東京マラソンの賞金はいくらなのか。2026年大会では、エリート男子・女子ともに優勝賞金が8万ドル(約1,200万円相当)、2位が3万ドル、3位が1万5,000ドルに設定された。加えて、世界記録を更新した場合には20万ドル、大会記録を更新した場合には2万ドルのボーナスが用意されている。
注目すべきは、2027年大会での大幅な増額だ。東京マラソン財団は20回記念大会となる東京マラソン2027の優勝賞金を男女ともに17万ドルへ引き上げることを発表。Abbott World Marathon Majors(アボット・ワールドマラソンメジャーズ)で最高額となる優勝賞金が実現する。車いすマラソンの賞金、一般ランナーとの違い、歴代の金額の変化まで、公式大会要項と大会結果をもとに整理する。
【2026年最新】東京マラソンの賞金はいくら?エリート男子・女子の順位別金額

東京マラソン2026のエリート部門では、男子・女子ともに同じ賞金体系が採用された。優勝者には8万ドルが贈られ、10位までの選手にも順位に応じた賞金が用意されている。
この金額は、2025年8月1日に公開された東京マラソン2026エリート募集要項に記載された公式情報だ。賞金額はすべて税込みで、海外のトップ選手にも分かりやすいよう、マラソンエリートの賞金表示がドル建てに変更されている。
2026年エリート男子・女子の順位別賞金
男女それぞれの賞金額は次のとおり。
- 1位:80,000ドル
- 2位:30,000ドル
- 3位:15,000ドル
- 4位:7,000ドル
- 5位:5,000ドル
- 6位:4,000ドル
- 7位:3,000ドル
- 8位:2,000ドル
- 9位:1,000ドル
- 10位:500ドル
1位と2位の差は5万ドル。日本円に換算すると、為替レートによって変動するものの、数百万円単位の差になる。
また、10位まで賞金が設定されている点も見逃せない。優勝争いだけでなく、上位入賞を目指す選手にとっても大きな経済的インセンティブがある。
男女で賞金額に違いはある?
東京マラソンのエリート男子・女子では、同じ順位であれば賞金額も同じだ。
男子だけが高額という制度ではなく、女子の優勝者にも8万ドルが支給される。2位から10位までの賞金も男女共通である。
東京マラソン2026は2026年3月1日に開催され、男子はエチオピアのタデセ・タケレ選手が2時間03分37秒で連覇。女子はケニアのブリジット・コスゲイ選手が2時間14分29秒で優勝した。
この女子の記録は大会新記録でもあり、単なる優勝賞金だけではない記録ボーナスの仕組みにも注目が集まった。
【仕組みを解説】世界記録ボーナス20万ドル・日本記録ボーナス500万円の条件
東京マラソンの賞金制度を理解するうえで欠かせないのが、通常の順位賞金とは別に設けられた記録ボーナスだ。
2026年のエリートマラソンには、世界記録、日本記録、大会記録という3種類の記録ボーナスが設定されている。
2026年の記録ボーナス一覧
- 世界記録(WR):200,000ドル。男女それぞれ1位のみ。
- 日本記録(NR):500万円。男女それぞれ国内選手の1位のみ。
- 大会記録(CR):20,000ドル。男女それぞれ1位のみ。
重要なのは、これらが順位別賞金とは別枠のボーナスであることだ。記録を更新した選手が所定の条件を満たせば、通常の順位賞金に加えて記録ボーナスを獲得できる。
2026年大会で実際に大会記録を更新した選手
2026年大会の女子マラソンでは、ブリジット・コスゲイ選手が2時間14分29秒を記録した。
従来の東京マラソン女子大会記録は、2024年にストゥメ・アセファ・ケベデ選手が記録した2時間15分55秒。コスゲイ選手はこれを1分26秒更新した。
公式の賞金規定と大会結果を照合すると、女子の優勝賞金8万ドルに大会記録ボーナス2万ドルを加えた合計10万ドルが規定上の対象となる。
一方、男子の優勝者タデセ・タケレ選手の2時間03分37秒は、2024年にベンソン・キプルト選手が樹立した大会記録2時間02分16秒には届かなかった。
世界記録の更新もなかったため、男子は通常の優勝賞金8万ドルが基準となる。
世界記録と日本記録のボーナスは誰でも獲得できる?
