトップテンに残った言葉が、必ずしもSNSで話題になったものだけではなかった点です。
米の価格問題、クマによる被害、気候変動、国際経済、政治、映画、万博など、生活や社会全体に関わる話題が並びました。2025年の結果は、この賞が若者のネット流行語ランキングとは異なる視点で選ばれていることを示しています。
【選考基準を解説】ノミネート30語は誰がどうやって決める?

新語・流行語大賞を理解するうえで押さえておきたいのが、選考を担う組織と、その役割です。
主催者は、時事用語事典『現代用語の基礎知識』を発行する自由国民社です。協賛企業や書籍の編集者、選考委員はそれぞれ役割が異なり、SNSの投票数だけで年間大賞が決まる仕組みではありません。
運営に関わる組織と選考委員会の関係
賞の仕組みは、次のように整理できます。
- 自由国民社: 新語・流行語大賞の主催者。『現代用語の基礎知識』の発行元。
- 『現代用語の基礎知識』編集部: 1年間の新語や話題、社会現象を調査・編集する。
- 大賞事務局: 候補語の取りまとめや選考に関する運営を担う。
- 選考委員会: ノミネート30語やトップテン、年間大賞の選定に関わる。
- 特別協賛社: 賞の協賛を担う企業。2025年からT&D保険グループに変更された。
この関係で重要なのは、書籍の執筆者全員が大賞の投票権を持っているわけではないことです。2025年には『現代用語の基礎知識』の執筆者が選考権を持つわけではないと、同書の執筆者である五野井郁夫氏も説明しています。
2025年の選考委員は6人
2025年の選考委員は、以下の6人でした。
- 神田伯山(講談師)
- 辛酸なめ子(漫画家・コラムニスト)
- パトリック・ハーラン(お笑い芸人)
- 室井滋(俳優・エッセイスト)
- やくみつる(漫画家)
- 大塚陽子(『現代用語の基礎知識』編集長)
各分野の専門家や文化人を組み合わせた構成です。2025年には神田伯山氏が新たに加わりました。2026年の選考委員については、2025年の顔ぶれをそのまま引き継ぐと決めつけることはできません。
ノミネート30語が決まるまでの流れ
2025年12月に公開された選考委員経験者・辛酸なめ子氏のインタビューでは、選考の舞台裏が紹介されています。
同氏の説明によると、まず『現代用語の基礎知識』に掲載された言葉から約60語をまとめ、各選考委員に送付。委員が追加候補を提案し、事務局が集約した後、委員がそれぞれの言葉に点数を付けます。
その後、採点結果をもとに会議を開き、3~4時間ほど議論してノミネート30語まで絞り込むという流れです。これは選考委員経験者が紹介した2025年の実務であり、毎年すべての工程が同一だと公表されているわけではありません。
流行語大賞の選考基準は何?
選考委員の説明から読み取れる主な判断材料は、次の4点です。
1.どの程度の人に広がったか
一部のコミュニティだけで使われた言葉なのか、世代や地域を超えて知られるようになった言葉なのかが重要です。SNSで爆発的に拡散しても、一般社会での認知が限定的なら評価が分かれる可能性があります。
2.その年の世相を表しているか
政治、経済、スポーツ、文化、生活など、年間を通じて社会を動かした出来事と関係する言葉は、時代を記録するという賞の趣旨に合致します。
3.言葉としてのインパクトがあるか
短く覚えやすい言葉や、出来事を象徴する表現も注目されます。ネットミームや楽曲のフレーズが候補になるのは、この要素とも関係しています。
4.歴史的な記録として残す意味があるか
その年だけの一過性の流行にとどまらず、後から振り返ったときに当時の社会を説明できる言葉かどうかも判断材料になります。一方、ネガティブな意味合いが強い言葉をどこまで選ぶかについても議論があると、辛酸なめ子氏は語っています。
つまり、流行語大賞は単純な人気投票ではありません。言葉の認知度と社会的な意味、時代を象徴する力を組み合わせて評価する賞です。
【2026年の候補予想】上半期の流行から注目したい言葉
2026年の正式なノミネート30語はまだ公表されていませんが、上半期の流行調査や9月の若年層調査から、候補を考えるための材料は見えてきます。
ここで参考になるのが、モデルプレスの流行語大賞2026上半期と、LINEリサーチの若年層調査です。ただし、いずれも新語・流行語大賞とは別の調査・企画です。
2026年上半期に話題になった言葉
モデルプレスは2026年6月18日、読者アンケートと編集部の審査をもとに上半期の流行語20語を発表しました。アンケートの有効回答数は17,978件です。
「〇〇で滅」「ば・く・れ・つ」
M!LKの楽曲に関連するフレーズ。SNSや動画を通じて広がった音楽発のトレンドとして注目される。
「ボンドロ」
ボンボンドロップシールの略称。シール収集や交換のブームと結び付いた言葉。
「りくりゅう」
フィギュアスケートの三浦璃来選手と木原龍一選手のペアの愛称。スポーツ関連の話題を代表する言葉。
「ナフサ不足」
原料供給の問題が商品包装など身近な生活にも影響したことを表す社会・経済関連の言葉。
「モナキ」
SNSを通じて話題を集めた4人組グループ。楽曲のフレーズも流行語調査に登場した。
これらはモデルプレスの上半期調査に登場した言葉です。正式な新語・流行語大賞の候補に選ばれたという意味ではありません。
2026年9月の若年層調査から見えるトレンド
加えて、LINEリサーチが2026年10月23日に公表した9月調査では、全国の15~24歳を対象にした流行調査で、「ちいかわ」が総合1位、「M!LK」が2位、「VIVANT」が3位となりました。
