2026年の小林誠司は、レギュラー捕手というより、試合終盤の守備を支える役割を担った。10月30日付の日刊スポーツの報道でも、今季は主に「抑え捕手」として起用され、20試合に出場した一方、先発マスクは3試合にとどまったと伝えられている。
NPB公式の個人年度別成績によると、2026年の打撃成績は次のとおりだ。
20試合

.077
1本
.354
さらに細かく見ると、15打席、13打数1安打、二塁打1本、本塁打0本、打点0、四球2、三振6という内容だった。出塁率は.200、長打率は.154。規定打席には到達していない。
13打数に対して1安打という数字は、打撃面で厳しい評価を受ける結果だ。ただし、15打席という少ない機会での成績であり、規定打席に達したレギュラー打者と同じ条件で比較するのは適切ではない。
注目したいのは、出場20試合のうち先発マスクが3試合だった点だ。小林は毎試合スタメンで投手をリードする役割ではなく、試合の流れに応じて投入される守備要員としての性格を強めていた。
捕手は試合途中からの出場でも、投手の状態や相手打線の傾向を把握し、短い時間で試合に入らなければならない。長年の一軍経験を持つ小林にとって、こうした起用は経験を生かせる場面でもある。
打撃成績だけでは見えない守備面
NPBの2026年度個人守備成績では、小林は捕手として20試合に出場し、刺殺46、補殺2、失策0、捕逸0、守備率1.000を記録している。
少なくとも記録上は、守備機会で失策や捕逸を記録しなかった。ただし、守備率1.000は守備範囲、配球、投手との連携、盗塁阻止能力のすべてを評価する数字ではない。出場試合数も限られるため、この数字だけでリーグ屈指の守備力と断定することはできない。
2026年の小林を評価するなら、打撃成績と守備成績を分け、さらに実際の起用法を加えて判断する必要がある。
【登録抹消の経緯】4月の一軍昇格から10月12日まで何があった?
小林誠司は2026年の開幕を二軍で迎えた。前年から一軍での出場機会が限られていたこともあり、開幕時点で捕手陣の中心にいたわけではない。
しかし、ファームで結果を残し、4月21日の中日戦から今季初の一軍昇格を果たす見込みとなった。日刊スポーツの4月20日付報道によると、昇格前の二軍成績は14試合出場、打率.250、OPS.751。若手投手陣をリードしながら、打撃でも一定の結果を残していた。
一軍では大城卓三、岸田行倫らとともに捕手陣を構成。そこから10月12日の登録抹消まで、一軍での出場を続けた。
2026年の主な動きを時系列で整理
2026年3月・開幕
開幕二軍スタート
一軍の正捕手争いからは一歩引いた位置でシーズンを開始。ファームで実戦出場を重ねた。
2026年4月20日
今季初昇格が報道される
二軍14試合で打率.250、OPS.751を記録。翌21日の中日戦から一軍に加わる見込みとなった。
2026年4月21日
一軍登録
今季初の一軍昇格。大城、岸田らとともに捕手陣の一員としてシーズンを戦った。
2026年シーズン中盤~終盤
抑え捕手として起用
先発マスクを頻繁に任される立場ではなく、主に試合終盤の守備を担った。シーズン通算の先発マスクは3試合。
2026年10月10日・11日
クライマックスシリーズ・ファーストステージ
巨人はDeNAに1対2、1対4で連敗。2位からの日本シリーズ進出を目指した戦いが終了した。
2026年10月12日
一軍登録抹消
小林の出場選手登録が抹消された。今季の一軍登録はこの日までとなった。
この登録抹消について、特に気になるのが理由だ。NPBの公示は登録・抹消という事実を示すものであり、個々の選手について故障や戦力構想などの詳細な理由まで説明するものではない。
今回のケースでは、巨人が10月10日と11日のクライマックスシリーズで敗退した翌日の10月12日に、小林だけでなく甲斐拓也、大城卓三らも登録を抹消されている。チームのシーズン終了に伴う登録整理という背景がある。
したがって、10月12日の抹消を小林個人の故障や懲罰、あるいは戦力外通告と結び付ける根拠はない。登録抹消と選手契約の終了は別の制度上の出来事である。
【捕手争いを比較】小林誠司・甲斐拓也・大城卓三・岸田行倫の立ち位置
2026年の巨人捕手陣を考えるうえで欠かせないのが、小林を含む複数の捕手の役割分担だ。