世界記録ボーナスは、男女それぞれの1位のみが対象。日本記録ボーナスは、男女それぞれの国内選手の1位が対象となる。
つまり、日本人選手が日本記録を更新しても、外国人選手が優勝した場合に日本記録ボーナスを獲得できるわけではない。国内選手の順位条件と記録更新の両方を満たす必要がある。
また、大会記録ボーナスは、過去の東京マラソンで樹立された記録を更新することが条件だ。世界記録や日本記録とは別の基準で判定される。
【賞金比較表】エリート・車いす・一般ランナーの違いと制度の全体像
東京マラソンには、一般のマラソンとは別に、エリートマラソンや車いすマラソンなど複数の競技カテゴリーがある。賞金の有無や金額はカテゴリーによって異なる。
2026年の賞金制度と、発表済みの2027年エリート賞金を比較すると、次のようになる。
| 対象・項目 | 優勝賞金 | 順位別賞金・ボーナス | 主な条件 |
|---|---|---|---|
| 2026年エリート男子・女子 | 80,000ドル | 2位30,000ドル、3位15,000ドル、4~10位も設定 | 男女共通の賞金体系 |
| 2026年車いすエリート | 25,000ドル | 2位12,000ドル、3位10,000ドル、4~8位も設定 | 国際クラスT53・T54 |
| 2026年記録ボーナス | 世界記録200,000ドル | 大会記録20,000ドル、日本記録500万円 | 記録・順位条件あり |
| 一般ランナー | 設定なし | 順位別の現金賞金なし | 完走メダルなどを授与 |
| 2027年エリート男子・女子 | 170,000ドル | 2位40,000ドル、3位20,000ドル、4~8位も設定 | 男女共通の賞金体系 |
この比較から分かるのは、東京マラソンの賞金が単純な総合順位だけで決まるものではないということだ。
マラソンエリート、車いすエリート、一般カテゴリーでは競技規則や参加資格が異なり、それぞれに独立した評価基準が設けられている。
とりわけ2027年からは、マラソンエリートの優勝賞金が大幅に引き上げられる一方、車いす競技にも独自の賞金体系が設けられている点が特徴だ。
【車いすマラソン賞金】2026年は優勝2万5,000ドル!順位別金額も紹介
東京マラソンでは、車いすマラソンも国際的な競技として位置づけられている。
2026年大会からは車いすエリートの順位別賞金が増額され、従来の円建てからドル建ての表示に変更された。海外選手にも賞金水準を理解しやすくし、世界のトップ選手が参加しやすい環境を整える狙いがある。
車いすエリートの順位別賞金
2026年の車いすマラソン男子・女子の賞金は次のとおり。
- 1位:25,000ドル
- 2位:12,000ドル
- 3位:10,000ドル
- 4位:4,000ドル
- 5位:3,000ドル
- 6位:2,000ドル
- 7位:1,000ドル
- 8位:500ドル
男女とも同じ金額で、8位まで賞金が用意されている。
従来の賞金額と比較すると、優勝は200万円から2万5,000ドルへ変更。2位は100万円から1万2,000ドル、3位は70万円から1万ドルへと改定された。
特に2位以下の順位賞金にも手厚い設定が導入されたことは、車いす競技全体の競技力向上を目指すうえで注目される変更だ。
車いす部門にも世界記録・日本記録ボーナスがある
車いすエリートにも、通常の順位賞金とは別に記録ボーナスが用意されている。
- 世界記録:6,500ドル
- 大会記録:1,500ドル
- 日本記録:50万円
加えて、10km地点で現行のマラソン記録を上回るペースで通過した選手には、スプリットタイムボーナスが設けられている。
- 1位:1,000ドル
- 2位:650ドル
- 3位:300ドル
これは10km地点の通過タイムに対する特別な賞金であり、ゴール時の順位賞金とは別の制度だ。
対象となるのは、国際クラスT53・T54の資格を持ち、世界パラ陸上競技連盟(WPA)に登録された選手。通常の一般参加者向け車いす部門とは区別されている。
2026年大会の車いす部門の優勝者
2026年3月1日の大会では、男子はスイスのマルセル・フグ選手が1時間21分09秒で優勝。女子は同じくスイスのカテリーヌ・デブルナー選手が1時間37分15秒で優勝した。