6月調査からの順位変動や、新たに登場した言葉もあり、若年層の関心が上半期から変化していることがうかがえます。
2026年の有力候補を考える3つの視点
上半期のランキングと秋の調査を合わせると、候補予想では次の3つの領域に注目できます。
- 社会・経済分野: ナフサ不足など、暮らしや社会問題に直接関係する言葉。
- エンタメ・SNS分野: M!LKのフレーズ、ボンドロ、モナキなど、動画や音楽を通じて広がった言葉。
- スポーツ・文化分野: りくりゅうなど、国内外で話題になった人物や出来事に関連する言葉。
特に注目したいのは、SNS内の盛り上がりと社会全体への浸透度の違いです。若年層の間で知られている言葉が、そのまま全年齢層に広がっているとは限りません。
また、2026年の後半に発生した出来事が候補に反映される可能性もあります。上半期のランキングだけを見て、年間の候補30語を確定的に予想することはできません。
公式発表と候補予想の違い
情報を見極める際は、次の区別を押さえておくと混乱しません。
- 公式ノミネート: 自由国民社・大賞事務局が公表した正式な候補語。
- メディアの候補予想: 報道機関や編集者が独自の基準で選んだ予測。
- SNSの流行語ランキング: 特定の利用者層やプラットフォームの調査結果。
- 一般ユーザーの予想: 個人が話題性などをもとに挙げた言葉。
たとえば、モデルプレスの流行語大賞2026上半期で上位に登場した言葉であっても、自由国民社の新語・流行語大賞に入るとは限りません。調査対象や選考方法が異なるためです。
「2026年ノミネート30語決定」という見出しを見かけたら、発表元が自由国民社なのか、公式資料に掲載された一覧なのかを確認することが大切です。
【新語・流行語大賞の歴代大賞】1984年から続く賞の変遷
新語・流行語大賞は、1984年に自由国民社によって創設されました。単なる年末の人気ワード発表ではなく、その時代のニュース、文化、政治、社会現象を言葉として記録してきた賞です。
制度と名称の変化
創設当初は新語部門と流行語部門に分かれており、それぞれの金賞などを選ぶ形式でした。1991年には年間大賞が設けられ、1994年以降は総合的に選考する形式へ移行しました。
また、2004年からは「ユーキャン新語・流行語大賞」の名称で親しまれてきましたが、2025年には特別協賛社が変更され、T&D保険グループの名称を冠した賞になっています。
現在も主催者は自由国民社です。『現代用語の基礎知識』を通じて1年間の言葉や世相を記録するという基本的な役割は変わっていません。
近年の年間大賞を振り返る
2021年から2025年までの年間大賞を並べると、社会の関心がどのように移り変わったかが分かります。
- 2021年: リアル二刀流/ショータイム
- 2022年: 村神様
- 2023年: アレ(A.R.E.)
- 2024年: ふてほど
- 2025年: 働いて働いて働いて働いて働いてまいります/女性首相
2021年から2023年は野球に関連した言葉が3年続けて年間大賞になりました。2024年はテレビドラマ発の言葉、2025年は政治と社会の歴史的な出来事を背景にした言葉が選ばれています。
この変化からも、流行語大賞が特定のジャンルだけを評価する賞ではないことが分かります。スポーツ、ドラマ、政治、SNS、生活関連の話題など、その年の社会を映す言葉が対象になります。
【新語流行語大賞ノミネート】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年の新語・流行語大賞ノミネート30語はいつ発表されますか?
A1:2026年10月31日時点では正式発表されていません。過去の実績から11月上旬が目安で、2024年と2025年は11月5日に発表されました。2026年も同日になる可能性はありますが、正式な日程は主催者の発表を確認する必要があります。
Q2:2026年のノミネート発表は何時ですか?
A2:発表時間も未発表です。2025年は自由国民社のプレスリリースが12時10分に配信されましたが、2026年の公開時刻を保証するものではありません。
Q3:2026年の年間大賞はいつ発表されますか?
A3:正式な日程は未発表です。2025年は12月1日14時に年間大賞とトップテンが発表されました。2026年も12月初旬が目安ですが、12月1日と確定したわけではありません。
まとめ:2026年の流行語大賞は公式発表と予想を分けて確認
2026年10月31日時点で、新語・流行語大賞のノミネート30語はまだ公式発表されていません。発表日と時間についても正式な告知はなく、11月5日を含む11月上旬が注目される段階です。
2025年は11月5日にノミネート30語が発表され、12月1日に年間大賞とトップテンが決まりました。2026年のスケジュールを考えるうえでは、この実績が参考になります。
また、候補選考では『現代用語の基礎知識』に掲載された言葉を土台に、社会への広がりや時代を象徴する力などが検討されます。SNSで話題になった言葉が必ずしも選ばれるわけではありません。
2026年の候補予想では、M!LK関連のフレーズ、ボンドロ、りくりゅう、ナフサ不足など、音楽・生活・スポーツ・社会経済にまたがる話題が注目材料になっています。ただし、これらは別の流行調査などに基づく観測対象であり、正式な候補ではありません。
2026年の最新情報を追う際は、自由国民社の公式発表を最優先し、候補予想と正式なノミネート30語を区別が必要です。 11月上旬の候補発表、そして12月初旬の年間大賞発表が、これからの大きな注目ポイントになります。