小林が一軍で出場20試合にとどまった背景には、ほかの捕手がそれぞれ異なる強みを発揮していたことがある。とりわけ大城卓三の打撃面での貢献は大きく、岸田行倫もシーズン序盤から先発マスクを任されていた。
巨人の捕手陣・2026年成績比較
| 選手 | 一軍出場 | 打率 | 主な役割・特徴 |
|---|---|---|---|
| 大城卓三 | 112試合 | .260 | 打撃の中心、最多出場 |
| 岸田行倫 | 58試合 | .239 | シーズン序盤の先発捕手、主将 |
| 小林誠司 | 20試合 | .077 | 主に抑え捕手、先発3試合 |
| 甲斐拓也 | 13試合 | .100 | 経験豊富な守備型捕手 |
| 山瀬慎之助 | 10試合 | .200 | 若手捕手、将来の競争相手 |
出場試合数・打率は2026年の一軍レギュラーシーズン成績。役割の説明は日刊スポーツなどの報道を踏まえた整理。
小林誠司と甲斐拓也の比較
小林と甲斐は、ともに守備面での経験と評価を持つ捕手だ。甲斐はソフトバンク時代に正捕手として活躍し、強肩と盗塁阻止能力で知られた。小林も巨人で長く一軍を経験し、2017年のゴールデングラブ賞を獲得している。
ただし、2026年の巨人では両者ともレギュラーとして固定されたわけではなかった。甲斐は13試合、小林は20試合の出場にとどまり、打率もそれぞれ.100、.077だった。
両者の違いは、単純な守備力の優劣ではなく、これまでの経験や投手との連携をどの場面で生かすかという点にある。甲斐はソフトバンクでの長い実績を持ち、小林は巨人の投手陣を長年支えてきた経験を持つ。
小林誠司と大城卓三の比較
2026年の数字で最も明確な違いが出たのは打撃面だ。大城は112試合で打率.260、10本塁打、43打点、OPS.758を記録。シーズン終盤には4番を任され、28試合連続でスタメン出場するなど、攻撃面でもチームを支えた。
対する小林は20試合、打率.077。打撃で大城と同じ競争をするのは難しい状況だった。
小林が大城を上回るためには、単純な打率以外の価値をどれだけ試合で示せるかが重要になる。守備の安定感、投手との意思疎通、試合終盤の判断など、捕手としての総合力が問われる構図だ。
小林誠司と岸田行倫の比較
岸田は2026年から巨人のキャプテンを務め、シーズン序盤には先発マスクを任された。最終的な成績は58試合、打率.239、4本塁打、15打点だった。
小林がベテランとして試合終盤の守備を担ったのに対し、岸田はより多くの試合で先発捕手として起用された。年齢や経験だけでなく、チーム内で与えられた役割が異なっていた。
また、山瀬慎之助の一軍出場もあり、捕手の枠をめぐる競争はベテランだけの問題ではなくなっている。小林にとっては、経験を生かしながら若手との競争にも対応する必要がある。
【捕手としての評価】小林誠司のリードと守備は本当に優れているのか
小林誠司の名前が検索される際、打率と並んで関心を集めるのが「リード」や「守備」の評価だ。
捕手の仕事は、打撃成績だけでは測れない。投手の持ち球や調子、打者の特徴、走者の状況を把握し、試合の展開に合わせて守備を組み立てる必要がある。
小林が評価されてきた背景には、巨人で長く一軍捕手を務めてきた経験と、守備面での実績がある。
2017年ゴールデングラブ賞が示す実績
小林の代表的な守備実績が、2017年度の三井ゴールデン・グラブ賞だ。
NPB公式の受賞者一覧では、セ・リーグ捕手部門で小林誠司が初受賞している。同年には菅野智之が投手部門を受賞しており、巨人のバッテリーが守備面で高い評価を得たシーズンだった。
加えて、小林は2017年、2019年、2024年に最優秀バッテリー賞を獲得している。2017年には菅野とのバッテリーで受賞し、投手との関係性を含めた評価を受けたことも大きい。
リードの評価は何を基準に考えるべきか
捕手のリードは、外部から見えにくい技術の一つだ。試合中のサイン、投手との相談、打者への攻め方などは、単純な数字だけでは把握できない。
例えば、投手が打たれた場合でも、捕手の配球だけが原因とは限らない。投手の球威や制球、打者の対応、守備位置など複数の要素が絡むためだ。
小林のリードを評価する場合、次のような観点が参考になる。
- 投手の持ち味を生かした配球ができているか。
- 苦しい場面で投手を落ち着かせられるか。
- 相手打者の傾向を把握し、攻め方を変えられるか。
- 走者の状況や試合展開に応じて守備を組み立てられるか。
- 試合終盤に投入されても、短時間で投手との意思疎通を図れるか。