デブルナー選手は2大会連続の優勝となった。東京マラソンは、車いす競技でも世界トップクラスの選手が集まる国際舞台になっている。
【一般ランナーは対象外?】賞金がもらえる人・もらえない人の違い
東京マラソンの一般ランナーが気になるのは、自分が上位で完走した場合にも賞金が出るのかという点だろう。
答えは、一般カテゴリーの市民ランナーには、通常の順位に応じた現金賞金は設定されていないということだ。
エリートと一般ランナーでは制度が違う
東京マラソンのエリート選手は、日本陸上競技連盟の登録や公認競技会での資格記録など、一定の参加条件を満たす必要がある。招待選手も含め、競技者として選抜された選手が対象となる。
一方、一般ランナーは抽選などを経て出場する市民ランナーが中心だ。完走タイムや順位は公式結果として記録されるが、エリート選手と同じ賞金制度には参加しない。
2027年大会の公式参加要項でも、賞金はエリート選手とパラアスリートに対して競技結果に基づき別途支給すると説明されている。
一般ランナーが受け取れるもの
一般カテゴリーでは、完走者にフィニッシャーメダルなどが授与される。2027年大会の参加要項では、完走者へのフィニッシャーローブと完走メダルも案内されている。
そのため、一般ランナーにとっての東京マラソンの価値は、賞金獲得よりも完走、自己ベスト更新、世界的な大会への参加経験にある。
また、東京マラソンには準エリートやNext Generation Athleteなど、一般カテゴリーとは異なる競技上の評価枠も存在する。これらの表彰と現金賞金は同じものではないため、混同しないことが大切だ。
【歴代賞金額と2027年最新情報】優勝17万ドルは世界最高水準へ
東京マラソンの賞金を時系列で見ると、2027年の増額がどれほど大きな転換点なのかが分かる。
2025年・2026年・2027年の優勝賞金比較
直近の公式資料では、次のような変化が確認できる。
- 2025年:男女の優勝賞金は各1,100万円。
- 2026年:男女の優勝賞金は各80,000ドル。
- 2027年:男女の優勝賞金は各170,000ドル。
2025年の公式メディアガイドでは円建て、2026年以降の募集要項ではドル建てとなっている。為替レートが異なるため、円換算した金額だけで単純に増額幅を比較することはできない。
ただし、2026年の8万ドルから2027年の17万ドルへの変更は明確だ。増額幅は9万ドルで、2026年の約2.125倍、率にして112.5%の増加となる。
東京マラソン2027の順位別賞金
2027年大会のエリート募集要項は2026年7月31日付で公表されている。優勝賞金だけでなく、2位以下の金額も明らかになった。
- 1位:170,000ドル
- 2位:40,000ドル
- 3位:20,000ドル
- 4位:8,000ドル
- 5位:5,000ドル
- 6位:3,000ドル
- 7位:2,000ドル
- 8位:1,000ドル
2026年は10位まで賞金が設定されていたが、2027年はエリート部門の表彰・賞金対象が8位までとなっている。
記録ボーナスについては、世界記録が20万ドル、大会記録が2万ドル、日本記録が500万円という設定が引き続き採用されている。
2027年大会が特別な理由は20回記念大会
東京マラソン2027は、2007年に始まった大会の20回目の開催となる記念大会だ。開催日は2027年3月7日(日)に決まっている。
東京マラソン財団は2026年6月22日の公式発表で、エリート男女の優勝賞金を17万ドルに引き上げると公表した。これはAbbott World Marathon Majors(AWMM)の中で最高額となる優勝賞金だ。
Abbott World Marathon Majorsは、東京、ボストン、ロンドン、シドニー、ベルリン、シカゴ、ニューヨークシティの世界的なマラソン大会で構成されるシリーズである。
東京マラソンはこの国際シリーズの一角を担い、世界中の有力選手がポイントやランキングを競う舞台でもある。
優勝賞金17万ドルという水準は、単なる記念イベントの話題づくりにとどまらない。世界のトップ選手にとって、東京を選ぶ経済的な魅力を大きく高める変更だ。
【プロの結論】東京マラソンの賞金制度で押さえるべき3つのポイント
東京マラソンの賞金を正しく理解するには、優勝賞金だけを見て判断しないことが重要だ。制度の特徴は、順位別賞金、記録ボーナス、競技カテゴリーごとの待遇という3つの要素に集約できる。
1. 優勝賞金と記録ボーナスは別物
2026年の優勝賞金は8万ドルだが、世界記録更新なら20万ドル、大会記録更新なら2万ドルのボーナスが別に用意される。
したがって、同じ1位でも記録の内容によって獲得できる賞金は異なる。女子のブリジット・コスゲイ選手のように大会記録を更新した場合は、通常の優勝賞金に加えて記録ボーナスの対象になる。
2. 車いす部門も国際競技として独立した賞金体系を持つ
車いすマラソンは一般カテゴリーの付属種目ではなく、国際的な競技資格に基づくエリートレースとして運営されている。
2026年は優勝2万5,000ドルに加え、世界記録や大会記録のボーナス、10km地点のスプリットタイムボーナスも用意された。賞金の対象条件を理解するには、T53・T54という国際クラスの区分も押さえておきたい。
3. 2027年は世界のトップ選手を呼び込む競争力がさらに高まる
17万ドルという優勝賞金は、2026年の8万ドルから大幅に引き上げられたものだ。世界の主要マラソン大会との競争において、東京マラソンの存在感をさらに高める材料になる。
また、賞金の増額は男子・女子の双方に適用される。男女同額の賞金体系を維持しながら、国際的な競技環境を強化する点にも意味がある。
賞金額を比較する際は、発表年、対象カテゴリー、順位賞金なのか記録ボーナスなのか、そしてドルと円のどちらで表示されているのかを確認することが、正確な情報を見極める基準となる。
東京マラソンの賞金に関するよくある質問(FAQ)
Q1:東京マラソン2026の優勝賞金はいくらですか?
A1:エリート男子・女子ともに8万ドルです。2位は3万ドル、3位は1万5,000ドル。大会記録を更新した場合は2万ドルのボーナスも設定されています。
Q2:世界記録を更新すると賞金はいくらもらえますか?
A2:2026年大会では世界記録ボーナスとして20万ドルが設定されています。男女それぞれ1位のみが対象で、通常の順位賞金とは別枠です。
Q3:一般ランナーでも賞金を獲得できますか?
A3:一般カテゴリーには順位別の現金賞金は設定されていません。順位や完走タイムは公式記録として残りますが、賞金はエリートや対象となるパラアスリートなどの競技カテゴリーに対して支給されます。
Q4:東京マラソン2027の優勝賞金はいくらですか?
A4:男女ともに17万ドルです。2位は4万ドル、3位は2万ドルで、Abbott World Marathon Majorsの中で最高額となる優勝賞金が設定されています。
Q5:車いすマラソンの優勝賞金はいくらですか?
A5:2026年大会では男女ともに2万5,000ドルです。2位は1万2,000ドル、3位は1万ドルで、8位まで賞金が用意されています。
まとめ:東京マラソン賞金は2027年に17万ドルへ!今後の注目点
東京マラソン2026のエリート男女の優勝賞金は8万ドル、車いすエリートは2万5,000ドルだった。さらに世界記録20万ドル、大会記録2万ドル、日本記録500万円という記録ボーナスも設けられている。
一般ランナーには順位別の現金賞金はないものの、世界トップ選手と同じコースを走り、完走記録を残せることが大会の大きな魅力だ。
そして2027年3月7日の20回記念大会では、エリート男女の優勝賞金が17万ドルへ増額される。2位以下の賞金も改定され、Abbott World Marathon Majorsで最高額の優勝賞金となる。
今後は世界記録や大会記録への挑戦に加え、海外のトップランナーがどれだけ集まるのかも注目点になる。東京マラソンの賞金制度は、単に勝者へ報いる仕組みではなく、世界最高水準の競技を東京で実現するための重要な要素になっている。
主な根拠資料: 東京マラソン財団の2026年・2027年エリート募集要項、2026年公式大会結果、車いすエリート募集要項、2025年公式メディアガイド、2027年大会参加要項。