2017年のゴールデングラブ賞は過去の守備実績を示す重要な材料だが、それだけで2026年のリード能力を証明するものではない。
2026年の守備率1.000や捕逸0という数字と、過去の受賞歴、実際の起用法を組み合わせて評価することが、小林の現在地を理解するうえで有効だ。
【経歴・背番号22】広陵高校から同志社大学、巨人の正捕手へ
Seiji Kobayashi
- 生年月日:1989年6月7日
- 出身地:大阪府
- 身長・体重:178cm・86kg
- 投打:右投右打
- ポジション:捕手
- 背番号:22
小林誠司は1989年6月7日生まれ。2026年10月時点で37歳になる。大阪府出身で、広陵高校、同志社大学、日本生命を経て、2013年のドラフト1位で巨人に入団した。
社会人野球を経験してからプロ入りした経歴は、技術面だけでなく、試合への準備やチーム内での振る舞いにも影響するキャリアだ。捕手として投手と接する機会が多いことから、経験の蓄積そのものが強みになるポジションでもある。
小林誠司の主な経歴と受賞歴
広陵高校
高校時代
広島の強豪校で野球に取り組む。
同志社大学
大学時代
関西学生野球を経験し、捕手として成長する。
日本生命
社会人野球
社会人野球を経てプロ入りへの道を進む。
2013年
巨人ドラフト1位
読売ジャイアンツに入団。
2017年
ゴールデングラブ賞・最優秀バッテリー賞
捕手として初のゴールデングラブ賞を受賞。
2019年・2024年
最優秀バッテリー賞
投手とのコンビネーションを含めた実績を残す。
2026年
背番号22・37歳
一軍20試合に出場し、主に抑え捕手として起用される。
現在も背番号22を背負う小林にとって、この番号は巨人で積み重ねてきたキャリアを象徴するものだ。若手時代から一軍の舞台を経験し、長年チームの捕手陣を支えてきた。
プロフィールや経歴、背番号、獲得タイトルは、用具契約先のゼットが公開する選手プロフィールにも掲載されている。
【2026年10月31日現在】甲斐の楽天移籍で小林の立場は変わる?
2026年10月30日、巨人の捕手陣に大きな変化があった。甲斐拓也の楽天への金銭トレードが両球団から発表されたのだ。
甲斐は2024年オフにFA権を行使して巨人に加入したが、2026年は一軍13試合の出場にとどまっていた。新天地となる楽天で再出発することになった。
甲斐拓也
2026年10月30日発表
巨人での2026年一軍出場は13試合。金銭トレードで楽天に移籍した。
この移籍によって、巨人の捕手構成も変わる。日刊スポーツの報道では、甲斐の移籍と郡拓也への戦力外通告を経て、巨人の支配下捕手は大城卓三、岸田行倫、小林誠司、山瀬慎之助の4人となった。
小林にとっては、甲斐という経験豊富な捕手がチームを離れたことで、来季の捕手争いに新たな変化が生まれる可能性がある。
秋季キャンプでの小林の立ち位置
10月29日に発表された巨人の秋季キャンプ編成では、小林は大城らとともに自主調整組に区分されていた。一方、野手の通常キャンプメンバーには岸田や山瀬が名を連ねている。
この区分は練習編成上の扱いであり、契約解除や引退を意味するものではない。ただ、若手・中堅捕手が通常のキャンプメンバーとして練習する一方、小林が自主調整組に置かれていることは、今後のチーム内での役割を考える際の材料になる。
10月30日の甲斐移籍発表によって、2027年に向けた捕手陣の再編はさらに注目される状況となった。
2027年に小林が生き残るためのポイント
小林が巨人で出場機会を確保するには、単に過去の実績を示すだけでは足りない。大城の打撃力、岸田の先発経験、山瀬の成長と競いながら、自身にしか担えない役割を明確にする必要がある。
特に注目したいのは次の3点だ。
- 投手陣との信頼関係: 長年の一軍経験を生かし、投手ごとの特徴を踏まえた対応ができるか。
- 守備の安定性: 捕球、送球、ブロッキングなどで試合終盤の起用に応えられるか。
- 打撃の改善: 出場機会が限られる中でも、少ない打席で結果を残せるか。
甲斐の移籍は競争環境の変化ではあるが、小林の出場機会が自動的に増えることを意味しない。大城、岸田、山瀬との役割分担や、2027年の首脳陣の方針が大きく影響する。
【巨人・小林誠司】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:小林誠司の2026年最新成績は?
A1:NPB公式記録では一軍20試合、15打席、13打数1安打、打率.077、本塁打0、打点0、OPS.354だった。規定打席には到達していない。
Q2:小林誠司が2026年10月に登録抹消された理由は?
A2:10月12日に出場選手登録を抹消された。巨人は10月10日、11日のクライマックスシリーズでDeNAに連敗しており、シーズン終了後の登録整理という背景がある。公示には個人の故障などの理由は記載されていない。
Q3:小林誠司は巨人の正捕手なの?
A3:2026年は正捕手というより、主に抑え捕手として起用された。先発マスクは3試合で、大城卓三がチーム最多の112試合に出場している。
Q4:小林誠司はゴールデングラブ賞を受賞している?
A4:2017年度に三井ゴールデン・グラブ賞を初受賞している。また、2017年、2019年、2024年には最優秀バッテリー賞を獲得した。
Q5:小林誠司の背番号は何番?
A5:巨人での背番号は22。広陵高校、同志社大学、日本生命を経て、2013年ドラフト1位で巨人に入団した。
Q6:甲斐拓也の楽天移籍で小林誠司の出場機会は増える?
A6:捕手陣の構成が変わるため、競争環境に変化が生じる可能性はある。ただし、大城、岸田、山瀬との競争が続くため、出場機会の増加が確定したわけではない。
まとめ:小林誠司の現在地は「実績あるベテラン捕手」としての正念場
2026年の小林誠司は、20試合出場、打率.077という打撃成績でシーズンを終えた。4月21日の今季初昇格から10月12日の登録抹消まで一軍に在籍したものの、先発マスクは3試合。主な役割は試合終盤を支える抑え捕手だった。
一方、2017年のゴールデングラブ賞や複数回の最優秀バッテリー賞という実績は、長年にわたって捕手として積み重ねてきたキャリアを物語る。2026年の守備率も1.000で、打率だけでは小林の価値を判断できない。
そして、10月30日の甲斐拓也の楽天移籍は、巨人の捕手陣に新しい競争環境をもたらした。大城卓三が攻撃面で結果を残し、岸田行倫や山瀬慎之助も控える中、小林には経験を生かした守備と投手との連携が求められる。
今後の評価を見極める要点は、過去のタイトル数だけではない。2027年の春季キャンプでどのような役割を与えられるのか、実戦でどれだけ先発マスクを任されるのか、そして若手投手を含むチーム全体にどのような貢献ができるのか。
背番号22のベテラン捕手が、巨人でどのような形で存在感を取り戻すのか。2026年の成績は厳しいものだったが、甲斐の移籍後に迎える新たな捕手争いは、小林誠司の今後を占う重要な局面になる。
主な参照資料:NPB日本野球機構の個人年度別成績・2026年度個人打撃成績・個人守備成績・公示・2017年度三井ゴールデン・グラブ賞受賞者一覧、読売ジャイアンツ関連報道、日刊スポーツ、ゼット公式選手プロフィール、東北楽天ゴールデンイーグルスの2026年10月30日付発表。